353.2008年5月1日(木) 静かなメーデーは何を意味するのか。

 今日5月1日はメーデーである。ほんの少し前までは、労働者が赤旗を振って労働歌を唄いシュプレヒコールを繰り返しながら練り歩くのが、この季節の風物詩だった。そして、社会全体のエネルギーでもあった。かつては総資本と総労働の対決とまで言われ、労働者は学生まで巻き込んで賃上げ、そして未来の平和と福祉国家建設を希求して企業経営者・資本家に対抗したものである。それが社会主義体制の崩壊によって、いまや労働運動は年々下火となり、細々と遠慮しながらデモ行進をしている情けない状態となり、社会への訴求力も弱まった。つくづく時代の流れを感じる。

 一方、労働運動に関心を示さなくなった学生たちは、何をやっているかと言えば勉強しているわけでもなく、社会に関心を抱くこともなく、一部の真面目な学生を除くとほとんどがアルバイトと遊びに熱中して、国の将来なんかまるで考えていないように思える。他人ごとに関わることを避け、世の大きな流れから一歩距離を置いている。過保護に慣らされ、わがまま三昧に育てられてきたツケであろう。

 周囲に混乱と錯綜が入り混じってはいたが、熱気に溢れていたわれわれ60年安保世代とは、大きなギャップがあるようだ。近年学生の読書量は随分減ったと言われている。基本を学んで知恵をつけた骨っぽい学生は影を潜め、小賢しく理に敏い若者が増えた。世の中は次第に白けていき、抜け殻のようになった。社会全体で何とかしないといけないと思う。学生を主とする若者が元気のない社会は、活性化しないし、発展もしない。いまの混乱した社会がそのことを象徴している。

 東京都の月刊広報紙に「広報東京都」という8頁のタブロイド判がある。今月は全フロンドページを使い、「新銀行東京への追加出資について」と題して、先ごろマス・メディアを賑わした400億円の追加出資に関する都の説明と言い訳記事を載せている。すでにマス・メディアで散々言い尽くされているが、骨子は①経営上の問題点、②中小企業を守るために追加出資が最善の策、③銀行による自主廃業と預金保険法の破綻処理は多額の損失を発生させる、④新たな体制で再建させ、平成23年度には単年度黒字化を目指す、というものである。強気の石原慎太郎知事の「旧経営陣の非常識な経営の舵取りにより、予想を超える不良債権が発生した」と、相変わらず責任転嫁の姿勢は変わらない。高校の先輩である石原知事ではあるが、近年理路整然とした説法ではなく、わがままむき出しの感情論で突っ走る傾向が強い。昨今の傲慢で周囲の意見に耳を貸さないパフォーマンスでは、いずれ都民は信用しなくなり、取り巻きは都合のよい話しか耳に入れなくなり、ついには裸の王様になってしまうことが分からないのだろうか。

 さて、今日は1件意外なことがあった。いま流行りの「振込み詐欺」である。新潟に勤務している次男を騙った「おれおれ」である。驚いたのは、1~2日前に○○から電話があったら、連絡先を聞いておいてほしいという偽息子から電話があった。これが今日の伏線である。今日はそれを確認して、まだ連絡がないと言ったら、実は連帯保証人になったとか、○○はトンズラして債務の肩代わりをしなければならない、消費者センターに相談した、弁護士を紹介してもらった、裁判所から和解の話があった、と立て続けに話が進められ、途中で疑問を感じて本人かどうかの確認を求めたら、その辺りから相手も警戒したようだ。結局息子に携帯で確認して真相が分かったが、話の誘導の仕方といい、事前の話といい、声質といい、かなり馴れている。最近「振込み詐欺」の被害が増えているらしいが、ついにわが家へも入り込んできた。遠いところにあると思っていたことが、あっという間に目の前に転がり込んでくる事態に油断ならず、空恐ろしい時代になったものである。

2008年5月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

352.2008年4月30日(水) また始まった政治家と役人の国民いじめ

 すったもんだした挙句に、先月末決まったガソリン料金暫定税率撤廃を復活させるべく、自民党は衆議院本会議で法案を提出した。民主党議員が欠席したことにより、出席議員の三分の二の賛成を得て、暫定税率復活が決定し、明日からガソリン料金に再び税金が上乗せされることになり、1㍑当り30円前後値上がりする見込みである。

 ひどいものである。国会議員は自らの機能不全により、僅か1ヶ月の間にガソリン料金を上下させる混乱を引き起こしていながら、国民に対して謝罪する気持ちをまったく見せず、「地方によって必要な道路は作らないと地方経済は沈滞するばかりである」と悪びれず尤もらしい持論を述べている。しかし、国民に対して分かりやすい説明が、あまりにも不足しているのではないか。国民がある程度納得できる丁寧な解説と、その理由を政府は説明する責任がある。いまの状態は、ガソリン税は必要なんだ、国民は我慢してほしいと自己主張するだけで、弱いものいじめをやって政治家の無能と無責任を曝け出しているだけではないか。

 政治家がダメなら、役人のデタラメも言ってやろう。今晩二つのTV報道番組で、食品売り場からバターが消えつつあることを特集していた。全国のスーパーや食品売り場で、食事に欠かせないバターが払底している状態を伝えていた。何たる農政の失態か。確か去年か一昨年、酪農農家が牛乳の消費量減少で在庫がだぶつき、橋から川へ投げ捨てて、相当の牛乳を廃棄処分にしていたが、そのツケが早くもやって来た。バターの原料である牛乳が足りないために、バターを作れないというお粗末ぶりである。余ったからと言って、ただ前後の見境もなく牛乳を川へ廃棄してしまったのである。酪農農家も涙ながらに、もう少し真剣に農政に取り組んでもらいたいと訴えていた。農政の大元締めである農林水産省の、甘い需要予測と魂のない国策によってもたらされた大失態である。もちろん農水省には誰も責任をとる職員はいないだろう。これから先当分不足するバターをどうやって手に入れるのか。海外でも中国が、若者の需要増大で10年前に比べ、バターの消費量が40倍に増えているという。

 さあ、どうする。バターと言えば、「大砲とバター」に象徴されるように、戦争に使用される大砲よりも、日常生活ではバターの方がずっと大切である、ということを戦後日本人は骨の髄まで学んだ筈だった。そのバターがないという。米の減反政策と同じ愚を再び犯している。バター生産は最低2年間元へ戻らない。米はほとんど戻りそうもない。この農政の失敗はどう辻褄を合わせるのか。もうこうなったら、役人は必要ない。政策決定は、専門の学者や経済人がやって、実務はアウトソーシングしたらどうか。

 スイスからヤスコ・シュランツさんが母親の世話のために一時帰国中で、今日4年ぶりにお会いしたが、相変わらず元気そうでほっとした。企画したスイス方面のツアーが好評だったのも彼女のおかげである。インテリで親切でパワーフルな女性である。企画したスイスのツアーが好評だったのも、彼女のおかげである。待ち合わせの時間を間違えて迷惑をかけてしまったが、スイス人の性格とか、スイスの生活レベルの話を聞いて考えさせられた。日本とは歴史的にもすべての面で異なる国であるが、凡人の国・ニッポンは、賢人の国・スイスから少しは学んではどうか。

2008年4月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

351.2008年4月29日(火) 胸を打つ尺八の音色

 会社の同僚だった鯉江徹さんが、中途退職されて趣味の竹道を歩み始め、腕を磨いて鯉江丈山と名乗って尺八・都山流一門の総帥・師匠になったのはかなり前のことだ。その鯉江さんが支部長を務める日本尺八連盟東京支部主催による本年度の関東演奏大会が、今日日比谷公会堂で開かれた。毎年招待券を送っていただくので、後半部で演奏の「岩清水」「六段の調」「磯馴松(尺八合奏)」に見当をつけ午後になってから出かけた。

 尺八だけに留まらず、お琴と三味線の合奏は整然として演奏され、そのハーモニーは見事なものだった。特に「岩清水」は鯉江さんの独奏で、尺八の染み透る音色が耳に心地よく胸に響いてくる。「六段の調」では大勢の尺八演奏者、謡曲、お琴、三味線がいいハーモニーとなって、和楽もよいものだなあとつくづく思う。

 鯉江さんとの思い出で最も印象深いのは、30年以上も前にビルマ各地の戦跡地をともに陸軍航空慰霊団の添乗員として訪ねた時のことだ。その時旧戦跡地で戦没者に対する慰霊祭を行い、鈴木崇之・元第五飛行師団参謀長の詩吟朗詠に合わせて、鯉江さんが粛々と尺八を伴奏された姿が目に焼きついている。寂しい原野に流れる尺八の音色は、参加した戦友の涙を誘った。その時参加された方が、あの時の尺八の音色がいつまでも忘れられないと言っておられたのが、特に印象に残っている。

 その行きがけに自由が丘駅前で自民党の佐藤ゆかり衆議院議員が、中川秀直前幹事長の応援を得て大勢の聴衆を前に演説していたが、解散・総選挙間近しと睨んで早くも選挙演説を始めたのだろうか。佐藤代議士は、前回岐阜で自民党から出て、非公認候補者だった野田聖子代議士に敗れ、比例代表で復活した。しかし、次回の選挙では自民党は野田を公認し、佐藤は東京4区から引退する小杉隆・元文相に代わって立つらしい。自民党内のお家の事情は複雑のようだが、いくら知名度が高いからと言って岐阜で出た人が、急に東京から出てもそうは問屋がおろさないと思う。民主党の手塚氏との一騎打ちが面白そうだ。

 自民党は山口県の補選で敗れたが、このうえガソリン税の暫定税率を恥じも外聞もなく明日衆議院で再可決して復活させようと考えている。これでまた自民党の人気は下がると思うが、もっと不真面目なのは、政治家が法律の変更を軽率に考えすぎていることだ。明日暫定税率が復活したら、またガソリン料金が上がり、今月下げたガソリン料金が来月から再び上がることになる。理由は分からなくもないが、そのやり方が国民不在であまりにもお粗末だ。ガソリン・スタンドでは、この1ヶ月間このために振り回されている。結局いまの国会議員は、国民に迷惑をかけるために職に就いているようなものだ。最近の代議士の行動を見ているとあまりにも不真面目で、やはり、現国会議員を全員総入れ替えしなければだめだ。

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350.2008年4月28日(月) 政治家の二枚舌

 昨日投票が行われた衆議院山口2区補選で民主党平岡秀夫氏が大差をつけて自民党候補者・山本繁太郎氏を破り当選した。補選とは言え、全国的に注目されていた選挙である。福田首相になって初めての国政選挙であり、全党を挙げて応援していた。自民党にとっては時期的にタイミングが悪く、内容的にも極めて不都合な3点セットが足を引っ張った。暫定税率の復活、年金問題、そして後期高齢者医療制度である。どれをとっても自民党にとって説明の難しい問題だった。結局これらの問題から逃げようとしたことが、選挙民の印象を悪くしたようだ。自民党首脳陣にとってはこの敗北は痛い。山口県は過去には圧倒的に自民党が票を獲得していたから、今後この敗北による退潮傾向は雪崩現象となって、全国に広まるのではないかと懸念されている。

 政治家の不誠実さを露骨に表すのが、選挙後の敗軍の将による弁明である。従来自民党選挙参謀は幹事長が取り仕切っていた。それが、福田首相になってから、党3役の幹事長職の中から、選挙部門だけを独立させて選挙対策委員長と名づけ、幹事長職からうま味だった選挙対策関係職をはずしてしまった。今回の補選で選挙委員長だった古賀誠氏は、負けた悔しさから、民意を反映していないと恨み節を述べていたが、責任のある地位にある者が、軽々しく言ってもらいたくない弁明である。選挙に負けた悔しさから、選挙民の審判を信用しないなら選挙制度自体成立しなくなる。これでは選挙を行う意味がないのではないか。まるで、ビルマの軍政が1988年の総選挙で負けた直後に、反対勢力、国民民主連盟(NLD)指導者のアウン・サン・スー・チーさんに対して、政治が未熟で国家統治に不安があると勝手な言い分を押し付け、選挙結果を受け入れずに、政権を渡さず、挙句の果てにスー・チーさんを監禁、幽閉した所業とどこか似ている。古賀氏の抗弁は、世界中から非難されているビルマ軍政の非民主化とかわるところがない。

 そもそもこの補選は、自民党の前職を航空基地の街・岩国市の市長選挙に立候補させ空席になったために行われた。その市長選では、現職市長を破り自民党候補者が新市長となった。いままで航空基地対策で、前市長の要求に苦しんだ自民党としては、勝ったとばかりに新市長と市に対して、ご祝儀の補助金を拠出するようになり、直後には古賀氏は「民意はわが党にあった」と、得意満面で市民を持ち上げていたものだった。それが、今回攻守ところを変え、補選で敗れるやこの言葉が出ることは、二枚舌を使って住民を舐めているとしか思えない。節操がなさ過ぎる。これだから政治家は信用できない。

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349.2008年4月27日(日) 新書の衝動買い

 さぼりがちの日課の散歩を、いつもの駒沢公園ではなく自由が丘駅に向かいそのまま書店に立ち寄った。多摩大学の次回公開講座では、酒井啓子講師が専門のイラク問題を話されるので楽しみにしているが、いままで酒井講師の著書に目を通していないので、時間的にはちょっと間に合わないが、できる限り事前研修しておこうと書店で書を探してみた。売れっ子学者で、話題の講師でもあるのですぐに見つかったが、つい衝動買いで新書を4冊も購入してしまった。いま話題のチベット関係書は探してみたが、見つからなかった。

 酒井講師の著書は、岩波新書「イラク・戦争と占領」、同「イラクは食べる-革命と日常の風景-」の2冊で、後者は5日前に第1刷発行だから、まだほやほやである。パラパラとめくったばかりだが、なかなかユニークな内容で面白そうだ。ほかに、ロシア関係の新書を2冊求めた。「ロシア・闇と魂の国家」(文春新書)と「インテリジェンス-武器なき戦争」(幻冬舎新書)でいずれも対談形式の内容になっており、2冊とも外務省休職中の佐藤優氏が対談を行っている。前者の対談相手は亀山郁夫・東京外語大学長で「カラマーゾフの兄弟」の分かりやすい新訳書で一躍有名になったロシア文学家であり、後者の対談相手は元NHKキャスターの手嶋龍一・慶大教授である。いずれも最近のロシア事情に精通している専門家の対談で、きっと内容的にも興味深いものと思われる。

 時も時、いま福田首相がロシアを訪問中で、プーチン大統領とメドベージェフ次期大統領とも会談した。ロシアという国はまったくおかしな国で、憲法の規定により、来月には大統領を辞めるプーチンが、メドベージェフ次期大統領の下で首相を務める。腹のうちは大統領から首相職を罷免されないよう身分保障として、与党の党首を兼ねるというから自分の地位を守るためのウルトラCカードを切ったことになる。

 福田首相がこの時期にわざわざプーチンに会いに行ったのは、洞爺湖サミットの前にロシアに仁義を切りに行ったのだろう。首脳会談の内容は、東シベリアの油田共同開発と北方領土問題解決に向けた話し合いを継続するというものである。前段の話はともかく、懸案の領土問題は愁眉を開くことができるだろうか。領土的野心の強いロシアが、話し合いに応じること自体、前段の話を自国優位に取り込むための単なるポーズだと思っている。

2008年4月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

348.2008年4月26日(土) 北京オリンピック聖火リレー無事終わる。

 今月初めから北京五輪の聖火リレーが、世界各地で妨害やコース変更等により大きな騒ぎになっているが、今日長野市内でその聖火リレーが厳戒警備体制の中行われた。先日出発地の善光寺が場所提供を辞退したために、日本でも一部に論争が起きていた。その善光寺ではチベット仏教徒へのシンパシーから、今回の騒動で亡くなったチベット人と中国人を追悼する儀式を行った。

 ギリシャ・オリンピアの採火式を妨害した「国境なき記者団」事務局長も昨日来日したが、善光寺の追悼式に参加して表立って聖火リレーにアクションを起すようなことはなかった。昨日中国・新華社が中国政府はダライ・ラマ14世側と話し合いに応じてもよいと発表したことが幸いしたのか、今日は小競り合いがあったり、リレーを妨害する人が出たり、6人の逮捕者と4人の負傷者は出たが、全体的に大きな混乱はなく終了してやれやれだった。

 今回の聖火リレーについて長野市民の気持ちとしては、やりきれないものがあったと思う。安全優先は理解できるが、聖火リレーの厳しい警備は五輪の友好精神とは相容れないもので、こういう聖火リレーは残念だという声が圧倒的だった。沿道のファンから温かく迎えられ、友好の実を挙げることが目的の筈だったが、聖火とファンとの間に垣根を作られランナーも周囲の警察や、中国から派遣された2人のフレームアテンダントによってコントロールされ、彼らが心から望んだオリンピック精神の発揮ということにはならなかった。

 それにしても、この馬鹿騒ぎはどうしたことか。こんな聖火リレーになるなら、次のロンドン大会は聖火リレーの廃止を含めて全面的に検討した方がよい。当初予想されたことではなかったにしても、これだけ世界中で物議を醸し、聖火リレー実施国に対して多大の迷惑をかけて本来の主旨とかけ離れたのでは聖火リレーを行う意味がない。

 聖火隊は、今晩次の目的地、韓国へ向かった。「一難去ってまた一難」とならなければいいが・・・。

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347.2008年4月25日(金) 国民のために働かない役人

 蛇の目ミシンの旧経営陣が、仕手集団の恐喝に屈して会社に損害を与えたとして、株主から訴訟を起された差し戻し審判で、東京高裁は「上場企業の取締役として稚拙で社会常識とかけ離れた対応」と断罪し、元社長ら五人に583億円という途方もない金額の賠償を命じた。

 一方、西武鉄道は有価証券報告書の虚偽記載発覚による株価下落で損失を蒙ったとして、個人株主から訴えられていたが、西武もまた東京地裁から2億3千万円の支払いを命じられた。

 少々厳しいが、公平であるかどうかは別にしても、これが罪を犯した時に支払うべき代償である。いずれも一昨日と昨日下された判決である。会社の経営姿勢が問われたケースと会社が株主を騙した犯罪に対する、ともに常識的な判決である。近年株主によって訴訟を起されるケースが増え、経営者にも真剣に株主の意向に応える経営のあり方が求められている。

 翻って政治家や、官庁、地方自治体、公的団体役職員の、平素の仕事ぶりと罪を犯した時の対応はどうか。公僕たる彼らは国民から仕事を委託されて正確に誠実に業務をまっとうする義務があり、それを求められている。ところが、政治家や役人は使命感がないままに、私利私欲に駆られ国家と国民に大きな損失を与えている。それどころか、通常の給料のほかにボーナスを保証され、天下りをして高い給与と年金を得て、人生の終着駅まで甘い汁を吸い続けている。最近の厚労省と社会保険庁の好い加減で杜撰な仕事ぶりは目に余る。後から後から手抜きというか、余罪と呼ぶべきか不祥事がぞろぞろ出てくる。自分たちの怠慢と手抜きで、仕事量が増えていることに対して反省の色はまったくなく、仕事量が多くて手に負えないとの泣きごとまで入る。ならば、この不始末の片棒を担いだOBたちを引きずり出して手伝わせればよいと思うのだが、そういう発想はまったくない。十年一日の如く、反省もなく、責任も取らないのが役人である。こんな気楽な商売はない。どうして役所にはこう悪い奴ばかり集まるのか。

 昨日茨城県国民健康保険団体連合会は、ひとりの競艇狂いの職員によって3年間に10億円をつまみ食いされていたことを公表した。毎日百万円ずつ着服されて3年の間職場の誰も気づかなかったというのだから、開いた口が塞がらない。こんな弛緩した内部組織では、今後も金庫の管理は出来ないだろう。どこまで本気なのか、上司は自ら減給するとポーズをとっているが、組織の職員は高々140名で年間の人件費総額が9億円(一人当たり平均年棒640万円だからかなり高いが)というのだから、全職員が一年間無給で働いても足りない。それにしても誰も気がつかず、本人の手紙の告白によって初めて明るみに出たというのだから、組織の管理体制はデタラメでまるでなっていない。職員の人事管理はないに等しい。役人の無責任と無反省ぶりには、ただあきれるばかりである。

 政治家についても、先月一杯で期限が切れたばかりのガソリン税の暫定税率の復活を目指して、いままた与党議員が暗躍している。与野党の同じ国会議員同士が1ヶ月間に国民に大きな影響を与えるガソリン価格を上げたり下げたりさせて、販売者と消費者に迷惑をかける愚をもう1度やってみようとのパフォーマンスである。悪評だらけの後期高齢者医療制度にしてもそうだ。福田首相は説明が不味かったなどと言っているが、そんな次元の話ではないと思うのだが・・・。

 まだまだある。いま役人天国・日本は、ぐうたら役人と何もしない政治家のせいで無駄と迷惑、無恥と奢りだらけだ。

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346.2008年4月24日(木) 久恒啓一教授、いよいよ多摩大で講義

 先週に続いて多摩大学のリレー講座、第2回講義が開催された。今日は所属するNPO法人「知的生産の技術研究会」理事長でもある久恒啓一・多摩大教授の最初の講義だ。

 テーマは「現代世界のつかまえ方」-図解思考のすすめ-と題して、専門の図解について持論を解説された。20頁を超えるボリュームのあるレジュメを配布され、その中に前回の寺島講義のメモと、過去の寺島論文を図解化した図が含まれていて、寺島講師との長い交流による敬愛の気持ちを窺わせる。初めて図解を目の当たりにした受講者もいると思うので、多くの図解例は良い資料となり、きっと関心を持ってもらえると思う。敢えて希望を言うなら、資料の中でアンケート分析のように統計数字を取り入れた資料には、もう少し年代の新しいものを取り入れた方がよいと思う。

 例えば、「職業生活において重要な能力と大学で身につけた能力」のグラフ比較は、各質問項目が年齢によってかなり差が出るだけに、1991年の統計では、すでに20年近く経っているので、もう少し直近の統計を採用しないとグラフが現実とは乖離するのではないかと感じた。

 講義としては、説得力のある内容をユーモアたっぷりに話されたので、先週同様満座の受講者にもストンと胸に納まったのではないかと思っている。

 先週は陸の孤島の意識があったので、今日は車で出かけた。事前に見当をつけていた多摩市立陸上競技場がカーナビで検出出来なかったが、何とかやってきた陸上競技場の隣に多摩市立武道館があり駐車場もあったので、そこへ停めさせてもらった。

 先日申し込んでおいた駒沢大学マス・コミュニケーション研究所の公開講座は、今日書類一式を送ってきた。こちらは12月までの間毎週火、水、木、金の4日制なので、とても全部というわけにはいかない。講義要綱などをよく調べて、聞いてみたい授業を選択したいと思っている。

2008年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

345.2008年4月23日(水) 慶応義塾創立150周年行事に参加

 今年は母校・慶応義塾創立150周年に当るが、その記念行事の一環として、今日イベント「社中の絆」が東京ディズニーシー(TDS)で開かれた。妻とともに初めて車でTDSへ出かけた。車で行けば割合簡単に、しかも大分早く着くことが出来る。TDSは、東京ディズニーランド(TDL)とは似て非なるもので、入場者の年齢層もやや上だろうか。遊戯施設もTDLに比べれば少ないように見受けられた。幸い平日のせいか、いろんな乗り物に乗ることが出来た。その点ではテーマパークを充分堪能することが出来た。

 TDLは、オリエンタルランド初代社長が義父と学生時代から親しかったご縁もあり、オープンの前後にそれぞれ1度家族連れで訪れたことがある。しかし、それ以後行ったことはなかったし、TDSに至ってはオープン以来今日までついぞ訪れる機会がなかった。

 TDLもオープンしてから25周年記念ということだが、もうそんなに経ったのかと感慨も一入である。今日4月23日が慶応義塾創立記念日でシェークスピアの誕生日というのも不思議な縁を感じる。

 一般客と一緒に入場していたが、夜7時を迎え暗くなってから正面前の大きな池の周囲を懐中電灯のトーチをもったOB、塾生が取り囲み、慶応だけのイベントが行われた。船の乗ったフリーの内田恭子アナの司会により、安西祐一郎塾長の挨拶、続いてOB代表と応援団長の挨拶、幼いう間にセレモニーは終了した。時間にして30分もかからなかった。なんともあっけない。それでも参加者が2万人だというから慶応義塾社中としての連帯感は幾分かでも味わえたし、その動員力とエネルギーには脱帽である。ほんの僅かな時間ではあったが、仮にも学問の府の創立記念行事であり、アカデミック色を失くしては本末転倒である。よくタレントを呼んで派手なエンターテイメントなんかを企画するケースがあるようだが、はっきり言って邪道である。静かで上品な中にきれいに切り上げる方がむしろスマートではないかと思う。なんだか物足りないと思った参加者がいたと思うが、個人的にはデコデコしさを控えて、さっと切り上げた今日の「社中の絆」は、慶応らしくて良かったと思う。

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344.2008年4月22日(火) 狭窄な中国ナショナリズム

 相変わらず北京五輪聖火リレーに関する無粋な話題が後を絶たない。聖火は昨日マレーシア、今日はインドネシアを走っている。チベットに対する中国の非民主的統治に対してチベット人や、世界中の人権団体から反発の声が挙がり、それが今日の中国への非難の集大成となっている。それにも関わらず中国が、チベットは中国の一部でチベット問題は内政問題であるとか、タライ・ラマ14世がチベットの独立を煽っているとか同じ主張を繰り返しては、自国の一方的な立場を広言しているだけである。それが、北京五輪開催への懸念となり、聖火リレー反対・妨害の動きを招いている。

 今朝の共同通信によれば、チベット自治区当局はラサ郊外のセラ寺の僧侶400人の身柄を拘束したという。3月14日の最初のデモ直前に反政府抗議デモを計画したことが拘束の理由だそうだが、チベット人民から敬愛されている僧侶を、しかもチベット仏教徒修行の場、セラ寺にいた僧侶を力づくで連行して、弾圧のイメージを与えたら中国政府の主張も信用されなくなり、中国にとっても不利なのではないか。先日も中国政府は今後チベット僧に対する愛国教育を徹底すると公表したが、お坊さんに教育を施すなんてこと自体、中国政府は思い上がってはいないだろうか。それに、僧侶に対して愛国教育をできるような人材が充分いるのだろうか。

 昨年セラ寺を訪れた時、さほど多くの僧侶はいなかったが、信心深いチベット仏教徒がマニ棒を回しながらお念仏を唱えて、寺の周囲をぐるぐる歩いていた素朴な光景を思い出す。

 フランスでは、スーパー・カルフールの不買運動にまで発展した中国人の反仏デモに対して手を焼いているようだ。中国政府もこのままでは国家の評判を落としかねないと認識したのか、メディアを通じてようやく国民に自制を求めるようになった。

 日本では長野で聖火リレーが行われる今月26日には、出発地を辞退した善光寺が今回のデモ騒ぎで亡くなった住民の追悼法要を営むことを決めた。これに対して中国政府、或いは中国人は反発するだろうか。自分たちだけの都合だけを主張する中国ナショナリズムの勃興には、いささか興ざめであるし、自国のことしか念頭にない短絡的な狭窄志向を何とか冷却させる方法はないものか。

2008年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com