2048.2012年12月21日(金) マヤ暦の地球終末の日は?

 このところ毎日厳しい寒さに閉口である。そのせいだろうか、血圧もやや高い。数年来毎朝晩血圧を測っているが、血圧降下剤を服用しているせいもあって2年ぐらい前から血圧は安定してきた。それがここ数日やや高めなのは、多分寒さのせいではないかと思っている。上の血圧が140を超えることはほとんどなかったのが、ここ2日ほどは140を超えている。あまりいい気分ではない。それでも今日は冬至に当り、これから少しは日も長くなるのかと思うとほっとする。

 さて、マヤ暦によると今日が地球終末の日、つまり人類滅亡の日とされているらしい。古代マヤ人の天文学知識は現代人でも太刀打ちできないほど緻密で精巧なもので、実際現存するマヤ遺跡にはその片鱗がところどころで見られる。私も世界遺産について講義する時、メキシコのチチェイン・イッツァのククルカン神殿を、その階段の石造りの手すりに春分と秋分の日だけ太陽の光の影により蛇が降りてくる幻想的なエピソードをパワーポイントで説明している。あまりにも正確な古代マヤ人の考え出した不思議なカラクリに受講者は皆驚かれる。それだけに、現代のグレゴリー暦とほとんど誤差のないマヤ暦を信じたくなる気持ちが分らないでもない。

 現代では科学的根拠がないとして、否定的な声の方が多いが、実際に今日人類が滅亡するという迷信まがいの話を信じる人も多くいるらしい。果たしてわれわれに明日はあるのか? もしわれわれが明日生きていれば、マヤ暦の地球終末説はあくまで非現実的なものだったということになる。

 昨日元同じ会社のある社員から時間があれば会って話をしたいと電話があった。彼が悩みを抱えているように感じたので、話を聞いてあげることが少しでも気休めになればと思い、急ではあったが今日5時に東横線自由が丘駅前で待ち合わせてイタリアン・レストランに入った。彼から会社の現状を聞き、彼の立場や彼なりの愚痴を聞いて励ましてあげた。退職して来年で10年になるが、度々会社に立ち寄っては元の同僚と気軽に四方山話をしていたので、少しは現状を私なりに理解していたつもりである。だが、上司や社員同士の仕事の協同作業のやり方、社員間のコミュニケーション等については、われわれが働いていた頃とは若干違っているようにも感じた。

 業績も悪くはないが、決して安閑としていられるわけではないようだし、彼なりに自分の立場と仕事に悩んでいるようで、私との話が憂さ晴らしになったとすれば嬉しいことだ。今の時代は会社でまずは目先の仕事に精一杯力を注ぐことであるが、それと同時に人間関係にも目を配らなければいけない。社内に風通しを良くすることも大切だ。直接タッチするわけにいくわけでもないので、せいぜい元同僚の愚痴を聞いてあげて、多少アドバイスをしてあげて少しはストレス解消になれば幸いだと思っている。

 話を聞いていて、われわれの現役時代に比べて社員同士のコミュニケーションに幾分問題があるような気もした。社員同士で本音をもっと話し合えば、ことはもっと分かり合えるようになるのではないかと感じた。どうも社員同士が陰であることないことを喋っては疑心暗鬼に陥っているような感じがしてならない。思い過ごしでなければ良いがと思う。

2012年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2047.2012年12月20日(木) 選挙に対する韓国人の高い関心と熱意

 昨日行われた韓国大統領選挙はいろいろな意味で日本にとっても参考になると思われる。争点は格差是正と財閥優遇反対、北朝鮮への対応だった。立候補した二人のうち、どちらかと言えば、リベラルと見られた文在寅候補が朴大統領より現状からの変革を目指した。しかしながら、終盤追い込んできた文候補に対して、韓国の国民もそれほど大きな転換を望んでおらず、これまでの李明博路線に若干修正を加え、朴正熙・元大統領への敬愛の気持ちの高ぶりからその娘を選択して、朴氏の勝利という結果となった。予想通り接線となり52対48の僅差だった。

 感心したのは冷え込みの厳しい韓国の冬にも関わらず、国民の投票率が約75%を示したことである。先般のわが国の総選挙の投票率59%に比べて遥かに高く、韓国国民がいかにこの選挙に関心が高かったかが分る。この傾向は年齢が上がるに従って増し、50歳代有権者の投票率は実に89%だったというから驚きである。10人のうち棄権はたった1人である。日本の有権者が平均して10人に4人が棄権していたことは、恥ずかしいくらいである。

 今夕の朝日「素粒子」に「対岸の75%の投票率と50%をめぐる攻防をうらやむ。4割が投票所に足を運ばない選挙で、3割で大勝した此岸」という表現がある。日本人でも心ある誰もが選挙に対する意欲と意識において、韓国人に完敗だったことに少なからずショックを受けていると思う。

 さて、今月14日アメリカ・コネチカット州ニュータウンで起きた小学校の銃乱射事件で、生徒20名、教師6名が銃殺されたことが全米をショックに陥れた。銃が自由に手に入ることから犯人も自宅から持ち出した銃を安易に使用したことが原因である。つまり、銃の自由販売、自由所持が、まかり間違うと思いがけない形で暴発する。これまで繰り返されてきたことである。にも拘わらず、むごい事件は再び起きた。普通の市民感覚では、銃が野放しだから事故が起きた、銃なんてないに越したことはないというのが、一般的な考え方だと思う。だが、西部開拓史で明らかなように、自らの身は自分自身の力で守るという伝統と「常識」が身についているアメリカ人には中々納得されない。これまでにも同じような事件が起きる度に銃規制問題が俎上に上がった。ところが、強力な圧力団体である全米ライフル協会(NRA)が、議会を舞台に持論を強弁して譲らない。そのいたちごっこの末に、何年かを経過した後に再び類似の事件が起きる。民主主義発祥の地であるアメリカで、言論より銃器が優先されるとは悲しい。

 1991年9月群馬県教員海外派遣団に同行して、コネチカット州グリニッチで小・中学校を訪問して教育研修をしたことがある。同州にはアイビー・リーグの名門プリンストン大学がある。グリニッチは静かな住宅地帯で黄葉がきれいな街だった。多分ニュータウンも似たような環境だろうと思う。あのような素晴らしい教育環境下で凶暴な銃乱射事件が起きたとはとても想像できない。

 民主主義では日本は未だしの印象が強いが、こういう危険な事件発生という点では、アメリカよりずっと安全であることにほっとする。

2012年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2046.2012年12月19日(水) 韓国に初めて女性大統領

 一昨日猪瀬直樹・新東京都知事が、都知事選で都知事選史上最高得票433万余票を獲得したことを踏まえて、記者会見の場において敢えて「民意は最も尊重されるべきもの」と強調したことに、何か普通でないものを感じた。公言するまでもなく民意が尊重されるのは至極当然のことであり、その点で発言にやや含むものがあったのではないかと考えている。

 ところがどうだろう。その疑問を明かすかのように、月刊誌「選択」12月号に何と4頁も割いて「自民党東京都連」と題する記事が掲載され、その中で都連内のごたごたについていろいろゴシップめいた内容が書かれている。それに依れば、自民党都連は今や党本部も手を出せないほど利権の伏魔殿となっていて、警察と消防を抑えていることからやりたい放題だったと驚くべき事実をすっぱ抜いている。石原前知事はこの都連の利権構造に手を入れようとしたが、流石の石原氏も逆に都連を牛耳る内田茂・幹事長に頭を下げさせられたというから相当なヤクザ性と政治力を持ち、都政にプレッシャーをかけていたかが分る。

 猪瀬知事はかつて道路公団改革に関わっていたために、土木建設部門を支配していた内田派に警戒され、猪瀬氏がアメリカのワシントンD.C.のように東京23区を国の直轄地とする構想を掲げたことで、副知事就任も反対された。結局猪瀬氏が所管を持たないとの条件付で副知事に就任したいきさつがあった。どうも猪瀬氏と内田氏らとは元々一触即発のただならぬ対立関係にあったようで、猪瀬氏が都知事に決まった今内田氏らが猪瀬構想をぶち壊そうとする動きに対して、猪瀬氏が先手を打ったのではないかと考えられる。

 東京には外見上の近代都市の裏に、暗黒の中で蠢く封建制と「ムラ社会」の利権が混在している。こうなれば、猪瀬知事にはこういうあくどい、利権一派の内田・都連幹事長らの圧力にくじけることなく、思うように民意を汲み取り都政をリードしてもらいたいものである。

 さて、今日の日経平均株価は4月以来となる1万円を突破して、昨日より237円高の10160円を記録した。アメリカの経済不安材料だった「財政の崖」が遠のいたことや、ヨーロッパの信用不安の大きな原因であるギリシャの財政不安が一応回避されたことで、海外投資家の日本への買い注文が膨らんだからだとされている。

 もうひとつのビッグニュースは、夜9時過ぎになって飛び込んできた。今日行われた韓国の大統領選挙で初めて女性大統領、朴槿恵(パク・クネ)氏が選出されたことである。言うまでもなく、朴女史は日韓条約を締結した時の朴正熙大統領の娘である。日韓関係も竹島問題が絡んで停滞しているが、親日派と言われた父親とは一線を画して日本に厳しい対応を取り続けるのか、新大統領の動きからしばらく目が離せない。

2012年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2045.2012年12月18日(火) 運よく当選した比例代表制選出議員の存在価値

 昨晩のテレビ・ニュースを観ていて唖然とした。自民党富山県支部事務局長・永山文雄氏が比例代表制で当選したエピソードを語ったのである。永山氏は自民党福井県支部事務局長・助田重義氏ともども衆議院総選挙で北陸信越地区比例代表名簿の25名の末尾にその名を登録された。その内18名は小選挙区で当選し、比例代表制では4名が当選と決まった。優先順位に従って、まず小選挙区制で敗れた2名が掬われ、残り2名が単独比例代表制名簿順に当選となった。これにより21位にランクされていた永山氏が22位の助田氏とともに当選となった。

 問題はその発言の中身である。戸惑いながらも永山氏は、タナボタ式に代議士の椅子が転がり込んだ故か、照れた顔をして、「晴天の霹靂」と驚いて見せ、便宜上載せた名簿のお蔭で思いがけず当選したと興奮して述べたのである。本人自身まさか当選するとは思っていなかったらしいが、神風が吹いてあれよあれよという間に国会議員になってしまったのである。

 しかし、こう言っては酷かも知れないが、こういう好い加減な気持ちのまま、国のために貢献しようという志のないような人物を、国が国会議員として遇し税金で処遇しなければならないのは税金の無駄使いであり、ふざけていると思う。もとより国会議員になるほどの気持ちはなく、手続き上名前を登録したら幸運にも国会議員になってしまったという田舎芝居のシナリオである。それでなくても国会議員が多過ぎて、議員定数削減を検討している最中に、「入っちゃった」というのでは、些か不謹慎ではないだろうか。まったく開いた口が塞がらない。

 選挙制度にも問題があるが、もうひとつ他の問題点として、国会内で石を投げれば当るほど多い世襲議員の存在は、立候補の場から憲法の理念である「平等」を端から否定するものである。前回選挙前には自民党ですら、世襲議員を制約しようと一旦は中止する構えを見せたが、その片棒を担いでいた代議士が、息子を後継に指名してさっさと辞めてしまった。こうした動きにメディアが何とも言わないことが摩訶不思議である。今や次期政権政党である自民党内では、党内の重要な職や肝心な部署はほとんどが世襲議員によって占められ、世襲議員批判はタブー視されているかの如くである。

 今日の昼間のワイドショーで、世襲議員にも良い点もあり、特に、彼らは前々からよく勉強して、ぽっと出の新人よりしっかりしていると世襲議員を擁護するような発言をした著名な評論家がいたが、問題を履き違えているか、自分が世襲議員を取材する際に不都合を感じるから世襲擁護を言い出したりしているのではないか。世襲議員は、他候補とはスタート時点から差がついているので最初から有利であり、他の候補者に比べて平等ではないという点に問題があり、この真っ当な批判に対して世襲議員もメディアも反論できていない。

 それにしても、どうしてメディアは自民党に弱いのか。自民党の弱点や不都合を追及しようとしないのか。

 ところで、総選挙も終わり、新国会議員が議員会館に入居してくる。実は、まだ森喜朗・元首相と連絡が取れるのではないかと思い、今日議員会館森事務所へ電話したが、どなたも直通電話に出られなかった。衆議院議員を引退されたが、もう事務所を引き払ったようだ。止むを得ず石川県小松市の森事務所に電話したところ、新たに砂防会館4階に事務所を開き、小松事務所も今年一杯で閉鎖するとのことだった。昨年書いたエッセイをもう少し詳しく話を伺って内容を膨らませたいと考えているので、いずれ砂防会館でお話を伺いたいと思っている。森さんは落選ではなく勇退であるが、どうしても寂しい気がする。小松事務所の方もそう仰っていた。

 今日NHK「ニュース・ウォッチ9」で、落選した民主党議員が議員会館内事務所を片付け、引き払う様子を映していた。本人も寂しそうだったが、その背に何となく悲哀を感じる。森さんは議員を辞めたが、2019年に日本で開催されるラグビー・ワールドカップを成功させるために、日本ラグビー・フットボール協会会長の職責には意欲満々のようでもあるので、今度は気楽にラグビーのお話でもお聞かせいただきながら、エッセイのネタもいただきたいと思っている。

 さて、今日日米でそれぞれ訃報があった。一人は将棋の永世棋聖の米長邦雄氏であり、もう一人はアメリカ上院歳出委員長のダニエル・イノウエ氏である。イノウエ氏は第二次大戦中ヨーロッパ戦線の日系人部隊で戦い右腕を失った。戦後はハワイで政治活動に入り、日米の政治に関心のある人なら、知る人ぞ知る知日派政治家だ。近日観たいと思っている、高校後輩の映画監督すずきじゅんいち氏の作品「二つの祖国で」に、同じ日系人政治家ノーマン・ミネタ氏とともに出演している筈である。半世紀以上に亘り上院議員として活動しながら、日米間の緊密なパイプ役として大事な役割を務めていた。88歳で高齢とは言え、日米両国にとって実に惜しい人を喪ったものである。

2012年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2044.2012年12月17日(月) 自民党大勝に反して民主党は壊滅的敗北

 朝起きたらテレビでは、昨日の選挙報道をわいわいやっていた。自民党が大勝して、連携していた公明党と併せて325議席獲得したというから文句なしの圧勝である。総定員数(480)の2/3が320議席だから、これを上回ったのは、(参議院は過半数にもなっていないので、仮に2/3をクリアできればの話だが)憲法改正を行動に移せる議席数である。それに引き比べて、政権政党だった民主党の惨めな負けっぷりには言うべき言葉もない。国民との約束をほとんど実行できなかったことを国民から厳しく批判されたと言えよう。近来稀な歴史的大敗北と言われている。大勢が判明した時点で、野田首相は敗北の責任を取り民主党代表辞任を発表せざるを得なくなった。民主党が獲得した議席は僅か56である。解散前が233(選挙時は230)だったから、前代未聞の急降下である。選挙戦では肝心の政策論争はあまりなく、選挙戦で自民党が民主批判を行ったことが効果的だったと見られている。大物議員、現職大臣も轡を並べて討ち死にである。大物落選リストまで出回っている有様である。

 期待された第3極もそれほど目立つようなサプライズはなかった。「日本未来の党」が脱原発一本槍で国民に訴えたが、準備期間が短かったせいもあり、伸びるというより沈んだ選挙だった。公示前の61議席がたったの9議席にまで落としたのである。「日本維新の会」が11から54議席に増えて存在感をアピールしたが、石原代表と橋下代表代行の間にかなり意見の食い違いが見られ、早晩分裂の危機を孕んでいる。僅かに「みんなの党」が8から18議席へ増やしたのが、目だった程度である。

 与党では藤村官房長官、城島財務相、樽床総務相、三井厚労相、中塚金融相、田中文科相、下地防災相、小平国家公安委員長らが次々に議席を失った。小選挙区では敗れたが、比例代表制で辛くも復活した議員も多数いる。連続11回当選を誇り絶対の自信を持っていた北海道の横路孝弘・前衆議院議長以下、菅直人・元首相、海江田万里・元経産相らが救われた。

 日経紙は、民主党に対して有権者の投票行動が懲罰投票だったと手厳しい評価を下している。

 昨日の総選挙で一番がっかりしたのは、投票率の低下だった。戦後最低の投票率となった。今回の投票率は59.26%で、前回の投票率69.28%に比べて10%以上も低い。これは極めて深刻な問題である。いずれその原因は世代別、性別に詳しく分析されるであろうが、若者の政治と選挙への関心が薄くなり、彼らの投票率の低下が全体を押し下げている大きな要因だと思う。実際、昨日の投票所の光景を見ていても若い人はあまり見かけなかったので、案外若者の投票行動が叩かれるかも知れない。だが、なぜそうなったのか、を根本的に精査し、対策を考えないと今後投票率は悲観的な傾向を辿るようになるだろう。投票を忌避することは、基本的に民主主義の原点を拒否することでもある。

 いずれにせよ、自民党が政権を奪取することになり、安倍総裁が次の総理大臣になることが決まった。今や内外に問題山積である。この難局にあって、安部総裁にこれを乗り切るリーダーシップと能力があるのか。5年前に無様な退場を見ただけに、あまり大きな期待は持てないが、それでも当面は安倍総裁に頑張ってもらわなければならない。

 同時に行われた東京都知事選で当選した、猪瀬直樹氏の獲得総数が433万8936票で都知事選史上最多得票だったという。対抗馬の宇都宮健児・前日弁連会長や松沢成文・前神奈川県知事らに圧倒的な差をつけた。「民意は最も尊重すべきもの」と難題を抱えた格好の都議会に早くも先制パンチを放っている。課題も山積しているが、どうクリアするか、お手並み拝見といきたい。

2012年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2043.2012年12月16日(日) 選挙に終始した1日

 12日間の公示も終わり、いよいよ総選挙の投票当日となった。幸い昨日の小雨模様と異なり、朝から気持ちの良い快晴である。朝食後しばらくして妻と近くの区立東深沢小へ歩いて出かけた。二人の息子の母校であるが、最近リニューアルして随分立派な建物になった。遊戯施設や体育施設なども大分充実して揃っているようだ。今の子どもは幸せだと思う。好天気のせいか、多くの有権者が校庭内に長く並んでいて投票を済ませるまでに30分もかかった。身体が不自由そうなお年寄りの姿もお見かけしたので、天候が悪かったら投票率も大分下がったのではないかと思った。

 ところが、その投票率が前回に比べて全国的にかなり低いようだ。大分関心を呼んだ選挙だと思っていたが、案外そっぽを向いている有権者が多いということで、これはこれで考えなければ問題だと思う。

 投票所内で5回の投票をするので、狭いスペースの中をジグザグに歩くようなことになる。衆議院議員比例代表、小選挙区、東京都知事選、最高裁裁判官国民審査、東京都議会議員補欠選の5つの投票を済ませた。やはり都民としては地元東京第5区の衆議院選より都知事選に関心がある。

 投票は夜8時に締め切られ、その直後から各テレビ局とも開票速報の特別番組が組まれている。速報の早さは正に驚きである。1%未満の開票で当選確実を打っている。それなりの確信があるのだろうが、どうやってそのような予想を出すのだろうか。どうもその根拠が分り難い。

 時間の経過とともに、当選確実者の名前が次々に発表されていくが、戦前の予想通り野党・自民党が圧倒的な勝利を収めつつある。詳しくは明日の新聞で解説されるだろうからそれを読むことにするが、間違いなく政権交代の流れである。それにしても3年前過半数を取って政権交代を成し遂げた民主党が、かくも惨めな負け方をするとは、想像もできなかった。それだけ有権者の支持を失うような業績しか残せなかったということである。自民党も今度の民主党の惨敗を他山の石として、ゆめゆめ気を緩めることなく山積みの課題に真摯に取り組んで欲しいものである。

 東京都知事選はこれも副知事だった猪瀬直樹氏の圧勝のようだ。自民党への風が猪瀬氏の背にも吹いているようだ。猪瀬氏も大勝に甘んじることなく、都政に精一杯取り組んでもらいたい。

2012年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2042.2012年12月15日(土) エスカレートする中国の覇権主義

 北朝鮮のミサイル発射に対して、現在国連安保理が強い制裁を課そうという点では、安保理事国の間で合意が得られているが、常任理事国でいつも米英仏の提案に対して拒否権を発動する北朝鮮の友好国・中国が、いつもと同じように、強い制裁は朝鮮半島に緊張をもたらすとして反対している。そもそもその緊張はどこの国がもたらしたのかという点には、われ関与せずで説明しようとはしない。これで毎度北朝鮮、イラン、シリアに対する国連決議の効力が弱くなっている。世界平和を後退させているのは、最近の中国の野放図な無法国家へのサポートも大きな原因であることを中国は反省すべきである。

 さて、その中国の航空機が一昨日初めて日本の領空を侵犯した。これまでの中国の海洋監視船による尖閣諸島周辺の日本の領海内への立ち入りからエスカレートして、ついに中国国家海洋局は監視船とプロペラ機で我が国の海空領土へ侵入してきたことになる。当然日本は野田首相が中国に対して厳しく抗議しているが、当の中国は意に介さず、中国固有の領土で中国の飛行機が飛ぶのは完全に正常なことだと反論し、挙句には航空自衛隊機を緊急発進させた日本に対して「この海域や空域での違法な行動をやめるよう求める」と盗人猛々しい言い分を主張している。

 この動きに対して、アメリカは中国機が日本の領空内を飛行したことに対して、これまで日中間の問題は両国の話し合いによって解決するべしとして一歩引いた対応をしてきたが、昨日アメリカ国務省のベントレイ報道部長が、尖閣諸島は日米安保条約の適用対象であると中国に懸念を伝えたと明らかにした。紛争になればアメリカが日本と協力して対応するかのニュアンスに微妙に変わったのである。この一歩突っ込んだアメリカの声明によって、今後中国はどういう出方をするか。

 中国共産党系新聞には、日本の自衛隊機発進に対して中国軍機も領空内へ発進させるべきであるとの好戦的な論調も書かれているという。わが国の専門家は、現在総選挙で日本の政治が空白状態にある隙を狙って日本国内の混乱を狙って中国が仕掛けてきたパフォーマンスのひとつだとコメントしている。段々穏やかならぬ空気が漂ってきた。

 さらに、中国は海洋資源の確保拡大を目的に、中国の大陸棚拡張案を国連の大陸棚限界委員会に申請した。東シナ海の中国沿岸から沖縄トラフまで自国の大陸棚であると主張する提案である。これに依れば、中国は沿岸から200海里の排他的経済水域を超え、海底資源の探査・開発などを独占的に行える。当然日本は受け入れる気はないし、恐らく一帯の海洋資源を根こそぎ奪ってしまおうとの中国の意図に対しては、日本以外の周辺諸国、特にフィリピンとベトナムが猛反対をするのは目に見えている。

 覇権国家、中国はどうしてここまで近隣諸国に非友好的な姿勢を取り、国土を広げ、海洋資源をすべて奪わなければ気がすまないのだろうか。欲張りで傲慢な国家である。

 こういう対応をしていると将来に禍根を残すことになるということに、彼らは気がつかないのだろうか。

2012年12月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2041.2012年12月14日(金) 盛り上がってきた衆議院選と都知事選

 旧暦「赤穂浪士討ち入りの日」の今日、朝日と日経朝刊一面に、それぞれ電話によるアンケート調査結果に基づく総選挙の投票者動向を分析していた。両紙とも自民・公明党併せて300議席に迫ると捉えている。与党・民主党は惨敗で60前後と予想されている。いよいよ自民党の政権復帰が濃厚になってきた。こうなると発言が危なっかしいと危惧していた安倍総裁の首相再登板が現実味を帯びてくるわけだが、どうもその言動に加えて健康面が心配である。

 一昨日、大変著名な方から直接伺った話だが、安倍氏に最近会ったところ顔色が悪く、覇気が感じられなかったと仰り、首相に返り咲いても安倍氏の健康が激職に耐えられるだろうかとしきりに心配されていた。5年前健康を理由に中途半端に総理大臣の職を放り出したように、途中で自ら身を退くような醜態を晒す対応だけは2度として欲しくないと仰っていた。

 一方、総選挙と同日に行われる東京都知事選はどうか。自民党の推薦を受けた猪瀬直樹・副知事が同じように他の候補を一歩リードしているようだ。今日午後偶々その猪瀬候補の街頭演説に出くわした。東横線・自由が丘駅前のレストランで高校の友人・大塚武夫氏と昼食を取りながら、激減した中国人旅行客の日本観光を押し上げる企画と対策について話し終わり、店の外へ出ると目の前で街頭演説の準備をしていた。衆議院選東京5区の自民党候補者とのタイアップ演説である。猪瀬候補の前座に3人の都会議員、目黒区会議員、そして79歳の俳優・宍戸錠が街宣カーの上に立ち、猪瀬氏へのヨイショと激励の言葉を述べた後に、猪瀬氏が選挙公約のポイントについて話した。10分程度の演説だったが、簡潔でまあ分かりやすかったのではないかと思う。

 猪瀬氏はしきりに決断と行動が大切であると力説していた。5年半の副知事在任中に、都営地下鉄駅内106箇所の階段のうち、103箇所に高齢者向けエスカレーターを取り付けたとか、震災に備えて都内各所に3日分の食糧備蓄をしたとか、羽田空港国際化を進めた、等々について実績を誇っていた。小泉元首相の下で道路公団改革委員として5年半、暴走老人の石原前知事の下で副知事として5年半務め、2人の変人に仕えたが、変人はブレないと語り、年齢を重ねることは好奇心がそれだけ増えることで大いに結構なことだとも述べていた。

 東京の観光活性化の確実な目玉として「江戸城天守閣復元」を公約に掲げないのかと、近くの運動員に尋ねたところ、直接猪瀬氏に聞いてくれということだった。猪瀬氏は演説後周囲の聴衆と忙しく握手攻めにあって、とても問答をする隙がない。運動員もいくらアルバイトとは言え、少しは彼らが支える候補者の意を汲み取った回答なり、対応を準備して欲しいものだと感じた。

 帰宅するとタイミング良く、親しい「江戸城再建を目指す会」小竹直隆・理事長から封書が届いていた。開けると案の定「江戸城再建」を選挙公約に掲げている、前神奈川県知事・松沢成文氏への投票依頼だった。

 一応衆議院議員と都知事選で投票する候補者は、すでに決めた。

2012年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2040.2012年12月13日(木) 相変わらず人騒がせな北朝鮮の1人芝居

 国際社会の中で、これほど信義に反するような行為を平然と犯すような国はそうざらにはあるまい。その最たる国家が、昨日長距離弾道ミサイルを発射した北朝鮮である。驚いたのは、世界中の人々が憂慮する気持ちを逆なでするかの如く、当初の予定変更に逆らって突如決行した判断の背景にある事実である。今日の夕刊各紙に掲載された北朝鮮軍関係者の談話には驚かされた。発射は予定通りだと述べたうえで、発射予告期間を延長したことについては、警戒を強める日米韓を欺く狙いがあったからだと悪びれずに主張したそうだから、呆れ果てた心情である。国連安保理でも北朝鮮を安保理決議違反として非難している行為を正当化し、憂慮する外国の気持ちを弄ぶかのように決行し、独断的パフォーマンスを国威発揚に利用し、関わった関係者を表彰し、成功のご褒美を授与するそうである。とてもまともな神経の国とは思えない。日本ばかりでなく、他の国々は今後もこの国とどうやって付き合っていくのか。暴走する馬鹿につける薬はない。

 さて、あと3日後に迫ってきた衆議院議員総選挙と都知事選挙への関心が急速に高まってきた。新聞各紙やNHK、週刊誌でもそれぞれ党派別議席獲得予想を行っている。最新の「週刊現代」2週合併号では一般的に予測されている傾向とそれほど変わらないが、そのドラスチックな予想にはここまで決めつけるのかと思えるほど赤裸々な数値である。

 予想が当るかどうかは、3日後に冷厳な結果が出るが、「週刊現代」では現在第1党の民主党が233から83へ現在の約1/3に落とし、その逆に自民党が118から282へ大幅に議席数を伸ばし、過半数を上回る圧勝である。民主党では菅直人・前首相、仙谷由人・党副代表、藤村修・官房長官、田中真紀子・文科相、海江田万里・元経産相、小宮山洋子・厚労相ら並み居る大物が当落線上どころか皆危ない。 

 しかし、よく考えてみると、3年前の前回選挙で過半数を制して政権交代を果たした民主党が、メディアの予想通り無様に敗退して、政権を明け渡すようなドラスチックな政権交代劇が起きようとは想像もしていなかったし、かつてこんなことはなかった。こんなに攻守ところを替えるような派手な交替劇を演じられると、政権公約を決めることもおろそかになるのではないかと心配である。

 第3極の中でも「日本維新の会」と「日本未来の党」が、しのぎを削ると見られていたが、維新が現有勢力8から6倍の48まで議席を伸ばすと見られている一方で、未来は52から大幅に落として僅か15でしかない。こうなると小沢一郎氏の賭けは大失敗ということになるのだろうか。私の見るところ、これにはスタート時点ではともかく、その後嘉田由紀子代表が原発問題で、再稼動容認と脱原発の間を往ったり来りしたブレが大きなマイナスとなっているのではないかと思う。実際「週刊新潮」12月13日号では、嘉田代表の公約を守らない、移り気な性格を武村正義・元知事や国松善次・前知事、滋賀県県政関係者らの言葉を引用して批判している。

 どうなるか。前回以上の関心を持たれた総選挙の結果が注目されている。

 さて、今日海外にクリスマス・カードを郵送した。今年は僅か7枚で、セルビア、ドイツ、スイス、アメリカ、ブラジル、ビルマ(2人)の友人に宛てたものである。1年の区切りとして彼らからも友情の印として送ってくれる。かつては毎年30枚近く送っていたが、海外へ出かける機会が少なくなったせいで、年々減っている。自分でも寂しく思っている。年賀状は今万年筆で宛名書きの最中だ。これはあまり減ることはなく、例年通り600枚ほど書いている。もう少し頑張ってみよう。

2012年12月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2039.2012年12月12日(水) 2つのバッド・ニュースにびっくり

 昼日中からびっくりするようなニュースが2つも飛び込んできた。そのひとつは、北朝鮮のミサイル発射である。昨日はミサイル発射台が解体され発射日時は延期されたとまことしやかに伝えられたが、今朝9時49分ごろ抜き打ち的にミサイルは発射された。唖然とするばかりである。この一両日ミサイル発射が延期される理由とか、発射できないことに対する影響とか、専門家があれやこれやと述べていたが、したたかな北朝鮮はそんな風評をあざ笑うかのごとく打ち上げて成功を収めた、と朝鮮中央テレビの笑わぬアナウンサーが得意気に発表した。同時に詳しい事情を知らない一般の北朝鮮国民はただ無邪気に喜んでいる。中には北朝鮮国内でも、ミサイル1発を打ち上げる費用が国民の3年間の食料費に該当するというとんでもない無駄使いを嘆く国民もいる。こんなアンバランスな収支勘定が、苦しい国の財政を一層追い詰めていることに、国のトップ、つまり共産党指導部は些かの良心の呵責をも感じないものだろうか。

 日本国内に流された一連のミサイル情報は、ほとんど韓国の有力メディアが伝えたものであったが、今回ばかりは北朝鮮のだまし討ちにしてやられたという感じである。

 日本はそれらの情報に惑わされることなく警戒をして、早めに発射をキャッチしたが、韓国はもちろん、アメリカも警戒を緩めていたために素早く対応することができなかった。

 日本政府は当然のように各国と連携して北朝鮮へ厳しい制裁的対応を迫ると公式発言したが、これだって日米間と中国では思惑も異なり、どこまで北朝鮮を追い詰めることができるだろうか。国連安保理は緊急会合を召集し、国連決議違反について北朝鮮に対し新たな制裁を発動する意向だ。

 もうひとつのびっくりニュースは、先日からメディアを騒がせたままの、兵庫県尼崎市内の連続殺人遺体遺棄事件の容疑者として逮捕されている主犯格の角田美代子が、今朝兵庫県警本部留置所内で横になりながら自分で首を絞め自殺したことである。警察は落ち度はないと言っているが、こんなに簡単に凶悪犯人を自殺させてしまって本当にそう思っているのだろうか。しかも独房が満員で、角田容疑者は3人部屋に他の容疑者と同居していた。そんな中で自殺が可能なのかどうか、検証を待たねばなるまい。それにしてもあまりにも隙だらけの監視ではないだろうか。ましてや、弁護士には死にたいと度々漏らしていたとすれば、なぜもっと厳しい監視体制が取れなかったのだろうか。遺族も警察の無警戒ぶりを非難している。最近警察のたるみ事故が頻発しているが、これだってお粗末としか言いようがない。

 さて、昨日南アルプス・仙丈岳で遭難した2人兄弟は、結局2人とも亡くなられた。大きなニュースであるが、これも北朝鮮のミサイル発射と角田美代子容疑者の兵庫県警本部留置場内の自殺のビッグ・ニュースに掻き消されてしまった。

 今日は2つの忘年会を梯子したが、いよいよ年の瀬も迫ってきた。

2012年12月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com