6729.2025年10月15日(水) 野党連携不十分では、野党首相は無理か?

 政界が騒がしい。当初は辞任表明した石破首相の後継者には、自民党総裁に選出された高市早苗氏がなるものと考えられた。ところが、26年間も自公連立政権を組んでいた公明党が連立離脱を公言したことから、首相選びは漂流することになった。公明党が保守派の高市総裁に裏金問題の原因でもある企業・団体からの献金制限を求めたが、高市総裁がこれを拒否したことによって、公明党は連立から離脱することを決断した。これにより衆議院議席の過半数である233議席に自民党の196議席ではまったく手が届かなくなってしまった。もとより自民196、公明24議席では、他の手段を考えないと過半数には13議席届かないが、過半数獲得のためにあの手この手を考えざるを得なくなった。その一方で、野党にも立憲民主党148議席に他党の協力なくしては、太刀打ちできない。日本維新の会35、国民民主党27議席の野党連合を巡り、各野党間の駆け引きが活発に行われている。この機に乗じて有力になってきたのが、国民民主党である。議席数は維新に引けを取るが、玉木代表も首相になる気満々で率先して動いている。玉木代表は自民党にまで色目を使っている。自民に次ぐ数を誇る立憲は他の野党からリベラル志向が敬遠され、主導権を取れず、野党がまとまるなら野田代表は首相には拘らないと語っている。

 一方で、玉木国民代表は、立憲とは安全保障やエネルギー政策で隔たりがあり、基本政策が違い、現時点では立憲と組めないとすげない言い方である。しかし、そういう本人自身の首相への意欲、こだわりは相当なものだ。首相になりたいだけでは説得力に欠ける。そもそも立憲も国民も元は民進党で同じメシを食っていた仲間で、8年前に袂を分ったばかりである。その基本政策や、考え方は立憲の方がより引き継いでいると思う。

 例えば、憲法改正論である。自民、公明、維新は賛成であるが、リベラルな民進党時代は、立憲と国民は憲法改正には反対だった。それが、国民はいつのまにやら条件付きながら賛成し、今基本政策が異なると立憲を突き放すようなことを言っても、異なったのは国民の方ではないか。原点に戻ると言うが、それなら国民が立憲に歩み寄るべきだと思う。

 今自民党内で完全な信頼を勝ち得られない高市新総裁については、このままなら石破首相と総理総裁を分離して石破首相、高市総裁で乗り切るとの案まで出ている。公明党も好き好んで連携離脱をしたのではなく、高市氏の保守志向では認めがたいが、石破総裁なら自公連立から離脱しなかったと斎藤代表が語る始末である。

 21日に臨時国会で首班選挙を行い新首相が決まるが、残された時間内にどういう形でまとまるのか。このまま高市新首相就任を見守るのか、混乱した野党の中で何とかまとめて首相となる事が出来るのか、失礼ながら外から見ていても中々興味深い。

2025年10月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6728.2025年10月14日(火) 想い出のあるカイバル峠周辺で国境紛争

 昨日パレスチナ・ガザ地区の戦闘停止が実行された。その見返りとしてイスラエル、ハマスが互いに人質の解放を行った。開戦と同時に拘束された人質は2年間厳しい監視の下に自由を奪われていた。ハマスは20人を解放したが、他に拉致されていた28人はすでに死亡したと伝えられており、イスラエルは遺体の返還を求めている。イスラエルに拘留されている人質は、パレスチナ人受刑者250人と2年間に拘束されたガザ住民1,700人である。すでに戦闘開始以来パレスチナ人の死者は、6万7千人超にもなった。ガザの街も破壊されて難民、飢餓が充満しており、これ以上は戦争を続けるべきではない。だが、人質が解放されて停戦第2段階に入り、今後の停戦へ向けた問題は一層複雑となり終戦に持ち込むのは中々難しいと見られている。

 ついては、11日夜アフガニスタンとパキスタンの国境添いで、タリバン支配のアフガニスタンとパキスタン軍との間で国境紛争があり、タリバンは戦闘員9人を含む200人以上、パキスタン軍では58人が亡くなった。アフガニスタンは今だに女性に教育不要などの差別を主張する非民主的なタリバンが権力を握り、自由・平等を抑圧する独裁国家で世界中のどの国も、公式に国家として認めていない。その中で、かつてアフガンを侵略し世界中から非難された旧ソ連のロシアが、今年7月にイスラム主義勢力タリバンの暫定政権を、世界で最初に正式に承認した。ロシアもアフガニスタンと同じような国だということを自白したようなものである。

 私が15年前に国境通行路カイバル峠を訪れた当時は、両国間に紛争の空気は感じられなかったが、それでもパキスタン側の集落で、銃砲類の売買を行っていた状況から緊張感を味わったことをしっかり覚えている。そしてその緊張感から1年半後に勃発したNY9.11同時多発テロの予知らしきものを感じ取った。不思議なことにその経緯などについて著した拙著「八十冒険爺の言いたい放題」が、アメリカ人に興味を抱かれたようで、日本語の分かるアメリカ人何人かが出版社に掛け合い、拙著の英語翻訳書の出版を交渉し、私もこれを引き受けることになり、英語翻訳書と英語電子書籍が近々発行されることになった。何が端緒でゴールへ向かうのか、予測もつかないことが多いが、わが身にアフガニスタン・パキスタン国境の緊張感が書籍発行と言う形で残ることになったとは思いがけないことである。

 ところで、今日10月14日は亡き母の誕生日である。明治44(1911)年東京・中野区に生まれたが、この翌年明治天皇が崩御され、年号が明治から大正へ変わった。つまり母が生まれたのは、明治最後の年ということになる。生きていれば、満114歳だった。母は心筋梗塞のため、意外に早く73歳で亡くなった。残念ながら孝行して報いることは何ひとつ出来なかった。もう少し長生きして欲しかった。

 実は、現在日本人の最年長の女性が、亡母と同じ明治44年生まれだと知った。奈良県大和郡山市在住の賀川滋子さんと仰る方で、医師として地域を支えて今も元気らしく、19日夜NHKテレビ「最後の明治人」として紹介されるというので、母が生きた時代を想像出来るのではないかと今から楽しみにしている。

 夜になって嬉しい大ニュースがあった。何とサッカーの日本代表チームが、世界最強国のブラジルに初めて勝ったのである。しかも逆転勝ちである。来年カナダ、アメリカ、メキシコで開催されるワールド・カップの前哨戦としてキリン・チャレンジカップと名付けられた親善試合で、ブラジルを相手に前半0-2で押されていたが、後半に入って日本は立て続けに3ゴールを得て、3ー2で逆転勝ちという離れ業をやって強豪ブラジルを降したのである。ブラジルとは、過去に13戦して、2引き分け11敗という完敗ぶりだったが、やっと勝てた。これをきっかけに来年ワールド・カップで活躍して欲しいものである。とにかくアッパレである。

2025年10月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6727.2025年10月13日(月) 大阪・関西万博、開催半年後の今日閉幕

 158の国と地域が参加した大阪・関西万博が、4月13日に開幕してからちょうど半年後の今日盛況の内に幕を閉じた。次の大型万博は、5年後の2030年にサウジアラビアの首都リヤドで開催される。今日午後閉会式が行われ、秋篠宮殿下、石破首相、吉村大阪府知事らが、それぞれ感謝の言葉を交えて挨拶をされた。

 今回の万博の共通テーマは、多様性と持続可能性を追求し、人類だけでなく地球上のあらゆる「いのち」が輝ける未来社会をつくり上げていくことを目指し、「いのち輝く未来社会のデザイン」と謳っている。

 今回の万博は開幕してからも未完成のパビリオンがあったり、跡地の利用などで問題があったり、あまり前評判は芳しくなく入場者の出だしはあまりパッとしなかった。1970年の大阪万博では、トレードマークだった岡本太郎製作による「太陽の塔」や、アメリカ館に展示されたアポロ司令船や「月の石」など評判を呼んだ万博に比べて、これという目玉がなかったせいもあり今年の万博は入場者数が懸念されていた。それが、昨日までに期待以上の2,500万人を超える入場者があった。尤も前回1970年には入場者数は6,400万人もいたというからとても比較にはならない。その時私も3回訪れたが、今回は行く機会がなかった。

 昨日は最後ということもあり、雨の中を大勢の人が来られたようだが、収入面でも予算をオーヴァーしたようだ。入場者も多かったことを考えれば、大成功だったと言えると思う。これからの問題としては、決まらない跡地の利用法だろう。最終的に計画がまとまるのは、来年春と言われている。密かに囁かれているのが、国際的な観光拠点とするという名目であるが、ホテル、サーキット、テーマパーク、などの他にIR(統合型リゾート)としてカジノ施設が開設されるのではないかということである。

 万博主催者の意向もあるだろうが、一番頭に入れなければいけないことは、周辺地域住民の声を配慮すべきだということである。

 我が家のお隣さんが、JETROにお勤めで、数年前から大阪の万博担当部署におられ、事後の整理などを終えて近く帰任されることだろう。家族と別れて単身赴任しておられたが、残りが少なくなったところで、奥様が大阪へ行かれ大学生の息子さんと娘さんが隣家で生活しておられる。近日漸く家族揃った生活を取り戻されることだろう。

 さて、15日から5日間大相撲ロンドン場所が開催される。大相撲の一行がロンドン・ヒースロー空港に到着した際には、その異様な一行の姿を目にした現地の人は、流石に大きな身体に、ちょんまげと着物姿の力士の珍しい姿にはびっくりしたらしい。日本の相撲の良さや魅力がイギリス人に分かるのか疑問だが、大相撲海外場所は今回が14度目で、ロンドンでは34年ぶりである。ただ、最近大相撲のテレビ中継を観ていると、客席にかなり多くの外国人の姿を見る。我々には分からないが、それなりに興味があるのだろう。

 今や大相撲も力士の出身地が世界中に広がり、それなりの実績を上げている。我々が考えている以上に大相撲は彼らにとって興味があるのかも知れない。この際日本相撲協会も思い切って海外へ段階的に普及させることを計画したら好いと思う。

2025年10月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6726.2025年10月12日(日) 改めて言おう。新聞連載小説がつまらない。

 どうして新聞の連載小説はつまらないのだろう。3年前の8月16日のブログに「つまらない新聞連載小説」と書いたところ、意外にこれを読んでいただいた人が多く、Google Search Console Teamが送ってくれるレポートでは、それが時々アクセス・ベスト3に入る。実は、4日に連絡があった9月のレポートによると、やはりこれがトップだった。3月分でも2位に入っていた。

 実は朝日朝刊には今柚木麻子の「あおぞら」を連載中であるが、内容は保育園の運営を中心とする関係者のストーリーである。その内容は単純で誰でも分かると思う。ところが、それが翌日になるとストーリーに知らない人物が登場して、どういう関係だかよく分からなくなる。そういう具合にあまりにも登場人物が現れるので、とても読んでいて頭が混乱する。昨日で連載100回目を迎えたが、やはりストーリーにすんなり入っていけない。そこで100回という区切りの良いところで読むのを止めてしまった。

 それにしても朝日はどうしてこんなにつまらなく、分かりにくい小説を連載するのだろうと不思議に思えてならない。冒頭のブログも朝日の連載小説・多和田葉子著「白鶴亮翅」について批判したものである。もったいないが、ここは時間の無駄と割り切ってきっぱり読むのを止めることにした。

 さて、現在日米ともにプロ野球界が最後の優勝争いを展開している。昨年NBLでチャンピオンになったドジャースが日本選手の活躍もあって、今年も昨日ナ・リーグ優勝決定戦へ進出した。日本のプロ野球でも昨日からセ・パ両リーグとも日本選手権出場のためのクライマックス・シリーズが始まった。去年は下剋上優勝と言われ、セ・リーグ3位だった横浜ベイスターズが日本一になったが、今年はどうだろうか。昨年横浜に敗れたパのチャンピオン・チームのソフトバンク・ホークスは、今年こそ日本選手権を獲得したいだろう。

 結局セ・パ両リーグとも、今年は昨日と今日の試合で2位チーム、横浜ベイスターズと日本ハム・ファイターズが、3位チームの巨人軍とオリックスに連勝して1位チームと日本シリーズ出場権を争うことになった。

 若いころはプロ野球にメロメロだったが、近年は熱心にTV観戦することも少なくなった。昔は巨人軍の猛烈なファンだった。毎年何度か後楽園球場で巨人戦を観戦するのが、ほとんど恒例となっていた。今でも贔屓のチームは?と尋ねられれば、巨人軍と即答するが、普段はテレビ観戦もしなくなった。野球への情熱が昔ほど強くなくなったせいである。クライマックス・シリーズにはそれほど関心はない。日本シリーズにでもなれば、もう少しのめり込むかも知れない。しばらくは日米ともプロ野球が盛りあがるだろう。

 今日は残念なことがあった。新創刊雑誌「イコール」第2号発行記念パーティが新宿で開かれ、以前から楽しみにしていたが、今朝から体調が優れず、編集長と副編集長に急遽欠席の連絡をしたことである。夕方になって少し持ち直したような気がする。

2025年10月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6725.2025年10月11日(土) ノーベル平和賞は、トランプ大統領ではなかった。

 昨日今年のノーベル平和賞受賞者が決まった。地球最高のお騒がせ人のトランプ大統領が、最近しきりに自らを受賞者として売り込み、自分は「平和の構築者」であると自任し、自分こそが授賞すべきだと言及し、しきりにノーベル賞平和委員会にアピールしていた。

 結果として平和賞受賞者は、ベネズエラの野党指導者で、独裁者マドゥロ大統領の政敵マリア・コリナ・マチャド氏に決まった。トランプ大統領は、自ら7つの戦争を解決させたと自画自尊し、ぎりぎりにガザ地区の戦闘を停戦に合意させたと功績を誇りにしていたが、ノーベル賞は頭上を飛び越えて中米のベネズエラへ飛んで行ってしまった。トランプカラー一色のホワイトハウスの広報部長は、「ノーベル委員会は平和よりも政治を優先している」と嫌味を述べている状態で、およそ国際政治の舞台で行動する大統領を支える立場を弁えず、結果的に評価を貶める効果になっている。トランプ大統領は、2009年に就任直後に平和賞を受賞したオバマ元大統領の行動と実績に対しても露骨に論っている。

 平和賞が、平和をぶちこわす言動とならないことを希望するものである。

 ついては、「平和」、「平和」と世界的に平和が望まれているのだが、こんな「平和騒動」もある。先月逮捕された韓国の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子総裁が、昨日政治資金法違反などの罪で起訴された。韓総裁は、尹前大統領夫人へ高級品を贈るなどした罪で起訴されたものである。旧統一教会の日本国内における影響はかなり大きく、日本人信者からの多額の献金と物品を販売する霊感商法が、主たる収入源である。一説には、世界における活動資金の約7割が日本からの送金だったと言われている。個人資産を統一教会に寄贈して、残された家族が生活に窮する状態がいくつも問題となっていた。安倍晋三元首相が2年前に狙撃され亡くなったのも、旧統一教会と安倍元首相が親しく交流していたことから、家庭を壊したと信者の息子が逆恨みで元首相を狙撃したものである。日本国内の旧統一教会は、今年3月に東京地検から解散命令が出された。これに対して旧統一教会は、即時抗告しているが、いずれ破産が確定するのではないかと考えている。現在全国で約9万人の信者がいて、運営資金の多くを日本に頼っている。今ではほとんどいないようだが、以前は安倍元首相をはじめとして、多くの自民党国会議員らが旧統一教会と関係を持っていた。

 昨日韓総裁が起訴されたことが、案外メディアで大きく報道されないが、安倍元首相の銃撃事件直後からしばらくの間は、随分派手に伝えられていた。ニュース・バリューが減じたのだろうか。即時抗告した1件に片が付いた時には、再び派手に報道されることだろう。

2025年10月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6724.2025年10月10日(金) 公明党、自民党との連立政権から離脱

 自民党総裁に高市早苗氏が選出されて、連立内閣のパートナー公明党の斎藤鉄夫代表の下へ就任の挨拶に出かけた時から、斎藤代表とのやりとりの間に齟齬があり、26年間ともに与してきた、自公連立体制が危うく見えてきた。今日高市、斉藤両氏が歩み寄りの場を探ろうと会談した結果は、公明党が求めていた企業・団体献金に対する規制強化案を自民党が受け入れず、斉藤氏は高市総裁に自公連立政権から公明党が離脱すると通告した。26年間に亘って時には意見の食い違いもあったであろうが、何とか乗り切ってともに政権への執念を燃やしていた。公明党が自民党に対して企業・団体の献金を規制強化することを要求したが、高市サイドから前向きな回答がなかったことが公明の連立政権離脱の原因である。

 とにかくこれで長年手を携えて国をリードしてきた自民、公明両党が連携を取り止めることになった。自民党は公明党から連携に区切りを付けさせられたことにより、今後の政権運営が難しくなる。現時点では衆議院議員数は、465人であり、自民はその過半数233人には遠く及ばない196人である。過半数には37人不足している。他党も立憲民主の148人以外は各党とも37人には及ばない。野党もそれぞれに思惑があり中々共同歩調を取るわけには行かないようだ。野党間の話し合い次第では、高市総裁が首相に選ばれない可能性もある。

 これから自民党ばかりでなく、各政党がどう動くのかによって政治は今までとは大きく異なった展開をすることになる。国会議員は自分たちのことばかりでなく、国民のことを常に考えて行動することを望むものである。

 さて、やっとと言うべきだろうか、取り敢えずイスラエル軍のパレスチナ・ガザ地区攻撃は停戦合意となった。ただ、これは和平案の第1段階に合意したということであり、これが最終的に終戦というわけではない。全人質が直ぐに解放され、イスラエル軍が撤退するという条件があるが、この後第2段階に入ったらハマスが唯一の交渉材料である人質を拘束していないだけに、その後イスラエルに対して交換条件として提供出来るようなものはないので、次の交渉は出来るだろうか。イスラエルとアメリカが要求するハマスの武装解除や、ガザ地区の戦後の統治の在り方などは難しい。果たして、イスラエルは約束した通りガザ地区から完全に撤退して、ガザで自国の権力を行使することを止め、ガザの政治に口を出さないでいられるだろうか。あまり期待することが出来ない。

2025年10月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6723.2025年10月9日(木) また、日本人がノーベル賞を受賞

 一昨日の朝日朝刊1面トップの見出しに「坂口氏ノーベル賞」と大々的に表示されていたが、今日の朝日朝刊もまったく同じ見出しで「北川氏ノーベル賞」と大きく書かれていた。3日前に坂口志文・大阪大学特任教授が今年のノーベル生理学・医学賞の授与が決まったのに続き、昨日またもや北川進・京都大学理事兼副学長がノーベル化学省を授与されると決まったのである。日本の科学技術の水準の高さを世界にアピールした意味でも、大変価値のある受賞である。

 北川氏の化学賞は、金属有機構造体を開発したということで、地球温暖化の原因である二酸化炭素の回収など地球環境問題の解決につながる可能性があるということだが、ちょっと専門的過ぎて理系ではない私には簡単には理解出来ない。それにしても坂口氏にしろ、北川氏にしろ、2人とも京都大学を出て京大で研究を続けてきた。最初のノーベル賞受賞者の湯川秀樹博士以降、どういうわけかノーベル賞受賞者というと東大ではなく、京大出身者が多いのが、今以てよく分からない。謎である。いずれにしても連続的な大賞受賞は、滅多にない慶事である。

 さて、今日は1週間前に心臓の不整脈の定期検査を受けた心電図と心エコー検査の結果、及びその日に受けたCTスキャンの検査結果について説明を受けるために、慶應病院へ出かけた。

 担当医師の説明を伺って少々ショックを受けた。心臓の不整脈は大分落ち着いて問題になるようなことはないそうだが、CTスキャンの検査では、専門的なことはよく分からないが、内臓が大分乱れているようなお話だった。医師の言葉では、全体にガサガサというような言い方だった。医師は早速、これはアイソトープ検査をしましょうということになった。内臓の血液の流れをチェックする「心筋血流」検査というのだそうである。そのアイソトープ検査の予約(12月12日)は済ませたが、検査にざっと5~6時間もかかるそうである。コレステロールを下げる薬を新たにもらって、食事を済ませて帰って来たが、気持ちが重い。

 普段から健康管理には気を遣い、予防医学的見地から各医療分野のクリニックに通って健康に気を付けている。血圧も毎朝晩に計測して注意し、いまでは毎日平均5千歩以上を歩き、少しでも運動不足に陥らないよう留意しているつもりである。それでも自分の心がけや健康管理法では、及ばないことがある。こればかりは運を天にでも任せるより術はないと思う。今はクリニックから受けるべきと言われた検査は受けて、出来得る限りの処方を施してもらうより方法がない。

 連続的に日本人がノーベル賞を受賞と言うお祝いの後に、個人的には気持ちが落ち込み勝ちになるが、何とか乗り切っていく以外に逃げ道はない。

2025年10月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6722.2025年10月8日(水) 国立競技場が民間企業名に?

 国立競技場の名が表向き消えてしまう。長い間アマチュア・スポーツの殿堂として、2度も東京オリンピックが開催され、各種国家的スポーツ祭典が開かれていた改築間もない国立競技場が、唐突に命名権を民間企業に供与すると公表したのには少々驚いた。

 国立競技場がすでに今年4月に民営化のような形になっていたことも全く知らなかった。維持管理費が年々嵩んでそれを賄うための財政的な手段である。すでにNTTドコモとJリーグの運営会社「ジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメント」が運営権を取得している。今回命名権を取得したのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)で、5年契約の総額100億円と見られている。MUFGはこれを個別に各企業と契約を結ぶようだ。

 実は、近年このようなビジネスがかなり浸透していて、札幌近郊のプロ野球・日本ハムファイターズの球場命名権を日本エスコンが年間5億円で取得して、球場を「エスコンフィールドHOKKAIDO」と名付けた例がある。福岡ソフトバンク・ホークスのホームグランド「福岡ドーム」についても、みずほフィナンシアル・グループが命名権を取得して「みずほPayPayドーム福岡」に変わった。

 オリンピックを2度も開催した国立競技場が、1民間企業名を付けたスタジアムに変わってしまうのは、何となくあの国立競技場が安っぽく感じられる。ここで記録した世界記録も田舎の競技場で達成された、あまり立派な記録のようには思われないような気がして仕方がない。

 しかし、これも財政面で止むを得ない経営対策と時代の流れだろうか。

 その一方で、間もなく閉幕となる大阪・関西万国博覧会が、思いもかけず黒字になりそうだとの朗報が伝えられた。これには、入場料の売上高が当初計画より約200億円上回るほかに、グッズや飲食店の売り上げから万博協会に入る納付金も約30億円増える見込みだという。その最大の原因は、入場券が予想をかなり上回り、当初1,800万枚販売の予定がすでに2,200万枚販売できたことが大きい。そのうえ運営費も50億円抑えられるようだ。これで、1970年開催の大阪万博、2005年の愛知万博に続き、3つ目の黒字万博となった。しかし、私自身1970年と2005年の万博は見学したが、今回の万博だけは残念ながら、猛暑の中で相当混雑していたので、とても見学しようという気にはならなかった。それでも黒字となったのは、あっぱれである。

2025年10月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6721.2025年10月7日(火) ノーベル生理学・医学賞に日本人

 今年のノーベル生理学・医学賞受賞者3人の内のひとりに、坂口志文・大阪大学特任教授が選ばれた。昨年の日本人団体、日本原水爆被害者団体協議会に続いての受賞である。生理学・医学賞受賞者としては6人目である。国籍変更などの問題はあるが、全体として31人目である。

 ノーベル賞という世界的に誇り高く価値のある賞の存在を知ったのは、1949年小学校5年生の時、日本人として初めて湯川秀樹博士が物理学賞を受賞した時だった。当時担任をされていた湯浅和先生からノーベル賞についてお話していただいた。その時湯川博士がいただいた賞金が当時2千5百万円で、想像もつかない大金だと思っていたが、その頃国鉄船橋駅が大工事を行っていて、その工事費用が偶々ちょうどノーベル賞の賞金と同じ2千5百万円だったことをよく覚えている。子どものくせによくそんなことを覚えていると親父から呆れられた。その後大分時間が経って2010年に根岸英一博士がノーベル化学賞を受賞された。根岸博士は、母校湘南高校の4年先輩であり、何度かお会いしたことがあり、署名入りのご著書もいただいた。特に若者が海外へ出かけることに積極的なお考えを持っておられたので、お互いに大いに意気投合し、お借りしたノーベル賞記念メダルを手にした写真をこのHPに掲載してある。残念なことに根岸博士は、自動車事故が遠因で4年前に亡くなられた。

 日本が多くのノーベル賞受賞者を輩出していることは、国の科学技術発展のためには大いに喜ばしいことであるが、近年中国が急速に科学発展のために力を入れて、日本がやや減速気味の中で中国は日本より科学への投資額は遥かに多くなった。このままの状態だと日本は中国に置いて行かれ、科学立国の看板を降ろすようになるかも知れない。科学の発展は、国民のみならず人類全般にとっても歓迎されるべきことであり、政府も防衛費増額なんかに気を回さず、科学分野への国費の投資を行うべきである。今日の朝日朝刊一面トップに「坂口氏ノーベル賞」と大きく書かれていた。くれぐれも「トランプ氏ノーベル平和賞」とならないことを願っている。

 さて、一昨日夜東急田園都市線梶が谷駅構内で普通列車が、停車中の回送列車に衝突した事故は、けが人こそ出なかったが、事故後の処理に調査と時間を費やし、昨日の夜、1昼夜を過ぎてから漸く復活した。あまりにも回復に時間がかかり過ぎ、加えてこの路線が通勤、通学客に利用される一種の郊外幹線路線だったために、振替輸送で沿線のバスの混み具合はとても普通ではなかった。

 実際、我が家の近くを通っているバスも大変だった。沿線の駒沢大学キャンパスから自由が丘駅を往復している東急デマンド・バスが大変な混み具合で、私も降車口から乗る始末だった。いずれ事故原因が明かされるであろうが、自動停止装置(ATS)が作動しなかったことなど、会社内全般に気の緩みがあったことが原因ではないかと考えられる。

2025年10月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6720.2025年10月6日(月) アメリカも中国も同じ独裁専制国家

 昨日NHK・TV「自由への走線」と題するスペシャル・ドキュメントを興味深く観た。「走線」とはあまり聞きなれない言葉だが、単にルートを歩くというだけではなく、この他に「迫られて危険を冒す」と言う意味を含んでいるようだ。このドキュメントでは、中国から国外脱出した人々の苦悩を現在のトランプ政権の移民削減政策をダブらせて伝えている。2022年秋に中国国内で反共産主義の大きな運動となった「白線運動」参加者に対して、中国当局の取り締まりは厳しく、多数の人びとが逮捕され、国外へ脱出する人も増えた。現在中国国内では反共産党、反政府を言い出せばすぐ警察に検束されるので、中国人は国内ではその点を警戒してそれらの言葉を公に口外しない。

 この番組では、反共産党行動を冒したことから警察に追われるようになった中国人が、自由を求めてアメリカまでやってきたが、今トランプ政権が移民の追放、削減を唱えているので、ここアメリカで在住権利を確保するために裁判によりその権利を確保しなければならず、それぞれ困難と闘っている姿を伝えている。

 彼らが母国中国を脱出して最初に入国したのは、ビザを必要としない南米のエクアドルである。このエクアドルから中米、メキシコを経てアメリカまで陸路約3,700㎞の距離をジャングルや渓谷など難関を通り抜け、決死の覚悟でなんとかアメリカまで辿り着いた。だが、亡命者としては、ここでトランプ政権の排除政策の厳しい壁にぶつかる。1期目以上に移民に対して厳しい対応をするようになった2期目のトランプ政権は、形式上はともかく裁判で亡命を認めようとせずに在米許可を認可し難くした。それは、中国官憲の追及を逃れるように入国していた中国人に対して、正当な裁判というより厳しい「中国送還」の処分を下す方が遥かに多い。特にトランプ政権下では、自由のない中国のやり方と似たり寄ったりである。アメリカ在住を認可する裁判でも、正当な理由があっても認定されるケースはかなり少ない。アメリカ在住の認定率は、著しく低い。トランプ政権2期目になってから移民・難民のアメリカ在住が否定されたのは、実に73.5%で認定率は極めて低い。驚くのは、認定率の高い裁判所では、国から裁判官が有無を言わせず解雇処分になるケースが多いという。

 どうして民主主義国家の看板を掲げているアメリカ合衆国が、建国以来の理念を捨て、独裁者が支配する自由、平等のない専制国家となってしまったのだろうか。

 トランプ大統領も、中国の習近平国家首席、ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記と同じように、独裁者が権限を一手に握る専制国家の仲間入りをしてしまった。今月末にはトランプ大統領と初めて対面し、首脳会談を行う高市(予定)新首相も、防衛費増額、米軍基地経費負担額増などこの独裁者のペースに引きずり込まれないよう警戒しないといけない。

 さて、自民党総裁に高市早苗氏が選出されたことにより、今日の日経平均株価終値が史上最高の47,944円、値上がり額2,175円高も過去4番目に高額で、いずれも先週末の株価を大きく上回った。同時に円安も進み、1㌦=150.60円となった。高市総裁が積極財政を講じるだろうとの思惑によるものであろう。

2025年10月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com