今世界中で戦争に絡んだ紛争が拡大し、多くの人びとを不安に陥れている。特にこの2か月余はアメリカとイスラエル軍によるイランへの空爆が人々を悩ませている。
何度も停戦交渉の機会が生まれて話し合いは間接的に続けられているが、今以って曙光は見えない。これには、トランプ大統領とイラン側に思惑があり、お互いの主張に食い違いがあるからである。今月になってからトランプ氏は、停戦は続いていると言いながらも、イランが米軍艦を攻撃した際も「停戦は有効」の姿勢を崩していない。それに対してイランは、米軍艦が攻撃したとして、アメリカの行動を「合意違反」と非難している状態である。この「停戦」もいつ本格的な戦斗に発展しないとも限らない。停戦に向けた最大のネックは、アメリカが提示した10項目の要求のひとつ「核兵器の完全な保有断念」である。イランはとても飲めないと即座に拒否する一方で、イラン側も10項目を要求している。特に、①ホルムズ海峡の管理権として、イランの通航管理を求め、②核開発の権利としてウラン濃縮を行う権利の保障を要求し、③戦争によって被った損害賠償の請求、などとてもお互いが受け入れられるような条件ではない。このまま押したり引いたりしながら両国の駆け引きが続けられるのではないだろうか。
こうして忙しなく行動しているトランプ大統領は、毎度X投稿によって世界へ向けて連日のように身勝手な発信を繰り返しているが、メディアを通さずに情報を大統領が一方的に世界へ発信するということから、今アメリカ国内では無視されたメディアを主とする、良識ある人々から強い不満と批判が出ている。
1970年代にニクソン大統領を辞任に追い込んだワシントン・ポスト紙によるウォーターゲート事件と、ニューヨーク・タイムズ紙によるベトナム戦争に関する米政府の機密文書を公開した政治家を失脚に追い込んだ「ペンタゴン・ペーパーズ」事件が、歴史的な報道として高く評価されたが、今のトランプ政権のやり方は、むしろメディアを厄介なものとしてメディアを通さずに国民に直接自分の主張を通す対応と受け取られても仕方がない。記者会見でトランプ氏と記者団とのやり取りを見ていると実際そう思える。
就任以来トランプ大統領への支持率も下り坂である。流石にその手法に呆れたのかMAGA(Make America Great Again)の支持者の間でも支持率は下がっている。昨年1月に大統領に就任した当時は、支持率は50%を超えていたが、今や40%を切るやも知れず、このまま推移すれば、11月3日に実施される中間選挙で共和党への支持がどの程度になるのか、過半数を割った場合は、現在上院、下院ともに僅かながら共和党が民主党を上回っているが、逆転の可能性を秘めており、以降のトランプ政権も議会運営が難しくなることが予想される。
トランプ大統領の行動とは、まったく無関係であるが、今日は「母の日」であり、我々夫婦にとっては結婚57年目を迎えることになった。どこへ行くでもなく、特別なお祝いをするわけでもなく、これまで通りお互いに淡々と自由気ままな生活を送るだけである。