3631.2017年4月22日(土) 自民党世襲議員の世間知らずと思い上がり

 このところ自民党国会議員の失言や、プライベートな脱線行為が目につく。これには自民党の一強多弱のなせる気の緩みとたるみのせいもあるだろう。2012年の総選挙で自民党が圧勝し政権奪還を成し遂げたが、その際大勢の若手議員が当選した。彼らがあまり苦労もなく与党という風よけに守られぬくぬくとしているうちに、危機感もなく議員風を吹かせて、知らず知らず不見識や非常識を曝け出すようになったのだろう。

 経産省政務官だった中川俊直氏も2012年組で二世議員であるが、派手な女性スキャンダルが週刊誌に暴露され、政務官を辞めたばかりでなく、自民党も離党せざるを得なくなった。国会議員の資質も資格もまるで見られない。どうして、これほど自分の立場と役割が分からない人物が、国会議員になり要職を占めるようになるのだろうか。あまりにも情けない。

 本人が一番悪いが、実力政治家だった父親、所属する自民党ら周囲が過度に甘やかすからではないだろうか。

 いま2期目の衆議院議員の中には、とりわけお坊ちゃん二世議員が多く、彼らは世間を知らな過ぎるようだ。

 他方、昨日失言した山本幸三・地方創生兼行政改革担当大臣は二世議員ではなく、東大から大蔵省入省のエリートであるが、「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドがまったくない。一掃しなければ駄目だ」と博物館などの学芸員を軽蔑するようなことまで述べて、全国の学芸員からばかりでなく、今朝の朝日の読者投稿欄にはがん患者からも悪者扱いされたと厳しく指摘されている。世襲議員と同じように世間の実態を知らず、エリートかぶれの浅知恵で、言いたい放題言い放つ嫌味がふんぷんと感じられる。これに似たケースで山本大臣と同じ7回当選の失言大臣に今村雅弘・復興兼事故再生担当相がいる。記者会見で激高して顰蹙をかったが、訂正とお詫び会見をした直後に再び記者に怒号で応える傲慢さである。今村大臣もオツムが好い筈の東大OBである。更に沖縄県民の神経を逆なでする発言で物議を醸した鶴保庸介・沖縄担当大臣も東大出身である。こうして見ると現内閣の20人の閣僚のうち、東大出身者は7名を占め、そのうち3名がごく最近傲慢な発言と失言で批判を浴びている。周りが愚かに見えて思い上がり物事はこうやるものだとついエリート意識が露骨に表れてしまうのだろうか。

 一方評判の芳しくない自民党世襲議員の数は、現在の国会議員の中で桁外れに多く、第2次安倍内閣発足時に閣僚候補と党幹部候補には、全自民党議員の92%もの世襲議員がいたというウソのような話が伝えられている。彼らが仲間内でお互いを忖度して国政を動かしているとしたら、将来とんでもないことになり、いずれ世襲議員によって国が滅びる恐れさえ否定出来ない。

2017年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3630.2017年4月21日(金) 巨額の現金を持ち歩く不用心

 巷で驚くような事件が立て続けに起きた。それも似たような事件が時を置かずに発生し、首を傾げるような騒ぎにびっくりするやら、呆れるやらで、とても俄かには信じ難い。

 ことの始まりは、昨日昼日中に福岡市内の目抜き通りで宝石商の男性が、大金3億8千万円を銀行から引き出してトランクに積めパーキングに駐車中の車へ積み込もうとしたところを男2人に襲われ、その現金を奪われ車で逃走されてしまったことである。この事件には謎が多い。普通の感覚では、これほどの大金は現金化せずに、口座振り込み扱いにする。それに現金化する前後の男性の行動がすべて犯人に読まれていることが疑問である。加えて被害者が停めていた車の近くに犯人も駐車させていたり、終始行動を監視されていて何から何まで行動が見通されていたことだ。不可解なのは、銀行の対応である。顧客がこれほどの大金を引き出し、ひとりで持ち運ぶのに「みずほ銀行」はまったく警戒心を持たず、ひとりの警備員も配備しなかったことである。銀行業務の性質と常識から考えて理解に苦しむところだ。

 そこへ偶然であろうか、数時間後近くの福岡空港から出国しようとしていた4人の韓国人が多額の日本円を無申告で持ち出そうとして関税法違反で身柄を拘束された。この容疑者らは7億3千万円を持ち出そうとしていたというから、驚きも2倍である。だが、現時点では2つの事件には関連性が証明されていないという。

 いずれも現金管理の在り方と安全確保の観点から疑問を感じた。そこへ今日の昼間東京・銀座でも現金7千万円を持った男性が襲われ、そのうち3千万円を奪われたというニュースを知った。不用心にもほどがあると思う。現金で取引する業種が増えたのだろうか。そう言えば、昨年に比較して今年は現金紙幣の発行額が、昨年より8%程度増えて出回っているという。現金取引と言えば、ヤクザの世界が思い浮かび、怪しいお金、あぶく銭が出回った世相を表していると思ったが、金塊や貴金属の取引では現金決済が一般的だという。それならそれで、管理上はリスキーだからもっと安全管理に注意を払う必要があると思う。

 そう言えば、今日メールで元小田急山岳部の仲間から、この事件の銀行の手抜きについて批判的なコメントを送ってくれたが、通信業務のプロである彼は、同時に先日京浜急行踏切内で自殺願望の老人を救おうとして撥ねられ命を落とした銀行員の正義感溢れる行動に同情しつつも、踏切には緊急停止ボタンがあるので、その使用方が充分一般に知られていないことは問題だと指摘していた。

 なぜかどこかがおかしい。それにしてもほんの2日間の間に大金を持っていた人物に災難が降りかかった事件が3件もあったとは、異常としか思えない。宝石販売業界なども現金の持ち歩きなどの不用心にもう少し注意深く、もっと早く気付いて処方を講じないと、いずれ一層大きな事件が起きるような気がする。

 なお、昨日ブログで指摘した国連安保理事会の北朝鮮非難声明について、反対だったロシアが1日で態度を一変させた。結局ロシアの同意を得て国連の北朝鮮非難声明は全加盟国賛成の下に発せられることになった。「対話を通じて」の文言が挿入されたことでロシアも同意したという茶番である。さあ、どうする北朝鮮!

2017年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3629.2017年4月20日(木) 益々緊迫化する北朝鮮情勢

 米朝の武力衝突を懸念する報道が溢れている。今日も各テレビ局では、軍事専門家がアメリカの北朝鮮への先制攻撃の可能性、その場合の日本への影響、ミサイル弾に対する防護、等々説明してくれている。実際にアメリカがすぐにも攻撃するのか、或いは北朝鮮が先手を打つのか。まずは本格的な軍事行動に踏み切る可能性を示しながら、外交的、平和的な解決を模索するという線が常識的だと思う。アメリカは中国の北朝鮮への影響力行使を期待している。かつては、素振りだけであまり効果的な影響を行使しなかった中国が、最近では北朝鮮の核実験、ミサイル発射へ圧力を加えつつある。余禄であるが、これによってアメリカの対中印象が好転し、あれほど中国は為替操作をしていると批判していたのに、そんなことは言わなくなった。トランプ氏も現金なものだ。

 アメリカが先制攻撃を加えれば、最初に犠牲になるのは金正恩委員長であることを本人はよく承知しており、先手を打って決死的な覚悟で反撃を試みるだろうと見られている。懸念されるのは、仮に米艦隊が北朝鮮の重要拠点へピンポイント攻撃を仕掛けてもすべての基地を殲滅させることは不可能で、その場合難を逃れた基地から発射されたミサイル弾が日本国内へ打ち込まれることである。ぞっとする話である。

 当初北朝鮮にプレッシャーを与えるため北上すると言われた米艦隊カール・ビンソンの位置がはっきりせず、果たして朝鮮半島へ向かっているのか疑問視されていたが、今日アメリカ政府報道官は朝鮮半島へ向かって航行中であることをはっきり公表した。米朝の鍔迫り合いが深刻になりつつあるが、これに関連して昨日国連安保理事会では、北朝鮮による16日のミサイル発射を非難する声明についてロシアが異議を唱えたため公式発表出来なかった。ロシアの本意がどこにあるのか分からないが、一匹狼を止めた中国に代わってロシアが安保理事会の孤児となったようだ。

 その北朝鮮に対してアメリカ議会では、再びテロ支援国家に指定することを検討している。このドロドロになった北朝鮮問題はどうなるのだろうか。やはり気になって仕方がない。

2017年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3628.2017年4月19日(水) イギリスで総選挙を前倒し実施

 昨夕各テレビ・ニュースに突然テロップが表れ、イギリスのメイ首相が緊急記者会見で下院を解散して6月8日に総選挙を実施すると声明を出した。昨年6月イギリスは国民投票によりEU離脱を決定したが、与党保守党は政権をより安定させるため、政府のEU離脱政策を支持するかどうかについて改めて民意を問うことを決めた。議会では、保守党が僅かに野党労働党をリードしている程度であるが、直近の世論調査ではかなり優勢になったとみて、この際有権者からのより多くの支持を得て、強く安定したリーダーシップの下にEUからの完全離脱を実行しようとの意図がある。これから約2年間の準備期間を置いて実質的にEU離脱を図ることになるが、世界の国々が保守化、自国利益優先の国是に傾きつつある中で、イギリスのEU離脱が国際社会にどんな影響を与えるのだろうか、先が見えない。一方で日本はアメリカのTPP離脱により、対アメリカ2国間交渉が進められるが、日本は海千山千の駆け引きを使いこなすアメリカのトランプ流妖術に引きずり込まれないよう対処してほしいものである。

 この他にフランスでも23日に大統領選挙が行われるが、現職のオランド大統領は出馬しないことをすでに公表しており、こちらも極右のルペン候補と中道派候補らとの込み入った争いとなっている。

 さて、今日は毎年ミクロネシア大使館より案内いただいているアジアの祭典・チャリティー・バザーの会場、六本木の全日空ホテルへ出かけた。毎年妻と出かけるのだが、生憎今日友人のご主人の告別式に出席したので、急遽飯田ゼミの仲間、赤松晋さんを誘ったところ快く引き受けてくれた。年々来場者が増え、入り口前は押し合いへし合いのバザー会場だった。ジョン・フリッツ大使とも立ち話をしたが、昨年11月のミクロネシア独立33周年パーティ以来である。いつもながら大使はこの企画に熱心である。これだけ自国と他国々のプロジェクトに熱意があるのは、お人柄もあるだろう。

 安くて珍しい民芸品売り場には、これまで考えられなかったくらい多くの女性が群がっていた。少しでもミクロネシアのためになれば、われわれにとっても嬉しいことである。

 今年も昨年に引き続き常陸宮妃殿下が和服を召されてオープニング・セレモニーと民族ショーにお出になられた。

2017年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3627.2017年4月18日(火) アメリカと北朝鮮のチキンレース

 昨日韓国を訪れていたアメリカのペンス副大統領が、今日日本を訪れた。一足先に来日中のロス商務長官が二国間貿易協定について意見交換をしていたが、副大統領はこの問題にもちょっとプレッシャーを与えながら、本音である朝鮮半島における北朝鮮の出方について安倍首相と話し合った。

 北朝鮮では25日に建軍節、いわゆる朝鮮人民軍創設85周年を迎えるが、この日に核、ミサイルを打ち上げる可能性が取り沙汰されている。アメリカは今のところ何らの示唆的言動をせずに、北朝鮮の出方を見守っているところだ。

 ところが、どうも気がかりなのは北朝鮮高官らの発言が、攻撃されれば反撃するというそのターゲットが、韓国であり、日本であるということだ。特に拉致問題の交渉で日本と渡り合った、北朝鮮側代表だった宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使が、一旦戦争への火ぶたがきられれば、日本が最も反撃の対象となるような恫喝的な発言を平気で行っていることである。今日も日中のテレビでは、専門家を交えて、もし日本に向けてミサイルを発射した場合の反撃、防護の方法などを解説していたが、発射後5分以内に到着するミサイルをすべて撃ち落とすのは絶望的ではないだろうか。それにしても平和な日本に暮らしながら国土防衛とか戦争なんて普段考えてもいないことを、不意に現実のものとして考えるのは極めて難しい。テレビでは緊急訓練なども紹介していたが、こんなニュースが日常的に流されるようになっては、市民はとてものんびり暮らすわけには行かなくなる。当分気になる話である。

 さて、地球の気象がいよいよおかしくなったのか、先日北海道で雪が降ったが、今日も室蘭市内でかなりの降雪があった一方で、群馬県高崎市の気温は30℃を超えた。北朝鮮がいつもながら常軌を逸した行動を取っているが、自然現象まで北朝鮮に右へ倣えをしているようだ。

2017年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3626.2017年4月17日(月) 大統領に権力集中、トルコ憲法改正へ

  昨日トルコで憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、賛成51.4%、反対48.6%の僅差で改憲賛成者が上回った。今回の改憲では、エルドアン大統領の権限を拡大し、大統領への権力集中が一層強まることになる。死刑制度も復活させる意向のようだが、それは念願のEU加盟をより困難にさせるのでどう対応するか。

 現在の大統領制は言え中立を求められ、立法は議院内閣制的性格を帯びている。これが憲法改正により実権型大統領制となり、よほど気をつけないと大統領が独裁者の道を歩むことになる恐れがある。今度の改憲でどれだけ大統領の権限が強化されるかと言えば、

①大統領は国家元首と行政の長を兼ねる。

②副大統領(新設)、閣僚、高官の任免権

③国会解散、政令や非常事態宣言発令の権限付与

④憲法裁判事指名など司法人事権の掌握

⑤大統領の正統所属や与党党首就任が可能(これまでは中立であるため、政党所属は認められていなかった)

⑥大統領と国会は5年に1度の同日選挙で選ばれる。

 とかなり強大な権限が付与されることになる。この点で、最近参考になる事象があった。韓国の朴槿恵前大統領が失脚したことについて韓国国民の間には、大統領への権力集中が強まったことが大きな原因として反省点に挙げられた。むしろ、日本型議院内閣制の方が実情に即しているとして、議院内閣制が一部で検討されているようだが、トルコも余程エルドアン大統領による実権大統領制の権限行使を監視しないと、いずれクーデターなんてことになりかねない。

 さて、今日日本ペンクラブで2月の選挙で選任された新理事20名による初の理事会が招集され、新しい会長候補者が決まった。新会長及びわれわれ新理事は6月の総会で正式に決定される。ペンクラブには純然たる文学者の団体として、言論や表現の自由を守り抜くことを始めとして地味ながらいくつか重要な課題を課せられ、期待されている。責任が重い。この点を肝に銘じてペンクラブ発展のために尽くしていくことが大切だと改めて覚悟している。

2017年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3625.2017年4月16日(日) 北朝鮮のミサイル発射失敗に油断は出来ない。

 やはり心配していた通り北朝鮮がやってくれた。今朝ミサイルを新浦から日本海へ向け発射したが、幸いと言うべきか失敗に終わった。北朝鮮は世界中が固唾を呑んで注視していた中をミサイル打ち上げを強行した。アメリカの脅しも、中国の説得も功を奏さなかった。彼らは自信過剰でアメリカの出方を少し見くびっていたところがある。中国にしても少々舐められたような印象である。では、一発触発の緊張状態の朝鮮半島で、これから北朝鮮はどういう対応、戦略を取ろうとしているのだろうか。ひとつ間違えれば、朝鮮半島のみならず、わが国も火の粉を被る。更に東アジア全域に亘って混乱状態に陥る恐れがある。

 明日来日するソウル滞在中のアメリカのペンス副大統領は、失敗は予想していたことで失敗に対して新たな対抗措置は不要だと気にしていないと述べた。

 テレビで観る今日の首都ピョンヤン市内の様子は、普段と変わらず落ち着いた状態で市民に対するインタビューでも、誰もがいかに北朝鮮人民が金正恩将軍様のお陰で幸せな生活を送ることが出来、強国になったかと喋らされている。

 心配なのは韓国国内でも北朝鮮軍の侵入に備え、厳戒態勢が敷かれているが、仮にちょっとした衝突でもあれば、それは戦争状態に入ることになる。もし、ミサイルが使用されたら、日本国内の米軍基地がターゲットにされることは間違いない。否応なく日本も戦争状態に突入させられることになる。はっきり言って他国間の戦争に日本も引きずり込まれる可能性があるということである。

 1960年日米安保条約反対闘争で安保条約破棄を旗印に反対運動に熱中したが、結局条約は改定されてしまった。その結果沖縄を始め日本各地にアメリカ軍の軍事基地を永久に容認することになり、加えてその駐留費用のほとんどを日本が負担する羽目になった。資金は提供するわ、危険には晒されるわ、で今更の如く改定された安保条約が恨めしい。現在朝鮮半島へ向かって北上中の米空母カール・ビンソン艦隊からミサイルを発射するのではなく、日本国内の米軍基地から発射したら、北朝鮮は間違いなく報復的に日本国内の基地へミサイルを撃ち込もうとするだろう。わが国にとってもいよいよ臨界状態に近づいていると言える。

 それにしてもよりによって教育勅語を容認する安倍首相の祖父が、あの恨めしい60年安保条約改定を結んだ岸信介首相とは、平和日本にとって今も昔も疫病神一族だ。

2017年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3624.2017年4月15日(土) 日本の人口動態と少子高齢化

 総務省が昨年10月時点の日本の人口推計を発表した。50年後の人口推計については、つい先日国立社会保障・人口問題研究所が発表したばかりである。

 昨年の推計によれば、総人口は1億2693万人で、6年連続で減少している。これで今後の課題は一層はっきりした。2008年をピークに人口は漸減傾向にあり、少子高齢化現象が益々顕著になった。65歳以上の高齢者の、全人口に占める割合は27%を超えて過去最高となった。この傾向のまま推移するなら、今後益々高齢者が増え、彼らに掛かる社会保障費用負担は増加し、年金財政の改革が不可欠となる。それは充分理解出来る。だが、それ以上に政治家に国家財政の赤字を解消しようとの意欲が見えないことがより問題である。毎年財政的赤字を生んでいながら、その場しのぎで安易に国債発行で賄おうとする政治家、官僚には根本的に赤字財政改革に対する気持ちが欠けている。

 今回指摘された項目の中で興味を抱いたのは、労働の担い手となる15歳~64歳の「生産年齢人口」が大きく減り、総人口に占める割合が60.3%となったことである。これは若者が戦争に狩り出された終戦直後の60.0%に次ぐものである。これを補っているのが政府による外国人労働者受け入れ政策で、長期滞在をする外国人なのである。2015年10月から16年9月にかけて日本に3カ月以上滞在した外国人は240万人もいた。外国人の流入は過去5年間で50万人も増え、4年連続の増加である。これからも当分この傾向は続くことだろう。

 都市部の人口が増える大都市肥大化・地方過疎化の傾向は相変わらずで、東京を中心にした首都圏の人口が増え続けている。最も増えたのは東京であるが、次いで沖縄というのは意外だった。他には首都圏の埼玉、千葉、神奈川が増え、その他の県では愛知、福岡が増加した。

 その一方で、意外にも大阪、京都、兵庫など関西地区の大都市圏の人口はやや減少した。首都東京への集中は圧倒的で、東京一極集中傾向は益々強まるようだ。

 わが家の周辺でも空き地はどんどん失われ、ちょっとしたスペースにはマンションが建ち、狭い場所には一戸建て住宅が窮屈そうに軒先が押し合いへし合いするように建っている。昔はどこの住宅にもあった庭のある家が少なくなった。人の移動が、都市、住宅の形まで変えているのだ。

 さて、今日金日成生誕105年の記念日を迎えた北朝鮮では、何か挑発的で不穏な動きがあるのではないかと世界中が注目していたが、格別大きな変化はなかった。軍事パレードで新型のミサイルらしきものが公開されたが、北朝鮮はそれがアメリカに対して充分な威嚇になると述べていたが、どこまで本気なのか、相も変わらず困ったお国である。

2017年4月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3623.2017年4月14日(金) 熊本地震から早くも1年

 熊本地震が起きて今日でちょうど1年になる。熊本県庁では犠牲者の追悼式が行われ、安倍首相も参列された。各テレビ局とも当時の惨状と1年間の復興の様子を頻りに流していた。東日本大震災からすでに6年が経つが、津波と原発があった分熊本よりより苦労は多かったと思う。だが、熊本でも避難地区から戻ることが出来ない人たちがまだたくさん残されている。愚かなKY大臣・今村雅弘復興相のように、自主避難は個人の判断などと無責任はことを言っているうちは、被災者は救われない。

 今日は毎年恒例の小田急社友会総会が、いつも通り相模大野駅傍の「相模大野ホテルセンチュリー」で開催された。小田急電鉄は今月1日付で役員人事の変更があり、会長と社長が交代した。社長には新たに星野晃司氏が、会長には山木利満社長が、大須賀頼彦会長は取締役相談役になった。星野新社長が自己紹介を兼ねた挨拶の中で、小田急の現状、特に女性社員が増えたことを取り上げ、運輸現場に40名以上の女性がいて、初めて女性駅長が誕生したことなどについて触れた。

 かつて役員人事は一般的に6月の定例株式総会で承認されて決定していたのに、今回前倒しで新役員人事が機能するのは、株主に対して問題はないのだろうかと山木会長に尋ねてみた。それは若干あるようだが、これまで6月に新役員を決めると新年度スタートに2カ月遅れることになり、そのタイム・ラグが問題だったという。それより新年度のスタートに合わせて新人事をスタートさせる方によりメリットがあると言っておられた。阪神、阪急、東急など他の私鉄もそうやっていると聞き、時代が変わっていることを思い知らされた。山木会長と大須賀相談役とは1年ぶりに話をして、僭越だが、日本ペンクラブ理事に選出されたことを話して、6月総会で正式承認後に改めて挨拶に伺うことを伝えた。

 さて、先月末千葉県我孫子市でベトナム国籍の小学校3年生の女児、レェ・ティ・ニャット・リンちゃんが、何者かに襲われ殺害されて大きなニュースになっていたが、今日容疑者が身柄を拘束されたとの臨時ニュースが伝えられた。一日も早く捕まることを誰もが願っていたが、捕えてみれば、容疑者は彼女の小学校の保護者会長だと聞いて愕然とした。自分の子ども2人も同じ学校に通っていた。通学途上で生徒の安全管理をしていた保護者会長が、こともあろうに生徒を連れ去り殺してしまったのだ。保護者のひとりは、これでは怖くて保護者が安心して子供を学校に通わせられないと言っていたが、気持ちは分かる。こんな非常識で馬鹿げたことを誰が想像することが出来るだろうか。容疑者はまだ事件について黙秘しているらしいが、これから少しずつ実態が明らかになるにつれ、想像外のことが明らかになるかも知れない。暗い話である。

 いよいよ明日は北朝鮮で、金日成生誕105年を祝う祭日である。核実験か、ミサイル打ち上げをやるのではないかと噂されている。もし、そうなったらアメリカ軍が北朝鮮を攻撃する恐れがある。そのヒントというか、牽制としてアメリア空軍は、昨日アフガニスタンでISの地下施設を破壊するため、大規模爆風爆弾「モアブ」を使用した。どうも臨界状態に達しつつあるような雰囲気である。それでも北朝鮮は核実験を強行するのだろうか。

 明日の北朝鮮の動きが気にかかる。

2017年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3622.2017年4月13日(木) 理解し難い北朝鮮の動き

 アメリカがいくら警告しても効き目がない北朝鮮に対して痺れを切らして、トランプ大統領はいろいろプレッシャーをかけて朝鮮半島周辺には臨戦空気が表れ始めた。

 今朝の朝日「天声人語」には、1962年のあのキューバ危機時の米ソ核戦争勃発の恐怖について書かれている。来る26日に知研セミナーで「いまキューバが熱い」のテーマで講師を務めるが、その講義内容にもキューバ危機を取り入れている。あの突発的な騒ぎが起きたのは、大学4年時で卒論に取り掛かっていた頃で、当時えらいことになったなと思い、真剣に第3次世界大戦が始まるかも知れないと思ったものである。

 あの時は、アメリカのケネディ大統領とソ連のフルシチョフ首相が土壇場でお互いに手を引くことにより大惨事発生は避けられた。

 これだけ緊張感が高まっているこの時期に、北朝鮮は外国報道陣を招待し、一昨日の金正恩・朝鮮労働党委員長就任5周年記念に合せた最高人民会議開催、そして明後日の金日成生誕105年祭日「太陽節」を取材させるつもりのようだ。今日は金正恩委員長が群衆の中へやって来て、記念塔オープン式典でテープ・カットを行った。どうも意図がよく理解出来ない。その挙句にドカンとミサイルを打ち上げたら、トランプ大統領は本気で攻撃を仕掛けるだろう。北朝鮮側の報道を耳にする限りでは、強気一辺倒となっていて、本気でアメリカと戦いアメリカを倒すような強がりを見せているが、このまま元の鞘に納めることが出来るだろうか。一体どういうつもりだろうか。

 アメリカが今度ばかりは真剣になっているのは、オバマ大統領に代わり保守志向のトランプ大統領になって攻撃的になったことが大きい。そして、北朝鮮がICBM(大陸間弾道弾ミサイル)を開発したとの情報に、それが事実ならこれまで地理的に北朝鮮のミサイルはアメリカまで届かないと安心していたアメリカにとって、射程距離5千㎞のミサイル開発は脅威と映ったからである。

 今日もテレビ各局は、取材を許された場所からパレードに参加しようとする女性たちの姿を追っている。金正恩委員長には、良識の欠片が見られないのが心配である。

 さて、昨夏天皇が退位の意向を示されてから、政府も初めての事態に取り乱し、その取扱いに右往左往している。

 ここへ来て漸く、以下のことが大体決まりつつあるようだ。

1.特例法により退位は現天皇の場合に限る。

2.天皇退位は2018年12月、改元は19年の早い月

3.退位された天皇は上皇(太上天皇の略)と呼ばれ、皇后は上皇后と呼ばれる。

4.皇太子が天皇に即位された後、秋篠宮は皇嗣殿下(こうしでんか)と呼ばれ、秋篠宮家の補佐機関として「皇嗣職」を設けることを検討する。

  というものである。

 このようなあまり前例のない決め事を取り決めるのは、皇室に絡む事柄だけに大変だということは分かるが、話が表沙汰になってからすでに半年以上が経過している。あまりにも時間がかかっているのは、関係者の間でお互いに「忖度」し過ぎているからではないだろうか。スピードの現代社会においてこんなノロノロ運転では、上皇が誕生してから天皇制度はうまく機能するだろうか。

 最後に今日驚いたことは、北海道に雪が降ったことである。旭川では暴風並みとなり、札幌では積雪4㎝だったという。「冬来たりなば、春遠からじ」だろうか。

2017年4月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com