2901.2015年4月23日(木) 危ない飛行物体ドローンの自由放任

 昨日「ドローン」というヘリコプターと竹トンボの中間のような空飛ぶ機械物体が、こともあろうに総理大臣官邸の屋上に墜落しているのが見つかった。セキュリティ上厳戒態勢が敷かれている官邸に空から侵入とは恐れ入った仕業である。しかもこの物体がいつ官邸へ墜落したのかもとんと分からないというから防犯上大きな問題である。

 ドローンは人間の手が届かない場所や、危険な場所から写真を撮ったり、立体的に空撮したり現代社会で増えてきた難しいニーズに対応してくれ、今後その用途は大いに拡大するものと期待されている。特に、軍隊では無人航空機の操作をすることにより、無駄な犠牲を防げる点が高く評価され、すでに海外では実戦で使用されている。わが国でも防災対策上その出番が増えるのではないかと期待されている。

 日本の社会が一般的に規則で行動を縛り過ぎる傾向があることが時折問題になるが、このドローンの使用についてほとんど何の制約や規制もないのが逆に極めて憂慮すべき問題を提起している。僅かに地上250m以下の飛行とか、航空運航地域では150m以下とかの飛行制約はあるが、それ以外はほとんど自由奔放で、一般人が何の許可も要らずに購入できて自由に使用できるというから随分鷹揚なものだと思う。

 機種も値段もいろいろあるようだが、仮にもこれは空を自由に飛来するものである。空中権なんてまったく問題にしていない。操縦士はライセンスも要らないとするなら、ちょっとしたことで空から落下する危険は当然考えられる。仮にそのドローンの下を人が歩いていたら怪我をすることは明らかである。大きな事故を発生させる可能性もある。こんな危険なものを操縦するのに、所有者の自由に任せるというのは少々乱暴だと思う。何らかの規制は必要ではないか。昨日今日始まったことではなく、すでにドローンが日本人の間でも使用され始めたことはある程度知られている。それなら交通関係を取り締まっている警察庁がなぜ事前に事故防止のための手を打たないのか、些か怠慢の誹りを免れない。はっきり言って無責任である。

 首相官邸のドローンについては、捜査当局が今躍起になって犯人を探しているようだが、かと言ってルール作りを早急にやろうという様子が窺えない。現状では各施設でそれぞれ独自にルール作りを考えさせているようだ。こんなことでもし大事故が起きたらどうするのか。

 これは警察庁にとって珍しい大チョンボだと思う。自衛隊の海外派遣などを考えることより、国民の身の回りの危険物の除去に手抜かりがないか、予防策や安全策を講じたり、一部規制なりを考えるのが政治家やお役人たちの責務ではないだろうか。これでは危なっかしくて外もおちおち歩けやしない。

2015年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2900.2015年4月22日(水) 朴槿恵・韓国大統領の不安定なリーダーシップ

 今お隣の韓国では朴槿恵大統領の人気が大分下がっている。支持率が僅か34%だという。そこへ2月に就任したばかりの李完九首相が、自殺した建設会社元会長から収賄の噂が広がり辞意を表明した。1年前に沈没したセウォル号を行方不明者がまだ9名も残されているのに未だに船体を引き揚げられないことに、遺族や国民から大分厳しく非難されている朴大統領は、これで一層窮地に追い詰められることになる。大統領はセウォル号遭難者1周忌行事に出席もせず、前日国際会議に出席のため10日間の長い南米への旅へ出た。どうもやることがちぐはぐで、優先順位が少しおかしいのではないかと首を傾げざるを得ない。それにしても朴大統領の韓国国内での人気挽回策の唯一の方法が、反日的なパフォーマンスを行うことだそうだから彼女が大統領職に留まっている限り友好的な日韓関係は望み薄である。

 一方同じように反日言動を続けている中国の習近平・国家主席と安倍首相は、インドネシアのバンドン会議に出席し、半年ぶりに首脳会談を行った。会議では首相は先の戦争に対して反省のスピーチを行った。今年終戦70周年の節目の年を迎えて、過去には50周年で村山談話が発表されたり、60周年でも小泉談話が発表された。村山談話は戦前わが国がアジアの国々へ侵略を行い彼ら国民に多大な犠牲を強いたことを深く反省し謝罪するというものであった。

 安倍首相は会議で過去の戦争へ加担したことを反省すると話した。だが、謝罪までは言わなかった。先に首相は村山談話を踏襲すると言い、その傍ら村山首相が談話で述べたことについては、繰り返して話す必要はないとまた強気で中韓両国を刺激しそうなコメントを残していたが、どういう談話になるにせよ、相手が要求するなら相手の気持ちを損ねない思いやりが欠かせないと思う。安倍首相にはその辺りの心配りが足りない。

 さて、今日鹿児島地裁が川内原発再稼働につき、住民が運転差し止めを求めた仮処分の申し立てを却下した。これにより九州電力は1号機の再稼働を7月に予定している。裁判長は耐震設計については安全上の余裕は確保されていると判断した。

 問題は先に福井地裁が高浜原発の再稼働については運転を禁じる仮処分を出しており、今日の鹿児島地裁の判断と相反するものになったことである。住民側は福岡高裁に即時抗告する方針である。

2015年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2899.2015年4月21日(火) 繁栄の陰に世界的な恥部

 日本ではこれまでほとんど話題にもならなかったが、貧しいアラブ、アフリカ諸国から恒常的にヨーロッパへ向かう難民船が転覆して多数の犠牲者を生んでいることが欧米社会にショックを与えている。つい先日もリビアからイタリアへ向かった船舶が沈没して700人もの死者が出たと伝えられたばかりである。日本のメディアでも急に大きく取り扱い出したが、この遭難事件は今に始まったことではなく、2011年にリビアでカダフィ政権が崩壊して国内が混乱し、テロリストが跋扈し出してから目につくようになったようだ。昨年だけでも22万人近くの難民が地中海を渡りヨーロッパへ、他方で少なくとも3500人が死亡しているというから凄まじい。その勢いは納まることもなく、今年に入って少なくとも3万人以上がイタリアとギリシャへ渡ったという。先日の沈没船による遭難はありきたりの事故だったようだ。

 生活苦や治安の悪さから難民ばかりではなく、国内が内戦状態で混乱しているシリアからトルコを経由してイタリア、ギリシャへ密航してくる難民も多い。流石に受け入れ国では、自国民に対する対策ばかりではなく予想外に彼ら難民にも対応せざるを得ず、根を上げているのが実態である。危機感を募らせているのは、密航船が後を絶たず、転覆などで過去最大規模と見られる犠牲者を出す事故も相次いでいるためである。イタリアのレンツィ首相は、難民たちを密航業者から救うべきで、イタリア一国だけに頼らないでヨーロッパ全体で取り組むべきだと訴えている。実際イタリアでは沿岸警備隊がこの1週間だけで1万人以上を救助したほど異常な状態になっている。

 難民船(密航船かも?)を写真で見ると、甲板上に立錐の余地もなく乗船させられた難民は、全員文化も異なり肌の色も異なる民族であり、彼らが事前に住む家や働く場所がないまま市街に放り出されるとしたら、どういう事態になるのか大凡の想像はつく。日本人には、ベトナム戦争中の難民船を思いだす向きもあるかも知れないが、距離的に遠く、海洋も荒れて現実にはあまり多くのベトナム人難民は日本にやっては来なかった。従って我々日本人にとってはこの異常ではあるが、ヨーロッパ人が感じる当惑は実感としては中々分からないと思う。ただ、異常なでき事であることは想像がつく。

 ところで今日のNHK「クローズアップ現代」は中国国内の誘拐事件をドキュメントで伝えていた。ここにも異常な事件がある。中国では近年幼い子どもの誘拐が頻発していて、1年間に実に20万人の幼児が誘拐され、そのほとんどが未解決であるという冷酷非道な事件である。これも根本的には都市と農村の経済的な格差が生んだ事件のようだ。背景には少子化で子どもが少なくなり、農村では働き手として使われ、老いては年金も少なく、子どものいない老人は将来を心配して子どもを買うという。不思議なのは、子どもとは言え、人身売買が行われていても法律的には厳しい処罰がないことで、闇の組織がひとり当たり100万円単位で取引しているというから、この悪弊は当分なくなりそうもない。中国の社会体制の歪みや膿は、各所に見られるが、いかに経済大国になろうともこういう前近代的な悪習が蔓延っているようでは国際社会で大きな顔はできないのではないだろうか。

2015年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2898.2015年4月20日(月) リンカーン大統領死して150年

 昨日エンジンがかからなくなって預けた車について、販売代理店からエンジンはかかるという連絡があった。ただ、一時かからなくなった原因が不明のままでは、この先不安でもあり、もし不便な場所でエンストでもしたら往生すると思い2,3日徹底的に検査してもらうことにした。普段は気づかないが、便利な道具が故障すると不便は倍加されるのではないかと思った。

 さて、昨日告示された統一地方選後半戦が始まり、小雨の中を街宣車が自宅周辺で候補者の名を連呼している。これから当分の間耳障りな音を聞かされることになるが、これも一時的なことでもあり仕方がない。先週の前半戦でも懸念されていたが、今度も無競争による当選者が多いことが気になる。89市長選のうち、27市長が無競争で当選という。県庁所在地の長崎市長や津市長がそうだ。候補者が見つからず無競争選ということは自分たちの意見や要望が具現できなくなることである。同時に選挙の争点がなくなり住民は知らず知らず身近な問題から離れて行くことになり、それは民主主義の崩壊にも繋がりかねない。そこには、政治への無関心が大きな原因ではあるが、平成の大合併以来小さな町村が大きな都市に吸収され、地域が広がり同じ身内の都市内でもお互いをよく知らず、他人事のような気持ちになる地方住民の事情がある。

 ところで今年はアメリカの第16代大統領エイブラハム・リンカーンが暗殺されて丁度150年になる。1865年4月14日妻とともに観劇中に撃たれたリンカーンは、その当時国中を悲しみのどん底に陥れた。リンカーンの葬送列車が首都ワシントンから数週間をかけて弁護士としてスタートしたイリノイ州スプリングフィールドまで2500㎞を走り、悲しみにくれる国民から哀悼と感謝の別れを告げられた。沿線で列車が通り過ぎるのを見送った国民は数百万人に上ったという。

 150年前の明日4月21日にワシントンを離れたリンカーンの遺体は、北上した後西に方向を変えてオンタリオ湖に沿いインディアナポリス、シカゴを経てスプリングフィールドへ辿った。その間ニューヨーク・マンハッタンで行われた別れのパレードは当時立体写真が作られ臨場感を以って市民に伝えられたという。この列車のルートはリンカーンが大統領就任式のために通った経路である。私もリンカーンの立志伝については中学時代に伝記を読み、随分感銘を受けたものである。

 かつて文部省の教員海外派遣団のお供で何度となく欧米の学校を主に教育施設を訪問したが、このルートの中でもニューヨーク州の小さな町ユーテイカを訪れたことがある。その時、やはり葬送列車と同じようにニューヨークから列車でゆっくり現地へ向かったが、リンカーンはあんな地味な町まで行ったのかと考えると妙に愛おしく想い出されてくる。

 リンカーンが死の1年半前にゲティスバーグで演説した「・・・人民の、人民による、人民のための政治を地上から消滅させてはならない」というあまりにも有名な言葉は、今や右傾化して国民の声を軽視する安倍首相の言動を思うにつけ、決して忘れてはならないと思う。

2015年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2897.2015年4月19日(日) ヒトラー著「わが闘争」再販か。

 今日ガレージから車を出そうとしたところ、どうしてもエンジンがかからない。何度トライしても起動しない。一昨日外出から帰りいつも通りガレージ内に駐車させて特別変わったことはなかった。愛車フォルクスワーゲン・ポロは8年近く乗り、距離にして約4万4千m走っているが、平均的な走行距離からすれば格別酷使しているわけでもない。だが、エンジンがかからなかったことはこれまでなかった。突然子どもに駄々をこねられた感じである。過去に遡っても半世紀以上車に乗っているが、こんなことは初めてだ。困った末にワーゲンの販売店に連絡したところ状態を尋ねられたうえで、車を運んで来て欲しいという返事だった。損保会社か、JAFに頼んでみて欲しいとのことだったので、ゴールド会員であるJAFに連絡したところ直ぐレッカー車で引き取りに来てくれ、ワーゲン販売店へ運んでもらった。今晩修理工場で検査ができれば、明日には届けられるとのことだった。一昨日まではまったく問題なく車庫入れも問題なかった。それが今日になっていざエンジンをかけようとしたらダメだった。これは車自体に欠陥とも言える、何らかの故障の原因があると思う。思わぬハップニングに翻弄された一日だった。

 さて、日本同様に先の大戦の敗戦国であるドイツのある問題について考えてみたい。日本人は同じ敗戦国のドイツ人に比べて、一部に先の戦争についてあまり反省していないとか、きちんと謝罪していないという話をしばしば耳にする。特にドイツ人がアウシュヴィッツ収容所で犯したユダヤ人に対する残虐行為を戦後深く反省し、それが一部には世界中で敗戦国としての謝罪や反省のモデルであるかの如く考えられている節がある。例えば、中国では何かにつけてドイツの謝罪方法を例に挙げて、日本はドイツを見習うべきであると強要し当のドイツも戸惑うような謝罪を日本に要求することがある。

 今朝の朝日新聞によると、ヒトラーの「わが闘争」が、今年ヒトラー死後70年が経過して著作権が切れるのに伴い、ドイツ国内で同書を再発行しようという動きがある。同書は戦前1千万部以上が発行された、今でいうベストセラー書だった。内容は巷間伝えられているように、反ユダヤ主義を煽り、今もイスラエル国内では目の敵にされている特異な書である。

 だが、戦争責任の取り方について、国際的に許容され、中国の如く日本への見せしめにドイツの対応を評価する国にとっては、この書が再販されれば、上げた拳を振り下ろす場がなくなる。当然のように反対の声がドイツ国内から挙がった。いずれそうなれば被害を受けたイスラエルを始めとして戦勝国から非難の声が上がるだろう。ドイツは人種差別を煽るような表現を刑罰で禁じている。だが、有害図書扱いは逆に負の魅力を与えるとして、成熟した民主国家に禁書はあるべきではないとの声があるのも事実である。結論として極右による悪用を防ぐためにも適切な版が必要として、来年1月に5千部が発行されるという。これがまた新たな紛争の火種にならなければいいがと思う。

2015年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2896.2015年4月18日(土) 政府と沖縄県の対立はこのままで良いのか。

 昨日安倍晋三首相と翁長雄志・沖縄県知事が首相官邸で会談した。翁長知事が4カ月前に知事選で当時の仲井真弘多知事を破り当選してから初めての会談である。辺野古移設に反対する翁長知事を、首相は当初から警戒して極力接触を避けようとしていた。しかし、最も蜜月でなければならない沖縄県の首長といつまでも話し合いをしないわけにもいかず、今月末の訪米、特に28日のオバマ大統領との会談を控えて、国と米軍基地のある沖縄県の知事との対立状態は、アメリカ政府に好ましくないと受け取られる恐れがあると判断し急遽両者の会談実現となった。

 2人は会うことは会ったが、話は終始平行線で儀礼的なものに終始した。立場がまったく反対で、とても1度会った程度ではシャンシャンシャンとは行かないことは予想されていたことである。

 しかし、首相が、在日米軍基地が沖縄県に集中し、少しでも負担軽減を行うために、住宅地に隣接する普天間飛行場の移設は県民の願いに叶い、またそのために普天間から辺野古へ移設することは唯一の解決方法である」と主張した。それに対して、知事は真っ向から反論した。直近の選挙で辺野古移設反対を主張する候補者がすべて当選して、民意は圧倒的に反対であるとの同意を得たと応えた。

 翁長知事が強調したのは、先の戦争で沖縄は戦場となって多大の被害を蒙り、戦後沖縄は自らの意思で基地を提供したことはないということだった。知事は首相が訪米して日米首脳会談の席で、沖縄県民の声として辺野古移設反対を伝えることを求めた。だが、首相は日米同盟の話が主題で肯定的な返事はしなかったようだ。

 真っ向から対立する2人の話し合いは噛み合うことなく平行線のまま終わった。知事自身5月か6月に訪米し、アメリカ政府高官に自らの考えを伝えるべく日程を調整していると述べた。政府に対して毎度反対の立場を取る沖縄県に対して、政府には歩み寄る姿勢がなく、このままだと対立が激化していずれ大きな衝突が起きることが避けられないのではないかと懸念される。現状がこのまま継続されるなら、知事が日本政府を見限り、沖縄が本土と離れる方向に進むのはお互いに不幸である。無責任な外野席からは、中国は沖縄が日本から独立することを密かに待望し、沖縄にアプローチを考えているとの興味本位な声がある。まさかである。

2015年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2895.2015年4月17日(金) 政府・自民党の露骨なメディア苛め

 14日に福井地裁が高浜原発3、4号機の再稼働を認めない仮処分を決定したことに対して、今日関西電力はこの仮処分決定を不服として決定の取り消しを求める保全異議を福井地裁に申し立てた。同時に再稼働禁止の執行停止も請求した。14日に決定が下された時点で関電は異議を申し立てると述べていた。現状では再稼働できるまでには司法から下された仮処分をクリアしなければならず、かなりの時間と手続きが必要である。だが、関電にとっては死活問題に関わることであり、当然予想された折り込み済みの成り行きである。この問題については、司法の場で決着さえつけば、エネルギー政策上政府と関電は遮二無二堂々再稼働を推進するだろう。

 最近とかく騒がしくなってきたのは、政治が放送現場に介入し報道番組にプレッシャーをかける動きを見せるようになったことである。今日自民党がNHKとテレビ朝日の幹部を呼びつけ、報道番組の内容について事情聴取したそうである。自民党の情報通信戦略調査会は真実が曲げられた放送がされた疑いがあると疑心暗鬼になりメディア2社から事情を聞いたわけである。その結果は自民党とメディア側両者の奥歯に物が挟まったような事後の発言から察すると、自民党が相当圧力をかけ、メディア側が押されて委縮した印象が強い。それにしても最近のメディアは弱くなってきた。1社でだめならメディアで共同歩調を取り、対抗すれば良いのにそれをやろうとしない。各社それぞれの思惑があるのか、横の繋がりが弱い。これこそ政府・自民党の思う壺である。

 政治による報道の自由への圧力が徐々に増している。しばらく前にはこんな理不尽なことはなかった。段々戦時中の軍部主導のスタイルと変わらなくなってきた。特に安倍政権になってから報道の自由、言論の自由に対する締め付けは一段と強まった。現在の一強多弱体制がこのまま盤石ならば、益々言論の自由に制約が強まり、中国の共産党一党独裁政権のような非民主化と非言論の自由が、「保守王国」日本列島でも現実となるのではないかと心配である。

 さて、誰にもあることかも知れないが、偶に「アスペルガー症候群」ではないだろうかと思える人に出会うことがある。戦前シャンソン歌手ダミアの歌を淡谷のり子が唄ってヒットした「人の気も知らないで」という歌があった。その歌手の気持ちとは反対の立場から相手の気持ちを斟酌することなく自己主張を押し通し、こちらがいくら正しいと思うことを善意で言ったところで一向に取り合おうとしないから始末が悪い。自分の言いたいことだけを一方的に喋って、あなたの言い分は間違っていると決めつけ、そんなことを主張すると相手に迷惑を及ぼすとか、和が乱れるなどと勝手に解釈して自分の意見を押し付けようとして、独断的な自己主張に拘ってひとり酔っているのだ。はっきり言って手に負えなくなって口をきくのも面倒になる。よくもこんな独断的、利己的持論を押し通して今日まで歩んでこられたなと呆気にとられることもある。

 残念ながらこういう人たちとはとても親しい友人関係は成り立たないので、僭越だが一定の距離を置いて時折話題を絞って付き合うことにしている。それが世の中を渡り歩くためのノルマと信じて自分自身の成長に少しでも役立つならと言い聞かせながら、あまり聴きたくない独善的講話を拝聴する。これも自らの成長のためであると言い聞かせることにしている。

2015年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2894.2015年4月16日(木) 「東京音頭」を唄った歌手の波瀾万丈の人生

 旧蝋武蔵野商工会議所で行った講義で知り合った方から、波瀾万丈の人生を全うした天才肌の魅力的な男の一生を綴った、1冊の書をいただいた。その方は企画会社を経営しておられ、先日不意にその本の感想を尋ねられ、よければそのストーリーの一部を深く掘り下げて、話を広げて1冊の本として書いていただけないかという依頼をいただいた。今日その方の会社を訪ねて話を伺ったが、ドキュメントとして1冊の書物に仕上げるには、例えこれから未知の新しい情報をいただいたにしても、果たして読者を満足させる内容に仕上げることができるかどうか自信がない。その社長さんには、そう申し上げて折角のお申し出であったが、お断りすることにした。

 私がいただいた書物は「最後のロマン―三嶋一声一生旅―」と題する自費出版書である。この三嶋という男が浮き沈みの多い人生を送った冒険野郎で、ヒット曲を生んだかつての演歌歌手であり、絵描きであり、書道家で、居合も嗜む猛者だった。読んでいて冒険心をそそられる、ある意味で空前絶後の人物である。この三嶋が戦前小唄勝太郎とともに「東京音頭」を唄った人物とはまったく知らなかった。貨物船でヨーロッパへ渡り、その後ユーラシア大陸を蒙古まで辿りつき、関東軍の要請で特務機関的な諜報活動を行いながら華やかな女性関係を持つ、羨ましいような一生を送った。そのロマン溢れる人生の一部とは言え、その人の人生の襞に触れることは躊躇され、私には少々荷が重いことも事実である。

 社長さんからは別のフィールドの話でも結構だと言われ、有機農法について話が合ったが、有機農法は逆にあまりにも地味過ぎるのではないかとこれも結局没となった。折角の話ではあったが、機会があれば、また紹介していただくことにして話を終えた。それにしても他界して相当日時が経過した、あまり世に知られていない人の人生を甦らそうと考えるとは随分奇特な方がいるものだと、この社長の熱心さには感心している。

 さて、意外というか、驚いたというか、かつて社会党党首として総理大臣も務めた村山富市氏が大分県知事選と大分市長選で自民党系の候補者にエールを送ったとして社民党県連合幹部、党員が呆れ、苦り切っている。しかも社民党県連はお眼鏡にかなった推薦候補がいたのに、元党首がこともあろうに仇敵の自民党候補に手を貸そうというのだから、村山氏の個人的な好みであろうか、或いは時代の流れであるにしても、こんなことが許されるのだろうか、つい首を傾げてしまう。

 最近元首相の間で奇怪な行動に走るご仁が目立つ。つい先日は国内で反対の声を押し切ってクリミヤ半島を訪れた鳩山由紀夫元首相がいる。次いで今度は、リベラル派の社民党名誉党首・村山富市元首相の言動が変わり者として取り上げられるようになった。村山氏は、現在91歳ではあるが、今年エポックメーキングな終戦70年に当り、村山談話が脚光を浴びるのに、ボケてはいられないのではないだろうか。まるで天下太平の世である。

 

下記は日時を改めて書く。

 昨日産経新聞前ソウル支局長が韓国から出国禁止措置が解除されたことを受けて、日本ペンクラブでも直ちに談話を発表した。「改めて自由な言論の回復を求める」「長期に亘りジャーナリスにとって、重要な移動の自由が制約されてきたこと、批判の自由に事実上の大きな圧力がいまだ続いていることに日本ペンクラブは改めて抗議する」とごく当然の抗議声明を出した。

 折も折昨日ペンクラブでも新しい理事20名が選出され、浅田次郎会長は3期目の体制に入った。ただ、言論の自由を標榜するペンクラブが最近ややアピールが弱くなっており、言論界に対する影響力も低下しつつあるのではないかと懸念の声が会員の中にもかなりある。そんな声を現在の浅田次郎会長以下執行部はあまり深刻に捉えていない。6月に第3次浅田体制が正式にスタートするが、政府が右傾化し、戦争の危機が迫りくる中で現状を良く見詰めて、もっと強く言論の自由、平和憲法を断固守り抜く姿勢を言論で示さなければ、自由を理念とする日本ペンクラブも形骸と化してしまうだろう。我々全会員もひとりひとりが行動を起こさなければ、鼎の軽重を問われることになるだろう。

2015年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2893.2015年4月15日(水) 高浜原発再稼働差し止め

 今日はいろいろあった。朝早くから出かけて夜11時半過ぎのご帰還となった。会社の社友会に出席したのは気楽だったが、NPO事務所に寄った後ペンクラブの仲間と相談ごとがあり、2次会を終えて帰ったのが遅くなった原因である。

 さて、昨日2つの大きなニュースがあった。ひとつは、関西電力高浜原発3、4号機の再稼働について福井地裁は運転を禁止する仮処分の決定を出した。これは直ぐ効力が発動され、このままでは再稼働ができない。当然政府、及び関西電力はすんなりこの仮処分を受け入れたくない。政府は沖縄米軍基地移設問題で評判の悪かった言葉「粛々と」を使い、再稼働へ向けて進めていきたいと述べた。関西電力にとってもとても承服できないと憮然たる態度である。

 裁判長は高浜原発祭が同について、地震の想定が甘く、信頼性を失っていると糾弾した。更に、今年2月にクリアした原子力規制委員会の新基準が緩やか過ぎて安全性が確保できないとも指摘した。今後訴えた住民側と政府及び関西電力との間で対立が激化し、政府側が上級裁判へ持ち込んだ場合解決までに相当長い時間がかかりそうだ。

 もうひとつのニュースは昨年8月以来出国禁止措置を取られて、韓国内に留められていた産経新聞前ソウル支局長がその措置を解除されて日本へ帰国したことである。措置が解除された背景には、韓国側の事情があるようだ。ソウル外信記者クラブの理事会が出国禁止の継続を憂慮したことが挙げられている。加えてアメリカ政府がこの出国禁止処分について韓国政府に処分の見直しを行うよう求めたことが背景にある。6月に安倍総理が訪米し、オバマ大統領と首脳会談を行った際にこの問題を取り上げられるのを韓国政府が懸念したこと、更にその後朴韓国大統領が訪米した際にアメリカ側から直接朴大統領に懸念を表明されることを避けようとしたと思われている。

 そうでなくても日韓関係がぎくしゃくしている中で、敢えて韓国政府が問題をでっち上げ、こじらせていると受け取られることを韓国側が懸念したと考えられている。

2015年4月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2892.2015年4月14日(火) クリントン元国務長官、米大統領選出馬

 昨日アメリカのヒラリー・クリントン元国務長官が、来年行われる大統領選へ出馬の意向を表明した。

 彼女は早くから大統領選への出馬を予想されていた割には遅い立候補宣言だった。7年前同じように出馬が予想され、早めに出馬宣言をしたが、民主党の指名権争いで後から立候補宣言したオバマ現大統領に敗れる屈辱を味わった。今度はそのオバマ大統領から支援も受け、満を持して大統領選挙戦へ打って出る。対する共和党候補者は、現状ドングリの背比べで州知事、上院議員経験者や、医師ら8人ほどが噂に挙がっている。その中で、最も有力視されているのは、ジェフ・ブッシュ元フロリダ州知事と見られている。

 これから来年11月の最終決戦へ向けて長いマラソン・レースが展開されるが、候補者はその過程で自由の国らしく言論の自由ぶりをとことん発揮して、相手候補への攻撃を含め、自らの信念や信条を遠慮なく主張することだろう。

 このプロセスで若干ひっかかるのは、自由を標榜しているアメリカのトップを決める選挙で、どうして血縁関係のより強い候補者ばかりが鍔ぜり合いを演じることになるのだろうか。

 仮にクリントン氏が選出されれば、史上最初の女性大統領になることはいかにも自由の国アメリカらしいが、その反面選出されるチャンスを得たのは、彼女自身の能力もさることながら、やはり夫が2期8年に亘って大統領だった知名度を活かせたからである。他方共和党では最有力のブッシュ候補は父と兄がともに大統領だったという血筋に負うところが大きい。二人とも稀に見るほど優れた政治家の資質があるにせよ、一般庶民の目には政治的家庭環境に恵まれた二人を羨ましく思って当然であると思う。

 それはそれとして次のアメリカ大統領はオバマ大統領以上に、アメリカのため、世界のため、日本のために後世に名を残すような活躍をしてくれるだろうか。オバマ大統領は就任してまもなくノーベル平和賞を受賞して、核世界をなくすため、また世界平和のために活躍してくれると期待された。だが、任期1年余りを残して果たしてどの程度期待に応えることができただろうか。その意味では来年日本で開かれる予定の先進7カ国首脳会議が広島で開かれれば、初めて被爆都市を訪れて世界で唯一の被爆都市・広島から非核宣言を発信してもらえば、オバマ大統領にとって平和愛好者として最も効果的な置き土産となり、ノーベル平和賞受賞者としての相応しいメッセージ発信になると思う。来年広島で首脳会議が開かれ、世界の首脳が集まる場で、オバマ大統領には思いきった非核宣言をして欲しいものである。

2015年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com