5770.2023年6月8日(木) 戦時歌謡、軍歌の良いところ

 今日梅雨入りしたようだ。先日の台風2号に続いて今フィリピン東方に台風3号が発生しているらしい。これから1週間ほど悩まされそうだ。

 今取り掛かっているドキュメント作品の中で戦時中に流行った軍歌について若干頁を割いているので、YouTubeなどで調べてみると軍歌についていろいろなことが分かって興味深い。初めてビルマ(現ミヤンマー)やインドネシアを訪れた時、随分現地の人々が日本の軍歌を愛し唄っているのに驚いたものだ。軍歌についてはすでに上梓した拙著にも書いているが、軍部従属、戦意高揚に手を貸したとして、戦後まもなくマッカーサーの連合国司令部によって禁止された。しかし、その後徐々に緩和され今ではどこでも歌えるのだが、 歌詞が忠君愛国の軍国調のため、また再軍備に利用されるとの懸念からあまり大っぴらには流行ってはいない。

 ただ、「愛国行進曲」が、戦時中流行って第2の国歌とも言われたとは知らなかった。フランスの国家「ラ・マルセイエーズ」は、フランス革命に因んで作られた「ライン軍軍歌」というのがオリジナルだそうで、他にも戦争や革命を機に作られた国歌はかなりあるようだ。案外東南アジアの人たちにとって日本の軍歌はメロディーが馴染みやすいようで、かつてジャカルタ郊外の集落で知り合った警察署長さん宅の近くで随分日本軍歌を聞かされたものだ。それ以前にスカルノ大統領が来日してテレビ出演した際には、大統領が「愛国の花」を日本語で唄われたのを観て現地では大統領にまで唄われていたのかと感銘を受けたことがある。また、フィリピンのマルコス大統領イメルダ夫人は、大統領とともに皇居を訪れた際、前記の「愛国行進曲」を香淳皇后とともに合唱したとの話もある。それほど戦前の軍歌は、東南アジアでは受け入れられていた。とにかく言葉がはっきりしていることと、元気の良さを感じさせるところが良い。

 この他に「空の神兵」が、藤山一郎をはじめ多くの歌手によってレコード化され、戦後も国内では唄われているようだ。加藤隼戦闘隊がインドネシアの石油基地パレンバンを攻撃し、空挺団が奇襲的に落下傘降下したことを唄ったこの軍歌は、今では習志野自衛隊空挺部隊の隊歌とも言われ、各種行事の折には、その開会に当たり必ず音楽隊が演奏する。確かに兵士を元気づける歌詞になっていたり、神国日本をカモフラージュするようなとても今日受け入れがたい点はあると思う。難しいことではあるが、歌詞の内容は別にして良いメロディーをこのまま放っておくのは惜しいような気がする。

 個人的には「加藤隼戦闘隊戦隊歌」と「ラバウル海軍航空隊」が勇ましくて好きだが、特に前者は、長年旧陸軍戦友会慰霊団を計画、添乗や、太平洋戦争戦没者遺骨収集事業などに関わりよく戦友会の人たちと唄う機会があった。この戦隊歌の作詞者や、加藤戦隊長未亡人らをも存じ上げていたので、思い込みも人一倍強い。一般に軍歌を単に戦争を賛美する歌と思わず、良い点をもっと理解して欲しいと思っている。東南アジアの人々と同じように・・・。

2023年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5769.2023年6月7日(水) 日ごろの健康管理について思うこと

 元々健康優良児だった。小学校から高校までの12年間1日も学校を休んだことがないことを自慢していたくらいである。だが、加齢とともに何かしら健康面で異変を感じる時があり、最近では健康管理のためにいくつか心掛けるようになった。普段はウォーキングを日課として、大体1日6千歩前後を歩いているが、サラリーマン現役時代には計ったことはなかったが、営業部門が長かったので、連日1万歩から2万歩はクリアしていたと思う。しかし、今では1日1万歩は遠い目標になってしまった。去る3日には吉祥寺方面へ出かけたので、久しぶりに1万歩を超えたが、何とそれが2月以来4か月ぶりに小さな壁・1万歩を超えたのだ。医師は今のペースで無理しないよう仰っているので、あまり無理せずこれからも6千歩程度を目標にしていこうと思っている。

 現在やや困惑気味なのは、高齢者特有と言われる変形性関節症による両手指の硬直化である。東京医療センターの専門医からは、治る可能性はほとんどないと冷酷な通告があったが、通いつけの整形外科医はそれでも両手のリハビリは続ければ、硬直化の進行は防止出来ると言っていただいているので、毎日気が付いた時に両手のリハビリを続けている。些か気になるのは、両手が時間と場所を選ばず、急に痛むことであり、その箇所も時間によって変わるからややこしい。少々面倒だと思いながら、痛みを感じる都度そこへ小さく切り取った湿布を貼っている。

 全体的な健康法としては、毎年8月に慶応病院で人間ドックを受診することをベースに、そこで指示されたことは実行するようにしている。この他に内科、整形外科、糖尿病は通いつけの医師がいるので、定期的に診てもらっている。この他に自分自身で1日に2度体温と血圧、脈拍を、そして体重を1度測り、それを一覧表にして医師に報告している。

 卑近な例としては、昨日内科で診てもらい、今年に入ってからずっと続けていた黒子のような出来物を塗り薬で治療していたが、それもほぼ消えたので、医師からしばらく止めましょうとアドバイスされたので、昨日から塗り薬は止めている。

 全般的には格別心配するようなことはなさそうなので、今まで通りやや神経質に受け取られがちだが、このまま続けていきたいと思っている。

 さて、相変わらず戦闘状態が続いているウクライナのロシア占領地域のひとつであるヘルソン州ドニプロ川のカホウカ水力発電所のダムが決壊し、1万6千人ほどの住民が危険にさらされ避難を進めている。ウクライナのゼレンスキー大統領がロシア占領軍はここ十数年で最大の生態系破壊の罪を犯したと強く非難した。これに対してロシアは、ウクライナの命令で実行されたもので、クリミアから水を奪うためだと反論した。今日の国連でも両国が相手国非難の応酬である。このダムは、クリミアに水を供給している外に、ロシアが占拠しているザポリージャ原子力発電所にも冷却水を供給している。幸い国際原子力機関(IAEA)は、現時点では原発の安全への影響はないと見ている。ただ、ウクライナの水力発電公社は、発電所の施設は破壊され、ダムの貯水池から大量の水が流失し、今後4日間は給水出来るが、冷却水の供給を受けているザポリージャ原発は危険な状態になると警戒している。

 立地的にこの地域には原発があり、一旦ことが起きると極めて危険な状態が予想される。それだけに両国の良識以外に危険を避ける手立てはない。いつまでロシアはこんな馬鹿げた無謀な戦いを楽しんでいるのだ。 

 ロシアについてはごく最近こんな話があった。ロシア国内には、元々無類の酒好きの人たちが多いが、西部地域の数か所で違法のアルコールを飲んで大量中毒死者を生んだ。30人もの中毒死を引き起こしたメタノールが含まれたアルコールは、30mlで致死量に達するという。ロシアは、戦争で自らの健康管理が出来ない若者を無駄に死地に追いやるのではなく、アルコール漬けにして死へ追いやっている。もう少し普段の生活を常識的なものにしてアルコール管理を厳しくした方が良いのではないか。

2023年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5768.2023年6月6日(火) Googleよりブログ等HP上の検索結果報告

 毎月GoogleからHPの検索パフォーマンスとして前月のアクセスの内訳を知らせてくれ、大変有難く思っている。

 5月の最多アクセス上位3点は、すべてブログだった。1位は2022年8月16日に書いた「つまらない新聞小説」だった。実は、この日のブログは今年1月に2位、昨年11月にも2位に入っている。余程関心を持たれたのか、納得されたのかは不明だが、私のコメントが少々きつかったので、反って興味本位に読まれたのかも知れない。その「つまらない新聞小説」とは、昨年2月から8月まで朝日新聞朝刊に連載された多和田葉子著「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」で、タイトルもよく分からず、読んでいて内容もあまり分からず、重箱の隅をつついているような狭い舞台の内容で、率直に言ってつまらない小説だった。ほんの半年で朝日は連載を打ち切った。著者は著名な作家であり、父娘ともどもドイツの専門家であり長らくドイツに居住しながら広くドイツを紹介していることで知られている。朝日もそこに目をつけたのだろう。申し訳なく思っているが、私のブログ内容が批判的であり過ぎたのか、どういうわけか、多くの方々から「いいね!」を押してもらったようだ。ともかくこの多和田作品は落胆させられた連載小説だった。

 この他に少々気になったのは、大分昔の2010年にある親しいジャーナリストの娘さんのご主人が急逝されたことについて書いたブログが、アクセス数3位に入っていたことである。私もその娘さんは良く存じ上げている。実は、このブログは前月4月にも3位入りし、昨年12月にも2位に入っていたのである。どうして最近になってそのような古いブログがベスト3入りするのか不思議に思っている。実は、その事実を知ったのは、同年6月にその著名なジャーナリストからいただいたメールで亡くなられた事実を知らされたからである。多くの方々からブログに興味を抱かれたのは、義父として現地へ飛び葬儀に出席されたが、多分娘婿が韓国籍の人だったことに関係があるかもしれない。式次第は韓国様式で準備万端執り行われたと伺った。娘さんはもちろん夫の故郷へ行かれたが、若くもあり悲しみも深いだろうし、今後を考えると随分気になっていた。そういうプライバシーをブログに書いただけで、多くの方々がアクセスしてくれ、またかなり時間が経ってから唐突に目に入るようになったのはどういう経緯か知りたいくらいである。ある面でご迷惑をかけたのではないかと気にもなっている。

 このGoogle情報は、多くのことを教えてくれ、大変有難いと思っている。これからも筋の通る内容で問題点を含んだ文章を綴るよう心掛けたいと思う。

 ところで、今年2月24日はロシア軍がウクライナ侵攻を始めてからちょうど満1年となった。その日の朝日夕刊「素粒子」欄に、数字の語呂合わせのような興味深い「戦争開始日の数字合わせ」について掲載されていた。

 それに依ると、第1次世界大戦の開戦日は、1914年7月28日で、年月日の1桁か2桁の数字を足すと19+14+7+28=68となる。第2次世界大戦の開戦日も、1939年9月1日で19+39+9+1=68となる。そしてウクライナ侵攻は、2022年2月24日であるから同様に計算すると、20+22+2+24=68となる。

 一体これはどういうめぐり合わせであろうか。不思議でならない。これでは「68」の数字合わせは戦争の開始を意味するようなものである。これからは、「68」となる年月日をよくよくマークしなければなるまい。悪賢い「戦争男」は、「68」の日を狙って戦争を仕掛けてくるかも知れない。

2023年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5767.2023年6月5日(月) 懐かしの故郷もトリプル無投票の町に

 中国や北朝鮮のような覇権国家では、前時代的で非人道的な指導者が独裁的権力を揮い、国民に民主主義の基本である立法、行政、司法の3権を認めず、選挙で国民の声を聞く気持ちもない。民主化抑圧を行っているのが実態である。
 言うまでもなく民主国家では、大なり小なり選挙によって住民の気持ちを汲み取るのが、自治体のリーダーとして基本的に欠かせないことである。ところが、それについて今春の統一地方選では、驚くべきことに選挙が行われない無投票の自治体が大分あったのである。法律的に、また自治体の選挙管理委員会としても実施する計画であったが、それが出来なかった自治体が相当数に上った。しかも、それは過去に比べても大分増えている。

 特にショックだったのは、道県議選、市町村長選、市町村議選の3つの選挙が行われなかったトリプル無投票の町村が16もあったという現実である。実施されなかった理由は、単純に立候補者数が定数に満たなかったからである。それは全国的に拡散しているが、16町村の内7町村が北海道内の自治体である。

 私にとって驚きだったのは、北海道以外の9町村の中に千葉県鋸南町が入っていたことである。鋸南町は、文字通り鋸山南部の東京湾沿いの勝山町と保田町が昭和34年に合併して誕生した、人口7千人弱の小さな町である。私たち一家は、昭和20年4月終戦直前に父が千葉市へ転勤という事情により藤沢市から旧勝山町へ転入し、私は戦時下に勝山国民学校初等科へ入学した。米軍の空襲が激しい中を近所の人たちと近くの岩山の防空壕へ逃げ込んだものだ。旧勝山町には4年半に亘って生活し自然に溢れた海山と友だちに恵まれ自由奔放に楽しい時を過ごしたが、町には勤め人はほとんどおらず、ほとんどが漁師と農家だった。そんなせいもありこの町を去ってから親しく付き合っていたのは、たったひとりである。学校でも優秀だったその友人は国立大学から大手商社に勤務し、彼のロンドン在任中に私の出張と偶然重なり現地で一度夕食を共にしたことがある。最近は体調があまり優れないようで、交流も途絶えがちだが、鋸南町との唯一の絆である。

 終戦直後は町も豊かでなかった中で、威勢の良かったのは漁業だった。その網元が町長を務めていたが、今年は4月の町長選挙に誰も立候補者がいなかったという。千葉県議選の地区議員と町議会議員も定員に達しなかったというから、随分冷めた町に変貌してしまったようだ。毎年7月に行われていた町内の夏祭りや、相撲大会はどうなったのだろうか。3年ほど前の9月に大型台風が襲来してかなり家屋が損壊したシーンをテレビでしばしば放映していた。1度末弟と鋸南町をしばらくぶりに訪れてみようと約束したが、それもコロナ渦で実現出来なかった。久しぶりに知った現在の鋸南町は、選挙でトリプル無投票の町にリストアップされてしまった。でも今以て子どものころの思い出がいっぱい詰まっている鋸南町には、ノスタルジアを感じている。今年辺り行ってみようかと言う気持ちもある。

2023年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5766.2023年6月4日(日) 天安門事件から34年、中国益々非民主化国家へ

 あれから34年である。世界を震撼させた天安門事件発生からである。1989年4月に改革派の胡耀邦元総書記が死去し、その死を追悼するために学生らを中心に北京市民が天安門広場に「自由」と「民主化」を求めて集まった。そこへ中国人民解放軍が無差別発砲を繰り返し、多くの犠牲者を生み、彼ら市民を武力で抑え込んだ。犠牲者の数は、当てにならない中国政府公表の「319人」を遥かに上回る、1万人以上(イギリス政府外交文書)と推定されている。習近平政権は、天安門事件の武力鎮圧を正当化している。遺族は、政府が事件の犠牲者遺族に謝罪し、人民に懺悔することを求め、その一方で政府が残酷な事実の記憶を消そうとしていると批判している。

 この事件をきっかけに中国政府の中国人民に対する反民主化対策に拍車がかかった。1997年イギリスから中国へ香港が返還された後、中国は50年間1国2制度体制を保持すると約束したが、間もなくしてそれは中国の一方的な行動により破られた。2020年6月中国政府は、香港への統制を強める国家安全維持法を成立させ、中国政府が司法、行政、立法を直接支配することによって1国2制度は実質的に崩壊した。

 コロナ渦対策でも中国帝国主義政府の人民弾圧は止まらず、昨年11月厳しいコロナ政策に対する市民の怒りが沸騰し、その怒りは珍しくも抗議デモとなって、それは中国全土に拡大した。意外だったのは、デモには市民の本音である習近平総書記に対する日ごろのうっ憤が示され、習近平支配を辞めさせることをアピールしたことだった。反抗のシンボルとして、デモ集団は白紙を掲げた。白紙が意味することは、「白い紙は、我々が何かを言いたくても言えないことを表している」とデモ参加者は述べている。これほど大っぴらな反習政権を行動で示したのは珍しい。ところが、それもつかの間で抗議行動は平和的に行われたが、それでも警察当局はこれを放っておかなかった。警察は通りを封鎖し、デモ参加者を逮捕した。結果的にデモ行動は、治安当局によって鎮圧されてしまった。毎度のことながら中国帝国主義政府の常道である。

 今や中国には、習近平独裁政権に抵抗出来るものはなくなってしまったのである。民主主義的行為はすべて否定され、行動を起こせば直ちに逮捕され、その圧制はお隣の独裁国北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記に似て、国民に平和で安心できる生活を保障するより、自らの権力志向を優先させ、それを邪魔するものがあれば、断固として個人と言わず組織であろうとすべてを弾圧する構えである。国際的にも国際法を犯し、自国領土の拡大を目論んで、他国との間に紛争の種をばらまいている。まったく共産主義者の対極にいながら、共産主義者を名乗り、恥ずかしげもなく共産主義思想を傷つけている。いつになったら中国は今の悪逆非道の政治を止めるのだろうか。

2023年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5765.2023年6月3日(土) 熊本城復興支援チャリティコンサートを鑑賞

 大学ゼミの友人長谷川くんと吉祥寺駅近くの武蔵野公会堂で開かれた「熊本城復興支援チャリティコンサート」に主催者「クラシック音楽同好会」山本富士雄会長のご案内により鑑賞に出かけた。この数年コロナ渦のせいで中止となっていたが、今日は久しぶりに復活し、終始楽しく鑑賞することが出来た。山本さんはすでに米寿を迎えられたにも関わらず、今も矍鑠としてプロ・アマの出演者の中で企画、演出、歌唱面で中心メンバーとして活躍されておられる。歩き方もやや膝と腰が曲がり、やはり年齢的なものを感じるが、ステージで歌い始めると声量のある声で見事なテノールを聴かせてくれる。最初の1曲は♪ゴンドラの唄♪をやや元気がないように唄って気になっていたが、後のオペラ2曲はジェスチャーも交えて自信たっぷり見事に唄いあげ、最後に全員でヴェルディの「椿姫」の♪乾杯の歌♪を唄った時は、まさにわれこそは主役なりと言えるように腹の底から声を張り上げ気持ちを籠めて唄われたのは圧巻だった。

 プロのソプラノ歌手をはじめ、山本さんの大学同窓生のお仲間、ずっと伴奏を務めたピアニスト、小学生を交えたフルート・グループなどそれぞれの見事な歌唱と演奏ぶりには敬服している。

 それにしても山本さんは、日ごろより一級建築士として建築事務所を経営しながら、Facebookに専門的で多岐に亙る話題に富んだ意見や感想に写真を添えて発信するなどまったくエネルギッシュで、若者も顔負けしそうなほど年齢を感じさせない人である。来年のコンサート計画についても話されていたから、まだまだやる気充分のようだ。閉演して帰り際にご挨拶したが、疲れも見せず笑顔を欠かさなかった。中々出来ることではない。友人も満足したと言って、吉祥寺駅で別れた。楽しい1日だった。

 大型の台風2号や活発になった梅雨前線の影響で、昨晩も東日本を中心に記録的な大雨が降り続いた。昨日から西日本から東海方面へかけて線状降水帯となり、東海道新幹線が運休になって今日も始発から東京・名古屋間では運転見合わせが続いた。都内では午前中はまだ雨が降り続き外出するにもちょっと気持ちが進まなかったが、コンサートから帰るころには空は真っ青だった。帰宅したら庭でウグイスが「ホー! ホケキョ!」と出迎えてくれた。

2023年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5764.2023年6月2日(金) 藤井聡太新名人、最年少で7冠獲得

 昨夕のニュースで将棋の藤井聡太竜王が、名人戦で渡辺明名人を4勝1敗で破り名人位に就いた。と同時に、史上2人目の7冠を制覇したと伝えられ、藤井竜王のあまりの強さに日本国民が皆驚いている。何といっても藤井新名人は、まだ20歳10か月で名人史上最年少である。名人になって早速書いた揮毫が「温故知新」だった。その揮毫が納められた額が小学校校長室内に掲げてあり、担任教師がその意味を丁寧に教えてくれたことが強く印象に残っている。我が家から徒歩5分程度のところに住んでいる羽生善治九段が、かつての7冠から現在無冠の帝王となったが、勝負の世界とはそれほど厳しいものなのだろう。残る冠は、羽生7冠時代にはなかった「王座」で永瀬拓矢王座から今秋にもタイトルを奪取することが出来れば、まさに史上初の8冠となる。

 それにしても将棋界には、どうして8つもタイトルがあるのだろうか。これでは7冠になった藤井名人は、8つ目のタイトルを狙うより、7冠をひとつずつ防衛するだけでほとんど時間を取られてしまいそうだ。

 藤井人気で将棋界もホクホクだが、かつては棋士が対局中にソフトを使ったと非難が集中し低迷した時期がある。そこへ藤井聡太名人が中学生棋士としてデビュー29連勝をして3年前に棋聖の初タイトルを獲得するや、挑戦したタイトル戦ですべて勝ちタイトル獲得数は15期になり、人気は一気に火が点いた。

 しかし、それでもこれだけ国民の目を引き付けるほど活躍しても、獲得賞金になると他のビッグ・スポーツ選手や芸能人に比べて大分後塵を拝している。昨年の稼ぎ高ベスト3は、藤井聡太1億1,800万円、2位渡辺明7,450万円、3位豊島將之5,450万円で、羽生九段に至っては11位の1,600万円でサラリーマン役員ならこの程度は皆稼いでいる。それに比べると年棒約40億円の他に、スポンサー料を合わせた総収入が約85億円と言われている人気絶頂の大谷翔平選手は別格にしても、あまりにも格差が大きく少し気の毒な気がする。ともあれ将棋界が益々発展することを祈念するとともに、藤井新名人が、今後も研鑽を積まれ益々活躍されることを期待している。

 ついては、今ウクライナ戦争が国際的な注目を集めているが、2年前の2月に軍事クーデターで国軍により民主派政権がその座から追われたミヤンマーは、国際的に厳しい非難を浴び、経済制裁を課せられ社会的、経済的に苦境に陥っている。とりわけ友好的な関係を保ってきた日本としても欧米諸国同様に、苦渋の選択をせざるを得なくなった。その選択とは日本が途上国援助(ODA)で10年ほど前から支援してきたミヤンマー国内の基幹鉄道の改修事業を大幅に縮小せざるを得なくなったことである。それは最大都市ヤンゴンと中部都市マンダレーを結ぶ620㎞の鉄道改修工事の支援である。ヤンゴンと戦時中日本陸軍の航空基地があったトングー間約270㎞は、すでにその60%の工事を終えていた。ミヤンマーの交通機関、特に鉄道は全ての面で遅れており、航空隊戦友会の人たちが憧れていたトングーに行くことは、宿と足の手配が出来ず難しかった。トングーには軍に話を持ち掛けチャーター機で空軍基地へ臨時に離着陸させてもらって訪れたことや、バスで訪れ近くの女子師範学校の寄宿舎に泊めさせてもらったことがある。ミヤンマーでも最大の幹線と言える鉄道が整備されず、今また工事を停止するというのは、いかに国軍政権に責任があろうともミヤンマー国民にとっては厳しく辛いことである。

 綺麗ごとは言うが、結局戦争や軍事的圧力によって国民を苦しめているのは、為政者である大統領や、軍の総指揮官である。ミヤンマーも例外ではない。

2023年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5763.2023年6月1日(木) 議員世襲制度の総点検を

 早いもので梅雨の季節到来である。沖縄近海に強烈な台風2号が襲来して沖縄、宮古島は暴風域に襲われ、この後沖縄本島に接近するようだ。この影響で全国的に天候は思わしくない。東京も今日は晴れたが、明日、明後日はかなり雨が降るらしい。

 さて、一昨日岸田首相が政務秘書官だった長男を本日付で更迭すると述べてから、世襲議員に対する批判的なコメントが急増している。印象的なコメントもいくつかネットに公開されていた。そのひとつを見てみると、中世の政治思想家マキャベリが「君主論」の中で「君主にとって、秘書官を選定することは決して軽々しいことではない。君主の思慮ひとつで良い人材を得られることがあり、また、そうでない人物が用いられることもある。そのため、ある君主の頭脳の良し悪しを推測するには、まず最初に君主の側近を見ればいい」と明快なコメントを述べていることが紹介されている。昨今の世襲ブームにマキャベリまで登場してきたのである。岸田首相の長男を皮肉っていることは明らかである。

 黙っていても、つまり仕事をしなくても一度世襲議員として日の目を見れば、その後は黙っていても父親の代からシンパである後援会が親身になって当選のためのお膳立てをしてくれる。日本の国会議員は海外に比べて世襲議員が圧倒的に多い。現在の自民党議員の内3割以上、閣僚の半分以上が世襲議員である。イギリスでは貴族院議員ですら世襲議員は1割しかいないと言われている。1970年代から80年代に首相になった三角大福(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫)は皆世襲ではなかった。それが、平成以降の首相は、ほとんどが世襲議員である。その世襲が有利になったのは、1996年衆院選で小選挙区制が導入されて以降で、世襲候補の勝率は比例復活も含めて8割に上る。選挙で当選に有利な「地盤」「看板」「カバン」を世襲候補は継承出来るからだと言われている。

 台湾の総統だった李登輝氏は、日本の世襲制について著書の中で次のような批判的な趣旨のことを書いている。「日本が自分を見失ってしまった最大の原因は、アメリカや台湾と異なり、あまりにも世襲制がひどくなったことにある。無名の若者が国会議員になろうと思っても、ほとんど不可能であり、戦後日本の上昇は、無名の新人によって達成されたが、現在は国会議員のかなりの部分が、二世と三世で占められている」。

 これは幕末に遣欧米使節団の一員として欧米を訪れた福沢諭吉が、民主主義とは何かを考えた時、ワシントン初代大統領の子孫が大統領なわけではないし、国民は今その子孫が何をしているかさえ知らないことに驚いたという。家柄で役職が決まる門閥制度ではなく、それこそが民主主義の肝だと言い、それがあの「学問のすすめ」初編の「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言えり」という思想につながっているという。

 世襲制は違法ではなく慣習の中から定着したものだ。それだけにセルフコントロールで誰もが納得出来るものにしなければならない。さもないといつか法的な手段を講ずることになりかねない。首相長男の政務秘書官更迭について、メディアではここぞとばかり世襲制度について批判的なコメントを発していたが、これとて「のど元過ぎれば熱さを忘れる」になって世襲制度見直し論などの世論喚起には至らないだろう。これが日本の政界とメディアの「相見互い」ということだろうか。

2023年6月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5762.2023年5月31日(水) 北朝鮮偵察衛星ロケット打ち上げ失敗

 朝起きてテレビのスィッチを入れたら、北朝鮮が弾道ミサイルの技術を用いた衛星ロケットを発射したニュースで持ち切りである。いつもなら日本海へ向けて発射するのが、今回は南方へ打ち上げ、途中日本の領海上空を通過するとの事前情報により、沖縄ではJアラート警報が発せられ大騒ぎとなった。日本の領海上を通過の場合は、自衛隊がミサイル迎撃を命じる「破壊措置命令」が出ていた。そのニュースは、中国、韓国、ワシントン方面をはじめ世界各地からも実況を交えて流され、NHK朝ドラ「らんまん」もニュースが長引き放送されなかった。北朝鮮は昨日、明日から11日までの間に打ち上げると前宣伝していたが、約束破りの常習犯である北朝鮮は、その予定を繰り上げて今朝突然打ち上げたのだ。

 ところが、6時27分北朝鮮北西部から発射された軍事偵察衛星は、2段目のエンジンが異常を生じて朝鮮半島西の黄海に墜落した。北朝鮮国家宇宙局は、出来るだけ早い時期に再度打ち上げを実施すると公表した。日本政府はもちろん、アメリカも弾道ミサイル技術を用いた発射を行ったことを強く非難した。

 このミサイル発射に失敗した北朝鮮では、米韓が合同軍事演習を行ったことに対抗して打ち上げただけに、金正恩総書記にとっては心理的、政治的なショックも大きい。6月上旬に開催が予定されている朝鮮労働党中央委員会総会で、打ち上げ成功を偉大な成果として誇示する狙いだっただけに、失敗でどういう総括をするのだろうか。現在北朝鮮は、1990年代の大飢饉以来の飢餓に襲われているとされており、国内状況も只ならぬ苦しい経済下に追い込まれている。

 毎度のことながら北朝鮮のミサイル発射には迷惑を被るばかりである。沖縄諸島では戸惑う市民の姿が映されていた。再度打ち上げすると言っていることから、またしばらくはこの厄介者の身勝手な仕打ちに悩まされそうだ。

 さて、今世田谷区役所が本庁舎の建て替え工事を行っているが、それが何と工期期間を8か月も先に伸ばすと施工業者の大成建設が明らかにした。私は要件がある時は本庁舎ではなく、その都度玉川総合支所で済ましているが、そこも3年余の改築工事が2021年1月に終わり、今では新装なった庁舎で業務が行われている。工事中は、近くの狭く窮屈な木造建物で要件を済ませていたので、明るく清潔感のある新庁舎になってホッとしたものだ。

 それが、本庁舎の改築工事では2度も延長工事をするというのだから、区役所が遺憾に思い素直に納得出来ないのも無理はない。実際今年7月に一期工事終了の予定が最大で8か月も延期されるのでは溜まったものではない。仮庁舎の賃借料なども新たに発生する。大手ゼネコンがどうしてこうも甘い工事計画を提案するのだろうか。一期工事を終えて新区長室へ入る予定だった保坂展人区長もお怒りの様子で、損害賠償についても検討すると語った。

 それにしてもどうして日本が誇る大企業がこのような杜撰な計画を冒すのだろうか。他にも日本の大手メーカーが自社製品に不都合を見つけても黙って隠蔽したり、営業数字をごまかして報告し不正利益を得ていたなどの不祥事が、しばしば見られる。意図的であろうとそうでなかろうと、近年企業モラルも地に堕ちた感じである。

2023年5月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5761.2023年5月30日(火) 岸田首相、長男の政務秘書官を更迭

 政治家に有りがちな後ろ向きの行動にはうんざりさせられる。昨日岸田首相は、長男の政務秘書官を6月1日付で交代させると発表した。野党からはもちろん、自民党内でもかなり批判的な声が強く、政権運営上首相自身が更迭を決断したようだ。長男が仕出かした不祥事とは、昨年末に首相官邸内の公的な場で、首相の長男をはじめ甥や姪ら親族が集まって忘年会を行い、長男の行動が、公的立場にある政務秘書官として不適切であったというものである。確かに公に公開された写真を見ると首を傾げるシーンが多い。こんな幼稚な行為ぐらい非常識だと息子は気がつかなかったのだろうか。

 今回の事件は、初めてではない。今年1月外遊する首相に同行してロンドンを訪れた際、大使館の公用車で市内観光を楽しんだり、ショッピングをしたと追及された。買い物は世話になった人へのお土産として購入したもので公的な業務だったと弁解していたが、今回ばかりは許されなかった。首相も前回は厳しく注意したということで乗り切ったが、今度ばかりは2度目のドジで前回の事件からまだそれほど時間も経過していない。結局岸田家三代に亘る世襲の挙句に、膿が出たということではないだろうか。

 つまり岸田世襲家の体質が行動に現れたと言っても好いのではないか。若いころから周囲が皆お膳立てをしてくれ、あまり考えることもなく行動出来る。今日本の政治家に世襲の割合が高くなった。そう簡単に政治家になれない中で、生まれつきの家系のお陰で苦労なく政治家になれる世襲政治家というのは、政治家としての努力や勉強もせず、ただ運が良いというだけだ。

 それにしても10年ほど以前のことであろうか、自民党が率先して選挙で世襲議員を認めないルールを作ったことがある。あれは親と同じ選挙区からはある一定の期間を置かなければ、立候補出来ないと決めたものだ。世襲議員にとっては不利益が多すぎて苦情が出たのだろう、あっという間に消えてしまった。しかし、いずれにせよこの世襲問題は国民にとってマイナス面が強すぎるので、遠からず世襲議員廃止の動きが現れることだろう。

 さて、今日はNPO法人「JAPAN NOW観光情報協会」定期総会が開催され、何年ぶりかで出席した。同NPOはコロナ渦で十分な活動は抑えられていたが、地道に活動を続けている。理事長が一身上の理由から急遽辞任されたので、今年度は暫定的に理事長を選出し、来年度改めて新理事長の選任を行う。総会後にJR東海顧問の須田寛氏が、「『産業観光』の位置と役割」のテーマで講演された。須田氏は今年92歳になられるが、相変わらずお元気で矍鑠としておられる。僭越だが、私的な質問と感想を述べさせていただいた。日本国内だけで活動する国鉄、JRに長年勤めておられた須田氏が、海外とも連携しなければならない「産業観光」にご執心で哲学を持っておられるのに敬服している。「産業観光」が「見る」「学ぶ」「体験する」であるということは、「触れる」「コミュニケートする」ことでもある。現在インバウンド需要は盛況であるが、海外旅行初期には、公的に国民が海外とコミュニケートすることを妨害されていたような印象を受けている。幸運にも役所の努力もなしにインバウンドが繁栄するや、観光業の発展に何もしなかった役所が、観光業繁栄を得意げに語っている。散々役所に痛めつけられた初期の海外旅行に携わっていた我々観光業者にとっては、頭を切り替えるべきだと役所を批判する話をした。須田氏も納得してくれたようだし、出席者からも理解してもらえたと考えている。

2023年5月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com