3182.2016年1月29日(金) 「マイナス金利」って何?

 「マイナス金利」という金融政策があることを初めて知った。今日日銀が民間銀行に対して、来月1日から 「マイナス金利」を行うことを決定したのである。日銀に預ければ、日銀に0.1%の金利を支払うことになる。まだ、銀行制度について知らなかった子どもの頃に、銀行に預金する際に預金者は手数料を支払うものだと思っていた。それと同じことが行われると公表された。市中銀行から日本銀行へ資金を預ける際マイナス0.1%の金利を適用するといことになった。もちろんこんなことはわが国の金融政策上初めてのことである。

 原油価格の下落や中国経済への不安で世界経済の先行きの懸念が強まり、国内の景気や物価に悪影響が及ぶ恐れが高まったからだという。原油価格について言えば、直近の本ブログにも度々取り上げたが、石油原油価格は一時1バレル=26$台まで値下がりした。だが、偶々古いブログをチェックしていたところ、2008年7月には原油価格の値上がりに世界中が悲鳴を上げていたことがあった。当時の原油は実に1バレル=142$だった。最近の価格の6倍近くの高値だったのだ。

 とにかく最近の原油の下落は、世界中に不安感を醸成しつつある。

 日銀の史上初の「マイナス金利」の目的は、民間銀行は貯まった資金を日銀へ預けるのではなく、銀行自体の融資や有価証券の購入に振り向け、日銀が供給した資金を実態経済に循環し易くしようとの狙いがある。専門家はいろいろ奥の手を考え出すものだ。

 しかし、金利低下で銀行の収益力が悪化してしまうため、銀行の中小企業向け融資などが逆に減る懸念もあり、「マイナス金利」は「もろ刃の剣」と見る専門家もいる。

 さて、フィリピン訪問中の天皇・皇后両陛下は今日マニラ市の近郊、カリラヤ地区にある日本人戦没者慰霊碑に巡拝され供花された。慰霊祭のシーンを観ていると、かつて戦友の方々やご遺族にお供して訪れた戦地の慰霊祭を思い出す。

 このところ連日のように先の戦争によるフィリピン人犠牲者の数が、日本人犠牲者を2倍も上回ったことから、フィリピン人の対日感情について憶測も交えていろいろな報道がなされている。その中で戦後日本人戦犯が、キリノ大統領の特別の恩赦により釈放され帰国することが出来たことを取り上げている。終戦後間もなくは確かに対日感情は悪かった。それが、徐々に好転して、キリノ大統領の決断以降は対日感情が見違えるように良くなったという。

 まだ、高校生だった頃だと思うが、亡父がキリノ大統領という人は凄い人だとほめそやしていたことを思い出す。

 今年は戦後71年になる。生き残った旧日本軍兵士も数少なくなった。私が知っている戦友会の方々もほとんど彼岸へ旅立たれた。どうしても感情移入して感慨深い気持ちになる。

2016年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com