3360.2016年7月25日(月) ロシア欠場で日本陸上男子1600mリレーチームが五輪へ

 憩室炎の後遺症だろうか、まだそれが完治していないせいか、ここ数日風邪気味で昨日もかかりつけの森内科で診てもらい服用薬をもらってきたところである。症状は鼻がつまり喉が痛く、最近では珍しいくらい尾を引いている。気分的にもあまりパッとしない。今までは普段の元気印を過信し過ぎていたかも知れない。年齢的なマイナス面を考えないといけないと自戒している。

 このために一昨日から始まった淑徳大学講座に保岡孝顕講師から誘われ「バチカンと世界」5回講座に参加を申し込んだが、生憎体調不良で初回から欠席する羽目になってしまった。あと4回残されているが、その内1回はキューバ旅行中に当たり欠席せざるを得ない。

 ついては、そのキューバではカソリック教徒が多いと聞いている。昨年9月には、ローマ教皇フランシスコ法王がキューバを訪れている。それがキューバとアメリカの国交復興のきっかけになったと言われている。アルゼンチン人である法王は、同じスペイン語を話すことから歴代ローマ教皇の中でも最も人気が高いと言われる。法王が出席した革命広場で行われたミサには、フィデル・カストロ前革命評議会議長や、アルゼンチン大統領も出席し、20万人ものキューバの人々が参加したという。この革命広場のビルの壁にチェ・ゲバラの大きな絵が描かれている。もちろん私は革命広場を訪れる予定であるが、そこでミサの雰息を聞いてみたいと思っている。

 さて、昨日開かれた国際オリンピック委員会(IOC)は、電話会談による緊急理事会を開いた結果、国家がらみのドーピング工作・隠蔽問題を行ったロシアに対して2週間先のリオ・オリンピックでは全面的に排除せず、各競技団体に判断を委ねるとの結論を出した。すでに陸上競技ではロシア選手の不出場が確定しており、他には重量挙げでも出場できない。

 世界反ドーピング機関(WADA)は、ロシアの国家ぐるみのドーピングを明らかにし、IOCにロシアの全面的締め出しを勧告したことで、IOCの対応が注目されていた。ドーピング検査で陽性反応を示していない選手から、出場の権利をはく奪することの是非が問われていた。敢えて言えば、IOCはその厳しい結論を下すことを回避して、傘下団体が個別に判断することを促した。最終的には自ら結論を出すことから逃げてしまったように思える。ロシアのメダル候補種目である水泳(特にシンクロナイズド・スウィミング)、柔道、レスリング、体操連盟などはホッとしていることだろう。当事者ロシアのスポーツ省は直ちに感謝の気持ちを表したが、スポーツ界らしからぬ結論だったように思える。

 ひとつ日本にとって瓢箪から駒のケースがある。陸上男子1600mリレーでは、日本チームは世界ランク17位で、16位までしか出場が認められず出場資格はなかった。それが今日ロシアの欠場により急遽日本は繰り上げられて棚ボタ式に出場できることになったのである。

2016年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3359.2016年7月24日(日) 連鎖するテロ事件

 このところ世界中でテロ騒動が勃発している。南仏ニースで多数の死者を出して以来、これまで移民の受け入れに寛容だったドイツで、18日アフガニスタン系の若者が走行中の列車内でナイフを振り回して乗客を傷つけ警察に射殺された。これに続いて昨日同じドイツのミュンヘン市内のショッピングセンターで凶悪なテロ事件が起きた。イランとドイツ2カ国の国籍を有する18歳の若者が銃を乱射して9人を殺害し、その後犯人は自殺した。殺された9人の内8人が20歳以下の少年だったという。まだ犯人がISと直接的な関係を示す証拠は見つかっていないようだが、犯人の部屋から銃に関する本が見つかったり、2011年にノルウェーで77人が銃乱射で犠牲になった事件の犯人に強い影響を受けていたというから、今後の捜査次第ではイスラム過激派と何らかの関係や影響が分かるかも知れない。

 そして昨日今度は集団テロ発生の本家ともいうべきタリバーンの巣窟であるアフガニスタンの首都カブールで自爆テロが起き、80人が死亡した。直ちにタリバーンは関与を否定し、同時にこのテロを非難する声明を出した。

 今年になってから中東、ヨーロッパ内におけるテロが目につくようになってきたが、遂に安全地帯と言われていたヨーロッパのドイツ、アジアのバングラデッシュ、アフガニスタンにまでテロの矛先が向けられるようになってきた。

 リオ・オリンピック開催をまじかに控えてブラジルでもオリンピック開催中にテロ計画を準備していたとして公安当局は10名のテロ予備軍を逮捕した。こうなると大きなイベントが開催される都市では、治安の確保に気を許すことができないし、今後この種のビッグイベント開催を忌避する動きが現れてこないとも限らない。4年後の東京オリンピックを控えてわが治安当局も、じっくりテロ防止対策を講じているようだが、心配の種は尽きない。実際嫌な世の中になってきたものである。

 さて、喜ばしいニュースもあった。昨日プロ野球・広島カープの黒田博樹投手が投手として日米通算200勝の金字塔を打ち樹てたのである。日本球界では25人目の偉業である。黒田は昨年アメリカ・大リーグの再契約を敢えて断って古巣広島へ戻り、最後の野球人生を広島で全うする決意を固めた。黒田の200勝利の中には大リーグで勝った79勝が含まれているが、日本野球界では実力が上回る大リーグの成績をそのまま通算記録として受け入れ認めている。

 今話題になっているのは、大リーグで活躍中のイチロー選手の記録である。彼の場合は、日本よりアメリカの在籍年数が長くなり、アメリカでの実績を日本で偉大な記録として評価しているが、一方で野球の聖地アメリカでは日本の記録を高校野球程度にしか評価せず、日米通算記録はアメリカでは意味をなさない。その最たるものは、イチローの日米通算安打数が、アメリカ球界で最多安打4256本を放ったピート・ローズ選手の記録を上回っても、ピート・ローズ自身はもちろん、大リーグ機構もそれを認めるわけではない。特に記録を破られたローズ選手の反応は冷たかった。それでもイチローは、冷静に受け止め、今では大リーグ通算3000本安打を目標に一歩一歩近づいている。数日内にクリアするに違いない。これならすべて大リーグで達成した記録であり、アメリカでも称賛されようとも見下されるようなことはあるまい。

 イチローは黒田200勝達成を知り、早速「日米合算なんて俺は認めない! おめでとう」と冗談めかした洒落た表現で祝福を贈った。八百長試合を組んで大リーグ機構や、野球殿堂から追放され、イチロー選手の記録を過小評価しているピート選手よりずっと味のあるパフォーマンスではないだろうか。

 イチロー選手にしても1日でも早く3000本ヒットを打って、アメリカ人ファンにも「文句あっか?」と言ってみてはどうか。残りあと4本である。

2016年7月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3358.2016年7月23日(土) スマホ・アプリ「ポケモンGO」のばか騒ぎ

 アメリカやオーストラリア、ヨーロッパに次いで、話題のスマホゲーム「Pokemon GO」が、日本でも配信開始されたことにより遊べるようになった。すでに欧米など35カ国ではウナギ上りの人気を博して、大きな注目を集めて市場を席巻しているようだ。このブームが異常なのは、このスマホ画面の中にポケモンと称するキャラクターが入り込み、それにスマホ内の武器のようなもので命中させると点数を稼げるというようなゲームで、街のどこでも現実と幻想の世界を交錯させて遊ぶことができるようだ。この商品が欧米では爆発的に売れて、日本でも熱心なファンが配信開始はいつかいつかと待ち焦がれていたのである。これを製作したゲームメーカーの任天堂は、このところ7年連続で減収だったが、ポケモン人気で株価も一気に上がり、大受けに入っているらしい。

 ただ、最も心配される点は、これをプレイする人には画面の外のことがあまり目に入らなくなって、外の異物と衝突したり、それが事故につながることである。すでに外国では崖から落ちたとか、他人の敷地へ無断で入って発砲されたとか、車と衝突したような事故が頻発している。いずれ大事故につながるようなトラブルが発生するのではないかと気にかかる。昨日の配信開始を前に政府機関が遊び方に注意するよう異例の広報を行う前代未聞のニュースもあった。榊原経団連会長のような経済界のトップでさえ、日本発のコンテンツが海外でヒットしているのは日本の経済界としても喜ばしく、消費の拡大につながると有頂天の心境のようだが、最も懸念される事故防止にはとんとお構いなしである。いずれ近々大きな事故の発生が予想されるが、それに対する取り組みはまだ考えられていないようだ。

 朝日新聞記者が実験的に銀座でトライして、ポケモンと追いかけっこをしたら目の前に赤信号があったという。子どもにも人気が出そうなオモチャだが、大きな事故、それも子どもたちに取返しのつかない事故が起きてからでは遅いと思う。他人に構わず「そこのけ!そこのけ!お馬が通る」とばかり突き進むゲームは、まるで他人を無視しているようなゲームだ。それに熱中するとは世の中が少しおかしくなっているのではないだろうか。

 今やロシア・スポーツ選手のドーピング隠蔽工作、中国の南シナ海における無法、アメリカの共和党大統領候補者ドナルド・トランプ氏の我が物顔の言動などもこの種のポケモン騒動に一脈通じるものがあるような気がしてならない。任天堂には悪いが、どうして、こんなものを開発するようになったのだろうか。

2016年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3357.2016年7月22日(金) ロシア、リオ・オリンピックに不参加決定か。

 開催まであと2週間に迫ったリオ・オリンピック・パラリンピックを前に、世界中を驚かす衝撃的な事実が明らかになった。かねてより懸念されていたが、ロシア陸上選手が国家がらみで組織的な薬物使用と隠蔽工作を行っていたと世界反ドーピング機関(WADA)が、国際陸連はロシア選手をオリンピックを含めた国際大会に出場させないよう通達していた。それに対して薬物使用をしていないと主張するロシア選手68名がオリンピック出場を求めてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えていた。だが、CASは昨日国際陸連の処分は妥当だとしてロシア選手の要求を却下し、出場を認めないと判断を下した。この判断を受けて明後日開かれるIOC理事会でロシア全選手の参加YES or NOの最終的な決定が下される。結論はどう出るか。恐らくNOの処分が撤回されることはないだろう。ロシアの陸上界は世界でもアメリカと金メダルを争う屈指の強豪であり、ロシアが欠ければオリンピックは飛車落ちになると考えられる。

 スポーツ現場に国家が直接関与してドーピング検査を誤魔化していたというあるまじき下劣な行為に対して、スポーツ界が厳然としてあるべき判断を示したのは当然と言えば当然である。ドーピングを行ったことは間違いない事実であり、ロシアはお上の沙汰を待つより仕方あるまい。ロシアにとっては信用失墜の極みであり自業自得であるが、プーチン大統領はスポーツに政治が介入したと見当違いのことを言っている。

 しかし、ロシアはソ連社会主義連邦時代からスポーツの繁栄こそが国民の士気を高めると考え、成績さえ良ければ由しとする国家体質があり、スポーツ選手の活躍に対して国家が厚遇を与えてきた。こういう経緯を辿ったスポーツ大国・ロシアでは、普通の常識やモラルは通じないようだ。

 今日も日本国内ではリオ・オリンピック参加の各競技選手団が出かけたり、結団式を行ったり、オリンピックへの熱気が感じられるが、その一方で今回のリオ・オリンピックは開催前から多くのトラブルを抱えて、これで果たして順調に開催から閉会までスケジュール通り行えるのか些か心許ない。

2016年7月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3356.2016年7月21日(木) トルコの強権化ヒートアップ

 先日クーデター騒ぎを起こしたトルコでは、運よく反乱軍の魔の手を逃れた強権エルドアン大統領が、予想された通り少しずつ締め付けを強めて来た。海外諸国から統制を強化することに自制を促されているが、この先大統領はどんな手段で反対派を抑え込もうとするだろうか。

 すでにクーデター未遂を口実に、その黒幕と見ている大統領の宿敵・ギュレン師の息のかかった組織、人物を排除しようとしてトルコ国内で5万人規模の公務員らを解任した。同時に1999年からアメリカ国内で亡命生活を送っているギュレン師の身柄引き渡しをアメリカ政府に求めている。そしてそれが日本にも影響が表れてきた。昨日メリチ・トルコ駐日大使は、ギュレン師に関わりの深い学校や教会が日本にもあり、日本政府に活動停止を求めたと公表した。あらぬとばっちりでなければいいがと願う。

 トルコの反政府派一層の動きは、勢いを増している。日本時間今日エルドアン大統領は、トルコ全土を向こう3か月間の非常事態を宣言した。現憲法の下で政治的象徴として権限が限られている大統領が、非常事態を宣言することによって強権を合法的に手に入れられることから益々対抗勢力を追放する動きを強めるのではないかと懸念される。

 トルコからギュレン師の身柄を要求されているアメリカでは、今開催中の共和党全国大会で19日異端児ドナルド・トランプ氏が正式に共和党の大統領候補に決定した。これまでの予備選挙でもとかくの話題を提供してきた共和党は、ここでもこれまでの党大会では見られなかった内輪揉めを露呈した。党内の対立がただならぬ形として共和党の重鎮、ブッシュ元・前大統領父子、前回大統領候補のロムニー・マサチューセッツ州知事らが欠席し、会場にはブーイングが吹き荒れ党が割れた状態をさらけ出した。会場内でも反対する代議員が異議を唱えたり、そのうえトランプ氏登場の折には使用を許可されていないバンドの曲を流したり、またトランプ夫人のスピーチがオバマ大統領夫人の盗用と散々の状態だった。大統領候補を決定する大事な党全国大会であるにも拘わらず、党内調和が見られず、あまりレベルも品も高いものとはならなかった。

 これで恐らく民主党のヒラリー・クリントン候補と争うことになるだろう11月の大統領選出の本選では、残念ながら過去のアメリカ大統領選では見られなかった低次元の選挙戦となりそうだ。国際的にも過去に最も人気も信頼感もないアメリカ合衆国大統領の誕生となることだろう。

2016年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3355.2016年7月20日(水) 永六輔さんに続いて大橋巨泉さんも冥界へ

 テレビ界で初期のころから活躍し、テレビで「野球は巨人、司会は巨泉」で名を売った司会者の大橋巨泉さんが、闘病生活の末去る12日急性呼吸不全のため亡くなったことが今日発表された。多方面で活躍し抜群の存在感を示したタレントでもあった。82歳だった。巨泉さんが亡くなるほんの5日前に、1歳年長のやはりテレビ界の寵児で作詞家でもあった永六輔さんが亡くなった。永さんは「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」「黒い花びら」他多くのヒット作品を書いた。放送作家としても個性的で、2人ともある意味では時代を代表する人物でもあった。巨泉さんはカナダでも有名人で、観光地で経営する「OKギフトショップ」というお土産屋さんが流行っていた。2人はお互いにライバル同士であり、同時に格別親しかった。永さんの死を巨泉さんの家族は病床に臥していた巨泉さんに知らせなかったという。残念だが、才能に溢れた2人に匹敵するような逸材は、もう当分日本のテレビ界には出現しないのではないだろうか。ご冥福をお祈りしたい。

 さて、今日駒沢大学社会人マスコミ講座も前期の最終回となった。6月後半からやや体調が勝れなかったために欠席することが多かったが、毎度有意義で考えさせる講座だった。今日は夕食会があったが、残念ながら食事療法を行っている手前、欠席せざるを得なかった。

 受講している4講座の内、3講座は今年初めてだが、今日の「体験的ジャーナリズム論」は、特に有意義だった。講師の山田克・共同通信社東京支社長が、資料もふんだんに「通信社とは何か」とのテーマについてご職業柄分かり易く解説してくれた。通信社というものについて概括的には分かっているつもりだったが、案外複雑で分かり難い。特に通信社の歴史的な背景と離合集散の経緯というのがよく分からなかった。今日の講義だけではまだ不十分ではあるが、概略は分かったような気がする。

 こういう話は中々当事者でないと分からないし、説明もできないと思う。その点で山田講師は打ってつけの人だと思う。通信社といっても日本国内だけでも今日まで「共同通信社」「時事通信社」「同盟通信社」「電報通信社(電通)」「聯合通信社」「帝国通信社」「国際通信社」「東京通信社」等々、現在の存在と解散がこんがらがってしまう。これらを多少は頭の中で整理できたのではないかと思う。

2016年7月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3354.2016年7月19日(火) 国内外に驚愕的事件頻発

 このところ世界中で政治的、社会的に騒がしい事件の頻発に些かうんざりしているところに、今度はスポーツ界で嫌悪すべき事件が起きた。ロシアが政府がらみでオリンピック出場選手のドーピングを行い、隠ぺいしていたと認定されたのである。極めて悪質である。世界反ドーピング機関(WADA)が、ロシアは多くのスポーツで5年間に亘り検体をすり替えるなどの手法でドーピングを隠していたと報告書で公表した。最近ではソチ冬季五輪ですり替えをやったことが明かされた。これに対してプーチン大統領は国ぐるみのドーピングとの指摘に対して、「スポーツをロシア国民のイメージを損なうための道具にしている」と批判している。だが、この問題に対してバッハIOC会長は、最も厳しい処分を科するとロシア選手のリオ・オリンピック出場停止の可能性を示唆した。

 さて、これら海外の事件とは無関係に、国内関係でも些か異常なスケールの経済取引があった。いつもながら派手な話題を提供するソフトバンクの孫正義社長が、昨日ロンドンで企業買収を発表したのである。それは並外れた巨額の買収であり、その金額たるや、何と3兆3千億円というのだから唖然とするばかりである。リビアやモロッコ、ナイジェリアなどアフリカ諸国の1年間の国家予算に匹敵する金額である。日本企業による海外企業のM&Aでは過去最大規模だという。買収した相手企業とはイギリスの半導体設計大手アーム・ホールディングス社で、私は知らなかったがスマホ用CPU(中央演算処理装置)や通信用半導体の回路設計図で9割超のシェアを占める独占企業だという。昨年の同社売上高に占める純利益が35%という高収益企業である。それだけの独占安定企業が、買収されてしまうというのも俄かには信じ難いが、とにかく孫社長の破天荒な行動力には敬服するばかりである。

 孫社長は、昨年副社長として招いたニケシュ・アローラ氏に80億円の報酬を支払い、大きな話題を提供した。いずれ社長のポストを譲るのかと思ったところ、先月末になって突然アローラ氏と孫社長との確執が表面化してアローラ氏はソフトバンクを去ることになった。あまりにも唐突でドラマチックな展開に周囲は呆気に取られるばかりである。

 ともかく孫社長が自ら勇断を振るったということだと思う。とても普通人が理解できるような舞台回しではないが、昨日から今日にかけて世界中の経済界、証券業界を挙げて煙に巻いている。日本もこういう個性的な起業家が登場する時代環境になったということだろうか。

 この次に孫社長が話題になるのは、いつ、いかなるテーマであろうか。

2016年7月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3353.2016年7月18日(月) 公表された中国の巨額の借金

 世界各地で繰り返されている血なまぐさい事件に目を向けている一方で、14日告示された東京都知事選がこの暑い中を21名の各候補者の間で厳しい闘いが行われている。まだ投票日まで2週間ばかりあるが、昨日メディアの世論調査の結果が発表された。それが意外な結果だった。もちろんまだ誰に投票するか決めていない人が多い中で、現在の数値や傾向がそのまま推移するものではないが、それでもひとつの目安にはなる。

 その目安としてリードしているのは保守分裂選挙の主役である小池百合子・元防衛相である。それを野党4党が共同推薦したジャーナリスト鳥越俊太郎氏が追い、やや遅れて追っているのが与党自民・公明党推薦の増田寛也氏だというから些か驚いた。この3人の中では、後塵を配すると予想していた小池氏がフロント・ランナーとは、都民の判断はまさにこの真逆だと思っていたので、あまりにも意外な結果に何がそうさせたのか考えてしまった。勝手な見方かも知れないが、私個人としてはこの3人の中で小池氏が一番都知事には不向きだと思っている。いずれにせよ、これから選挙戦がどう推移するのか、小池氏の言動を中心に他の2人の行方を注視したいと思う。

 さて、ネット報道によると中国の国家負債額がGDPの2.5倍に達すると政府系シンクタンクが発表した。財政事情が苦しい途上国と一部の先進国に打ち出の小槌で後から後へと支援、投資に手を貸し、これまでその見返りに自らの言い分を呑ませる援助外交を続けてきた。それが経済大国・中国も一皮剥けば台所は苦しいということが露呈されたのである。

 実際最近下された南シナ海における中国が主張する領海を認めない国際仲裁裁判所の判断も、国際的な基準から見れば明らかに違法であるにも拘らず、無法な中国に対して強く言えなかったり、同情的な姿勢を示した国々は、中国から投資を受けていた国々が多い。ところが、その成金大国・中国がこのままの財政事情であれば、危険信号が点灯することもあり得る可能性を示したことになる。

 この大借金は、ひょっとすると中国を身勝手な横暴から手を引かせるひとつの転機ともなり得る。

 では、そのGDPの2倍とはいかなる金額か? 国際通貨基金(IMF)も危惧する借金は、実に約2,650兆円だという。IMFは切迫していると警戒感を表しているようだし、中国社会科学院理事長も「企業の債務に問題が生じれば、銀行にも波及する」と怖いことを述べているが、これは下手をすると金融恐慌に発展する可能性も示唆している。

 わが国の債務額は、2015年末で1,238兆円であり、中国の半分以下でもあるが、早くから借金を減らすよう各界から指摘されながらも、日本のほとんどの政治家たちはこれを実行しようとはしてこなかった。中国の多額の負債が公になったからと言って気を許して、またまた懐の紐が緩むようでは困る。

2016年7月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3352.2016年7月17日(日) 国立西洋美術館、世界文化遺産登録へ

 トルコの一部軍勢力による決起は瞬く間に鎮圧されてしまった。市民を含めて政府軍・反政府軍を合せて290人以上が死亡し、軍司令官ら反乱軍の将校の他に裁判官と検察官ら7,500人の身柄を拘束して一段落した。

 今回クーデターが試みられたのは、これまでとかく強権的なエルドアン大統領に不満を抱いていた一部の軍幹部が立ち上がったが、先制攻撃も虚しく失敗に終わった。この鎮圧でエルドアン大統領は自信を深め益々強気になるだろう。不満分子の背後に、アメリカに亡命中のイスラム教指導者・ギュレン師がいたと大統領は彼を非難し、身柄を引き渡すようアメリカに要求した。

 トルコは観光立国として繁栄し、また親日的な国として日本人観光客も数多く訪れるが、近年治安上の不安が脳裏を横切り、観光客の姿も減少しつつある。私もトルコへは4回ほど訪れていろいろ楽しい経験や、危ない体験もした。最も際どかったのは、翌日トロイ遺跡を見学すべくチャナッカレに滞在中の1999年8月17日、明け方に発生したイズミット地震と呼ばれるトルコ北西部大地震に遭遇した時だった。20世紀最後の大地震と言われただけあって、M7.6の震度で、死者は1万7千人と言われているが、実際には死者、行方不明者を合せて4万5千人と言われている。その大きな揺れに一面怖い体験と同時に、イスラム建築の堅牢なモスクと実用的な伝統的絨毯に感銘を受けたことも事実である。街で出会った人々も親切だったし、特に子供たちが人懐こく可愛かったことを思い出す。

 それが、今のトルコ政府は大統領以下政府要人らが皆強面で、トルコ人らしい優しさが表面に表れてこない。つまりトルコらしからぬ国家を作り上げ引っ張っているのだ。国境周辺にISやクルド民族を抱えて地勢的に難しいシチュエーションにあり、国の舵取りは難しいとは思うが、何でも強引に封じ込んでしまう現在の強権エルドアン流儀は、少し考えを変えた方が良いのではないかと思う。地下に溜まった伏流水は、いずれまた地上に噴き出してくることは間違いない。

 ところで、このクーデター騒ぎで延期されていたユネスコ・世界遺産委員会で、日本の候補として挙がっていた「ル・コルビュジェの建築作品・国立西洋美術館」の建物が、1日遅れで世界文化遺産に登録されることに決まった。日本の世界遺産はこれで20件目である。

2016年7月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3351.2016年7月16日(土) トルコで軍クーデター鎮圧

 昨日のニースのテロ事件に続いて、今日もまた血なまぐさい事件に驚かされた。現地時間昨夜突如トルコで軍部によるクーデターが発生した。一部の軍人が強権的なエルドアン大統領政権転覆を図り行動に出たようだ。一時国営テレビを通して軍は国の全権を掌握したとする声明を読み上げた。休暇中だった大統領は急ぎ専用機でイスタンブールに向かった。そして、市民らに携帯とメディアを通じて自らは政権の座に留まっており、クーデターを支持する者は高い代償を払うだろうと述べた。更にクーデターの試みは失敗するだろう。与党支持者は路上に出て抗議するようにとも呼びかけた。

 首都アンカラとイスタンブールには、多くの兵士と戦車が現れ、爆発音が鳴り響いて民間人、警察・軍人、並びに反乱軍兵士を含めて194人が死亡したと伝えられている。

 このところエルドアン大統領の独裁姿勢が益々強まっている。かつて10余年に亘って首相を務めたが、それでは飽き足らず、一昨年大統領となって一層権力の拡大に意を注ぎ、更に憲法を改正して権力を強めつつある矢先だった。これが、イスラム教徒と軍部との間で軋轢を強め、軍部には大統領に対する不満が燻っていた。

 明らかに今度軍部内で決起した軍人は、ちょうど80年前にわが国の青年将校が起こした2.26事件とは異なり、若手将校ではなく、思慮分別のある筈の将官、佐官クラスが中心になっていたようだ。

 結局ほんの半日程度でクーデター首謀者は降伏し事態は収まったが、一時は深夜にヘリコプターや戦車を出動するなど、あわや内戦と思わせる場面があった。それでなくともトルコ国内ではイスラム過激派によるテロが頻発し、国民はその恐怖におののいている。テロを撲滅すべき軍部がテロリストと同じようなことをやっているようでは、とても国民は安心できないし、テロリストに益々狙われるようなことにならないだろうか。

 今度の事件では、市民の間にも犠牲者が出たが、反乱軍が外出を禁止したにも拘わらず、市民はそれを無視して彼らの戦車へ近づいてよじ登ったり、反乱軍兵士も市民に対して手荒な行為ができず、結局大統領の望む形でケリがついてしまった。

 今のところ日本ではこれほど危険な事態は起こることはなさそうだが、いつこれに似た事態が起きないとも言えない。とにかく物騒な世の中になったものである。

 このクーデター騒ぎで、今日決まりそうだった世界遺産委員会の今年度登録世界遺産の決定が持ち越され、建築家ル・コルビジェの設計した西洋国立美術館が登録されるのではないかと期待し、準備していた地元の人々をがっかりさせたおまけまでついた。

2016年7月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com