422.2008年7月9日(水) 中国のメディア報道は今後どうなるのか。

 昨晩「報道ステーション」で、騒乱事件後初めてチベット・ラサ市内の画像を映し出した。中国政府が特別に許可を与え、治安の安定している今のチベットの状況を世界へ向けてPRしているのだ。実は、この中国の特別許可というのが曲者で、傍にはいつも中国人監視役が見張っている。自由に取材しているわけではない。ラサ市内にも自由な空気が見られなかった。随分お行儀の良い市内風景と雰囲気に見えた。それに市内各所で多数の武装警官が行進したり歩き回っていたり、こんな窮屈な市内のインタビューでは、取材相手から本音が出てくるわけはない。カメラマンに密着している監視役が陰であれこれ指図していることは論を俟たない。こういうヤラセ的取材方法は、現在の中国政府に特有であり、一種の報道管制である。中国は民主国家を目指しているが、昔の国家管理的な翼賛体制とあまり変わっていないのではないだろうか。

 天安門事件の際、政府の行動に抗議した若者の正義感に溢れたエネルギーや動きは、世界中の喝采を浴びたが、今やまったくと言ってもいいくらい若者の正義の気概が見られない。完全に政府の思うままである。中国の若者は今や牙を抜かれ、飼いならされた子羊に成り下がってしまった。

 今日駒沢大学講座の春季最後の講義があった。講師の講義内容は前回に続き、これまで取材に関わったオリンピックを主に、政治とオリンピックの関係について話された。その際、興味深い話を伺った。中国は1ヶ月後の北京オリンピック開催を前に、中国内TV放送は全番組を生放送から、10秒遅らせて放送することに決めたそうである。専門的なことはよく分らないが、中国にとって不都合なことが写ったり、放送された場合は、直後の10秒以内に修正するということだそうである。まさに中国の隠蔽、ヤラセの体質丸出しが見てとれる。まあそれにしてもよくやるなぁというのが実感である。

 今日でサミットG8は閉幕した。昨日の会議の様子から、また各メディアの話から考えてもあまり大きな期待はできそうもないとみていたが、やはり期待外れだった。

 もちろん議長福田首相は自画自賛して成功と言っている。多少自国の主張が通ったブッシュ・米大統領も機嫌よく議長国でもないのに勝手に記者会見を開いていた。排出国のシン・インド首相のごときは会議終了後、これまでのサミットに比べて大きな成果を上げたと福田首相をヨイショしておきながら、ブッシュ大統領と福田首相へ宛てて妥協のために署名したなどととんでもない文書を送っている。サルコジ仏大統領の如きは、どこの首脳とも会談せず、会議が終わるや午後一番でさっさと札幌を後にした。

 そんなこんなで各国取材陣の評判もあまり芳しくないようだ。昨日G8が決めたのは、「排出量削減の世界全体の長期目標を含む長期的な協力行動のためのビジョンの共有を支持する」である。これを「(国連交渉で)長期目標を採択することが望ましいと信じる」と付け加えた。こんな文言をすんなり理解できると思っているのだろうか。あいまいな表現に屋上屋を重ねていて、真意を汲み取るにも時間がかかる。

 来年イタリアで開かれるそうだが、こんな調子ではG8を開催してもあまり意味がない。

2008年7月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

421.2008年7月8日(火)駒沢大公開講座の懇親ランチ

 駒沢大の公開講座も火曜日の2つの春季講座は、今日が最終授業である。テレビジャーナリズム論を担当する菱山郁朗講師から、先週社会人受講者と食事を一緒にしたいという申し出があって講義前に、同じキャンパス内の小ホールで6人の受講者と食事会を持ち、受講者が自己紹介を兼ねて日ごろ考えていることや実行していることを披瀝した。

 初めて足を踏み入れた会場は、素晴らしいホールで、設備といい目の前の庭園といい、まさに洞爺湖のG8並み?である。

 皆さんそれぞれに大手会社勤務を経て、余裕のある中で新しい生活を創り上げているというように感じた。向上心と積極性のある方ばかりである。62歳~69歳でまだまだ若い。昭和13年生まれがほかにも1人おられた。女性も1人おられた。

 「自己紹介図解」を全員に配布して自分なりに自己紹介を行った。少々カラーフルな図解に驚いたようだが、いつもながらまあまあの受けだったと思う。図解に関心を持ってくれたようで、菱山講師から学生が集まるときに、活用してもよいかとのお尋ねがあったので、もちろん結構ですとお応えした。今の学生はおとなし過ぎると言っておられたが、確かに今の学生は1人で何もできない。学生が自分1人で海外へ出るように勧めてみてはどうかと提言した。

 さて、今日のサミットG8は、G8宣言案が幻のように公表されただけだ。あれだけアメリカが温室効果ガス排出の目標数値設定に反対しているにも拘らず、「2050年までに世界全体の排出量を半減する長期目標を共有することを求める」ということで、アメリカとも一応「合意」できたと福田首相は考えている。

 しかし、アメリカは近年国際社会で必ずしも協力的ではない、国連で話し合うことを求めるという「合意」である。こういう遠回しの条件を付加して話し合うのも、それを理解するのも国民としては少々疲れる。もう少しズバッと決められないのか。実際には焦点がどんどんずれていくような気がする。いずれにせよ、今年のサミットG8は昨年に比べて前進なのか、後退なのか、最終日の明日になればある程度はっきりするだろうか。

2008年7月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

420.2008年7月7日(月)サミットG8に何を期待するか。

 今日から洞爺湖で先進国首脳会議、サミットG8が始まった。年々歳々サミットも図体が大きくなる。こうなると総身に知恵が回りかねる。確か当初は先進6カ国会議と言っていたと思うが、今や先進8カ国となり、今回は付随してアフリカ開発の拡大会合のアフリカ諸国7首脳、温暖化主要排出国会合7首脳の計22ヶ国の首脳が集まった。それぞれ実質的な結論を求めて世界の大物が額を寄せ合って相談する、1年に1度開催される国際的大イベントだが、各国の利害が絡みあう中で、あまり楽天的な見方はない。

 北海道は普通梅雨がないとされるが、今朝から雨が降っていて、いかにもサミットにとって象徴的である。折角好立地にあって世界中の人々に洞爺湖の素晴らしい景観も併せて伝えたいところだが、どんな風に世界のマス・メディアは伝えるのだろうか。

 日本テレビ系列の「ZERO」では、若い「嵐」の桜井翔が国際メディアセンターの様子をうまく紹介していた。サミット後には取り壊されるだろう建物だが、環境とか温室ガスに関してアッピールも狙った建物で、冷房施設のダクトが段ボールに銀紙をフォイルしてできていたり、冷房のAIRそれ自体は、建物の床下に貯蔵された雪を利用したり、とにかくアイディアが施されている。こういう事務レベルの隠れた努力も、結局福田首相がうまく活用しないとあまり役立たずということになりかねない。

 マス・メディアの報道も熱を帯びてきたが、会議の成果については、いずこも悲観的なコメントしか出していない。最大の課題は将来性から見れば、やはり地球温暖化傾向にどう歯止めをかけるかということだと思う。ここで温暖化の傾向を止めないと、いつまでもずるずると悪い方向へ進み、将来に大きな禍根を残し、子孫が現世代の排出した二酸化炭素ガスに苦しむことになる。足並みが揃わない最大の理由は、アメリカが二酸化炭素削減の数値目標の設定に反対しているからである。これは京都議定書にアメリカが数値目標を盛り込むことを拒否して以来G8にとっての懸案である。アメリカにも当然言い分はある。今や温室ガス排出国として目立ってきた中国とインドに、まったく削減のノルマがないのはおかしいと考えている。確かに、中国やインドにガス削減の要求が突きつけられることもなく、両国も地球汚染と温暖化の責任は先進諸国にありとして、温室ガス削減を一切しようとしない姿勢には地球は誰のものかと言ってやりたい。今や追い詰められた地球環境の汚染をこれ以上悪化させないという理念と、グローバル化した各国の協調性という点を考えると、そんな手前勝手な論法は許されない。アメリカも、ヨーロッパも日本も、中国やインドをどうして説得できないのか。中国やインドは、すでに情勢を察知して、今最大の課題は世界の食糧自給問題だと言い出している。

 テレビを見ていると温室ガス削減については、ほとんど絶望的である。もし昨年のサミットから一歩でも後退するようなら、もうサミット自体の存在意義はないと思う。世界の現象は漸進的に悪化の方向へ向かっている。この事態をもたらしたのは、まぎれもなく人間である。これを食い止めるのは、同じ人間の知恵と強調しかない。それが分っていながら、自分たちの強欲とわがままでその知恵が一向に産まれてこない。人間の限界か? まったく前途多難である。

2008年7月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

419.2008年7月6日(日) チベットについて話をする。

 NPO法人・吉祥寺村立雑学大学で「チベットの旅とデモ騒乱事件」と題して1時間半程度、パワーポイントを使いながらお話をした。テーマは後になってデモ事件を加えたのだが、あまりそちらに傾くと時間的に本来の狙いである旅行へ深く入れないので、力点はチベットの旅に置いた。印象としては、受講者の皆さんがかなりチベットに関心を抱いているように見受けられた。しかし、いま外国人がチベットへの立ち入りを制限されていることは事実であり、チベットの旅は、異色の旅で中々興味のあるツアーだと話しても、現状で入国出来ないチベットへの旅を推薦することは何となく心苦しい。だが、そうは言ってもチベットの自然や国民性の素朴な良さという点について、あるがままのチベットの素晴らしさを話したつもりである。パワーポイントのスライド作成について、何人かの受講者からお褒めの言葉をいただいたが、思いもよらないことだった。それでもやはり嬉しい。これでパワーポイントの画面作成について一層モチベーションが高まる。

 さて、明日から洞爺湖サミットG8が開催される。東京でもここ数日来鉄道駅周辺の警戒がかなり厳しいが、いよいよ成田空港や札幌へ各国の首脳がやって来た。主要議題がいくつかあるが、今年は特に地球温暖化、原油高騰による物価の値上げと貧富の格差問題が最重要議題と見られている。直ぐに方向性とか解決の糸口を見出さなければならないのは、やはり環境問題だろう。これを日本の福田首相が議長国として仕切るわけだが、こういう場面に最も不得手とみられる日本人にとって果たして福田首相が面目を施すことができるか。

 かつて東京で開かれたサミットで、当時の大平首相が「自分は議長としてあまり得意でないが」と言った途端西独のブラント首相が、「それは分かったから早く議事を進行してくれ」とまぜっかえしたことが強く印象に残っている。そのくらい世界の首脳から日本のトップは話や議事進行が下手くそだと見られている。

 福田首相には、どうか恥を晒さないように、そしてかつての官房長官時代のしたたかで日本の主張をしてもらいたいと願うだけだ。

 国際通貨基金(IMF)による2007年の一人当たりGDPは、シンガポールが日本を追い抜いたことが確実という。シンガポールの35,162$に比べ、日本は34,312$なので、その差は僅か800$程度ではある。この程度の差は為替レートによって変わりうるので、実態と実感はどうなのか分からないが、シンガポールが日本に追いつこうとしているのは事実だと思う。ただ、シンガポールが経済的に発展した理由のひとつは、外資導入と外国人の誘致によるものである。実際シンガポール人の人口も前年に比べ1.6%増えているが、他方で外国人が15%も増加したことは、確かにGDP増加に大きく貢献した。これを以て同じように資源が不足している日本も外国資本や外国人の導入にもっと積極的に取り組むべきであるというのとは少し事情が違うと思う。

 まあそれにしても日本にとってシンガポールの行き方は良い指針となる。

2008年7月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

418.2008年7月5日(土) 小中陽太郎さんを囲む会

 赤坂にある中華の老舗、楼外楼飯店で小中陽太郎さんを囲む「知的生産の技術研究会」の懇親会があった。この飯店を紹介されたのは、小中さんである。出席者は、主賓の小中さんのほかに、知研理事長・久恒啓一多摩大教授、知研・八木哲郎会長、「小論文の神様」と言われているベストセラー作家・樋口裕一多摩大教授、浅沼ひろしさん、和泉育子さん、三輪敏子さん、知研・秋田英澪子事務局長に私を含めて9名。皆さんそれぞれ個性的にそれぞれの分野で実力を発揮されている。大体著書をお持ちである。樋口教授は、「小論文の神様」のように「頭がいい人、悪い人の話し方」(PHP新書)が250万部も売れたというから、とても人間業とは思えない。神様と言われる所以であろう。

 小中さんのお話を聞くことを中心に各人が自己紹介をした。小中さんもPCを持参して説明する予定だったが、うまく画面を呼び込めず、楼外楼のPCを拝借しても駄目で、どうもPC自体よりもCDに問題があるのではないかということになった。結局PCを使用せずに語り部に徹していただいた。「テレビは記録より記憶として残る」ことをご自身のNHKを辞めたいきさつをからめて話された。そのほかにも梨元勝氏の文章を書いていた話、キリスト教等々、幅広いジャンルについて話された。初めてお会いした樋口教授が高校時代に哲学へのめりこんでいた話とか、クラシック音楽に詳しい話、浅野さんが昭和30年代に過ごされた北海道のランプ生活、久恒教授の梅棹忠夫先生とのやりとり話等、大変参考になる内容だった。

 結論的にまた改めてこのような集まりを持ち、これからは「知的」ではなく、「非知的」を目指そうということになった。

 帰途は小中さんといつも通り都立大学駅で降り、行きつけの「コーナーポケット」のママさんに挨拶を兼ねて立ち寄り、ビールを一杯いただいてタクシーで帰った。

2008年7月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

417.2008年7月4日(金) 小中陽太郎さんの上海時代

 今年から税金の申告について、個人事業主の申請をすることになっているので、領収証は正月から一枚一枚すべて保管しているが、青色申告書の細かい書き込み方法や手順が分からない。また、帳簿の記入方法も実質的なやり方がよく分からない。今日玉川青色申告会で新規帳簿記入者を対象に、講習会を開いてくれたので、午後神妙な顔で出かけた。2時間の講義に初心者約25名が出席した。青色申告会の担当者が手馴れた説明をされたが、講師経験から余計なアドバイスをするなら、パワーポイントを使って説明するともっと効率的に、かつ分かりやすく説明できるのではないかと思った。

 やはり個人個人で申告の仕方が異なるので、結論的には青色申告会などで個別に教えを請うことが一番手っ取り早いと感じた。できるだけ早い機会に、玉川青色申告会に出かけ、一度自分の申請に見合った記入方法を相談したいと思っている。

 青山の草月会館草月ホールで上演のミュージカル「上海夜想曲」を妻と観劇に出かけた。このホールには、以前にも小中陽太郎さんの自伝的ドキュメント「ラ・メール母」をミュージカル化した時に観に来たことはあるが、観客500人規模の劇場で割合見やすい。主演は前回同様碧川るり子が、日本のマタ・ハリと言われたスパイ・川島芳子を演じ、日中戦争から戦後へかけての上海・租界時代の思い出と、戦後になって生存者が川島芳子周辺の人々を偲ぶあらすじである。懐かしい歌も数多く唄われ、それなりに楽しめるものであった。もちろん今日のミュージカルも小中さんのお勧めによるもので、会場でもご夫妻にご挨拶した。上海における小中さんの幼少時代のご友人も数多く駆けつけてくれたのは、小中さんのお勧めもあるが、上海ノスタルジアも強いのだと思う。ご紹介された方の中に慶応大教授を辞めた方が、上海でこどもの頃に「陽太郎ちゃん」とよく遊んだと言っておられたから、ちょっとわれわれのような国内派にはその気持ちは分からないが、相当上海時代がよい思い出となって焼きついているのだろう。それにしても、戦前外地で同じような生活をしていた日本人家族同士が、親しくお付き合いして、戦後も親しい関係を続けていることは想像もできない。小中さんも後世にまで思い出の残る素晴らしい幼少時代を過ごされたのだなあと羨ましく思う。

2008年7月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

416.2008年7月3日(木) 堀田力氏提唱の「日本の少子高齢化対策」

 今日の多摩大学講座では、弁護士であり、財団法人さわやか福祉財団理事長でもある堀田力講師が、「地球規模で日本の少子高齢化を解析する」と題して持論を展開された。

 ベテラン講師らしく、全体の話のまとめ方や入口から結論までの流れをユニークな論旨に合せて、よどみなく話された。時にはジョークも交えて分かりやすく、愉しく聞くことができた。

 堀田講師の主張は、次のように要約されるのではないかと思う。

  ①昔は動物の中で人間だけは平均10人前後の子どもを産んだ。しかし、成人までは中々育たない。

  ②産業革命以後、技術の進歩もあり産児制限を含めて全体的に少子化となり、高齢化社会となった。先進諸国はほとんど同じ道を辿った。

  ③国家は国民を養い守るために領土を拡大したが、それが戦争である。

  ④少子化→領土侵略の動機消滅→戦争なくなる。

  ⑤民主主義国の勃興→国家間に壁がなくなる。→EU発足・米加の国境

  ⑥アジア・アフリカ諸国は医学、技術の進歩にも関わらず、多産の傾向は続いている。

  ⑦地球上に人類を養える限界は、70~90億人

  ⑧日本には急激に少子化がやってきた。

  ⑨人口構成上現在の逆ピラミッド型をせめて筒型にする。

 以上から、日本の人口構成のゆがみを筒型にするためには、日本人に偏見はあるが、アジア諸国から移民の受け入れを検討すべきであり、その際アジア人の受け入れに際して、日本人になることを希望する人を「差別=選択」化して受け入れる。受け入れ後は、「差別」は許されない。

 概略以上のような話をされた。外国人を「差別」して受け入れるという点については、反論もあろうし、講師自身も多少ひっかかるようで、欧米では受け入れに差別化せず、受け入れ後に差別化してそれこそが問題になっているといい、受け入れ後の差別は絶対許されないと力説していた。

 それにしても中々斬新な発想で、移民受け入れには「差別」を考慮すべきとの大胆な発想には戸惑いもあり、若干消化不良気味だったが、有力な提言として今後検討されるべきであると思う。今日の講座では、多くのことを考えさせられた。それにしても堀田先生はユニークな方である。

2008年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

415.2008年7月2日(水) トップが駄目だと下が苦労する。

 ビルマをサイクロンが襲ってから今日で2ヶ月になる。相変わらずビルマ軍政ののろまで不見識な対応によって充分被災者へ援助の手は差し伸べられていない。家屋を損壊され家族を失った人々は、軍政の無能、無策によりこれからどうやって生活していくのか途方に暮れている。当初からビルマ軍政は外国からの支援を一切受けようとせず、一旦受け入れを表明したが、実際には自分たちで処理しようとしている。

 しかし、とてもこの国の現在の力ではすべての被災者を助けることなんか出来っこない。外国からの支援なしに、この国はこれから一体どう国民を守り、どうやって国を統治していくのだろう。外国人旅行者もほとんど訪れなくなって、ビルマの観光業者、特に新しいホテルはどうやって経営の帳尻を合わせているのだろう。

 30年ほど前なら外国人を対象にしたホテルや観光施設も数少なかったので、大きな影響はなかったが、8年前7年ぶりに訪れた時は、ラングーン市内に新築ホテルが群立し、観光都市・マンダレーや遺跡の町・パガンにも新しいホテルが建設され、多くの外国人旅行者が滞在していた。外国人の入国を制約するような国策では、外国人に頼っているそれらのホテルはこれからどうやって経営していくのだろうか。外国政府がビルマ政府に対して、まったく手を出せないのもじれったい。

 同じように国家の運営に対して、世界中の国から忠告や方針変更のサインを送られているのに、無視している国としてアフリカのジンバブエがある。自宅の近くにセミ・デタッチド・ハウスのジンバブエ大使館がある。お隣さんはザイール大使館だが、最近財政が苦しいと言われていたジンバブエではなく、ザイール大使館が先に立ち退いて、いまや空き家となっている。ジンバブエも遠からず立ち退くのだろう。

 旧ローデシアだったジンバブエは、1980年に独立して以来、ロバート・ムガベ大統領が独裁的な権力を行使して政権を担ってきた。先日の大統領選挙でも、予備選挙では最大野党、民主変革運動のツアンギライ議長に敗れた。しかし、ツアンギライ議長が過半数は獲れなかったために、次の決戦投票で雌雄を決する筈だった。その直前になってツアンギライ議長は支持者周辺への迫害と恐喝をおそれ、オランダ大使館内に逃げ込み立候補を取り下げた。この不思議な流れの中で、選挙はムガベ大統領の信任投票のような形となり、ムガベ氏は圧倒的多数を得て大統領に選任された。

 この国の経済はすでに破綻している。インフレ率はこの3月には35万%という天文学的数字で、6月には120万%になると予想され、失業率も80%に達している。ジンバブエ・ドル(Z$)は昨年度世界の通貨の中で最も低価値のワースト5に入っている。この5月には、5億Z$札が発行され、とても現実社会で通用する話ではない。長年にわたり国家経済を疲弊させた、その責任は重い。このムガベ大統領に対して、藩基文(パン・ギムン)国連事務総長以下アメリカ、EUが忠告しているにも関わらず、ムガベ大統領には一向にアドバイスに耳を傾けようとしない。各国が連携して忠告しようとしても、例によって中国が反対する。ビルマ軍政の背後にも中国が見え隠れしている。ソ連時代のロシアも共産党幹部が随分正論を述べつつ、やっていることは国民の利益に逆行するような正反対ばっかりだったが、いまの中国も、かつて毛沢東主席以下共産党幹部が貧しいころの中国から国を救うときれいごとばかり主張していたが、戦後の歴史と中国の現状を見ているとデタラメばかりという感じである。

 こういうジンバブエと軍政下のビルマ、またスタイルは違えども、国家権力の強い影響を受ける中国、ロシアに生活する人々に同情せざるを得ない。

2008年7月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

414.2008年7月1日(火) こんなに物価が上がるのは、誰の責任だ!

 えらい勢いで物価値上げの空気が押し寄せて来た。このところ原油価格高騰の影響を受け、ガソリン代の値上げも急ピッチである。原油価格も先日ニューヨーク市場では史上空前の1バレル142$を上回った。今日の新聞、テレビも主要テーマとして物価値上げを取り上げている。近々予定される電気、ガスをはじめとして、住宅ローンも上がり、食料品の値上がりも目白押しらしい。風が吹けば桶屋が儲かる式に、ガソリン代が上がるので、漁船が就航できず、魚が獲れない。原油が上がるので、エタノール脂に転化してとうもろこしや大豆が不足して、鶏の餌が上がったり、豆腐が上がる。結果的に卵が上がり、マヨネーズが上がって、何がどうなっているのか分からなくなる。とにかく食料品はほとんど値上げされる。チーズやバターにいたっては、品薄のため緊急輸入を行うようだ。

 日銀短観も景況感は3期連続悪化と予測している。世界的な不況だから、日本だけが経済対策に手を拱いていたわけではない。しかし、政府の姿勢、また政府役人が国民のためにやってくれる?すべての対策は、どうしても納得がいかない。国民から散々恩恵を受けていながら、何もしてくれない。物の値段だって、もう少し細かい対策や賢明な行政指導をやってくれれば、これほど情ない結果にはならなかったはずである。政治家や役人は、民間企業が行き詰まって値上げせざるを得ない状況に追い込まれ、国民が物価値上げに悲鳴を上げているのに、平気の平左で消費税の値上げを論じている。どうしてこうも無神経なのだろうか。役人というのは人格が違うのではないかと思ってしまう。

 米の減反にしたって農水省が農政の総合的、かつ長期的な見通しを誤ったせいであり、いま問題の社会保険庁の年金問題、各中央官庁の居酒屋タクシー、国土交通省の道路行政、朝令暮改の文部行政、国際外交の行き詰まり、政治家や役人の税金無駄使い、等々拾い挙げたらきりがない。どうして、われわれはこんなバカで強欲な政治家や役人によって辛い目を見なければならないのだろう。政治家や役人がこれまでやってきたことは、国家に損失を与え国民に苦痛を与えてきたことがほとんどである。

こうなったらまず政治家の数を半減する。そのうえで、全役人を一旦解雇して、まともな役人だけを再雇用する。勤務査定は厳しくする。その際、給料を民間会社の給与ベースに合わせる。国の仕事は成果主義を取らないので、一律支給のボーナスは出さない。そのくらいにしないと、国民のために働かないのが腐りきった役人どもだ。こんなことを考えていると物価が上がる原因のひとつに、国家のために奉仕しようとしない、政治家や役人どもの存在があるのではないか。

 駒沢大講座の2科目はいずれも、テレビの視聴率と視聴率を上げるための「ヤラセ」番組について講義があった。知らないことばかりだったが、視聴率のためにいかにテレビ局が頭を痛めているかということが分かった。視聴率にばかり気を取られているらしい。社長から役員まで視聴率コンマ以下の数字に眉を引きつっているという。これだから、どうしても民放の番組には腰を据えた好企画が少なくなる。こういう話を聞いていると、スポンサーを気にしないで時間と資金を投じて番組作りに専念できるNHKは恵まれている。

2008年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

413.2008年6月30日(月) ミュージカルを観る。

 池袋の芸術劇場小ホールでミュージカル「マリオネット」を妻と鑑賞した。出演者のひとり、国友よしひろさんから案内いただいたものだ。座席数が約200席でこじんまりした会場で舞台と客席が近いので、汗やつばが飛んできそうな感じで舞台と客席との間に一体感のようなものがある。迫力もある。ストーリーはフランスの田舎町で、マリオネット作者の祖父から教えてもらった腕と技術でマリオネットを作るが、思うように魂が入らない。それがある時、落雷で偶然魂が入り人間になった女の子から、いろいろ教えられ気づかされて魂の入ったマリオネット師に成長していく。そのプロセスに童話あり、歴史上の出来事あり、の愉快なコメディである。多少ユーモラスな舞台回しで分かりやすく、前席と隣席の女子中高生たちは無邪気に喜んでいた。大人だけでなく、若い層にも理解されるということは、こういうエンターテイメントでは重要なことだと思う。やはりシナリオが良いのだろう。2時間半妻ともども歌と踊りをたっぷりエンジョイすることができた。

 帰途池袋から渋谷までこれまでならJR山手線で帰るところだが、今日は先日の開業時にトラブルが連発しながらも、いま話題沸騰の東京メトロ・副都心線に初めて乗車してみた。芸術劇場から地下道を通り、そのまま副都心線・池袋駅へ辿り着くことができる。さらに、タイミングよく急行が来たので渋谷まで僅か10分で着いた。予定通り運行されれば、確かに早くて便利だ。駅も新しく綺麗だが、この清潔さがいつまで保たれるだろうか。これから広告、看板がベタベタと貼り出されたら、駅名表示も見にくくなり多くの迷子が出るのではないだろうか。どこの出口から地上へ出るのだろうと思っていたが、やはり意外なところへ出てきた。駅構内でうろうろしたり、質問する人がいたり、まだ当分の間ストレンジャーが彷徨うことだろう。

 都立大学駅ガード下に「コーナーポケット」というバーがある。東横線を降りてそのままそこを妻と訪れた。先週小中陽太郎さんと酒のペンクラブの帰りに訪れたとき、その日会費支払いのおつりに記念としていただいた、日伯交流年・移住百年記念500円硬貨を小中さんが店内で紛失した。親切なママさんが最初は私が落としたものとわざわざ連絡してくれ、自分でもそうだと思い込んでいたところ、私のは何とポケットから見つかった。そうなると落とし主は小中さんしかいない。早速問い合わせたら、やはりそうだった。それで、今日遅い帰り序に小中さんの代わりにコインを引き取りに伺ったわけである。

 今週も忙しい。先週脱稿した「停年オヤジの海外武者修行」の推敲の時間が取れない。何とかしないといけない。来週までにはあと2~3回推敲して、何とか出版社へ原稿を持ち込むようにしようと思っている。

2008年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com