今お隣の韓国では朴槿恵大統領の人気が大分下がっている。支持率が僅か34%だという。そこへ2月に就任したばかりの李完九首相が、自殺した建設会社元会長から収賄の噂が広がり辞意を表明した。1年前に沈没したセウォル号を行方不明者がまだ9名も残されているのに未だに船体を引き揚げられないことに、遺族や国民から大分厳しく非難されている朴大統領は、これで一層窮地に追い詰められることになる。大統領はセウォル号遭難者1周忌行事に出席もせず、前日国際会議に出席のため10日間の長い南米への旅へ出た。どうもやることがちぐはぐで、優先順位が少しおかしいのではないかと首を傾げざるを得ない。それにしても朴大統領の韓国国内での人気挽回策の唯一の方法が、反日的なパフォーマンスを行うことだそうだから彼女が大統領職に留まっている限り友好的な日韓関係は望み薄である。
一方同じように反日言動を続けている中国の習近平・国家主席と安倍首相は、インドネシアのバンドン会議に出席し、半年ぶりに首脳会談を行った。会議では首相は先の戦争に対して反省のスピーチを行った。今年終戦70周年の節目の年を迎えて、過去には50周年で村山談話が発表されたり、60周年でも小泉談話が発表された。村山談話は戦前わが国がアジアの国々へ侵略を行い彼ら国民に多大な犠牲を強いたことを深く反省し謝罪するというものであった。
安倍首相は会議で過去の戦争へ加担したことを反省すると話した。だが、謝罪までは言わなかった。先に首相は村山談話を踏襲すると言い、その傍ら村山首相が談話で述べたことについては、繰り返して話す必要はないとまた強気で中韓両国を刺激しそうなコメントを残していたが、どういう談話になるにせよ、相手が要求するなら相手の気持ちを損ねない思いやりが欠かせないと思う。安倍首相にはその辺りの心配りが足りない。
さて、今日鹿児島地裁が川内原発再稼働につき、住民が運転差し止めを求めた仮処分の申し立てを却下した。これにより九州電力は1号機の再稼働を7月に予定している。裁判長は耐震設計については安全上の余裕は確保されていると判断した。
問題は先に福井地裁が高浜原発の再稼働については運転を禁じる仮処分を出しており、今日の鹿児島地裁の判断と相反するものになったことである。住民側は福岡高裁に即時抗告する方針である。