348.2008年4月26日(土) 北京オリンピック聖火リレー無事終わる。

 今月初めから北京五輪の聖火リレーが、世界各地で妨害やコース変更等により大きな騒ぎになっているが、今日長野市内でその聖火リレーが厳戒警備体制の中行われた。先日出発地の善光寺が場所提供を辞退したために、日本でも一部に論争が起きていた。その善光寺ではチベット仏教徒へのシンパシーから、今回の騒動で亡くなったチベット人と中国人を追悼する儀式を行った。

 ギリシャ・オリンピアの採火式を妨害した「国境なき記者団」事務局長も昨日来日したが、善光寺の追悼式に参加して表立って聖火リレーにアクションを起すようなことはなかった。昨日中国・新華社が中国政府はダライ・ラマ14世側と話し合いに応じてもよいと発表したことが幸いしたのか、今日は小競り合いがあったり、リレーを妨害する人が出たり、6人の逮捕者と4人の負傷者は出たが、全体的に大きな混乱はなく終了してやれやれだった。

 今回の聖火リレーについて長野市民の気持ちとしては、やりきれないものがあったと思う。安全優先は理解できるが、聖火リレーの厳しい警備は五輪の友好精神とは相容れないもので、こういう聖火リレーは残念だという声が圧倒的だった。沿道のファンから温かく迎えられ、友好の実を挙げることが目的の筈だったが、聖火とファンとの間に垣根を作られランナーも周囲の警察や、中国から派遣された2人のフレームアテンダントによってコントロールされ、彼らが心から望んだオリンピック精神の発揮ということにはならなかった。

 それにしても、この馬鹿騒ぎはどうしたことか。こんな聖火リレーになるなら、次のロンドン大会は聖火リレーの廃止を含めて全面的に検討した方がよい。当初予想されたことではなかったにしても、これだけ世界中で物議を醸し、聖火リレー実施国に対して多大の迷惑をかけて本来の主旨とかけ離れたのでは聖火リレーを行う意味がない。

 聖火隊は、今晩次の目的地、韓国へ向かった。「一難去ってまた一難」とならなければいいが・・・。

2008年4月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com