3180.2016年1月27日(水) 日本サッカー、6回連続オリンピック出場

 日本のサッカー・U23代表チームが、オリンピック・アジア予選準決勝でイラクを2-1で破り、決勝に進出した。同時に、今年開催のリオ・オリンピックへ6回連続10回目の出場が決まった。何はともあれ、喜ばしいことである。対イラク戦はこれまで苦戦続きで、この日本チームも2回連続して負けており、不安視されていた。だが、堂々先取点を挙げて、一度は同点とされながらもタイムアップ寸前に決勝点を挙げて見事勝ち名乗りを挙げた。

 この試合は因縁だらけだった。今から23年前のワールド・カップアジア最終予選で日本が勝てば日本にとって初のワールド・カップ出場が決まる大事な試合が、試合終了直前のアディショナル・タイムにゴールを決められ、2-2のドローで初出場を逸した。「ドーハの悲劇」と言われ長く語り伝えられてきた。それが場所も同じカタールのドーハで、相手も同じイラクに対し試合終了直前のアディショナル・タイムで逆に劇的なゴールを決めてオリンピック出場を決めたのである。そしてゴールを決めた2人の選手がいずれも「ドーハの悲劇」の年、1993年生まれの22歳だったというのも何かの因縁である。

 厳しい条件の中で頑張るこの種のガンバリズムは、昔の選手に比べると今の選手たちの方がむしろ逞しいように感じている。全般的に日本サッカーのレベルが上がってきたせいもあるのだろう。決勝戦はライバル韓国であるが、ロンドン・オリンピック3位決定戦で屈辱を味わわされた相手だけに何とか借りを返したいものである。

 さて、今朝の日経紙にこんな記事が載っていた。南極大陸1,500㎞初の単独横断を目指し、誰からの支援も受けずに、そりに食糧とテントを積んで走行していたイギリス人探検家ヘンリー・ワースリー氏が、疲労と脱水症状のためついに途中で救助を求めていたが、搬送先チリの病院で多臓器不全のため亡くなられた。71日間を走り抜きゴールまであと約50㎞の地点まで辿り着いていながら、ギブ・アップはさぞや心残りであろう。55歳の退役軍人だった。途方もないことを計画し実行する人もいるものである。ただ、この人も単なる冒険家ではなく、陸軍を早期に退職したばかりで志として傷病兵支援の資金集めが目標で、すでにその目標は達成していたという。

 実は先日、南極の専門家で南極に15回も訪れた神沼克伊さんと会食した時、何気なく神沼さんに南極大陸は高低差はあるそうですが、遠方を見たらどんな風な景色が目に入るのですかと尋ねてみた。神沼さんは真っ白で雪以外何も見えないと仰った。そんな白い平原をただひとり特別な観測機器だけを頼りに孤独な走行をしていた心境はどんなものだろうか。何だか切ない気分になる。

2016年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com