387.2008年6月4日(水) 江戸落語の庶民生活との関わり

 今日は忙しかった。代々木の歯科へ寄り駒沢大の講座に出席して、六本木で開かれた「江戸城再建を目指す会」セミナーに出席して、その後懇親会に参加。

 セミナーは「落語に学ぶ江戸の暮らしと文化」と題して真打ち・三遊亭竜楽師匠が古典落語長短3つのお噺をしながら、①江戸落語の成立と発展、②落語を通じて見る江戸人の暮らし、についても分かりやすく解説された。江戸文化と落語との関わり、上方落語と江戸落語の違い、江戸落語のネタが弱者や自然に優しいとか、ストーリーがリサイクルにリンクしている点についても、今まで知らなかった落語界における常識を説明された。中央大学法学部卒のインテリ師匠だけに、ロジカルに説明された落語界にまつわる常識は、普段あまり耳にする機会もない話が多く、改めて教えられた。

 例えば、大阪では見習いが終わると全員が同格で、東京のように、前座、二つ目、真打ちのような階級制がないことや、外でもやっていた大阪の寄席に比べて、東京は室内で行うので、声の大きさが違うことなどは、初めて知った。最後の高座は正直者の乞食のお噺だったが、乞食の中に正直者がいる一方で、武士や浪人の間にも桁外れの正直者がいて、これが江戸の世相だということを落語は伝えているという話に感銘を受けた。人を得なければ難しいが、こういうセミナーは楽しいうえに知らなかったことを教えてもらい、大いに啓発される。会場も六本木のど真ん中の「ハリウッド」の教室に、高座と演壇、ボードが準備され、師匠はその都度場所を変えながら口舌された。参加者も感心しきりで、いたく感銘を受けていたようだった。鼻歌交じりの好い気分で帰宅した。

 さて、帰ってきて夕刊を見ると「オバマ氏 指名確定」と見出しにある。アメリカ大統領選民主党指名候補者争いも漸く決着がつく時がやってきた。1月に始まって半年間のロングランだった。オバマ氏が総代議員の過半数を獲得したが、頷けないのは、最後の州、モンダナ州の得票率がオバマ氏に大差で軍配が上がったことである。クリントン氏がモンタナ州で敗れたということがどうしても理解できない。モンタナ州人口は圧倒的に白人が上回っている。かつて、教育視察団に同行してモンタナ州ビリングス市に滞在したときも、あまり黒人の姿を見かけなかったくらいである。2005年の人口センサスでは、全合衆国の人種別人口比率は、白人:黒人:その他=80.2:12.8:7.0(%)であるが、モンタナ州では、その割合は91.1:0.4:8.5である。全人口のうち僅か0.4%しかいない黒人が、90%を超える白人に勝つというのは、常識的には考えられない。やはり勝ち馬に乗ったというか、オバマ氏支持へ雪崩現象を起させたと見るべきだろう。

 悔しいクリントン氏はいまだ敗北宣言を出していないが、今日の結果でほぼ帰趨は決まった。

2008年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com