419.2008年7月6日(日) チベットについて話をする。

 NPO法人・吉祥寺村立雑学大学で「チベットの旅とデモ騒乱事件」と題して1時間半程度、パワーポイントを使いながらお話をした。テーマは後になってデモ事件を加えたのだが、あまりそちらに傾くと時間的に本来の狙いである旅行へ深く入れないので、力点はチベットの旅に置いた。印象としては、受講者の皆さんがかなりチベットに関心を抱いているように見受けられた。しかし、いま外国人がチベットへの立ち入りを制限されていることは事実であり、チベットの旅は、異色の旅で中々興味のあるツアーだと話しても、現状で入国出来ないチベットへの旅を推薦することは何となく心苦しい。だが、そうは言ってもチベットの自然や国民性の素朴な良さという点について、あるがままのチベットの素晴らしさを話したつもりである。パワーポイントのスライド作成について、何人かの受講者からお褒めの言葉をいただいたが、思いもよらないことだった。それでもやはり嬉しい。これでパワーポイントの画面作成について一層モチベーションが高まる。

 さて、明日から洞爺湖サミットG8が開催される。東京でもここ数日来鉄道駅周辺の警戒がかなり厳しいが、いよいよ成田空港や札幌へ各国の首脳がやって来た。主要議題がいくつかあるが、今年は特に地球温暖化、原油高騰による物価の値上げと貧富の格差問題が最重要議題と見られている。直ぐに方向性とか解決の糸口を見出さなければならないのは、やはり環境問題だろう。これを日本の福田首相が議長国として仕切るわけだが、こういう場面に最も不得手とみられる日本人にとって果たして福田首相が面目を施すことができるか。

 かつて東京で開かれたサミットで、当時の大平首相が「自分は議長としてあまり得意でないが」と言った途端西独のブラント首相が、「それは分かったから早く議事を進行してくれ」とまぜっかえしたことが強く印象に残っている。そのくらい世界の首脳から日本のトップは話や議事進行が下手くそだと見られている。

 福田首相には、どうか恥を晒さないように、そしてかつての官房長官時代のしたたかで日本の主張をしてもらいたいと願うだけだ。

 国際通貨基金(IMF)による2007年の一人当たりGDPは、シンガポールが日本を追い抜いたことが確実という。シンガポールの35,162$に比べ、日本は34,312$なので、その差は僅か800$程度ではある。この程度の差は為替レートによって変わりうるので、実態と実感はどうなのか分からないが、シンガポールが日本に追いつこうとしているのは事実だと思う。ただ、シンガポールが経済的に発展した理由のひとつは、外資導入と外国人の誘致によるものである。実際シンガポール人の人口も前年に比べ1.6%増えているが、他方で外国人が15%も増加したことは、確かにGDP増加に大きく貢献した。これを以て同じように資源が不足している日本も外国資本や外国人の導入にもっと積極的に取り組むべきであるというのとは少し事情が違うと思う。

 まあそれにしても日本にとってシンガポールの行き方は良い指針となる。

2008年7月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com