恒例の上野浅草フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会がいつも通り、今日第79回が浅草公会堂で行われた。1年に2度開かれるので、平常心で公演を期待して待っている。そもそもこれは大学ゼミ仲間のひとりが、チェリストとして演奏活動に当たっていることから、都合のつくゼミ仲間が毎回楽しみに鑑賞に来るようになった。今日は10人ほどが来られた。
このコンサートでは、オーケストラは普段我々があまり馴染みのない曲目を演奏することが多いが、今日はそうではなかった。オッフェンバッハの♪天国と地獄・序曲♪、ドビュッシーの♪小組曲♪、ビゼーの♪カルメン♪と、アンコールに同じビゼーの♪アルルの女♪を演奏した。比較的聴き慣れた曲目だったので、つい演奏が進むに連れて首で音頭を取っているほど気持ちが好い。チェリストの仲間がわざわざ作ってくれた演奏曲目の紹介文が中々よくできていて、分かり易く、今まで知らないことまで知ることになった。終わってから皆気分良く、近くのホテルの最上階カフェに場所を代えて諸々近況について話し合った。久しぶりに楽しい会話のひとときを持つことができた。次回は来年7月である。皆再会を期して家路に就いた。
さて、今日NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」が最終回を迎えた。江戸期に吉原で書店を経営し、その名を高めた蔦屋重三郎が主人公である。今年1月から1年間毎週欠かさず観ていたが、こう言っては失礼だと思うが、今までこれほどつまらない大河ドラマはあまりなかったと思う。出演者もそれなりの俳優が出ているし、ストーリー上にも江戸時代の松平定信公、厳しくも著名な老中田沼意次や、文化人として平賀源内、本居宣長、山東京伝、十返舎一九、喜多川歌麿、東洲斎写楽ら多士済々の有名人が登場する。その割にストーリーは新聞連載小説と同様につまらない。その理由は、筋書きが分かりにくいことだと思う。毎回どうしてこうなるのだろうと疑問を抱くような内容である。戯作者は当然大作を仕上げるのだから、それなりの覚悟で取り組んでいることだろう。だが、結果的には、前週のテレビ視聴率ベスト20が公表されるが、知る限りこの大河ドラマが1度として顔を出したことがない。これでは主役の横浜流星も張り合いがないだろう。
不思議に思えるのは、NHKが低視聴率について視聴率向上のための改善策を練っているようには見えないことである。NHKの大河ドラマとなれば、NHKとしてもある程度の視聴率を上げることを使命としているのではないかと思う。脚本がダメだったのか。大河ドラマ・ファンとしても残念である。来年の大河ドラマは秀吉と秀長の豊臣兄弟が主役のようであるが、今年の様に期待外れにならないことを願っている。