3629.2017年4月20日(木) 益々緊迫化する北朝鮮情勢

 米朝の武力衝突を懸念する報道が溢れている。今日も各テレビ局では、軍事専門家がアメリカの北朝鮮への先制攻撃の可能性、その場合の日本への影響、ミサイル弾に対する防護、等々説明してくれている。実際にアメリカがすぐにも攻撃するのか、或いは北朝鮮が先手を打つのか。まずは本格的な軍事行動に踏み切る可能性を示しながら、外交的、平和的な解決を模索するという線が常識的だと思う。アメリカは中国の北朝鮮への影響力行使を期待している。かつては、素振りだけであまり効果的な影響を行使しなかった中国が、最近では北朝鮮の核実験、ミサイル発射へ圧力を加えつつある。余禄であるが、これによってアメリカの対中印象が好転し、あれほど中国は為替操作をしていると批判していたのに、そんなことは言わなくなった。トランプ氏も現金なものだ。

 アメリカが先制攻撃を加えれば、最初に犠牲になるのは金正恩委員長であることを本人はよく承知しており、先手を打って決死的な覚悟で反撃を試みるだろうと見られている。懸念されるのは、仮に米艦隊が北朝鮮の重要拠点へピンポイント攻撃を仕掛けてもすべての基地を殲滅させることは不可能で、その場合難を逃れた基地から発射されたミサイル弾が日本国内へ打ち込まれることである。ぞっとする話である。

 当初北朝鮮にプレッシャーを与えるため北上すると言われた米艦隊カール・ビンソンの位置がはっきりせず、果たして朝鮮半島へ向かっているのか疑問視されていたが、今日アメリカ政府報道官は朝鮮半島へ向かって航行中であることをはっきり公表した。米朝の鍔迫り合いが深刻になりつつあるが、これに関連して昨日国連安保理事会では、北朝鮮による16日のミサイル発射を非難する声明についてロシアが異議を唱えたため公式発表出来なかった。ロシアの本意がどこにあるのか分からないが、一匹狼を止めた中国に代わってロシアが安保理事会の孤児となったようだ。

 その北朝鮮に対してアメリカ議会では、再びテロ支援国家に指定することを検討している。このドロドロになった北朝鮮問題はどうなるのだろうか。やはり気になって仕方がない。

2017年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com