世界中が蟻の巣をつつくような大騒ぎである。昨日に続くイギリスのEU離脱のニュースが世界中を席巻している。当分この騒ぎは収まるまい。
今朝NHKで4人の専門家が、EU「残留」か、「離脱」かを問う国民投票前にどちらを考えていたかと問われると全員が「残留」と答えていた。僅差とは言え、直近まで有識者の間でも、イギリス人の保守的な国民性を考えると残留になるのではないかと予想していたが、見事に外れたということになる。
世界同時株安はNY株が急落したのを始め、フランスで対前日比8.04%、ドイツで6.82%、ダウ3.38%、イギリス3.14%の大幅値下げであるが、中でも日本の値下げはフランス同様傑出していて7.92%である。なぜ日本の証券市場が、米英に比べてこれほど強い影響を受けたのか。
些少だが、私の所有しているある会社の株式も1日にして1株当たり何と56円の大幅値下がりである。流石にこの急落はショックである。
それにしても理解できないのが、今アメリカ大統領選の最中にいる共和党候補者、ドナルド・トランプ氏がこのスコットランドにまでやって来て、離脱派を支援するスピーチを行ったことである。離脱派が勝利を収めるやはっきりとは言わなかったが、移民反対で共通の考えを持つ離脱派に対して勝つ筈だと、自らの大統領本選に向けて頻りにアピールしていた。忙しい選挙戦にも拘らず敢えてイギリスまで出かけて自論をアピールするとは驚き入った選挙手法であると同時に、他所の国にまで出かけて自論をPRするのは、少々出過ぎた行為ではないかと思う。EU残留派はもちろん、アメリカの反トランプ派や民主党、メディアがよくも黙っていたものだと、その「言論の自由」ぶりには呆れるばかりだ。
まぁいろいろあるとは思うが、あまりにも思考力の領域を超えている。その意味では難しい世の中になったということだろうか。
さて、朝鮮戦争が始まったのが、今から66年前の今日である。当時小学校5年生だったが、担任の湯浅和先生は、授業中によくその話をしてくれた。そのお陰で戦災地の地名をよく覚えたり、李承晩大統領や仁川上陸により国連軍反攻の話をよく聞いた。語弊があるが、懐かしい気持ちもある。一昨日には朝鮮戦争をまったく知らない、直情怪行タイプの金正恩・北朝鮮共産党委員長がミサイル・ムスダン打ち上げを成功させたと得意げな表情を見せていたが、戦争の怖さを全く知らない人物が戦争引き金の最先端にいることが不安でならない。