3188.2016年2月4日(木) 高校の友人と気の置けない雑談会

 高校時代江ノ電沿線に住んでいた親しい友人6人が、毎年2月に大船に寄り集まって近況報告と取りとめもない話で気の置けない時を過ごしている。昨年は健康状態が悪くて2人が来られなかったが、今日は6人が勢揃いした。やはり喜寿を迎えただけにそれぞれ持病を抱えて苦戦している。当然お酒のペースも落ちている。6人の内、2人は内臓の手術を経験し自重している。中には轟くんのように、近所で両親同士もお互いによく知っていて親しかったので、近況を訊いてみると中々大変なようだ。かつては彼の母上は私のことを随分気にかけてくれていて、彼に会うたびに私が今どうしているかと尋ねられたと言っていた。その母上も現在99歳で施設に入っていて私のことはもちろん、彼のこともよく分からないそうだ。半世紀以上経っているからそれも仕方ないと言えばそうだが、何とも寂しい気がしてならない。

 お互いに病気と健康の話題がどうしても多くなる。別れる時にはいつも来年も元気に会おうということになる。

2019年ラグビー・ワールドカップと2020年東京オリンピックには、お互いに傘寿に達していても元気でいよう、そして更にもうひと頑張りして2021年の母校創立百周年記念式典まで頑張ろうではないかと提案したところだ。序にこの集まりを高校時代のE組の勇士という意味から、次回は「EU会議」にしようとふざけたアイディアも出してみた。

 昨日から長男が東京へ出張がてらわが家に泊まっている。今日早く帰って来たので、国民的歌手だった藤山一郎さんの、旧蝋BSジャパンで放映された、録画ビデオ「私の履歴書―国民的歌手藤山一郎」を妻と3人で観て、藤山さんを懐かみ偲んだ。正統派の歌手で正しい日本語ではっきりした歌い方で長い間日本の歌謡界を引っ張って来られた。藤山さんは慶應幼稚舎時代から、岡本太郎さんとともに岳父と竹馬の友として親しかった。そんな関係もあり、家族挙げて大藤山ファンであるが、今日は久しぶりに「長崎の鐘」を聴き、藤山さんと永井隆博士のこれまで知らなかった心の絆に感動した。

2016年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3187.2016年2月3日(水) 非凡な指導者像、エディ・ジョーンズHC

 また嫌な事件が起きた。次元の低い話であるが、昨深夜元プロ野球選手の清原和博が覚醒剤取締法違反の疑いで警視庁に逮捕、連行された。流石に有名人らしく、今日は朝からどのテレビ局でもこの話題で持ちっきりである。清原選手と言えば、高校時代からその高校生離れした打撃で甲子園に5度出場し13本のホームランを打ち、2度も全国優勝して大活躍した逸材だった。プロ入団早々新人ながら本塁打王を獲得するなど大活躍し、西武から巨人、そしてオリックスで引退するまでファンを魅了していた。それが引退後は、あまり芳しくない噂ばかり流れ、麻薬をやっているのではないかと疑われ、警察も行動を監視していたところ、昨晩の強制捜査により麻薬を使用していたとみられる注射器や薬が見つかり、御用となった。

 一世を風靡した選手だっただけに画像から観る連行シーンには寂しいものがある。あれだけの大選手が一歩道を踏み間違えるとあらぬ方向へ行ってしまう。家族とも別れ、親しい友人にも見放された果ての姿は一層哀れである。刑期を終えてもその後の人生をどうやって生きていくのだろうか。他人事ながら気になる。

 さて、今日朝日朝刊にラグビー前日本代表チームのヘッド・コーチ、エディ・ジョーンズ氏がインタビューに応えている。エディは現在ラグビーの本場、イングランド代表チームのヘッド・コーチである。実績も素晴らしいが、理論、戦術、指導法などにおいて傑出したものを持っているように思っている。エディは選手たちに自ら自立性を持ち自己主張するよう訴えた。練習では安住している環境をぶち壊し、極限まで追い込むことを要求し、そのハード・トレーニングには音を上げる選手が多かった。しかし、エディは妥協せず、ハード・トレーニングを課し、選手が自分自身で考えることを強く求めた。結果的に昨年のワールドカップで好成績を上げることが出来た。

 エディが他の普通の監督と違うのは、ラグビーの世界では共通言語は英語であるとし、その英語でレフェリーにも交渉することを求めた。そのために選手らにも英語が分かるようになることを強く要求した。

 特殊なルートでしか購入できない、よく編集されたDVD「『ラグビー・ワールドカップ2015 日本代表の軌跡』~歴史を変えたJAPAN WAY~」を最近二男に勧められて買ったが、この中でエディが試合前の記者会見でレフェリーに、注文を付けている場面が紹介されている。スクラムを日本チームは低く組むので、背の高い南ア選手に合せて高いスクラムを組むような笛を吹かないようレフェリーに堂々と要求している。この辺りの駆け引きはこれまでの日本チームにはないものだ。この結果日本が望む低いスクラム態勢について当日お咎めはなかった。このくらいやって初めて五分に近い戦いが出来る。

 元々得難い指導者だったエディだが、改めてインタビューに応えた要旨にヘッドコーチとしての非凡さが窺える。中々日本人の中には見られない指導者像である。

 今夕は日比谷公園内の松本楼で開かれた日本旅行作家協会新年会に久しぶりに出席した。下重暁子会長と会長の話題作「家族という病」について話した。60万部も販売されたという。3月には続編が出版されるとの話だったが、会長の考える「家族」について必ずしも全面的に同意するわけではない。むしろ、直言は出来ないが、反対の考えの方が強い。まあ続編が出版されたら読んでみたいとは思っている。

2016年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3186.2016年2月2日(火) アメリカ大統領選挙に向け党員大会始まる。

 昨年11月ビルマの国政選挙で国民民主連盟(NLD)が圧勝したが、昨日漸く最初の国会が開かれた。ビルマらしく相変わらずのんびりしている。NLDを率いるアウン・サン・スー・チーさんには現行憲法上大統領になる資格はないが、実力、人気ともに圧倒的な力を持つスー・チーさんは大統領の上に君臨して実権を握るというような発言を自らしていた。

 ところが、憲法上は現状では難しいが、水面下でスー・チーさんが大統領になるための交渉がNLDと国軍の間で進んでいるようだ。民主的な選挙で当選したスー・チーさんが、必ずしも民主的ではなく、公正でもない憲法とは言え、敢えて無視して裏取引を行うのはスー・チーさんの本意ではないのではないだろうか。憲法改正は極めて難しいことではあるが、どうあってもルールに則って憲法改正が先になされるべきではないかと思う。この辺りの動きがどうも民主的でない。

 さて、11月のアメリカ大統領選挙に向けてアイオワ州で最初の民主・共和党員大会が、昨日行われた。民主・共和党ともに大接戦で共和党では本命視されていた不動産王のドナルド・トランプ氏がテッド・クルーズ氏に敗れた。一方の民主党もこれまでリードしていたヒラリー・クリントン前国務長官が追い上げて来たバーニー・サンダース上院議員を僅差で破った。

 過激発言を繰り返してきたトランプ氏は、最近では発言する度に物議を醸し、国際的にも反感と非難を買っていた。それでもアメリカ国内では人気が衰えず、ある面では首を傾げるほどだった。そして最初の党員大会でもひとり抜きん出ていた。だが、敗れた。まだ始まったばかりなので、予断は許さないが、アメリカ人の良識が最後の土壇場で、衣着せず言う「言いたい放題」を許さないのではないだろうか。

2016年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3185.2016年2月1日(月) テレビ東京のお粗末な言動

 またシリアの首都ダマスカス近郊でISによる爆発事件があり、70名以上が死亡したと伝えられている。ジュネーブでシリア国内の内戦和平協議が始まったばかりであるが、一向に曙光への展望は見えない。アメリカでは今日から大統領選の民主党、共和党党員集会がアメリカのハート・ランドと呼ばれるアイオワ州で始まり、11月まで本格的な選挙選に入る。ドイツでは難民受け入れに前向きだったメルケル首相の立場が、昨年暮れ難民が関与したとされるケルン市内の強盗・暴行事件発生により国民の間から難民排撃の動きが表れ、些か危うくなってきた。とにかく今や世界中が荒れ狂って大騒動の最中にある。

 そんな中で、わが国では大きな話題は、安倍政権の要職にあった甘利明・前経済再生大臣の辞職であり、女性タレントと歌手の不倫問題だというから、次元が低くて些かうんざりである。

 テレビでゴタゴタが報じられている中で、テレビ局の出演者交代というすっきりしない話題が騒がれ出した。

 何かと問題の多いテレビ東京である。22年間続いている長寿番組「開運!なんでも鑑定団」の司会役を務めていた俳優・石坂浩二を低視聴率を理由に降板させることになった。だが、その理由と経緯が極めて不透明で、石坂サイドと番組プロデューサーがもめたことが原因であるという。そして実情が少しずつ分かって来るに従って、テレ東のプロデューサーの対応が見識を欠くもので理不尽であることが分かって来た。しかもその火種は10年前に遡るというから、なぜ今になって大きな騒ぎになるのか不思議である。テレビ東京の体質であろうか。

 この話は別にしてもテレビ東京という会社は、とても一流企業とは思えない。高橋雄一社長の言動も並みの一流企業の社長のようにはすっきりしていない。昨年10月以来私もテレ東とひと悶着あり、その経緯を精査したり、高橋社長の対応を考えてみると、エリート意識だけは人一倍強いようだ。高橋社長は元々日経新聞の欧米駐在員だったせいで、庶民と接する最前線で取材することより華やかな場面で高いところから経済記事を書く立場にいて、それが今の上から目線の対応に通じているようだ。テレ東という会社自体は他の民放テレビ会社に比べて歴史が浅いにも拘わらず、マス・メディア特有の思い上がり意識だけは人並み以上に強く、自らの過ちを認めようとも反省しようともしない傲慢な会社である。

 これまで疑わしい情報について、トラブル解消のためにその取材先、日時、場所を明らかにするよう再三問い質しても理不尽にも「守秘義務」を理由に情報公開をしようとしない。しかも的外れの対応をするばかりで、これでは解決のための落とし所が見つかる筈もない。少しずつ抗議の段階を上げていき、いずれグーの音も出ないようしてみせるつもりだが、エリート意識紛々としていて、非を非として認め間違いを正すような謙虚なところがない。

 ガダルカナル島の戦没者遺骨収集事業に関する誤解を招くような番組制作に続いて、会社のガバナンスや行動規範に矛盾するような度重なる言動に対して問い質しているが、一切応えようともせず逃げ回っているだけである。不遜な対応をしながら、お粗末にも昨年12月30日の番組では、ノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士について①2度ノーベル賞を受賞した、②14年前に亡くなった(正しい没年は1981年)、など初歩的なミスを犯す幼稚なレポートをしている。呆れかえって開いた口が塞がらない。指摘してもまったく応答なしである。

 石坂浩二との対応にしても、そもそもテレビ東京の思い上がりと傲慢さは、デタラメ放送を平然と流し、その誤りを指摘しても堂々と無視する図太い会社の体質に存する。低次元の話にはとても付き合いきれるものではない。これが天下の公器を自称するテレビ会社の道理なのだろうか。

2016年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3184.2016年1月31日(日) オリンピック開催国ブラジルに芳しくないニュース

 また負けるかも知れないと思っていたので、昨晩行われたサッカーのオリンピック・アジア予選決勝戦の対韓国戦実況中継を観なかった。ところが、今朝ニュースを観ると「案ずるより生むが易し」の諺通り、日本が韓国に逆転勝ちしていた。しかも、2-0の劣勢スコアから3連続得点を挙げて3-2でひっくり返したというのだから「あっぱれ!」と誉めてあげたい。これまで日本の23歳以下の代表チームは韓国にまったく勝てないどころか、アジアの大会でもベスト8が勢一杯だった。気の毒にも谷間の世代と皮肉を以って呼ばれていた。それが手倉森監督が就任してから見違えるように力を上げて来た。この優勝を手土産にアジアの王者としてリオ・オリンピックに堂々と乗り込んで行くのである。アジア代表チームとしては、日本の他に日本に敗れた韓国とイラクが出場する。

 そのリオ・オリンピックであるが、今ブラジルは経済低迷で厳しい社会・経済環境の中にある。失業者が溢れているうえに、犯罪が頻発して治安も悪化している。そこへこれまで聞いたことがなかった「ジカ熱」という伝染病が流行の兆しを見せて来た。まだ日本ではあまり知られていないが、妊娠中の女性がこれに罹ると小頭症という小児を産む可能性があり、知能の発達が遅れた赤児の出産の可能性が高まるとされ警戒されている。ブラジルからの帰国者に対しても注意を促している。

 さて、今日まで日経朝刊に連載されていた「私の履歴書―小椋佳編」が終わった。小椋氏はユニークな経歴を持った、天才肌の作詞・作曲家であり、楽しみにしていた。実際お堅いイメージの銀行家として持てる才能を発揮しながら、その一方で余業として音楽活動をやっていたような一風変わった人だった。とても凡人には足元にも寄れない才人であるが、その人生訓にはちょっと驚く。病気がちのため、人生を達観した眼で見ているような人である。癌の手術で反って糖尿病が良くなったとか、一日にタバコを40本を欠かさないなど呆れるような行動もある。変わった方であるが、数々の自作品にもヒット曲が多い。私より5歳ほど若いが、古稀を迎えた一昨年4日間に亘って生前葬コンサートを行い、来られた1万数千人の聴衆に対して身勝手な葬式にご参列いただいたと感謝の言葉を述べている。そして、昨年秋には一周忌コンサートで全国を巡っている。今では、普段「死に装束」と称する白い作務衣姿で過ごしているという。いくら何でもちょっと真似出来ない。

 この人は、銀行家としてもそれなりの実績を上げ、音楽家としても際立った業績を残して、恐らく天才と呼べるカテゴリーに入る人なのだろう。毎日読んでいてとにかく愉快な「私の履歴書」だった。

2016年1月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3183.2016年1月30日(土) アメリカ大統領選候補者の呆れた行動 

 アメリカ大統領予備選を前に最後の共和党テレビ討論会が一昨日アイオワ州デモインで開かれた。フォックス・ニュース社の主催だったが、現在共和党内で最有力候補者の実業家ドナルド・トランプ氏が、司会者である女性人気キャスターのメギン・ケリーさんと昨年衝突したことを理由に、彼女を忌避する行動に出て討論会に欠席するというとんだ茶番劇となった。では、トランプ氏はどうしたかと言うと、近くの会場で同じ時間帯にひとりで気炎を上げて演説会を行っていた。

 最近日本でも出廷しなければならなかった裁判所へ無断で欠席し、次回裁判では拘引されて無理やり出廷させられたふざけた元県会議員がいた。しかし、仮にも世界中の注目を浴び、責任の重いアメリカ大統領選挙において、司会者が気に入らないからと言うだけの理由で討論会を欠席するなどその行動は極めて幼児的であり、選挙民に対する責任感もなく言語道断であると思う。こういう人物が、例え経済センスは優れているにしても果たしてアメリカ大統領として適任なのかどうか、大いに疑問である。この人はこれまでも物議を醸す発言を行い、一部で強く顰蹙を買っていた。その厳しく非難されるべき発言は、移民やイスラム教徒に対する侮辱である。イギリス議会では、トランプ氏の入国を禁止するとの議案まで成案しそうだった。仮にトランプ氏が次期アメリカ大統領になっても入国を拒否する国が増えるだろう。これでは国際的重要事項がまとめられる可能性が確実に減る。こういう人をアメリカ人は許容するのだろうか。それこそアメリカ国民にとって恥ずべき人物となる可能性が高い。

 討論会では他の候補者は、トランプ氏を欠席裁判に見立てて、徹底的に非難口撃したようだ。

 しかし、不可解なのはこのような破天荒な言動を繰り返すトランプ氏への支持が下がらないことである。日本とは選挙制度は異なるが、仮に日本にこのような人物が現れたら果たして日本人だったらどういう反応を示すだろうか。

2016年1月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3182.2016年1月29日(金) 「マイナス金利」って何?

 「マイナス金利」という金融政策があることを初めて知った。今日日銀が民間銀行に対して、来月1日から 「マイナス金利」を行うことを決定したのである。日銀に預ければ、日銀に0.1%の金利を支払うことになる。まだ、銀行制度について知らなかった子どもの頃に、銀行に預金する際に預金者は手数料を支払うものだと思っていた。それと同じことが行われると公表された。市中銀行から日本銀行へ資金を預ける際マイナス0.1%の金利を適用するといことになった。もちろんこんなことはわが国の金融政策上初めてのことである。

 原油価格の下落や中国経済への不安で世界経済の先行きの懸念が強まり、国内の景気や物価に悪影響が及ぶ恐れが高まったからだという。原油価格について言えば、直近の本ブログにも度々取り上げたが、石油原油価格は一時1バレル=26$台まで値下がりした。だが、偶々古いブログをチェックしていたところ、2008年7月には原油価格の値上がりに世界中が悲鳴を上げていたことがあった。当時の原油は実に1バレル=142$だった。最近の価格の6倍近くの高値だったのだ。

 とにかく最近の原油の下落は、世界中に不安感を醸成しつつある。

 日銀の史上初の「マイナス金利」の目的は、民間銀行は貯まった資金を日銀へ預けるのではなく、銀行自体の融資や有価証券の購入に振り向け、日銀が供給した資金を実態経済に循環し易くしようとの狙いがある。専門家はいろいろ奥の手を考え出すものだ。

 しかし、金利低下で銀行の収益力が悪化してしまうため、銀行の中小企業向け融資などが逆に減る懸念もあり、「マイナス金利」は「もろ刃の剣」と見る専門家もいる。

 さて、フィリピン訪問中の天皇・皇后両陛下は今日マニラ市の近郊、カリラヤ地区にある日本人戦没者慰霊碑に巡拝され供花された。慰霊祭のシーンを観ていると、かつて戦友の方々やご遺族にお供して訪れた戦地の慰霊祭を思い出す。

 このところ連日のように先の戦争によるフィリピン人犠牲者の数が、日本人犠牲者を2倍も上回ったことから、フィリピン人の対日感情について憶測も交えていろいろな報道がなされている。その中で戦後日本人戦犯が、キリノ大統領の特別の恩赦により釈放され帰国することが出来たことを取り上げている。終戦後間もなくは確かに対日感情は悪かった。それが、徐々に好転して、キリノ大統領の決断以降は対日感情が見違えるように良くなったという。

 まだ、高校生だった頃だと思うが、亡父がキリノ大統領という人は凄い人だとほめそやしていたことを思い出す。

 今年は戦後71年になる。生き残った旧日本軍兵士も数少なくなった。私が知っている戦友会の方々もほとんど彼岸へ旅立たれた。どうしても感情移入して感慨深い気持ちになる。

2016年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3181.2016年1月28日(木) TPPの交渉人・甘利大臣辞任

 先週発行の「週刊文春」で、千葉県の建設会社総務担当者から金銭授受の疑惑を報道された甘利明・経済再生担当大臣が、今日夕刻の記者会見で経済再生担当大臣の職を辞すると表明した。今回の疑惑は金銭授受が暴露されたケースとしては、これまでのケースとはやや趣が異なっていた。全体像が不透明のうえに大臣のこれまでの説明もやや歯切れが悪かった。疑いは残ったが、これと決めつけることが出来ない不鮮明な事件だった。大臣自身首を傾げていたが、大臣と当該の人物が会った際の録音や映像が残っている点などから、大臣や自民党幹部の中にも大臣は嵌められたのではないかと感じた人もいたようだ。

 それはそれとして、大臣本人は参議院本会議で自らの説明責任を果たし、与えられた職務を遂行すると語っていたが、最終的に受け取った金銭に関する秘書の不手際について、監督責任を取る形で辞める決断をした。大臣自身もお金を受け取っていたことを認めた。いつもながら金銭問題で辞任するケースには理不尽で、不透明な印象が付きまといどうもすっきりしない。

 甘利大臣は安倍総理に辞意を申し入れ総理は受け入れ、後任に石原伸晃氏を任命した。

 国民としては今後原因の解明を期待したいところだが、謎深い行動をした建設会社の担当者に対するメディアの追及も激しくなるだろう。現在開会中の国会審議が停まりかねない状態から一段落はすれども、政局の停滞は免れないだろう。

 安倍内閣発足後、これまでに任期途中で辞任した閣僚は、小渕優子経済産業相、松島みどり法相、西川公也農林水産相に次いで4人目である。安倍内閣としては、彼らの辞任に比べて甘利大臣の辞任は、漸く合意して最終段階に入ったTPP交渉がいよいよ仕上げ段階の時期にあるだけに厳しい選択である。長い時間をかけて漸く関係諸国との間で何とか折り合いがつき、近いうちに契約、発足の時が近づき、それまで再三難しい交渉に当って苦労された甘利大臣としては、身から出た錆とは言いながら、無念で最後まで結末を見届けたかったであろう。

 それにしても、毎度政治家の金銭授受疑惑問題を聞くたびに、またかとの呆れた印象を受ける。今回もまた同じ轍を踏んだ。

2016年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3180.2016年1月27日(水) 日本サッカー、6回連続オリンピック出場

 日本のサッカー・U23代表チームが、オリンピック・アジア予選準決勝でイラクを2-1で破り、決勝に進出した。同時に、今年開催のリオ・オリンピックへ6回連続10回目の出場が決まった。何はともあれ、喜ばしいことである。対イラク戦はこれまで苦戦続きで、この日本チームも2回連続して負けており、不安視されていた。だが、堂々先取点を挙げて、一度は同点とされながらもタイムアップ寸前に決勝点を挙げて見事勝ち名乗りを挙げた。

 この試合は因縁だらけだった。今から23年前のワールド・カップアジア最終予選で日本が勝てば日本にとって初のワールド・カップ出場が決まる大事な試合が、試合終了直前のアディショナル・タイムにゴールを決められ、2-2のドローで初出場を逸した。「ドーハの悲劇」と言われ長く語り伝えられてきた。それが場所も同じカタールのドーハで、相手も同じイラクに対し試合終了直前のアディショナル・タイムで逆に劇的なゴールを決めてオリンピック出場を決めたのである。そしてゴールを決めた2人の選手がいずれも「ドーハの悲劇」の年、1993年生まれの22歳だったというのも何かの因縁である。

 厳しい条件の中で頑張るこの種のガンバリズムは、昔の選手に比べると今の選手たちの方がむしろ逞しいように感じている。全般的に日本サッカーのレベルが上がってきたせいもあるのだろう。決勝戦はライバル韓国であるが、ロンドン・オリンピック3位決定戦で屈辱を味わわされた相手だけに何とか借りを返したいものである。

 さて、今朝の日経紙にこんな記事が載っていた。南極大陸1,500㎞初の単独横断を目指し、誰からの支援も受けずに、そりに食糧とテントを積んで走行していたイギリス人探検家ヘンリー・ワースリー氏が、疲労と脱水症状のためついに途中で救助を求めていたが、搬送先チリの病院で多臓器不全のため亡くなられた。71日間を走り抜きゴールまであと約50㎞の地点まで辿り着いていながら、ギブ・アップはさぞや心残りであろう。55歳の退役軍人だった。途方もないことを計画し実行する人もいるものである。ただ、この人も単なる冒険家ではなく、陸軍を早期に退職したばかりで志として傷病兵支援の資金集めが目標で、すでにその目標は達成していたという。

 実は先日、南極の専門家で南極に15回も訪れた神沼克伊さんと会食した時、何気なく神沼さんに南極大陸は高低差はあるそうですが、遠方を見たらどんな風な景色が目に入るのですかと尋ねてみた。神沼さんは真っ白で雪以外何も見えないと仰った。そんな白い平原をただひとり特別な観測機器だけを頼りに孤独な走行をしていた心境はどんなものだろうか。何だか切ない気分になる。

2016年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3179.2016年1月26日(火) 大雪の中を両陛下フィリピン巡礼の旅へ

 東京は3日連続で氷点下を記録した。空は底抜けに青く風もない。だが、その寒さは格別で、全国各地で雪に依る障害が起きている。特に雪の多い地方では、道路が渋滞しているし、山陰地方や北九州地方では水道管が各地で破裂して断水状態になっているところがかなりある。ラグビーのメッカ・菅平では今日-26.7℃を記録したというからただ事ではない。幸い明日以降は寒さも少し緩むそうだから、しばらく我慢するより仕方があるまい。

 さて、そんな厳しい寒さの中を天皇・皇后両陛下は先の大戦の戦没者慰霊のために、今日フィリピンへ向かわれた。昨年のパラオ巡拝に続いて2度目のフィリピン巡拝である。両陛下は皇太子・同妃殿下時代にフィリピンを訪れておられるが、当時は反日感情が極めて悪い時代だった。その中で皇太子・同妃殿下の笑顔が、多くのフィリピンの人々の気持ちを随分和らげたと言われている。その後日本の戦時賠償もあったが、日比両国間の感情は次第に良くなっていった。

 私もかつてフィリピンへ3度ばかり訪れたことがあり、フィリピンとフィリピン人のことはよく覚えている。こんなこともあった。今から40年ほど前のことだが、マニラ市内の二流ホテルの部屋にドロボーに入られたことがある。部屋へ戻った後、疲れて休んでいると幻のような陰が目の前をすっと通り過ぎて消えた。おかしいなと思って持ち物を調べたらカメラが失くなっていた。夢のような呆気にとられた事件だった。ホテルもホテルで、その言い分に呆れた。そんなことは起こり得ない。自分で失くしたのではないかとまったく取り付く島もなかった。思えばこれも腹立たしいフィリピンの忘れ難いメモリーである。

 旧厚生省からの依頼もあったので、フィリピンを訪れる度に主に激戦の島々を巡った。ルソン、レイテ、ミンダナオ、セブ、コレヒドール島などを巡ったが、物を盗られたこと以外は、楽しい思い出しか残っていない。

 中国東北部を除けば、51万人と最も戦没者が多いフィリピンであるが、現在フィリピンの戦没者の遺骨収集事業は行われていない。「空援隊」とか称するNPO団体の民間遺骨収集団が日本人ではない遺骨を日本に持ち帰ったことが問題となり、現在その事業はストップしている。厚労省もやや甘かったと思うが、戦没者やご遺族の気持ちが分からない人たちが、この事業に関わったことが道を外した最大のミステークだったと思っている。両陛下には本当にご苦労さまだと思う。心ゆくまで慰霊の気持ちを捧げて、無事帰国されるよう願っている。

2016年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com