6760.2025年11月15日(土) 七五三にお粗末なデフリンピック開催情報

 今日は七五三という日本の伝統的な文化を祝う日である。家族で子どもの成長を喜び合う行事である。これは中国から伝来した行事ではなく、純日本的な歴史的行事で、平安時代の宮中儀式がその祖である。平安時代には貴族の家庭で子どもの成長を祝い、それが江戸時代になると武家にも広まり庶民の間にも浸透して現在の様な形になった。昔は、3歳、5歳、7歳になって祝う年齢も数え年だったが、近年は満年齢となった。

 さて、今日から聴覚に障害を抱える人たちが参加するデフリンピックが開幕した。オリンピック、パラリンピックに次ぐ国際スポーツ大会である。数日来テレビでもしきりにデフリンピックの啓蒙をすることによって視聴者の関心を高めていたので、私なりに興味を持った。この陸上競技では、昔と今では短距離レースのスタートなどの表示の仕方が変わったというので、どういう風にやるのか見てみたいと思った。幸い陸上競技とバレーボールが、近くの駒沢公園内で行われると立派な「広報東京都」に書かれていたので、ウォーキングがてら駒沢陸上競技場へ行ってみた。

 ところがどうしたことだろう? 競技場の入口はすべて閉鎖され、ポスターは貼られているが人気がない。ボランティアの受付係らしき女性がいたので、尋ねてみると競技は行われていないと意外な返事が返って来た。今日は開会式が東京体育館で行われただけだという。では、屋内競技場のバレーボール会場ではバレーは行われているのかと聞いてみると、ここも今日は試合をやっていないという。ボランティアらしい係の女性に尋ねたら陸上競技は明後日からで、バレーは明日からだということだった。広報誌を見た限りでは、開会し競技が行われているような表現である。実際この間に私と同じように近くの住民が、観戦に来られたが、納得しないまま不承不承引き上げて行った。遠方から見えた人たちは、とても納得出来ないのではないだろうか。

 それにしてもどうしてこういう粗雑で誤解を生むような情報通知、管理をするのだろうか。帰宅して改めて広報誌を見てみたが、全5頁の紙面からは今日から行われるように受け取れる。それは陸上競技も、バレーボールもそうである。関係者の杜撰な広報誌作りが読み取れる。

 1924年のパリで第1回大会が開かれてから100年余も経過した伝統ある世界大会にしては、余りにもお粗末過ぎる。同年1924年は、パリ・オリンピックも開かれ、伝説的なフィンランドの金メダル5個を獲得した英雄パーヴォ・ヌルミ選手や、3つの金メダルを獲得し俳優になってターザン役を務めたジョニー・ワイズミュラーらが活躍した。オリンピックと同じくらい長い歴史を有するデフリンピックは、残念ながら日本における知名度は薄い。それでも今年になって伝統あるデフリンピックが、初めて日本で開催されたことは意義のあることである。それにも拘らず正しい情報が伝えられていないことは極めて残念である。この辺りは東京都ももう少し業務に真剣に取り組んでもらいたいものである。

 まぁ明日以降にまた来て、何とかデフリンピックを見てみようと思う。

2025年11月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6759.2025年11月14日(金) 大谷選手4度目のMVP受賞、あっぱれ!

 アメリカ大リーグ(MLB)、ナショナル・リーグの今年の最優秀選手(MVP)に予想されていた通り、ワールド・シリーズ(WS)で連覇を遂げたドジャースの大谷翔平選手が、3年連続4回目の受賞者に選ばれた。これまでの受賞は4回ともすべて満票だったというからすごい。4回の受賞は、ジャイアンツなどで活躍したバリー・ボンズの7回に次ぐ歴代2位である。今年の大谷選手は、2年ぶりに二刀流を復活させ、投打両面で大活躍した。また、昨日投手部門の最高の賞であるサイ・ヤング賞も、同じドジャースの山本由伸投手に授賞されるのではないかとの期待感があったが、山本投手が特にめざましい活躍をしたのが、ポスト・シーズンに入ってからだったために、シーズン中の活躍を評価する同賞の受賞者は別の投手に決まった。

 それはともかく、これで今年のMLBは漸く幕を降ろした感がする。大谷選手については昔こんな印象に残っているこぼれ話があった。それは、彼のプロ入りを発表した際、高校時代と同じく二刀流でやっていきたいと希望を述べたことに対して、関口宏司会の「サンデー・モーニング」のスポーツ・コーナーに出演した巨人軍OBの張本勲氏が、即座にそれは無理だと言い、投打どちらかに決めて、それがだめになった時にもうひとつの手段を考えるべきで、そんな二刀流のような今どきプロ選手が誰もやらないことをやってみたいというのは、無理だ。それはプロ野球を舐めているとまで言って厳しく非難したことがある。その後日本ハムに入団した大谷選手は、当時の栗山監督から二刀流を認められ、二刀流で活躍して見事に張本氏の鼻を明かした。その後、張本氏が大谷選手についてコメントしたのを聞いたことがない。さぞや面子がつぶれ、恥ずかしく思ったのではないだろうか。それでも並外れた力量の大谷選手がこれほどの大活躍をするとは、誰も想像出来なかったことだろう。

 それにしても今シーズンも大谷、山本選手や、新規にシカゴ・カブスに入団した今永投手らを中心に、MLBでも日本人選手の活躍が大分目立った。ドジャースが昨年に続き、ワールド・シリーズ(WS)へ進出したために、日本でもワールド・シリーズの人気が高く、しかもNHKテレビで生中継されたこともあり、視聴率は全7試合とも軒並み高かった。

 その高い視聴率は、毎週新聞に公表される前週の高視聴率ベスト20などで知ることが出来るが、先月最終週に行われた第3、4、5戦は、数ある多種多様な番組の中でも、視聴率4位、9位、2位だった。そして最終戦第7戦が行われたのは、11月1日で視聴者は何と2,100万人に上り、日米加の視聴者を合わせると5,100万人が視聴した。これは34年ぶりの高視聴率だったという。ちょうど日本でも日本シリーズ開催中だったが、決着のついた第5戦が漸く20位に顔を覗かせる程度だった。これはこれで収まったが、少し寂しい気がした。このままMLBで日本人選手の活躍が続くなら、来年以降も大リーグ人気は一層高まることだろう。

2025年11月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6758.2025年11月13日(木) 東京都は豊かな財政の効率的な運用を

 首都東京都の豊かな財政状況について首都圏の各県から羨望の声が聞かれるが、現実に子どものいる家庭などからは、余りの格差に悲鳴が聞こえるほどである。その典型は、東京都と神奈川県の境界を流れる多摩川を隔てて、東京都民と川崎市民の間に「多摩川格差」と言われる大きな待遇の差があることである。

 その最大の原因は、東京都は周辺各県に比べて財政収入に恵まれているからである。基本的には、法人税が地方税になっているため、東京に本社を置く企業の法人税は、東京都に納められる。また人口が多く所得税なども多くなる傾向がある。因みに財政力指数は、東京都が全国で最も高く、全国47都道府県の中で唯一指数が1.0を上回るため東京都には地方交付税が交付されない。現実に首都圏の財政力指数は、東京都1位、神奈川県3位、千葉県4位、埼玉県6位で、概して首都圏は周辺各県が東京都と連動した関係にあることから、他の道府県に比して高くなる。

 その富裕都県で一部に「多摩川格差」などという言葉が聞かれる。多くの支出を避けられない子どもを持つ東京都以外の家庭から不満が漏れている。単純な例を挙げれば、年収6~7百万円の世帯が子ども2人を育てた場合、保育利用料と公立小中学校の給食費だけを比較すれば、歴然である。川崎市の場合、市民には約385万円の支出があるのに対して、都民の支出は0円である。そのうえ18歳まで約2百万円を補助する。このため東京から川ひとつ隔てただけの川崎市民からは、「『多摩川格差』は585万円?『東京の母』はなぜこんなにリッチ?『東京だけズルい』」(この585万円には全面的に信じ難いが・・・)と東京都への恨み節が聞こえるという。

 こればかりは、基本的には小池都政の巧みな資金繰りとか、優れた都政運営というわけではなく、税収制度によるものである。

 さて、その東京都に今深刻な問題が生じているという。それは火葬場の火葬料金高騰問題である。全国的に火葬場はほとんどが公営であるが、東京都23区内では9カ所の内7カ所が民間経営で、都が料金に関与することが出来ず、火葬料金が全国平均で1万円前後のところを、この民間企業に中国資本が投資されてから、4年前に9万円に値上げされた。その付属費用も引き上げられ、低料金で行える区民葬儀の制度からも離脱したという。子どものいる家庭には、資金面で援助をしつつも、高齢者の人生最後のお別れに際して何の補助もしてくれないとは、富裕東京都としては些か冷たいのではないか。東京都は、都民が最後に通過しなければならない儀式に関わる費用には、小池都政に悩みを押し付けられる。豊かな財政も、税法の恩恵であるが、それを恰も自分の考えだけで判断し、都民のために行動しているようには見えない。

 葬儀について、愚痴を書いている時に、偶々大学の山岳クラブ「アルペンクラブ」の会長が昨日亡くなったことを後輩から電話で知らせてもらった。会長は、学年は1年先輩であるが、年齢は同じ87歳である。5月に久し振りに同窓会に出席して会長に会い、散会後銀座でともにいっぱいやったことが最後の想い出になった。会長の体調は必ずしも良くなかったが、無理しながらも立場上出席された。クラブでは、度々ともに日本アルプスなどへ登った。結婚式の司会役も務めてもらい、随分お世話になった。近日会長を偲ぶ会を開くということなので、是非とも出席したいと思っている。会長のご冥福を心よりお祈りしたい。 合掌

2025年11月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6757.2025年11月12日(水) 高市政権、福祉削減・軍国化への道

 首相就任以来、高市首相の支持率が、概ね64%〜75%の範囲で推移し、読売では71%、JNNの調査では82%に達している。歴代首相の中でも行動力が目立った小泉純一郎、言うだけで何も実績を残せなかった鳩山由紀夫首相に次ぐ3番目の高支持率である。このことは初の女性首相という珍しさと期待を反映しているが、割合ズケズケ物を言う性格も比較的受けているのだと思う。しかし、その反面首相就任早々に所信表明演説で述べた施政方針が、かなり厳しい批判を浴びている。高市首相が述べた所信の中で、軍事費のGDP比2%の引き上げ、医療費の大幅な削減、労働時間延長への規制緩和などが、とりわけその対象となっている。中でも日本が対米追従を強化して防衛費を飛躍的に増加させることと、少子高齢化時代において医療費を4兆円も減額し、その影響で高齢者の窓口負担を8月に1割から2割に引き上げたばかりだが、これを更に3割に引き上げるという。言葉尻では、現役世代の負担を減らすためと言っているが、その反面実際にはむしろ貧しい高齢者を苦しませることになる。その負担は防衛費を増やさなければ済むことである。加えて昨日財政制度等審議会は、介護サービス利用者の自己負担を現在の1割から2割負担に改革すべきだとの意見が強かったという。いずれそうなるかも知れない。現在この1割負担者は、91.9%を占めているそうで、ほとんどの介護サービスを受けている人の負担が増えることになる。

 ついては、昨日財務省が公表した今年度上半期の経常収支は、年度半期ベースで過去最大の17兆5千億円の黒字となった。昨年の同期に比べても14.1%増えた。昨年度1年間の経常収支は、30兆3千億円だった。これを上回ることは充分考えられる。このところ海外からの利子や配当の収入など第1次所得収支の黒字拡大が経常収支を押し上げ、21年度から連続して黒字である。これらの収入を考えれば、高齢者の医療費や、介護費用の引き上げは安易に実施すべきではない。

 とにかく高市政権は、病弱者や高齢者に対する優しさとおもいやりに欠ける。こんなことでは、いずれメッキが剥げて現在の高い支持率は急降下することは、充分予想できる。

 他に高市政権の防衛政策に関して、特に気がかりなことがある。首相は、就任時から防衛力強化に強い意志表示をしていたが、昨日の衆議院予算委員会で来年予定されている安全保障関連3文書改訂に関して、非核三原則を堅持するのかどうかを問われ、明言を避けた。これまで「核を持たず、作らず、持ち込ませず」の三原則は、日本政府の基本的な核政策の原則だった。それに対して、昨日時点ではっきり否定しなかったことは、これまでの核政策を変えることも考えられる。これは、武器輸出拡大を目論んでいる自民・維新が、日本から輸出出来る武器を「救難、輸送、警戒、監視、掃海」の5つの目的に限定する「5類型」の撤廃に向け、自民と維新両党が、議論を本格化させる検討に入ったことでも察せられる。まもなく「日本軍事国家」発足となる危険性が垣間見えてきた。

2025年11月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6756.2025年11月11日(火) 政治家は戦争の恐ろしさを知らなすぎる。

 昨日の朝日夕刊のトップページに、「常陸丸事件」に関して、常陸丸など3隻が沈没後121年経過して漸くその潜水調査が行われたとの記事が掲載されていた。1904年日ロ戦争下にロシアのウラジオ艦隊により玄界灘を運行中の日本陸軍の運送船が撃沈されたのである。常陸丸事件が起きてから長い年月が経つが、今ではほとんど報道されることもなく、国民の間では忘れられている。恥ずかしながら私もこの事件を知らなかった。

 この常陸丸事件は、3隻の船に2千5百名もの兵士、関係者らが乗船していて約1千名は何とか救われたが、残り1千名を上回る尊い生命が失われた。気になったのは、軍隊がその後「戦陣訓」として「生きて虜囚の辱めを受けず」精神を教育し、国民が逃れられた死から逃れなかったことである。これが一部に誤解されて、「武士道と捕虜を意味する言葉は、常陸丸事件の結果、『捕虜許すまじ』とか、『自決肯定』に行き着き、捕虜観に間違いなく影響を与えた」と学者の間でも考えられている。はっきり言って「捕虜になるなら自決せよ」と言っているようである。

 このところ高市首相が、台湾有事が日本の集団的自衛権を行使出来る「存立危機事態」になり得るとした発言について、中国がすぐさま日本政府に抗議した。これに対して、木原官房長官は台湾海峡の平和と安定が重要であり、「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを希望するというのがわが国の一貫した立場だ」と説明した。これに関連して、大阪の中国領事館領事が下品なコメントをSNSに発信してトラブルになっている。これに日本政府は、コメントの削除と表現が不適切として抗議し、コメントは削除された。ちょっとした発言や、触れられたくない部分について発言するだけでことは大げさに広がっていくものだ。下手をすると、いずれ取返しの付かない事態になりかねない。

 その辺りは、高市首相にはよく分かっていないようだ。一般的に現代の国家首脳や政治家らには、本当の戦争の怖さというものがよく分かっていないものと思う。いつも机上の空論だけで戦争の恐怖なんて言葉を時折出しているが、それは銃弾が飛び交い、下手をすると被弾して命を失う危険な場にいない環境で、真に戦争とその怖さが分かっていないからである。その意味では、戦後生まれの議員が圧倒的に多くなった衆参両院議員は、ごくわずかの議員を除いては、防空壕に逃げ込んだ議員も数少ない。これが、無意識につい好戦的な発言を引き起こすひとつの原因にもなっている。

 今の政治家には戦争に関して軽薄な発言が多すぎる。それは、取りも直さず戦争を臨場感で知らないからである。そのために現状では戦争がない日本にいる限り、戦死する危険がないと安心して戦争論はエスカレートばかりである。あまりにも軽薄である。それ故、前記のように中国、台湾問題に軽率に首を突っ込んだ発言をしたり、机上の空論を述べるばかりである。そして相手国から非難される。いずれこのままだと本当の戦争に発展しかねないことになる。

 戦争の怖さ、恐ろしさを知るために国会議員らは、定期的に自衛隊演習場で臨戦態勢の現場の中で訓練を受けるなどして、少しは戦争というものを臨場感で知ることを考えた方が良いかも知れない。

2025年11月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6755.2025年11月10日(月) 首長には人間性と力量が求められる。

 国、地方を問わず、政治の世界に携わる者は、どうしてウソを公然とつき、暴露されて迷惑をかけても悪かったと反省の言葉も語らないのだろうか。歴代の首相の中にも公然とウソをついた首相がいるが、自分自身にその反動が跳ね返ってくるならともかくとして、国民にその責任をかぶせるような言動をとるのは、よほど人間性に問題があるとしか思えない。そういう人物にはその地位に留まって欲しくないものだ。首相就任前の高市首相は、当時石破首相が消費税減税に慎重な姿勢を示したことに対して、「賃上げのメリットを享受出来ない人々に減税し、食の消費税率0%にすべきだ」と厳しく反論していたものだ。ところが、首相の職に就くや、一転して衆議院本会議で否定的な見解を示した。これには、立憲民主党の実力者、小澤一郎議員も「総理になった途端、この始末だ」と噛みついた。自民党内に消費税0%とすることに反対が多かったようだが、そういう空気も感じないで、国民に受けの好い発言をしていて首相の地位に就くやその逆の発言をするとは何たることだ!

 この高市ウソ発言は、鳩山由紀夫元首相の前科と同じようなものだ。首相在任中に米軍普天間基地現在着々と進んでいる辺野古への飛行場移設について、2009年の衆議院総選挙中に、移設先は最低でも(沖縄県内ではなく)県外と発言したが、当時からあまり信用されていなかった元首相は、自らの発言が空疎なものとなり、さっさと首相を辞めて、以後これに関する発言を一切していない。選挙中に沖縄県民受ける発言をして、その責任を取らない無能首相の無責任な発言だった。

 次元はまったく異なるが、地方自治体の政治、選挙にも無責任な言動が多い。昨日NHK党の立花孝志党首が兵庫県警に逮捕された。昨年来の斎藤元彦兵庫県知事の辞職、再選挙の過程で自死した兵庫元県議に対する誹謗中傷が名誉棄損に当たるとして逮捕されたものである。市町村レベルに下げると、昨日行われた沖縄南城市市議会で、セクハラの不信任案を提出された古謝景春市長は、圧倒的な賛成により失職の公算が大きくなった。南城市は、先月末に学歴詐称などの一連の不祥事で失職が決まった静岡県伊東市と同じように市長不在の状態となる。他にも群馬県前橋市長の市の幹部とのラブホテル密会が問題となっている。現時点では宙ぶらりんの状態である。どうして身を律することが出来ないのだろうか。

 昨日の自治体首長選挙で意外な結果、驚いたことがある。それは、現職、新人の2人が立候補した茨城県神栖市長選で投開票の結果、何と同数だったのである。3期目を目指した現職市長と新人の一騎打ちになったが、開票の結果、いずれも16,724票を獲得し、公職選挙法に基づきくじ引きを行った結果、新人が勝った。こんなことは、国内のいかなる選挙でも初めての事例であり、くじ引きで敗れた前市長は納得出来ず、開票結果の再集計を求めたいと述べている。そもそも2005年に合併して誕生した市であるが、7万6千人の有権者にはそれほど関心がなかったようで、44.22%の投票率は過去最低だった。他にも昨日はすでに4期務めていた広島県知事選では、農水省役人から富山県副知事、そして今年4月に広島県副知事を務め横田美香氏が、現女性知事としては全国で3人の知事のひとりとなった。これもよそ者の横田氏が副知事就任後半年で、自民、立憲、国民、公明党により推薦を得たことには、首を傾げるところである。地元民が知らない知事を選んだことになる。これも政界の駆け引きだろう。

 とにかく政治的な権限を揮える国や自治体の長になれば、かなり自由に思い切ったことが出来る。だが、順風満帆といくかどうかは、あくまで本人のやる気と力量次第である。

2025年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6754.2025年11月9日(日) 記録的なクマ出没と近くの地震

 このところ連日のようにクマ出没のニュースが伝えられる。過去に今年のように全国的にクマが出没し、しかも人間に危害を与えたことはない。私は中学時代に京都嵐山近くの山の中の一本道を手負いのイノシシには追いかけられ、脇の土壁をよじ登って難を逃れたことがあるが、クマに襲われたことはない。だが、半世紀ほど前にカナディアン・ロッキー山麓のジャスパーで鉄道駅舎内へ入ろうとするクマを目撃したことがあり、その時はしばらくバス車内に閉じ籠ってやり過ごしたが、余り危機感は感じなかった。人間に危害を加える可能性はあまりないと思えば、それほど気にはならないものである。しかし、今年日本各地に出没するクマは、餌に飢えたように民家の周辺に姿を現し、家の中に入って来た例もあり、人を襲う画像までテレビで放映され危険を感じたほどである。

 被害の大きい秋田県では、民間のハンターだけでは人手が足りず、遂に自衛隊の応援を要請し、自衛隊員が直接銃砲使用をすることはないが、後方支援に当たっている。また、政府でも環境省の指示の下に対策を検討している。

 一体今年になってどうしてこれほどクマが人里にまで出没するようになったのだろうか。今年4~8月の出没件数だけを見てみると、ビッグ3は、岩手県(3,453件)、秋田県(3,089件)、青森県(1,384件)で、圧倒的に東北地方北部に多い。今年は、東京都内でも青梅市や日の出町でクマが見られた。その原因は、餌不足と生息環境の縮小だという。具体的には、秋にブナやドングリなどの木の実が不作になり、そのため人のいる集落へ降りて来るようになった。その元々の原因は、夏の天候があまりの熱暑に木の実が充分育たず不作だったことが原因である。これからクマは冬眠に入るが、その前の今月は多く出没すると考えられている。昨日までにクマに襲われて亡くなった人は、6月に長野県大町市で発生したのを手始めに、今日までに全国で13人に上る。もちろん過去最多、最悪である。

 これまでこんなにクマの出没が騒がれることはなかった。テレビでは今日も出没したクマの動向を伝えている。東北地方の山間部に近い集落などでは、住民はこれまでこれほどクマを見ることはなかったし、これほど出没の可能性があると外出も怖いと不安を口にしている。イギリスでは、日本へ旅行する観光客にクマに注意するよう呼びかけているというから、捨てては置けない。これも地球温暖化の異常なまでの夏の暑さが最大の要因であるとすれば、今後もクマの出没が増える可能性がある。地上の二酸化炭素が、地球温暖化の最大の原因だとすれば、それを否定してパリ協定から脱退したトランプ大統領はその責任が重い。クマ出没の遠因も探って行けばトランプ大統領に行き当たるということになる。

 今日も各地で住民がクマに襲われた。ところが、夕刻になって岩手県沿岸で地震が発生し、クマ情報は二の次になってしまった。5時過ぎに発生した地震のせいで、今日から始まった大相撲九州場所も後半はテレビ放映されず、後になって横綱豊昇龍が敗れたことを知った。地震は余震が続いていたが、7時前に漸く収まった。明日から大相撲をゆっくり楽しみたいと思う。

2025年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6753.2025年11月8日(土) 相撲人気が抱える力士引退後の問題

 明日から福岡で大相撲九州場所が開幕する。すでに入場券は完売されたというから最近の大相撲人気には驚くばかりである。本場所はもとより、先月久しぶりに行われた海外のロンドン場所でもロンドンっ子で5日間満席だったという。実際最近大相撲をテレビ観戦していてもいつも「満員御礼」のたれ札が下がっているほど大相撲人気は、日本相撲協会にとっては笑いが止まらないようだ。中でも最近意外に興味深いのは、外国人観戦者の姿が多く見られるようになったことで、彼らにとって土俵上の勝負はともかく、力士の経歴や得意技、番付上の地位の意味、対戦成績などが理解出来なくて相撲の面白さが分かるのだろうか疑問に思っていたところである。かつては、ほとんどの力士は入門したら1からスタートしていたものである。当然大学出の力士なんておらず、偶に出世しても話題になるほどだった。戦前は早大出の笠置山、戦後もしばらくは学卒力士はいなかった。最近の番付上に大学相撲部出身力士が増えたことを知り時代を感じるようになった。近年は学卒、及び中退した力士が増え、2024年初場所では幕内力士42人の内、何と17人学卒者だというから時代は変わったものである。横綱大の里も大学出で、三段目にはうだつが上がらない東大卒業生もいる。相撲界もこうした話題性のある個性的な力士が数多くなった。来年はパリ場所を行うそうである。

 ところで、日大出身でアマチュア横綱でもあった人気力士遠藤が、秋場所後に引退を発表した。12年間の力士生活で、十両優勝は1度あるが、期待されながらも幕内での優勝は1度もない。幕内の成績は483勝482敗73休で拮抗している。最高位は小結だった。

 実は、遠藤の引退にからんで、注目されるようになった話題に年寄名跡がある。遠藤は引退と同時に所有する年寄株「北陣」を問題なく襲名することになった。実は、ここに悩ましい問題がある。「北陣」は同じ日大先輩の元前頭・天鎧鵬が名乗っていた。だが、もともと「北陣」は人気学生横綱だった遠藤が入門の際に名跡取得が条件で入門し、元関脇麒麟児が親方引退後は、遠藤の所有となっていた。遠藤が現役で活躍中は、この名跡を引退力士が借りて「借株」の親方として協会に残っていた。それが今回遠藤の引退により名跡を遠藤に返すことになり、天鎧鵬は、まだ42歳であるが、協会を去ることになった。もともと若くして現役力士を辞めても、相撲協会には限られたしかなく、さりとて第2の職場を斡旋するでもなく、相撲界を去ってもこれという特技や、能力があるわけでもない。土俵上で活躍もしていない力士が辞めても、相撲協会には居場所がなく、厳しい世間が待っているのである。

 引退力士や若手親方が協会に残れない問題となっているのは、ひとつにはベテラン親方の65歳定年が延長(再雇用)されたことが大きい。若くして引退したお相撲さんの第2の人生は、中々厳しい。せめて相撲協会に居場所があるなら良いが、現状はそうはいかない。これから少しずつ深刻な問題になるかも知れない。まもなく始まる九州場所を前に引退したお相撲さんの安寧なる第の人生が恙なく送れるよう願うばかりである。

 それはともかく、しばらくは明日からの九州場所を楽しみたいと思う。

2025年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6752.2025年11月7日(金) トランプ関税に翻弄される自動車産業

 最近東証株価は5千円台の大台に達したまま推移している。景気の良さをアピールするひとつの証左でもある。

 近年電機業界があまりパッとしない中で、つい最近まで自動車メーカーが売り手市場で国内経済界を引っ張って来た印象が強い。その自動車業界にも世界経済の影響によりプラスとマイナス面で影響が現れて来た。

 トップ・メーカーのトヨタの今年度中間決算によると売上高は、前年同期比5.8%増で何と24兆6千億円で過去最高を更新した。ところが、営業利益は▲18.6%の2兆56億円だった。その大きな要因は、アメリカのトランプ関税による営業利益9千億円の減少と、この期間の平均為替レートが前年より7円も円高だったことが響いている。この他に黒字を計上したメーカーは、ホンダが、売上高5兆3千億円(前年同期比は僅かながら▲1.2%)であるが、営業利益、当期利益ともに前年同期比で半減し、当期利益は2千億円弱である。四輪車の減少を二輪車事業の頑張りでかなり補完したようである。この他にはスズキが、売上高、営業利益ともに前年同期比でマイナスではあるが、何とか当期利益1千億円(前年同期比▲10.7%)を計上した。スバルも苦しいながらも営業利益763億円(前年同期比▲16.2%)、当期利益548億円(▲34.7%)を計上した。三菱自動車は、売上高は6千億円(前年同期比▲2.9%)だったが、当期利益大幅に減らし何とか7億円(▲97.5%)を計上することが出来た。

 他方、他の大手メーカーの中でも経営再建中で注目されている日産自動車が、前年同期には1,160億円の黒字を計上していたが、今期は779億円の赤字に転落した。ただ、4~6月の第1四半期が前年の第2四半期以降最悪の売り上げ、収益を計上したが、今年の第2四半期は大分成績が回復し伸びたので、今年度下半期以降はそう悲観したものではないかも知れない。現在国内工場を対象に今期は数百台減産する計画であり、今期中に横浜の本社ビルを台湾の企業に970億円で売却し、今後テナントとして入居する予定である。トヨタ同様にトランプ関税による影響が大きく、来年3月までに最大で3千億円に上がると見られている。再建は中々厳しいようである。

 マツダも追加関税や為替の影響で、営業損益461億円、純損益421億円の赤字となっている。

 こうして大手メーカー7社の決算を見てみると、決して自動車業界としては喜ぶべき経営状態ではない。黒字企業は、トヨタとホンダ、スバル、スズキ、三菱であり、他の日産とマツダが赤字を背負った。ただ、マツダは販売の3割がアメリカ市場であり、現状から推察すれば、来年3月までの通年では黒字を取り戻すことが可能と見られている。今は日産がドン底に落ち込み、あの手この手を打っているようだが、どうやってこの赤字地獄から抜け出ることが出来るだろうか注目される

2025年11月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6751.2025年11月6日(木) ニューヨーク市長に反トランプ氏選出

 昨日行われたニューヨーク市長選で、トランプ大統領が所属する共和党の政敵、民主党のゾーラン・マムダニ氏が当選した。今日大統領は、悔しさまぎれにビジネスフォーラムで民主党はアメリカの最大都市に共産主義者を据えたと述べ、マムダニ氏を徹底的に批判した。更に発言をエスカレートさせ、「今や社会主義者を飛ばして共産主義者だ」とナンセンスな嫌がらせを言って非難している。はっきり言って、トランプ大統領には、社会主義者と共産主義者の違いがあまり分かっていないと思う。大統領、自分と異なる社会政策を富裕層から庶民に向ける政策を主唱する人物を社会主義者と呼び、それが自分とは手の届かないほど極端に外れ、庶民のために行動する人物を共産主義者と呼んでいるだけである。

 今回の市長選では、共和党推薦のカーティス・スリワ氏と、もうひとり事前の選挙でマムダニ氏に敗れて、市長選では無所属で出馬した民主党員、前NY州知事だったアンドリュー・クオモ氏を相手にマムダニ氏は勝利を収めた。選挙直前になって大統領は、事もあろうに政敵・民主党員のクオモ氏を推したが、マムダニ氏に兜を脱ぐことになった。よほど悔しかったのか、トランプ大統領がホワイトハウスにいる限り、アメリカは共産主義化することはないと、自らの信念を貫く決意を語った。

 ただ、マムダニ氏が解決したいと公約に掲げたNYの物価は全米でも異常な高騰をして、例えば、約100万戸50㎡の賃貸住宅の家賃が他の都市では1カ月分約25万円程度だが、NYでは図抜けて高く約62万円といわれている。マムダニ氏は家賃上昇を抑えると公約したことが、庶民層の支持を高めた根拠でもある。

 しかし、若くしてはっきりした物言いは、必ずしも誰からも支持されるというほど甘くはない。実際民主党内でもマムダニ氏と距離を置く党員も目立つようだ。それでも反トランプの影響か、4日ニュージャージー州とバージニア州の2州において、知事選が行われ、いずれも民主党女性候補者が当選した。これら一連の地方選挙の結果を追ってみると、アメリカ国内においていよいよ流れが変わり分断が表れ、それが徐々に大きくなっていくような気がしてならない。来年実施される中間選挙の結果で反トランプ現象がどれほど現れるか気になり、同時に楽しみでもある。

 ところで、日本の高市政権の施政方針はどうだろうか。所信表明では、特に気になったのは、給与を上げるためと人出不足解決の手段として、自らに鞭を打つように「働いて働いて働いて・・・」と絶叫して労働時間の規制緩和を打ち出したことと、現役世代の社会保険料の負担軽減を述べたが、前者については経団連などは歓迎しているようだが、労働団体や過労死自殺をした遺族らからは労働強化につながるとして反発が出ている。またその撥ね返りで70歳以上の基準以上の高齢所得者の医療費の内原則2割負担を3割負担にしたことである。高齢者の医療費はかなり嵩むものである。現役世代の負担軽減は当然検討する必要があるが、そのために同じ福利厚生の予算の中から高齢者のための手当をやりくりするというのは、強引過ぎるのではないだろうか。まるで防衛費の増額を国会の決議もなく、アメリカへの忖度のために国民の考えや、負担を考えずに簡単に決めてしまうのと同じで、あまりにも安易で結論を急ぎ過ぎているように思える。

2025年11月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com