2897.2015年4月19日(日) ヒトラー著「わが闘争」再販か。

 今日ガレージから車を出そうとしたところ、どうしてもエンジンがかからない。何度トライしても起動しない。一昨日外出から帰りいつも通りガレージ内に駐車させて特別変わったことはなかった。愛車フォルクスワーゲン・ポロは8年近く乗り、距離にして約4万4千m走っているが、平均的な走行距離からすれば格別酷使しているわけでもない。だが、エンジンがかからなかったことはこれまでなかった。突然子どもに駄々をこねられた感じである。過去に遡っても半世紀以上車に乗っているが、こんなことは初めてだ。困った末にワーゲンの販売店に連絡したところ状態を尋ねられたうえで、車を運んで来て欲しいという返事だった。損保会社か、JAFに頼んでみて欲しいとのことだったので、ゴールド会員であるJAFに連絡したところ直ぐレッカー車で引き取りに来てくれ、ワーゲン販売店へ運んでもらった。今晩修理工場で検査ができれば、明日には届けられるとのことだった。一昨日まではまったく問題なく車庫入れも問題なかった。それが今日になっていざエンジンをかけようとしたらダメだった。これは車自体に欠陥とも言える、何らかの故障の原因があると思う。思わぬハップニングに翻弄された一日だった。

 さて、日本同様に先の大戦の敗戦国であるドイツのある問題について考えてみたい。日本人は同じ敗戦国のドイツ人に比べて、一部に先の戦争についてあまり反省していないとか、きちんと謝罪していないという話をしばしば耳にする。特にドイツ人がアウシュヴィッツ収容所で犯したユダヤ人に対する残虐行為を戦後深く反省し、それが一部には世界中で敗戦国としての謝罪や反省のモデルであるかの如く考えられている節がある。例えば、中国では何かにつけてドイツの謝罪方法を例に挙げて、日本はドイツを見習うべきであると強要し当のドイツも戸惑うような謝罪を日本に要求することがある。

 今朝の朝日新聞によると、ヒトラーの「わが闘争」が、今年ヒトラー死後70年が経過して著作権が切れるのに伴い、ドイツ国内で同書を再発行しようという動きがある。同書は戦前1千万部以上が発行された、今でいうベストセラー書だった。内容は巷間伝えられているように、反ユダヤ主義を煽り、今もイスラエル国内では目の敵にされている特異な書である。

 だが、戦争責任の取り方について、国際的に許容され、中国の如く日本への見せしめにドイツの対応を評価する国にとっては、この書が再販されれば、上げた拳を振り下ろす場がなくなる。当然のように反対の声がドイツ国内から挙がった。いずれそうなれば被害を受けたイスラエルを始めとして戦勝国から非難の声が上がるだろう。ドイツは人種差別を煽るような表現を刑罰で禁じている。だが、有害図書扱いは逆に負の魅力を与えるとして、成熟した民主国家に禁書はあるべきではないとの声があるのも事実である。結論として極右による悪用を防ぐためにも適切な版が必要として、来年1月に5千部が発行されるという。これがまた新たな紛争の火種にならなければいいがと思う。

2015年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com