3185.2016年2月1日(月) テレビ東京のお粗末な言動

 またシリアの首都ダマスカス近郊でISによる爆発事件があり、70名以上が死亡したと伝えられている。ジュネーブでシリア国内の内戦和平協議が始まったばかりであるが、一向に曙光への展望は見えない。アメリカでは今日から大統領選の民主党、共和党党員集会がアメリカのハート・ランドと呼ばれるアイオワ州で始まり、11月まで本格的な選挙選に入る。ドイツでは難民受け入れに前向きだったメルケル首相の立場が、昨年暮れ難民が関与したとされるケルン市内の強盗・暴行事件発生により国民の間から難民排撃の動きが表れ、些か危うくなってきた。とにかく今や世界中が荒れ狂って大騒動の最中にある。

 そんな中で、わが国では大きな話題は、安倍政権の要職にあった甘利明・前経済再生大臣の辞職であり、女性タレントと歌手の不倫問題だというから、次元が低くて些かうんざりである。

 テレビでゴタゴタが報じられている中で、テレビ局の出演者交代というすっきりしない話題が騒がれ出した。

 何かと問題の多いテレビ東京である。22年間続いている長寿番組「開運!なんでも鑑定団」の司会役を務めていた俳優・石坂浩二を低視聴率を理由に降板させることになった。だが、その理由と経緯が極めて不透明で、石坂サイドと番組プロデューサーがもめたことが原因であるという。そして実情が少しずつ分かって来るに従って、テレ東のプロデューサーの対応が見識を欠くもので理不尽であることが分かって来た。しかもその火種は10年前に遡るというから、なぜ今になって大きな騒ぎになるのか不思議である。テレビ東京の体質であろうか。

 この話は別にしてもテレビ東京という会社は、とても一流企業とは思えない。高橋雄一社長の言動も並みの一流企業の社長のようにはすっきりしていない。昨年10月以来私もテレ東とひと悶着あり、その経緯を精査したり、高橋社長の対応を考えてみると、エリート意識だけは人一倍強いようだ。高橋社長は元々日経新聞の欧米駐在員だったせいで、庶民と接する最前線で取材することより華やかな場面で高いところから経済記事を書く立場にいて、それが今の上から目線の対応に通じているようだ。テレ東という会社自体は他の民放テレビ会社に比べて歴史が浅いにも拘わらず、マス・メディア特有の思い上がり意識だけは人並み以上に強く、自らの過ちを認めようとも反省しようともしない傲慢な会社である。

 これまで疑わしい情報について、トラブル解消のためにその取材先、日時、場所を明らかにするよう再三問い質しても理不尽にも「守秘義務」を理由に情報公開をしようとしない。しかも的外れの対応をするばかりで、これでは解決のための落とし所が見つかる筈もない。少しずつ抗議の段階を上げていき、いずれグーの音も出ないようしてみせるつもりだが、エリート意識紛々としていて、非を非として認め間違いを正すような謙虚なところがない。

 ガダルカナル島の戦没者遺骨収集事業に関する誤解を招くような番組制作に続いて、会社のガバナンスや行動規範に矛盾するような度重なる言動に対して問い質しているが、一切応えようともせず逃げ回っているだけである。不遜な対応をしながら、お粗末にも昨年12月30日の番組では、ノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士について①2度ノーベル賞を受賞した、②14年前に亡くなった(正しい没年は1981年)、など初歩的なミスを犯す幼稚なレポートをしている。呆れかえって開いた口が塞がらない。指摘してもまったく応答なしである。

 石坂浩二との対応にしても、そもそもテレビ東京の思い上がりと傲慢さは、デタラメ放送を平然と流し、その誤りを指摘しても堂々と無視する図太い会社の体質に存する。低次元の話にはとても付き合いきれるものではない。これが天下の公器を自称するテレビ会社の道理なのだろうか。

2016年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com