今日東京高裁で、厚木基地を巡る第4次騒音訴訟中の自衛隊機夜間・早朝の飛行差し止めが命じられた。昨年の一審に引き続き再び差し止め判決が出た。昨年横浜地裁で同じ判決が出されていたのを防衛省が控訴したものだ。日本近海への監視飛行が増加している海上自衛隊では、任務の遂行に支障を来すとして懸念しているが、裁判所は基地の公共性や公益性よりも、住民の被害を重視する判決を下したものである。それでも中谷防衛大臣は上訴を検討していると無念の表情を示した。中国の海洋進出を懸念するあまり大臣の気持ちは立場上分からないでもないが、40年に亘って地域住民が耐え忍んだ労苦に思いを馳せた判決を、信じられないと主張するのは些か常軌を逸していやしないだろうか。
2017年までに米空母艦載機が厚木基地から岩国基地へ移転されることを踏まえて、16年末までは賠償金12億円が支払われることも決まり、これはこれで騒音訴訟において将来分の損害賠償が認められたのも初めてのケースである。
高校時代の授業中時折ジェット機が大きな音を出して校舎上空を飛行して、あまりの煩さに教室内で教師の声が聞こえなくなり、しばし授業がストップしたことが度々あった。今では教室はエアコンが設置され、教室の窓は締め切っているのでそれほど騒音が侵入してくることもないと思うが、昭和30年代の初めはそんな風にジェット機の騒音に悩まされたことが度々あったことを思い出す。
さて、日本人の平均寿命がまた延びたようである。女性は86.83歳で3年連続世界一で、男性は世界で3位の80.50歳だという。あと10年もすると男子の平均年齢が90歳を超えるようだから、益々高齢化社会へ突き進んでいくようである。この調子だと私自身はいつまで経っても日本人男子の平均年齢に届かないことになりそうだ。