3630.2017年4月21日(金) 巨額の現金を持ち歩く不用心

 巷で驚くような事件が立て続けに起きた。それも似たような事件が時を置かずに発生し、首を傾げるような騒ぎにびっくりするやら、呆れるやらで、とても俄かには信じ難い。

 ことの始まりは、昨日昼日中に福岡市内の目抜き通りで宝石商の男性が、大金3億8千万円を銀行から引き出してトランクに積めパーキングに駐車中の車へ積み込もうとしたところを男2人に襲われ、その現金を奪われ車で逃走されてしまったことである。この事件には謎が多い。普通の感覚では、これほどの大金は現金化せずに、口座振り込み扱いにする。それに現金化する前後の男性の行動がすべて犯人に読まれていることが疑問である。加えて被害者が停めていた車の近くに犯人も駐車させていたり、終始行動を監視されていて何から何まで行動が見通されていたことだ。不可解なのは、銀行の対応である。顧客がこれほどの大金を引き出し、ひとりで持ち運ぶのに「みずほ銀行」はまったく警戒心を持たず、ひとりの警備員も配備しなかったことである。銀行業務の性質と常識から考えて理解に苦しむところだ。

 そこへ偶然であろうか、数時間後近くの福岡空港から出国しようとしていた4人の韓国人が多額の日本円を無申告で持ち出そうとして関税法違反で身柄を拘束された。この容疑者らは7億3千万円を持ち出そうとしていたというから、驚きも2倍である。だが、現時点では2つの事件には関連性が証明されていないという。

 いずれも現金管理の在り方と安全確保の観点から疑問を感じた。そこへ今日の昼間東京・銀座でも現金7千万円を持った男性が襲われ、そのうち3千万円を奪われたというニュースを知った。不用心にもほどがあると思う。現金で取引する業種が増えたのだろうか。そう言えば、昨年に比較して今年は現金紙幣の発行額が、昨年より8%程度増えて出回っているという。現金取引と言えば、ヤクザの世界が思い浮かび、怪しいお金、あぶく銭が出回った世相を表していると思ったが、金塊や貴金属の取引では現金決済が一般的だという。それならそれで、管理上はリスキーだからもっと安全管理に注意を払う必要があると思う。

 そう言えば、今日メールで元小田急山岳部の仲間から、この事件の銀行の手抜きについて批判的なコメントを送ってくれたが、通信業務のプロである彼は、同時に先日京浜急行踏切内で自殺願望の老人を救おうとして撥ねられ命を落とした銀行員の正義感溢れる行動に同情しつつも、踏切には緊急停止ボタンがあるので、その使用方が充分一般に知られていないことは問題だと指摘していた。

 なぜかどこかがおかしい。それにしてもほんの2日間の間に大金を持っていた人物に災難が降りかかった事件が3件もあったとは、異常としか思えない。宝石販売業界なども現金の持ち歩きなどの不用心にもう少し注意深く、もっと早く気付いて処方を講じないと、いずれ一層大きな事件が起きるような気がする。

 なお、昨日ブログで指摘した国連安保理事会の北朝鮮非難声明について、反対だったロシアが1日で態度を一変させた。結局ロシアの同意を得て国連の北朝鮮非難声明は全加盟国賛成の下に発せられることになった。「対話を通じて」の文言が挿入されたことでロシアも同意したという茶番である。さあ、どうする北朝鮮!

2017年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com