2956.2015年6月17日(水) 選挙権年齢、18歳以上に引き下げ

 今日の参議院本会議で改正公職選挙法が改正、成立した。主題は選挙権年齢を現在の20歳以上から18歳以上に引き下げることである。来年夏の参院選から適用される。これで18歳、19歳の若者約240万人が新たに有権者となる。前回選挙権年齢が25歳以上から20歳以上に引き下げられたのは、昭和20年の終戦の年である。実に70年ぶりの改正となる。現状は世界でも約9割以上の国々が18歳以上を選挙権年齢と決めているので、一般的にはそれほどの抵抗感はない。むしろ若い人に政治改革参加のチャンスを与える意味でも肯定的な声が多い。これにより今後国民投票や国政選挙で若い声が社会生活に反映されることになる。

 ただ、このこと自体喜ばしいと歓迎の声がある一方で、一部に不安や疑問の声があるのもまた事実である。果たして240万人の新しい声が生の国民の声として実際に反映されるかとなると疑問がないとは言えない。特に直近の若者投票傾向から懸念されるのは、若い人たちの投票率の絶対的な低さである。20歳代の投票率は、全有権者の平均投票率より大きく落ち、高齢者の投票率に比べて約20%も低い。今後高校でも主権者教育を徹底的に行い、悪くとも彼らの投票率が全投票率の平均ぐらいに届かないと、折角導入された今日の選挙権年齢引き下げが意味を成さないことになる。

 もうひとつ気になるのは、240万人の声が好戦的ではないかということである。危惧するのは、他国が攻めてきたらこれに対抗して若者の律義な正義感から攻め返すという若者の発想と論理である。若さ故につい戦闘的になり、話し合いより武器をとることに気持ちが突き進んでしまうことを恐れる。戦争の怖さ、恐ろしさ、悲しさなどの身ぶるいするような臨場感に身を置いた経験がなく、戦争の怖さを実感として知らないだけに彼らの猪突猛進の論理が危険に感じられる。その点では主権者教育と同時に、若者に戦争の悲惨さを充分教え込むことも忘れてはなるまいと思う。

 さて、選挙と言えば、昨日来年11月のアメリカ大統領選挙へ向けて、共和党候補者として元フロリダ州知事のジェフ・ブッシュ氏が名乗りを上げた。言わずと知れたジョージ・ブッシュ父子・元大統領家のエースである。これで共和党の候補者は12名となった。しかし、流石に実力社会のアメリカでは父と兄が元大統領という世襲候補には抵抗が強いようで、それを慮ってジェフ・ブッシュ氏が名乗りを上げた会場には、父と兄は意識的に姿を見せなかった。

 一方、民主党候補者としては本命のヒラリー・クリントン前国務長官が立候補を宣言した。彼女とてかつてのファースト・レディであり、ビル・クリントン元大統領の妻で、いかに優秀だとしても所詮は世襲候補者である。結局大勢の候補者は立ったが、本命は民主党のクリントン氏と共和党のブッシュ氏の対決であり、図らずも世襲候補者同士の争いとなった。

 日本では世襲政治家は珍しくもないというより、むしろ小泉、福田、麻生、鳩山元首相、安倍晋三現首相の登場を見るまでもなく、世襲政治家でないと栄達は望めないと思われているくらいである。それが民主主義の本家であるアメリカで、選りによって世襲政治家同士の対決というのが、何とも理解し難い。これから長丁場の選挙戦の末に結果はどうあれ、名門同士の対決としても興味津々であるが、妙に素直に納得できないのは国を左右するイベントが小さな籠の中で争われるからであろうか。

2015年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2955.2015年6月16日(火) 政府は違憲の安保関連法案を強行突破させるのか。

 駒澤大学公開講座で「現代ジャーナリズム論」を担当されている片山正彦講師が、安倍政権の安保関連法案の取り扱い方と、安倍政権のメディアに対する圧力について話された。その中で興味深かったのは、英エコノミスト誌の安倍首相批判記事である。‘The media in Japan speak no evil.’とある。同誌が安倍政権の報道規制のように日本の事象を批判したのは珍しく、メディアが椅子に座った安倍首相に押しつぶされている諷刺画とともに今後話題を呼びそうだ。記事の要旨は「政治家による介入が長く続き、リベラル系のニュース番組に圧力を加え、報道ステーションでコメンテーターだった古賀茂明氏が安倍政権を批判して辞めた」と取り上げ、日本政府は放送法を悪用していると安倍政権を批判している。

 いけいけどんどんの安倍政権は周囲の反発や、安保関連法案の中核である集団的自衛権行使容認が憲法違反の声が高まる中で、その風向きを変えようと思ったのか、今国会の会期を9月まで延長することを考え出した。現状では審議時間が足りないことを懸念して、益々強くなってきた風当たりを避けようとしたのである。もしそれが現実となるなら、批判の大きな対象となった、わが国の国会よりアメリカ議会を優先したと受け取られている7月に法案を通過させるという、アメリカ政府との約束は当面先延ばしするということだろうか。

 このところ衆議院憲法審査会で3人の参考人が安保関連法案を憲法違反と指摘して、俄かに自民党周辺が騒がしくなった。自民党は砂川判決を持ち出して合憲とこじつけたり、推薦参考人に違憲と明言され人選ミスとふてくされたり、外聞を憚らなくなった。

 一方で憲法学者のみならず、経済学や天文学の研究者らが安保関連法案にともに反対するなど連帯行動を起こしたことで、政府与党は憲法審査会を当分休止する考えのようだ。言い分が笑っちゃう。憲法の本質から脱線したようでレールを元に戻すだと。

 ここまでもめた法案、しかも憲法違反がミエミエのまま強行突破することが、日本の将来にとってプラスになるのかどうか、ここは踏み留まって考え直し良心と良識の一端を示してもらいたいものである。

2015年6月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2954.2015年6月15日(月) 中島敦作、野村萬斎演出「敦―山月記・名人伝」

 中島敦の珠玉の作品を演劇に脚色した「敦-山月記・名人伝」を三軒茶屋の「世田谷パブリックシアター」で観賞した。中島の著作は現在高校の国語教科書で最も採用されている。実際今読んでいる「『山月記』はなぜ国民教材となったのか」(佐野幹著)によると昭和24年度辺りから採用されるようになった。高校国語で人気の高い作家として採用されているのは、志賀直哉、森鴎外、夏目漱石、島木健作、芥川龍之介らの作品が圧倒的に多い。その中で若くして亡くなり、比較的その存在も地味だった中島敦が近年トップの座を占めるようになったのは、文章もそこそこの長さで漢文内容に昔風の勧善懲悪を織り込んだ内容の面白さモラルの教訓が盛り込まれていることが高校生にうってつけだと評価されたのだと思う。

 実は、中島敦については数年前までその名さえ寡聞にして知らなかった。昨年上梓したノンフィクション「南太平洋の剛腕投手」のきっかけとなった旧トラック島(現ミクロネシア連邦チューク島)の日系人大酋長・ススムアイザワについて4年前にエッセイを書いた時、中島敦に行き当たったのである。

 中島の旧南洋庁勤務時代の作品を何篇か読んでみて、戦時中僅か33歳で夭折した中島の薄倖の人生とその質の高い作品に感銘を受けた。爾来中島敦の著作と関連書を買い込み、読めば読むほど中島の魅力に引き込まれて行った。祖父と父が漢学に素養のある国文学者だった血筋を引いたとは言え、20~30歳代で中国文学を理解して現実社会からかけ離れた、浮世とも思える世界を自由な発想でカリスマ的にデッサンした中島の教養と才能には感服するばかりである。まさに戦中派天才作家と呼べる人物である。

 今日演じられたのは狂言和泉流能楽師の人間国宝・野村万作、萬斎父子による「山月記」と「名人伝」で、構成と演出を芸術監督の野村萬斎が、これに藤原道山が尺八吹奏している。これまでも父万作は紀伊国屋劇場で同じ出し物を演じた実績とルーツがあり、父子2代に亘って披露したわけである。

 萬斎は2005年に世田谷パブリックシアターの芸術監督に就任以来、これまで度々演出し、この作品によっていくつか芸術関係の賞を受賞している。

 こんな願ってもない演劇を観ることができたのは、まったくラッキーだった。偶々近くの「世田谷パブリックシアター」で上演されることが区の広報紙に紹介されていたので、直ぐに劇場で前売り券を購入した。意外にもかなりの人気で中々予約が難しく、これほどこの地味な作家の作品にこれほどのファンが付いているとは思いも寄らなかった。

 「山月記」は短編作品であるが、全編に人間の煩悩、本性が一杯詰まっている。そこにひとつ良い言葉があった。「人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りにも短い」。けだし至言である。

 今日は、劇場内部の建物構造にも興味があったが、舞台仕掛けも一風変わっていた。原作者である中島敦を強く意識して舞台奥に大きな中島の写真を掲げ、2つの出し物でも3人の「中島敦」が終始舞台で台詞を述べてストーリーを紹介し、背後のスクリーンには文字を描き、情景をイメージさせる手法を取り入れて進行させる技法は異色ではなかっただろうか。

 今日の芝居を観て中島敦に対する興味と関心が一層募って来たので、手元にある作品を改めて読んでみたいと思っている。

2015年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2953.2015年6月14日(日) 日本とトルコ両国民にとって不幸な傲慢首脳

 先週総選挙が行われたトルコでは、独裁者の道を歩み始めたエルドアン大統領率いる公正発展党(AKP)が予想外に過半数を割り、その一方で少数民族クルド系の人民民主主義党(HDP)が大きく議席を伸ばしたことについて、8日の本ブログ上に拙いコメントを書いた。この総選挙についてはどういうわけだか日本のメディアはあまり報道することはなかった。今日になってやっと朝日が大きなスペースを割いて随想とHDP党首へのインタビュー記事を掲載した。

 それら2つの記事では、大統領が紆余曲折の政治家経歴を辿った末に現在強権的な政治主導で自党、並びに政界を牛耳っていることに話が及んでいる。日本とトルコの外交関係は国家、国民のレベルで以前からかなり友好的で、トルコは親日国として普く知られていた。最近俄かに明治23年和歌山県串本沖で遭難したエルトゥールル号で500名以上が亡くなった際、和歌山県の地元民が救助活動をして70名が救助されたことが大きく取り沙汰されるようになったが、この海難事故が全トルコ国民の心情に強くアピールし、トルコ人の親日的感情に拍車をかけていると伝えられている。

 強権的なエルドアン大統領は大の日本好きらしく、同年ということもあって同じように国民の意見を聞かなくなった安倍首相と妙にウマが合うようで、首脳会談もすでに3回行っている。

 しかし、日本人として気になるのは安倍首相の売り込みで大統領が決めた日本からの原発購入が今トルコの良識派から批判されていることである。「日本が自国で止めた原発をなぜわが国で建設するのか聞きたい」「地震学者が危険性を言っても無視される。なぜこんな地震国が原発を輸入するのか」と至極当然の不満の声が上がり、トップだけで決めた原発購入に非難の声が高まっているのだ。安倍首相の積極外交によって原発の建設が決まったことが、将来の両国の友好関係に水を差すことが心配である。私も1999年のトルコ大地震に現地で遭遇したが、日本と同じように地震国トルコで実際大地震が発生し、仮に福島原発のような放射能漏れが起きたらその責任論が持ち上がることは必至である。

 この両首脳のメディアへの介入と圧力も目に余るようだ。テレビで政府批判が出ると、すかさずテレビ局に電話を入れて圧力をかける。安倍政権のメディアへの介入は最近になって露骨になってきた。一方、エルドアン政権のメディアへの介入もこの半年間で一気に暴走しているようだが、どこか安倍政権と符牒を合せているように感じられる。

 安倍政権は一強多弱の基盤の上に増長し、わがもの顔になって、専制政治へ走り出したか、さもなければ忍び寄る国民の強い安倍不信によりじわじわっと没落が始まるのだろうか。後者であれば国民にとって幸せこの上ない。

2015年6月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2952.2015年6月13日(土) もっと自分の眼を大切にしよう。

 このところ眼の具合があまり芳しくなく、両眼にヤニのようなものが出てくるような気がしてその都度、きつく眼をつぶったり、物が入っているように感じた時などは、眼を開けたまま顔を洗ったりしていた。早く眼科で診てもらおうと思いながら、今日10カ月ぶりに自由が丘駅近くの土坂眼科で診てもらった。

 視力検査をしたり、眼圧を測ったり、精密眼底検査をした結果、結論として案ずることはないということだった。むしろ前回診察してもらった時より眼は良くなっていると知らされ、医師もびっくりしていたが、心配していた私が一番びっくりした。とにかく安堵した。一応年令なりに眼がドライアイのようになって乾くので、薬というほどのものではないが、違和感があった時に眼に注す点滴薬(人口涙液型点眼剤・ソフトサンティア)を戴いてきた。普段からこのブログを書くことを始め、一日のPC使用時間が長く、それが両眼を疲労させているのではないかと気にしていたところだ。取り敢えず一難去ったのでこれからも落ち着いて活動できる。やれやれである。

 眼について考えていて今日行われた国際サッカー試合で気づいたことがある。国際サッカー連盟(FIFA)主催のサッカー女子ワールド・カップが現在カナダで開催されているが、前回大会で初優勝を遂げた「なでしこ日本」は、今日第1次予選リーグ第2戦でカメルーンに勝ち、2戦2勝となり決勝トーナメントへ駒を進めた。実はこの相手国、カメルーン選手の中にひとりサングラスをかけていた選手がいたことがちょっと気になった。眼鏡をかけてプレイするサッカー選手を初めて観たからである。サッカーで眼鏡着用が許されるとは勿論知らなかった。身体同士をぶつける接触プレイの多いスポーツでは、普通怪我防止のためユニフォーム以外の異物の着用は認められていない。ラグビーはもちろん眼鏡の使用は認められていない。接触プレイの多いサッカー選手に眼鏡着用が公認されているとは考えてもいなかった。試合中怪我をしなければいいがなぁとやはり観ていて気になった。幸い今日の試合では日本の選手がカメルーン選手の眼鏡で傷つけられることはなかった。

 眼は身体の中でも最も大切な器官であると自覚している。自分の両眼をちょっと酷使し過ぎているように思っていたので、今日を機にこれからはもう少し自分の眼を大切に、PCなども少しペースダウンすることも考えなければいけないと思っている。

2015年6月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2951.2015年6月12日(金) 川端康成に対する円地文子のさや当て

 政治家という種族はよくもまあ物事を誤魔化すことに特異な知恵を出すものだとバカバカしく呆れている。今国会で焦点の安保関連法案の質疑、就中集団的自衛権行使容認や、派生的に注視されるようになった憲法解釈問題に関する与野党の議論を見ていると、一たび天下を取れば何でもありとの印象を受ける。例えば、自民党国会議員の考え方の根底にはそもそも憲法が存在しないのではないかと疑念を感じざるを得ない。従って突然目の前に表れた「憲法」をどう扱って良いのかが分からない。そこへ憲法が国の最高法規であることを知らされ、他国から責められたら自衛隊が追い返せば良いと考え、それが憲法違反と指摘されるや憲法を曲げて解釈する術を考えだした。

 現在政府、自民党が考えているのは、目障りな憲法の隙間を衝いて自分たちの思い通りに物事を解釈して自分たちの路線を歩むことだけである。そこには国家、国民のために奉仕するという国会議員として基本的な責務や使命感なんてこれっぽちも考えていない。

 先日の衆議院憲法審査会で質問に応えた3人の憲法学者がすべて集団的自衛権容認は憲法違反であると明言したことに対しても、他に憲法学者は大勢いると不遜な発言をしたり(その実ほとんどの憲法学者は違憲と考えている)、閣議で集団的自衛権を決めることは認められるとか、砂川事件の最高裁判決で自衛隊の海外行動は合憲(最高裁は合憲と決めたわけではない)との解釈から、自分たちの思い通りことを進めようとしている。

 論争が続いている昨日の衆議院憲法審査会では、弁護士でもある3人の議員が論争した。高村正彦・自民党副総裁、北側一雄・公明党副代表、枝野幸男・民主党幹事長の議論でも、高村氏は自分たちに有利に砂川判決を拡大解釈したり、国民の命を守れるのは憲法学者ではなく政治家だと尊大な主張をしたり、些か支離滅裂状態である。

 今日もかつて自民党の重鎮だった4人の元衆議院議員が、記者会見で安保関連法案について反対を表明した。それぞれ幼児期に戦争体験のある山崎拓・元副総裁、亀井静香・元政調会長、武村正義・元新党さきがけ代表、藤井裕久・元民主党幹事長である。これに対して傲慢一徹な菅義偉・官房長官は「すでに辞めて議員バッジを外された方。全く影響はないだろう」と歯牙にもかけない。思い上がりも尽きると言うべきだろうか。もはや救いようがないと言わざるを得ない。

 アメリカ議会で安倍首相が安保関連法案は7月に議会を通過すると日本の国会を軽視した約束手形を発行して、顰蹙を買っているが、風雲急を告げてきた国会論争の結果、実際に首相の言う通り法案が通過するのだろうか。どうもやり方が荒っぽく、雑で危険な匂いがしてならない。

 さて、朝日朝刊に今日から月1回瀬戸内寂聴のエッセイ「残された日々」の連載が始まった。中々味のある興味深い話だが、その中でちょっと驚いたのは、ノーベル文学賞受賞後に源氏物語現代語訳を書こうとした川端康成に対する円地文子の激しいさや当てである。川端が現代語訳に挑戦し書きだしたのは寂聴さんも目の当たりにしている。だが、源氏物語の現代語訳は与謝野晶子、谷崎潤一郎作品の他には寡聞にして知らなかった。円地の現代語訳について川端が、あれは円地さんの小説源氏だと言ったことが許せなかったのだろう。現代語訳を中途で放り出した川端に対して、円地はこう言ったというのである。「ノーベル賞で甘やかされている作家に、こんな辛い仕事がつとまるものですか。もしできたら、あたし、裸になって銀座を逆立ちして歩いてやる」。川端の方が円地より6歳年長である。それを敢えてノーベル賞作家をとっちめたのはよほど腹に据えかねたのだろう。円地の激しい性格もあるだろうが、途中で現代語訳を挫折した川端が円地の作品をけなしたことがよほどお気に召さなかったのだろう。円地の自尊心もあるだろうが、それだけ源氏物語の現代、訳というのは至難だったのだろう。

 次回からの寂聴さんの筆が楽しみである。

2015年6月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2950.2015年6月11日(木) 孫を脱皮、飛躍させるための戦術

 若いうちに単身で海外へ出かければ、想定外のありとあらゆる事象にぶつかり、それを乗り越えることによってどれだけ有為な人間形成が為し得るか計り知れない。これは私自身の「海外武者修行」体験からその後私の信念となり、教育機関で講演の機会があれば、必ずその利点を強調してきた。実際2010年のノーベル化学賞受賞者で高校先輩の根岸英一博士とその翌年に話合った時も、博士から私の持論に大賛成だと力強く賛意を示し励ましていただいた。

 その若い時の海外体験を、奈良県生駒市に住む長男家族の孫に味わわせてやりたいと考え、今年4月大学受験に熱心な私立高校に入学したのを機会に、この夏休みの間にアメリカへ行かせて本場の英語に触れさせようと計画を立てている。この孫の男児には2人の妹がいるが、彼女らがスポーツを得意として自由奔放にのびのびと育っているのに引き比べて、長男である孫は優太というその名の通り性格的に優し過ぎるし、引っ込み思案で、スポーツはまったく不得手である。幸い学校の成績は上のレベルにいて英語も得意のようだ。

 ところが、息子は塾が忙しいとか、学校のスケジュールがあるとか言いながら、学校と塾を優先させて可愛い子には旅をさせようとの親心があまりない。そこでゴールデンウィークに家族揃って泊まりにやって来た時に、目先の勉強より長い将来を考えて一週間程度の短期間には目をつぶり一皮剥かせるような教育効果として、思い切ってアメリカへ行かせてみてはどうかと説得し、しぶしぶ納得させた。

 しかし、その後旅行期間を連絡してこないので、その気持ちも失せてしまったのではないかと気になっていた。孫の旅券申請やビザに代わるESTA取得のための手続きに時間もかかるので、大凡の旅行計画を一方的に伝えてその返事を待っているところである。

 孫にとってはこの際殻から脱皮する良いチャンスであり、生の英語に触れ外国の空気に接することは、必ずや彼を逞しく成長させることになると確信している。

 取り敢えず、教育研修に効果的な都市として「サンフランシスコ」を考えている。団体旅行ではなので、一般的な市内観光の他に名物のケーブルカーに乗ったり、地下鉄BARTでサンフランシスコ湾海底トンネルをオークランドへ渡って名門カリフォルニア大学バークレー校(U.C.Berkeley)キャンパスを見学したり、世界遺産ヨセミテ渓谷を観光したり、個人でなければ行きにくい経験を積ませてやりたい。連れて行ってやりたい場所は山ほどある。スポーツが好きならMLBのジャイアンツやオークランドの大リーグ観戦が良いのだが、スポーツ嫌いな孫が興味を示すとは思えない。お爺ちゃんが張り切って万事仕切っていたのでは、まるで武者修行にはならないが、今回は孫を何とか家の中から連れだして武者修行とはやや異なるが、異国文化に触れさせることが第一の目的である。思い切ってその気になってくれるだろうか。返事を待っている今も半信半疑である。

2015年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2949.2015年6月10日(水) 村山談話について

 昨日日本記者クラブで村山富市・元首相と河野洋平・元官房長官の記者会見が行われた。今年70年目を迎える終戦記念日に安倍首相から発表される首相談話について記者の質問に応えたものである。

 今注目されているのは、村山首相当時の終戦50周年に発表した首相談話の内容が、安倍首相の談話では踏襲されるのかどうかということである。村山談話は、先の戦争でアジア諸国への侵略行為と植民地支配を認め被侵略国の国民に対して謝罪し、反省し、国際社会で日本政府の立場と考えをアピールしたものと受け取られている。更に核兵器断絶を訴え、未来へ向かって平和のために尽くすことを世界に向ってアピールしたものである。また、河野談話は戦時中従軍慰安婦が強制的に徴用されたことを認め、謝罪したものである。

 村山、河野両氏は、安倍首相が率直に村山談話を受け継ぐと言いながら、本音では談話を認めようとしないことに対して、これまで通り二人の談話を継承するよう求めている。それが国際社会から日本の戦後社会の貢献へ理解が深まり評価されるとの見解を述べた。

 さて、今日は銀座のワインバーで改革派シンパの山本博弁護士からご接待をいただいた。実は、来る22日のペンクラブ総会で新理事が発表されるが、新たに新理事に当選した会員を、山本博氏から祝福しておもてなしいただいた。私も小中陽太郎氏に勧められ理事選挙に名前を連ねて立候補した形になった。残念ながら、同士5名のうち4名は当選し理事になったが、私だけが及ばず、次点で理事になることはできなかった。その労を労っていただいた。ペンクラブの今後について問題点は山積していると思っているので、今後同志と話し合いしながらペンクラブがもう少し民主的な方向へ向かうよう努めたいと思っている。

2015年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2948.2015年6月9日(火) 安倍首相、G7で意外な存在感を示す。

 外交に自信を持ち始めた安倍晋三首相が出席した主要7カ国首脳会議(G7)が首脳宣言を採択して閉幕した。4回目の出席となった首相は慣れもあるだろうが、今までの日本の首相が各国の首脳の中ではやや陰の薄い存在だったのに比べて、大分存在感も増しイニシアチブを握るようにもなった。特に中国に対しては、国名は挙げずに南シナ海、東シナ海への海洋進出に関して懸念を表明する宣言の文案作成に主体的に行動した。

 しかし、この首相の言動について、早速今夕の朝日「素粒子」欄には「サミットで法の支配を説く首相。憲法は法案にあわせて自在に解釈し、力による一方的な現状変更は認めがたし」と皮肉たっぷりに取り上げられている。うまい事を言うものである。ロシアや中国に対しては国際法に従うべきだと正論を述べながら、その一方では日本国内で堂々と憲法に違反し論理のすり替えをして持論を押し通すような、ご都合主義の首相の鉄面皮ぶりを茶化しているのである。

 それにしても今回のサミットはオバマ米大統領の存在感が薄かった。その反面出席しなかったロシアと中国が陰の主役だったと評されている。ロシアのウクライナへの進駐と中国の海洋進出が主要議題として取り上げられ、中ロ首脳不参加の中で両国への非難が込めているのだ。

 さて、2020年東京オリンピック開催計画がもめごと続きである。昨日スイスのローザンヌで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で開催競技の会場の一部変更が認められた。最大の問題は、競技のメイン会場国立競技場の建築計画が変更に次ぐ、変更で本番に間に合うのか、懸念されている。費用についても文科省は膨れ上がった費用を開催都市・東京都に一部負担を求めたが、それが東京都の抵抗で揉めている。

 すべての面でバッハIOC会長も東京大会開催を懸念している。こんなことは今までなかったことである。日本はこれまでイベント開催について、外国から称賛されることはあっても懸念されたというようなことは記憶にない。それほど2020年東京大会は計画性、資金面、組織、スタッフともに機能していない。ちょっとビッグ・イベントを甘く見ていたのではないだろうか。

2015年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2947.2015年6月8日(月) トルコ総選挙、強権エルドアン体制に陰?

 PCというのは基本的なことが分かれば易しいようであるが、意外に難しいものだということを感じさせられる。自分自身後期高齢者という年齢のせいか、ある程度のレベルまで来ると、その先はいつまで経っても突破できず思うように理解が進まない。自分のHPを開設してからもう9年目に入っているが、それでも思うように理解できているとは言えない。今日は一遍の自作のエッセイをいつも通りHP上にアップしようとしたが、正にアップアップして作業が進まず、いつもお世話になっているITコンサルタントの小糸さんに相談して、PC上のパブリックビューイング(PV)を通して教えてもらったが、それでも思い通りに行かない。夕方になって小糸さんの手の空いたところでPVを使いながら電話で話して、漸くいつもと同じように望む画面を作ることができた。

 さて、お隣の韓国では中東呼吸器症候群(MERS)と言われる感染者がここ数日で増え続け、今日6人目の死者が出た。韓国の初動防疫態勢にやや手抜かりがあって、それが韓国国内で政府への非難となり、政府とソウル市との対立となった。まだまだ感染者は増えそうで、当分事態鎮静化の見通しが立たない。

 さて、遠いトルコの話だが、昨日行われた総選挙で選挙の都度勢力を拡大して来たエルドアン大統領が率いる与党第一党の公正発展党(AKP)が、最大議席数を確保したとは言え過半数を獲得すると見られていながら、議席を大きく減少させその目標は叶わなかった。今日までやや独裁的な力を発揮しつつあったエルドアン大統領は首相から大統領となり、今回圧倒的勝利を得て政権と自らの基盤を更に盤石にしたかったが、その期待は泡と消えた。エルドアン大統領は憲法改正を最大の公約に掲げて自らの権限を一層強化させて独裁者の道へ歩もうとする途上にあった。反エルドアン派の国民にとっては追い詰められた末の乾坤一擲の選挙だったようだ。この後の道筋はまだ分からない。だが、イスラム教伝統派AKPの退勢に対して、これまで恵まれていなかった少数民族クルド族を中心とする人民民主主義党(HDP)が29議席から50議席も増やし79議席となったことは、またトルコ国内に治安への不安と同時に、クルド族だけでなく、性的、宗教的、民族的など様々な少数派の受け皿、国民政党ができ上がりつつあるということにもなる。トルコの政局から目が離せなくなり興味深くなってきた。しばらく注視してみたい。

2015年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com