393.2008年6月10日(火) 日本のマス・メディアの報道姿勢は?

 JAPAN NOW観光情報協会の定例企画会議が、いつも通り麹町の海事センターで開かれた。主たる課題は、今年度のスケジュールに関するものだ。各地で支部総会を開催するが、7月の九州大会、9月の北陸大会、11月の北海道大会と目白押しで、お手伝いすることが中々できないが、担当する人はご苦労さまである。現時点で参加できるかどうか分からないが、出来れば九州大会には出かけてみたいと思っている。

 会議の後、そのまま駒沢大へ向かう。今日は2時限だが、いずれも関心のある科目なので楽しみにしていた。菱山郁朗講師の「報道メディア概論」では、「マス・メディアの歩みと特性」について話されたが、特にラジオについては関東大震災を引き合いに、停電の場合の「情報の空白」について述べられた。

 菱山講師の最初の授業の際、私なりにマス・メディアの責務とジャーナリズムの報道姿勢を根幹の問題と捉え、今年1月7日韓国のソウル市郊外利川で起きた倉庫爆発事故の不明瞭な報道と報道忌避について質問した。40名もの死者を出し、その翌日には不自然にも取材記者のPCが発火煙硝するという不可解な事件は、その晩一部のテレビで報道されながら、翌日以降日本ではテレビ、新聞はもとより、すべてのマス・メディアから一切報道がなされなかったことが不可解で、疑問と不信感を抱きつつマス・メディアはどう考えているのかとマス・メディアの現場で取材された講師に尋ねてみた。菱山講師も大分気にされていたようで、お応えしたいとは仰っていたが、失礼ながら事件の概略の掌握がまだできていないのではないかと思った。今日受講後改めて質問を確認し、念のためにインターネットからコピーした「朝鮮日報」紙の事故の記事、写真、地図をお渡しした。この次の授業の際には、お考えを聞かせてもらえると思っている。

 さて、その韓国内で大きなデモ騒ぎが起きている。ソウル市内に繰り出したデモ隊は8万人を超え、李明博大統領弾劾、退陣を求めている。主催者の発表に拠れば、デモ参加者数は百万人に達したという。李大統領が就任してまだ僅か3ヶ月で、就任直後の支持率は76%台だったものが、ここ数日で急落し、17%台にまで落ち込んだ。今日韓昇洙首相以下全閣僚が辞表を提出した。原因は、韓国経済の低迷にしびれを切らした国民が、その槍玉としてアメリカ産牛肉の輸入に反対を唱え、政府に輸入法案撤回を求めているのだ。驚くのは、インターネット運動と言ったらよいだろうか、小中高生までもが集会に参加して、李大統領退陣を叫んでいる様子である。どこまでことの本質が分かっているのか不明だが、日本ではとても考えられない。

2008年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

392.2008年6月9日(月) 会社の同期生、岡村輝人くん逝く。合掌

 会社同期入社の岡村輝人くんが今日癌で亡くなったと、同じ同期の牧野博保くんから連絡があった。私と同じ年の69歳だ。われわれが昭和38年に入社したときの学卒同期生は13名だった。その内途中退職者が2人、1人が亡くなったので、残り10名が最後まで務め上げた。いまも現役で働いている山田尚くんのような人物もいる。山田くんには、いつまでも小田急百貨店社長のような要職にいると、楽しかるべき余生がその分短縮されて人生が楽しくなくなると憎まれ口を叩いていたが、今月から社長を退き相談役になるという。

 さて、岡村くんは温和な性格で、彼を見ていると攻撃的になりがちな自分を抑制できるような気がしていたものだ。彼がグループ会社の流通視察団員として、アメリカへ派遣された時添乗員を務めたこともあった。彼とは5年前同時に辞めたが、そのとき以来ついに会うことはなかった。いまとなればもっと会って、いろんな話をすれば良かった。友人が亡くなるのは寂しいものだ。通夜か告別式には何とか列席して最後の別れを告げたいと思っている。

 テレビでは朝から晩まで、昨日秋葉原で起きた残忍な通り魔事件について報じていた。朝刊は休みだったが、夕刊はカラー写真をふんだんに載せて増ページで事件の異常さを報道している。過去10年間で死者7人、負傷者10名は通り魔事件としては最悪だそうだ。しかも昨日は大阪教育大付属池田小学校で入り込んできた男に児童8人が殺害されて丁度7年目に当る。

 どうしてこんな残虐な大量殺人事件がいとも簡単に起こってしまうのだろうか。時代性と時代環境、教育、特に家庭教育の問題等があって一概には言いがたいが、それにしても若者がすぐキレる一種の現代病は、低学年時から周囲で生命の大切さということをしっかり教えこまないと、ちょっとやさっとのことでは防げない。評論家の大宅映子さんも現代社会が犯罪防止の抑止力を失っていると嘆いていた。

2008年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

391.2008年6月8日(日) 役人とは期限付き雇用契約を

 アメリカ大統領選民主党候補者は、今日ヒラリー・クリントンが敗北を認め選挙戦から正式に撤退を表明した。これによりバラク・オバマ氏が共和党候補者のマケイン氏と11月の本選で雌雄を決することになった。われわれ日本人でも随分長い選挙戦だと思っていたので、アメリカ国民、いや民主党支持者にとっては、さぞ長い選挙戦だと感じ、ことさら疲労感も強かったのではないか。このまま本選でもオバマ氏が勝つようなことになると、アメリカ連邦政府の幹部職員は民主党系の人々に取って代わられるようになる。

 そこで日本でも同じ発想の下に、官公庁役人の定期的な入れ替え制度導入を考えてみてはどうだろう。日本は議会制民主主義制度を導入しているので、首相が替わるたびに入れ替えをやっていたのでは、2年に一度ぐらいの割合で公務員が入れ替わることになり、そうもいくまいが、その代わりに一定の期限付雇用制度にしてはどうか。例えば、役人は政府と10年間の雇用契約を結ぶ。仕事の内容は国家的業務であるので給与は保証される。国家事業で責任は重大なので、悪事がばれたら本人を含め2階級上まで即クビである。その10年間の期間が過ぎたら、退職金も払ってさっぱりする。その後再契約を結ぶかどうかはそれまでの勤務成績評価によって改めて話し合う。こうすれば、もう少し役人にも緊張感が生まれ真面目に仕事をするようになるのではないか。いまの役人にはあまりにも緊張感が足りない。世間知らずのくせに世間を舐めている。その典型的な悪事が明らかになった。

 一昨日公になった財務省を主とする役人のタクシー会社からのキックバックなんか、呆れて開いた口が塞がらない。5年間に200万円近いキックバックを得て、毎晩タクシーで通勤していた財務省役人のやった行為は、税金のキックバックと捉えると収賄行為に当るのではないか。前から噂になっていて「居酒屋タクシー」と言われていたというから呆れ果てるばかりである。日本ではどうしてこうも悪徳役人がいばり、悪事を重ね、国民を欺き、それでいて高待遇を受けられるのだろう。あまりにも役人天国で、一般の国民との待遇に差があり過ぎるのではないか。何とも納得できない。よくもまあ悪事の屋上屋を重ねてくれる。いまの役人には、「罪と罰」という言葉がないかのようだ。公僕として一番堅持しなければならない「役人としての志」「役人としての矜持」が、金輪際感じられないのだ。

 いまの公務員制度では、はっきり言って役人は贅沢三昧、国民に甘えるだけ甘えて、国民を見捨てて国を自分たちの思い通りに好き勝手に動かしている。そこには、国民のため、また国家のために奉仕するという基本的で高邁な理想が微塵も感じられない。

 一昨日国会を通過した公務員制度改革法案の精神は結構だが、どうせ小賢しい公務員は抜け道を見つけてごまかすに決まっている。それより、公務員にはお灸をすえる意味でも、彼らが嫌がるだろう秘蜜の部分を全部引き剥がすことが重要だ。

 悪い奴の序でに別の悪人の例を挙げておこう。今日都内の秋葉原で通行人を手当たり次第にナイフで刺して、7人を殺し、10人を傷つけたとんでもない若者が現れた。誰でもいいから、人を殺したくなったと無責任なことを口走っていたらしいが、直接の殺傷事件を起さないにしても、役人のやっていることは考えようによっては、これよりもっと酷いのだということを役人どもは認識してほしい。

 最後に明るいが複雑なトピックを話題として挙げておこう。水泳の北島康介選手がジャパン・オープン最終日の200㍍平泳ぎで5年ぶりに世界記録を破った。しかし、イギリス・スピード社製のパンツをはいた結果である。このパンツを身に付けた選手が、一昨日5つ、昨日5つの日本記録を作った。1つの世界新、16の日本新のうち、スピード社製パンツをはいた選手が16人だったというから、その効果はあるのだろう。日本選手は、現段階では契約の関係で次の北京五輪ではこのスピード社製のパンツを着られないという。あと2ヶ月余りに迫った五輪を前に、水連も選手も困惑の体である。力がなければ良い記録が出るわけがなく、スピード社製のパンツを着たところで勝てるという保証はないが、現実に力のある選手がそれを着て泳ぐと次々に記録を更新するから、パンツとの相関関係を考えみんな悩んでしまう。

 まあこれは前向きな話し合いで解決できるし、役人の悪事とはまったく次元が異なるので、ずっとすっきりしている。でもできるなら、できるだけ早く水連のお偉いさんが選手の苦悩を取り除いてやる姿勢を見せないと、あくどい役人と同レベルということになる。

2008年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

390.2008年6月7日(土) ゾルゲ事件関連シンポジウム

 昨日の「オットーと呼ばれる日本人」に続いて、今日は駿河台・明治大学リバティータワーで開かれた「尾崎秀実と中共諜報団事件」と題するゾルゲ事件関連のシンポジウムに出席した。いずれもゼミの友人・池田博充くんに案内をもらったものだが、読売新聞に告知されただけあって参加者が殺到して、今日になって大学内の会場を変更したほどである。

 中共諜報団事件というタイトルも穏やかでないし、いままで聞いたことがない事件だ。参加者は研究者や運動家等、専門的な学習者が多いようで、ほとんどが高年齢層である。若い人はほとんどおらず、70歳以上の人が多かったように見受けられた。

 この諜報団事件というのは、中心になって活動していたのが中西功、西里タツオだった。いずれも上海・東亜同文書院卒業者であるが、中西氏の娘さんの準子さんとは高校の同級生で一年生の時は同じクラスだった。高校生のころは、父上は共産党の参議院議員だった。準子さんも頭脳明晰で横浜国大工学部、大学院で学び、東京工大と横浜国大で教授を務め、いまも公益の財団法人で活躍しているはずである。

 講師の渡部富哉氏(社会運動資料センター代表)は、まもなく80歳になろうというのに大きな声で信念を持ってメリハリの効いた話をされた。朝鮮戦争当時は日本共産党の幹部として華々しく活躍していたようで、官憲による弾圧にも負けず、初志を貫徹されたことから自分の信念と行動に自信を持ち、転向者とか、裏切り行為に対しては厳しい立場をとっていた。

 特に、川合貞吉に対してはその言動に対して、とりわけ厳しく絶対許すまじとの姿勢で、徹底的にその行動を糾弾していた。木下順二の「オットーと呼ばれる日本人」も、川合貞吉の「ある革命家の回想」を下敷きにしているために嘘が多いという。特に、芝居の中の名台詞、名場面はことさら嘘が多いと手厳しい。単にそう言うだけではなく、それらには整合性が伴わないという。スメドレー女史を交えた会合でも、その時期にスメドレー女史が実際に上海に滞在していなかったことは証明されているとも言っていた。

 川合が尾崎に世話になっていながら、特高に供述したことは、尾崎の逮捕、それと引き換えに自分自身の減刑につながり、とても許せないと声高に話していた。川合貞吉と彼の著書についてあまり知らなかったことは恥ずかしい限りであるが、ゾルゲ事件に対してまた新たな暗闇に入り込んでしまったようだ。

 映画監督だった篠田正浩氏も映画「スパイ・ゾルゲ」を撮った体験を話された。そもそもゾルゲに対する関心を持った経緯、波乱の昭和という時代と岐阜という故郷についてご自分とのつながりを話された。

 篠田氏の話の中で印象的だったのは、戦前は売国奴とまで呼ばれた尾崎が戦後は一転して殉教者のように崇められたことだという。更に、昭和7年から23年までの足掛け17年間で、7人の総理大臣が非業の死を遂げた昭和という時代は異常であり、それだけ昭和が激しい時代だったということを納得させられたと述べたことであった。

 個人的には、紙に書いて質問した。山崎洋くんから聞いたが、彼の母上が初めて能楽堂でブケリッチ氏に会った時は洋装だったが、映画では和服を着ていた。これについて、かつて小中陽太郎さんへ事実を話した。小中さんから折り返し篠田氏の答えが返ってきた。篠田氏もそう思ったが、衣装担当の森英恵さんが和服に拘ったのでそうなったと。今日改めて聞いてみた。森英恵さんのことは話されなかったが、山崎さん母子からそう言われた時、自分も洋装だと思ったと言い、笑いながら良い思い出だったと話された。

 この2日間は、偶々ゾルゲ関連の事象に触れてしまったが、奥の深い事件だったように思う。

2008年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

389.2008年6月6日(金) 「オットーと呼ばれる日本人」を観劇

 昨日の多摩大生とのやりとりについて久恒啓一教授にメールでお知らせした。早速丁重に大学事務局とも相談されるとのご返事を頂戴した。私の一喝ぶりも見てみたかったと軽いジョークも添えてあった。

 木下順二作「オットーと呼ばれる日本人」を新国立劇場で鑑賞した。なかなかの力作に会場も盛況で、先日の日経、朝日夕刊紙上にも好意的な演劇批評が載っていた。初めて上演されたのが、1962年だから「60年安保闘争」直後である。新国立劇場の中劇場というのは、初めて入ったが入口へのアプローチといい、劇場内の作りといい、さすがに国立劇場だけに立派で、中々格式もあり雰囲気も洒落ている。

 主役を吉田栄作と紺野美沙子が演じているが、いままでのイメージから考えると吉田はカッコいい青年という一面だけが強かったが、想像していた以上に演技派で案外やるものだ。

 宇野重吉、瀧澤修、清水将夫らによる初演以来半世紀近くの間に、幾度が上演され、「夕鶴」と並んで今や木下順二の代表作となった「オットーと呼ばれる日本人」だが、やはり一言で言って「重い」という印象は拭えない。戦前の暗い時代におけるスパイ事件の裏面史を辿っているので、ある程度それもしようがないか。九分どおり埋まった観客は、あらすじを理解したうえで劇場に来ていると思うが、上演時間の長さ(3時間40分)もあり、居眠りと中途退室を見て少々残念な気がした。周囲の男女学生は例によって幕間はおしゃべりに興じていたが、つにに最後まで我慢していられずに席を立った。

 ゾルゲ事件と言えば、友人、山崎洋さんの父上(ブランコ・ド・ヴケリッチ氏)の名がしばしば挙がることもあり、私自身大いに関心を持っている。そのゾルゲ事件をモチーフにしており、登場人物や時代背景、ストーリー性等は充分理解しているので、どういう展開になるのかを楽しみにしていたが、珍しい舞台操作と使用機材がユニークで中々面白かった。結末にジョンソン(ゾルゲ)の逮捕や、絞首刑に言及することもなく、日本人としての矜持を持ち続ける、吉田扮するオットー(尾崎秀美)が、「ぼくは、オットーという外国の名前を持った。しかし、正真正銘の日本人だったということだ。そして、そのようなものとして行動してきたぼくが、決して間違っていなかったということ、そのことなんだ」と叫ぶ台詞に木下順二の気持ちと、この芝居の訴えるポイントが凝縮されていると感じた。

2008年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

388.2008年6月5日(木) 学生を一喝! 明石康・元国連事務次長の講義を聞く。

 多摩大公開講座第7回は、明石康・元国連事務次長の「アジアにおける紛争解決と平和」だった。明石さんは、かつて東京都知事選に出て惨敗した。そのときの演説ぶりや、討論会の質疑応答などを見ていて、ちょっと失望したことがあった。事務次長としてカンボジア内戦に深く関与して終息させ、その当時明石さんの見事な外交交渉ぶりは世界から脚光を浴びた。しかし、その後関わったユーゴスラヴィア紛争では思い通りに事態は解決できず、一部では無能呼ばわりされたほどだった。都知事選挙運動中でも、はっきりした物言いはせず、応援していた人たちをがっかりさせた。そういう意味では、失礼ながらあまり大きな期待をしていなかった。

 ところが、与えられた1時間半の間自分が関わった外交交渉から、最近の紛争事例、一般的に知られている国際紛争について、さすがと思える解説をしてくれた。やはり政治の分野では、持ち味が発揮できなかったのではないだろうか。今日の講義でも国際的外交官の面目躍如たる存在感を存分に発揮された。

 ビルマと中国の最近の自然災害に対する諸外国からの援助に対する両国政府の対応にも触れた。中国には少しずつ開かれているという印象はあるが、ビルマはまったく取り付く島がないので、国連も困惑していると率直に述べられた。

 そのほかに、印象に残っているのは、①アチェ、ネパール、ミンダナオのように、アジアの難問は少しずつ解決している。②外国との戦争より、内戦の方に被害が多い。例えば、スペイン内戦、カンボジアのポルポトによる犠牲者の数が、対外戦争を上回っている。③サイクロン被害に伴うミャンマー政府の援助を受け入れない頑なな対応から、国際的にもこのまま国民を見殺しにしてよいのかとの議論が起きている。つまり、国の援助が見込まれない時、あえて人道的介入をして「保護する責任」を果たすべきではないかとの世論も挙がっている。これに対しては、インド、中国を始めアジア、アフリカから反対の声が挙がっている。④日本の平和憲法維持のために、日本はその努力と対価を払っているか、と疑問を呈された。

 その後2人の受講者から質問を受けた。丁寧に明石さんが応えていたとき、学生たちの私語があまりにも声高で煩くなり、聞き取りにくくなった。真面目に応答されていた明石さんにも失礼であるし、前方の座席の一般人も迷惑そうな表情をしていた。

 前2列目に座っていたご意見番の私も堪えていたが、ついに我慢できなくなり、年甲斐もなく学生席へ向け「ガクセイたち! うるせぇぞ!」と思わず怒鳴りつけてしまった。学生たちはしゅんとなって声が出なくなった。明石さんは一瞬当惑したようだったが、質問に答えて講義は終わった。明石さんにも申し訳なかったと思っている。周囲の受講者からはよく言ってくれましたと言われ、てれくさい気がした。しかし、先週寺島講師が散々煩いからと警告したにも関わらず、この騒がしさである。われわれには有益で、面白くて素晴らしい講座だと思っているが、これほど私語が止まないのは、学生たちにとって授業が退屈で苦痛なのではないだろうか。

 そんな折りも折り秋田英澪子・知研事務局長、大分の永留浩さんとともに多摩大キャンパスを出て駐車場へ向かう途中で、一人の多摩大生に話しかけられた。Tくんと言い、この講座を社会人の方はどう思いますかと唐突に尋ねられた。私がうるさいと怒鳴った本人だと名乗ったところ、この講座は1年生には難しくて分からない。かなりの学生は講義が始まると居眠りしている。大学生になったばかりの1年生に授業として、レベルの高い講義を聞かせる目的は何でしょうと聞かれて反って面食らってしまった。私語は私語として、学生は学生なりに悩んでいるのだ。確かに高校を卒業したばかりでは、このレベルの内容はとても理解できそうもないと思う。公開講座はこれで素晴らしいが、せっかくの企画が意図を汲まれないのではもったいないと思う。高学年生ならともかく、確かにこのTくんの言うように、この講義内容は1年生には少々荷が重く難しいと思うので、大学もこの辺りのことを、次回には検討してみてはどうだろうか。

2008年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

387.2008年6月4日(水) 江戸落語の庶民生活との関わり

 今日は忙しかった。代々木の歯科へ寄り駒沢大の講座に出席して、六本木で開かれた「江戸城再建を目指す会」セミナーに出席して、その後懇親会に参加。

 セミナーは「落語に学ぶ江戸の暮らしと文化」と題して真打ち・三遊亭竜楽師匠が古典落語長短3つのお噺をしながら、①江戸落語の成立と発展、②落語を通じて見る江戸人の暮らし、についても分かりやすく解説された。江戸文化と落語との関わり、上方落語と江戸落語の違い、江戸落語のネタが弱者や自然に優しいとか、ストーリーがリサイクルにリンクしている点についても、今まで知らなかった落語界における常識を説明された。中央大学法学部卒のインテリ師匠だけに、ロジカルに説明された落語界にまつわる常識は、普段あまり耳にする機会もない話が多く、改めて教えられた。

 例えば、大阪では見習いが終わると全員が同格で、東京のように、前座、二つ目、真打ちのような階級制がないことや、外でもやっていた大阪の寄席に比べて、東京は室内で行うので、声の大きさが違うことなどは、初めて知った。最後の高座は正直者の乞食のお噺だったが、乞食の中に正直者がいる一方で、武士や浪人の間にも桁外れの正直者がいて、これが江戸の世相だということを落語は伝えているという話に感銘を受けた。人を得なければ難しいが、こういうセミナーは楽しいうえに知らなかったことを教えてもらい、大いに啓発される。会場も六本木のど真ん中の「ハリウッド」の教室に、高座と演壇、ボードが準備され、師匠はその都度場所を変えながら口舌された。参加者も感心しきりで、いたく感銘を受けていたようだった。鼻歌交じりの好い気分で帰宅した。

 さて、帰ってきて夕刊を見ると「オバマ氏 指名確定」と見出しにある。アメリカ大統領選民主党指名候補者争いも漸く決着がつく時がやってきた。1月に始まって半年間のロングランだった。オバマ氏が総代議員の過半数を獲得したが、頷けないのは、最後の州、モンダナ州の得票率がオバマ氏に大差で軍配が上がったことである。クリントン氏がモンタナ州で敗れたということがどうしても理解できない。モンタナ州人口は圧倒的に白人が上回っている。かつて、教育視察団に同行してモンタナ州ビリングス市に滞在したときも、あまり黒人の姿を見かけなかったくらいである。2005年の人口センサスでは、全合衆国の人種別人口比率は、白人:黒人:その他=80.2:12.8:7.0(%)であるが、モンタナ州では、その割合は91.1:0.4:8.5である。全人口のうち僅か0.4%しかいない黒人が、90%を超える白人に勝つというのは、常識的には考えられない。やはり勝ち馬に乗ったというか、オバマ氏支持へ雪崩現象を起させたと見るべきだろう。

 悔しいクリントン氏はいまだ敗北宣言を出していないが、今日の結果でほぼ帰趨は決まった。

2008年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

386.2008年6月3日(火) 脂が乗ってきた駒沢大公開講座

 かなり自分の歯が少なくなっているが、さらに前歯が1本欠けただけでこんなに不都合になるとは思っもいなかった。歯質があまり良くなく、かなり抜けてしまって入れ歯に頼っている状態だし、今日お世話になった歯科医院はもうかれこれ30年以上も世話になっている歯科医なので、すべてお任せだ。先週金曜日に初めて接ぎ歯が折れて接着してもらった。それがすぐはがれて、また今日接いでもらった。ところが夕食時にまたはがれた。磁石を使用する処置前のワンポイント治療だが、これが厄介である。明日にもまた歯科医に連絡をとってもっと長持ちする処置をしてもらおうと思っている。

 駒沢大の2時間の講座はいずれも良かった。菱山郁朗講師はエドワード・マローとジョセフ・マッカーシーについて映像を交えて分かりやすく説明してくれた。マッカーシーについては、赤狩りの右翼米上院議員として戦後マッカーシズム旋風が吹き荒れ、日本人の成人なら誰もが知っている人物だが、マローが報道の真実で議論をぶつけ、赤狩りという村八分状態を壊滅させたということから、アメリカ放送界でもマローが主宰した番組‘See it now’は、モローともども後世に伝えられる名報道番組と言われているらしい。エドワード・モローについては寡聞にして知らなかった。

 共同通信出身の片山正彦講師からは、通信社の歴史と現在の通信2社の変遷を話された。現在の時事通信と共同通信の変遷の歴史から電通が生まれてきた経緯や、低落傾向の通信社、時事通信と共同通信両社が揃って2003年に自社ビルを建てた玉手箱の内情も聞けて、納得がいった。

 もうひとつ興味深い話は、マス・メディアは現場主義優先を意識しているが、アメリカでAPやUPIに取って替わり台頭してきたブルームバーグは、カナダ・ケベック州における独立是非住民投票で、現場へ足を踏み込まなかったにも拘らず、他の通信社とは反対の予測を立て、その通り「独立派が敗れる」を的中させたのは、株式市場の値動きを見て結論を出したからである。つまりいわゆる「現場の声」ではなかった。だが、株式市場は、間接的に現場の実態を集約したもので、選挙結果について言えば、「広義の現場」ではないかという考え方は、面白い見方だと思った。

 いずれにしろこの駒沢大学マスコミ研究所の公開講座は、マスコミに関心を抱いている人々にとっては実に的を射た企画である。

2008年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

385.2008年6月2日(月) 道交法改正とガソリン代高騰

 昨日から道路交通法が改正され、乗用車の後部座席もシートベルト着装が義務化された。75歳以上の運転手は、車に「もみじマーク」のステッカーを付けなければならなくなった。天皇や首相は、後部座席に乗るのでどうするのかと思ったら、その車の前後に護衛車が付く場合はその必要がなく、天皇や首相の場合ベルトは必要ないということになる。また、背後だけ護衛車が従う場合はシートベルトが必要だそうである。天皇以外の皇族は後に護衛車がつくが、先導車はないので、ベルトは付けるということになる。

 道交法とは関係ないが、原油高騰のあおりを受けガソリン代が昨日から大幅に値上げされた。ほとんど1リットル当たり170円前後になった。200円も間近と言われている。離島なんかは輸送費がかかるので、すでに200円近いガソリン代だそうである。4月には暫定税率の失効で一時130円にまで下がったので、この乱高下には多くの車利用者が振り回されている印象である。こうなると普段あまり車に乗らない人は好いが、車の利用者とか、バス会社、運送業者、タクシー会社は堪ったものではない。ことが石油の高値が原因なので、すべて政治の責任とは言えないが、世界的な石油高騰の影響下でどこの国も、誰もこの問題解決のための手を打てず指をくわえているいるしかないというのが、いかにももどかしい。

 このところ天候が安定しないと思っていたら、今日も雨が降って、夕方の気象予報で今にも梅雨入りを宣言しそうな様子だった。仮に梅雨入りなら例年より6日、昨年より20日も早い梅雨入りである。これだけ見ても、アフリカを始めとする食糧危機、ビルマのサイクロン、中国の地震、アメリカの竜巻頻発、天候異変等々の異常事態は、明らかに地球温暖化による異変としか思えない。

 今日日本サッカー協会・長沼健元会長が肺炎のため亡くなられた。享年77歳。この方とは30年ほど前バンコック空港の待合室で、立ち話をしたことがある。ムルデカ大会でマレーシア戦のためにクアラルンプールへ行く途上だった。まだ、日本も世界の中ではまったく歯が立たなかった時代で、長沼さんは「マレーシアは強い」と言っていた。とても感じの良い方だった。あれから日本は随分強くなった。今夜はワールドカップ2次予選で日本が3-0でオマーンを破った。10年前のワールドカップに日本が初出場した時、予選で苦戦して代表監督を加茂周氏から今日監督を務めていた岡田氏へ代えた時の会長である。岡田監督も弔い合戦に勝ってほっとしていることであろう。

 フランスでは、服飾デザイナーのイブ・サン・ローランが亡くなった。享年71歳。

2008年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

384.2008年6月1日(日) 新日本人って何だ?

 キャスターだった久米宏が久しぶりにTVに登場した。銘打って「経済スペシャル・新日本人現る」という、一風変わった番組だった。最近の若者があまりお金を使わないことを検証しようというのが、その狙いだった。彼らの徹底ぶりには、物づくりの話題に上がったことがある、岡野工業の岡野社長が呆れたくらいである。岡野さんは現在75歳で若いときは貯金なんかまったくなかったという。それが、いまの若者は、酒は飲まない、旅行はしない、車は買わない、つまり物を買わずにチマチマと貯金するということらしい。

 以前から思っていたが、若者に限らず、何となく目的もなく、他人と接触しないで自分の世界に引き籠っている人たちは、多分これまでの成長過程にしろ、仕事にしろ、あまり汗を流すような経験をしてこなかったのではないだろうか。さらに言えば、そういう肉体的にタフな事態にぶち当たると逃げてしまうような人たちではないかと考えてしまう。世襲政治家なんかその典型である。岡野さんがこんな生き方は嫌だ、人生がもったいないと言っていたが、理解できる。

 さて、アメリカ大統領選民主党予備選の行方が、オバマ氏優位のままだった。ところが、1月に行われたフロリダ州とミシガン州の投票が、規定日以前に行われたことから無効と判断されていて、その2州で勝っていたクリントン陣営はその判断を取り消し、正式に代議員数追加を認めるよう求めていた。今日その採決が下された。それによると、獲得代議員数全体の半数を勝ったクリントン氏へ加えるという判定で、クリントン氏としては受け入れがたい結果となった。クリントン支持者の中には、11月の大統領本選では、民主党に投票しないと広言している人もいる。こうなると共和党に勝ち目はないと見られていた本選挙で、ひょっとすると共和党候補者マケイン氏が予想を覆して勝利を握る可能性も排除できない。民主主義の権化であるアメリカのシステムは明快ではあるが、その一方で、やはり中にはトラブルがある。しかし、いまの流れだと勝負の帰趨は決まったような感がある。

2008年6月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com