3631.2017年4月22日(土) 自民党世襲議員の世間知らずと思い上がり

 このところ自民党国会議員の失言や、プライベートな脱線行為が目につく。これには自民党の一強多弱のなせる気の緩みとたるみのせいもあるだろう。2012年の総選挙で自民党が圧勝し政権奪還を成し遂げたが、その際大勢の若手議員が当選した。彼らがあまり苦労もなく与党という風よけに守られぬくぬくとしているうちに、危機感もなく議員風を吹かせて、知らず知らず不見識や非常識を曝け出すようになったのだろう。

 経産省政務官だった中川俊直氏も2012年組で二世議員であるが、派手な女性スキャンダルが週刊誌に暴露され、政務官を辞めたばかりでなく、自民党も離党せざるを得なくなった。国会議員の資質も資格もまるで見られない。どうして、これほど自分の立場と役割が分からない人物が、国会議員になり要職を占めるようになるのだろうか。あまりにも情けない。

 本人が一番悪いが、実力政治家だった父親、所属する自民党ら周囲が過度に甘やかすからではないだろうか。

 いま2期目の衆議院議員の中には、とりわけお坊ちゃん二世議員が多く、彼らは世間を知らな過ぎるようだ。

 他方、昨日失言した山本幸三・地方創生兼行政改革担当大臣は二世議員ではなく、東大から大蔵省入省のエリートであるが、「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドがまったくない。一掃しなければ駄目だ」と博物館などの学芸員を軽蔑するようなことまで述べて、全国の学芸員からばかりでなく、今朝の朝日の読者投稿欄にはがん患者からも悪者扱いされたと厳しく指摘されている。世襲議員と同じように世間の実態を知らず、エリートかぶれの浅知恵で、言いたい放題言い放つ嫌味がふんぷんと感じられる。これに似たケースで山本大臣と同じ7回当選の失言大臣に今村雅弘・復興兼事故再生担当相がいる。記者会見で激高して顰蹙をかったが、訂正とお詫び会見をした直後に再び記者に怒号で応える傲慢さである。今村大臣もオツムが好い筈の東大OBである。更に沖縄県民の神経を逆なでする発言で物議を醸した鶴保庸介・沖縄担当大臣も東大出身である。こうして見ると現内閣の20人の閣僚のうち、東大出身者は7名を占め、そのうち3名がごく最近傲慢な発言と失言で批判を浴びている。周りが愚かに見えて思い上がり物事はこうやるものだとついエリート意識が露骨に表れてしまうのだろうか。

 一方評判の芳しくない自民党世襲議員の数は、現在の国会議員の中で桁外れに多く、第2次安倍内閣発足時に閣僚候補と党幹部候補には、全自民党議員の92%もの世襲議員がいたというウソのような話が伝えられている。彼らが仲間内でお互いを忖度して国政を動かしているとしたら、将来とんでもないことになり、いずれ世襲議員によって国が滅びる恐れさえ否定出来ない。

2017年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com