3249.2016年4月5日(火) 若者が本を読まなくなり、書籍が売れなくなった。

 単行本や雑誌の売り上げが近年急速に落ちているようだが、それにはいくつか現代的な原因があると思う。その最大要因に若者が書物を読まなくなったトレンドがある。それに近年若者が溺愛しているスマホ利用者が増えて、書物まで電子書籍で読む人が増えたために、書店で購入する人が減っていることが大きいようだ。

 実際書物を読まない若者が増えたことは事実のようで、この傾向が進めば文系の学生はどうやって頭を鍛えるのか、特に創造性を養うには他にどんな有効な手段があるか分からなくなる。いま「吾輩は猫である」が、漱石没後100年記念として朝日新聞に再連載されているが、中学生のころに岩波文庫で読んだ時以来の記憶を呼び戻しながら、楽しんで読んでいる。細かいことは記憶の彼方であるが、ところどころ思い出してはひとり悦に入っている。やはり若い頃に良質の文学作品を読めば、必ず自分に還って来る。

 さて、このように書物が売れなくなっている昨今であるが、岩波書店が発行している隔月刊誌「文学」が、今年の11月、12月号で休刊になるという。これまであまり読んだことはないが、創刊が1933年というから歴史と伝統のある雑誌で、日本文学の発展に貢献してきたものだ。誇り高い岩波書店としては、休刊は苦渋の決断だったろう。

「文学」は三島由紀夫らも執筆した、最新の文学研究の成果を普通の読者に紹介する雑誌として必ずしも堅い雑誌としてではなく、幾分大衆的な雑誌として親しまれてきたが、岩波では大学での文学研究に逆風が吹いている状況を考慮したという。これには、昨年文科省が「教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院は組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に取り組んでほしい」と国立大学の文学部不要論を唱えたことから、文学への興味と関心が一層薄れると考えられたのではないか。更に販売部数が減少したことを大きな休刊の理由として挙げている。

学生時代に岩波の「世界」や、思想の科学研究会の「思想の科学」(1996年廃刊)をよく読んでいたが、流石の岩波も時代には勝てなくなったのだろうか。せめて岩波には「世界」だけでも守ってもらいたいものである。

2016年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3248.2016年4月4日(月) 思い上がるメディア、朝日新聞とテレビ東京

 自称「メディアの天下人」朝日新聞と「成り上がりテレビ局」テレビ東京の両社と、不毛とも言えるバトルを開始してから好い加減時間が経つ。朝日は昨年6月からだから大分長い闘いとなっている。昨年6月5日付一面記事「高齢者の地方移住を」が端緒である。この表現がお年寄りを軽視、侮蔑してお年寄りに失望感を与えている。「朝日姨捨山説」たる所以である。私の知る何人かのお年寄りも、がっかりし憤然としていた。

  爾来この朝日とのバトルを続けて来て分かったことがいくつかある。自らを「朝日人」と名乗る朝日新聞という種族は、常識では考えられないほど、自分たちは他の人間とは違って秀でた選民で、偉いのだと自惚れきっていることである。こんな気持ちでよくぞ世知辛い世間を生き抜いていけるものだと呆れている。傲岸不遜も極まれりで、前記記事に関して高齢者を愚弄していると指摘したところ、記事内容は自分たちの考えではなく、日本創成会議が打ち出した提言をそのまま掲載したもので高齢者を愚弄する気はないと責任転嫁し、それなら誤解された朝日としては不本意である筈だから自社の独自の社論を提示すべきだと再び回答を求めると、以降一切応えようとしない。さらに、いくつかの朝日に関する質問と、朝日が報道しなかったり、他社に後れを取ったニュースについて質問すれば、流石に恥ずかしいのか、応えがない。何とかしてこのバトルを停止するには、回答を出さず無視を決め込むことだと愚かにも信じていることである。

 私が直接社長に会いに行き話をすると言えば、それだけは断ると回答がある。9.11同時多発テロ1ヶ月後の朝日全面のレポート内容がメディアのリーダーらしからぬお粗末さだと具体的に指摘したことに対しても、ひたすら黙秘し、抗弁もしない不条理さでよくぞ今日までメディアのリーダーと傲慢にも名乗れたものだ。

私もいくつかの対抗策を考えているが、そのひとつとして先月末スポンサー健康食品企業5社社長に宛て、簡単な経緯を書いて高齢者を侮辱する朝日には広告掲載を止めることをお願いする書状を送付したところである。この結果次第では次の手として、第2の矢、第3の矢を放つつもりである。

 テレビ東京は、昨年10月1日に放送したニュース番組「アンサー 潜入テレビ初!飢餓の島で見た戦争」を放送して以来のバトルである。同ニュースで戦没者遺骨収集事業に対して誤解と事実誤認の報道内容と、事業に関わった旧厚生省、遺族会、戦友会や遺族を傷つけるような内容について私自身も同事業に関わったひとりとして強く抗議した。

また、昨年12月30日「日本人として知っておくべき戦後の51人」番組放送中に「湯川秀樹博士がノーベル賞を2度受賞した」とか、「湯川博士が亡くなって14年が経った(実際には放送日時点で34年)」と好い加減で致命的な誤報に対して、訂正を求めた。

だが、いずれも不誠実で前者については言い訳、後者については無視するばかりである。これについて対朝日同様今後スポンサー企業に事実を伝えることを考えている。現在すでに放送倫理・番組向上機構(BPO)に2度質問しているが、音沙汰がないので、これからBPO放送倫理検証委員会委員長に宛ててテレビ東京の不誠実な対応について書状を送るつもりである。

 いずれにせよ、言論の自由の重要さについて天下の朝日も、テレビ東京も偉そうにほざいているが、まったくその気もなく、誠意の欠片もなく一読者、一視聴者の声なんて歯牙にもかけないスタンスで、あまりにも傲岸不遜である。メディアなんて所詮こんな非常識なものなんだろうか。これなら反って相手にとって不足はないと思っている。

2016年4月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3247.2016年4月3日(日) オバマ大統領は被爆地広島を訪れるか。

 ワシントンで50ヶ国以上の首脳が出席して開かれていた核セキュリティ・サミットを終え、安倍首相は今日帰国した。具体的な成果は見えにくいが、ここでも中国の習近平国家主席が大国としてその存在を訴えるべく核テロの脅威に対して国際的な協力を積極的に推進していくと表明した。

 同時に中国には、世界の電力需要を見込んで原発の海外進出戦略を進める狙いもある。サウジ・アラビアやアラブ首長国連邦、南アフリカなどへ安く安全性の高い原発施設を売り込もうと習主席自らこれらの国を訪れている。だが、中国内では原発施設の建設が始まってまだ時間が経っておらず、事故が起きた際のメルトダウンや放射性物質の大量漏出が起きる心配があると、世界の専門家は懸念している。

 口だけで言っているうちはいいが、実際さほどの経験があるわけではなく、単に自国の立場を高く見せるためだったり、事故の心配を漏えいするようでは、まだ世界へ販売外交は控えるべきだと思う。

 さて、核セキュリティ・サミットは終わったが、11日から広島で主要7ヶ国外相会合が開かれるのに合わせて、核保有国を含む7ヶ国外相が平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花することが決まった。各国外相は広島平和記念資料館も訪問する。今までアメリカの大統領と国務長官が訪れたことはなかったが、今回初めてケリー国務長官が訪問する。

 来る5月に開かれるG7首脳会議(伊勢志摩サミット)に訪日するオバマ大統領も広島を訪れるよう、関係者の間で現在調整が行われている。残り任期が少なくなったオバマ大統領が、核なき世界を華々しくアピールし、ノーベル平和賞を受賞した就任当初に比べて、核撲滅へのメッセージが幾分輝きを失い、やり残したことが多いと言わている。その中で、核廃絶への姿勢を訴える点では、被爆地広島を訪れ、各国首脳とともに核兵器のない世界を目座すとのメッセージを発することはオバマ大統領にとってタイムリーであり、大統領の功績としてもプラスに左右すると思う。

 原爆投下は戦争の早期終結のためには意味があったとして、原爆投下の正当性を主張する多くのアメリカ人の気持ちをどう核のない世界へ気持ちを向かわせるかということが求められているのではないか。

2016年4月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3246.2016年4月2日(土) 小中陽太郎さんがペンを退会?

 小中陽太郎さんのあまりにも唐突な日本ペンクラブ退会届にはびっくりした。もちろん理事も辞めるという。「びっくりぽん」である。

今日は花曇りでやや寒いとの天気予報が出ていたが、前々から京王線仙川駅近くで恒例の花見をやろうとお誘いを受け楽しみに、待ち合わせ時間に京王線調布駅へ出かけた。男女7人が向かった先は、深大寺だった。わが家からそれほど遠いわけではないが、訪れるのは初めてだった。近くの神代植物公園周辺ともども、まさに桜は満開だった。

 その後小中さんが理事長を務めている仙川駅近くの一般財団法人プラザ財団へ行き、ドイツ在住のアーチスト近藤愛助氏の写真展示を拝見した。曾祖父が戦後アメリカの日本人収容所に抑留されていた記録を写真に収めたものだった。その後インド・カレー店で会食となり、そこで小中さんが正式にペン退会について浅田次郎会長宛退会届コピーを示され、退会を決意した事情と経緯を説明された。

今のペン執行部のやり方には、かねがね不満を漏らしていたことは、われわれペン会員は承知していた。それらについて再三に亘って質問し、理のある説明を求めてきたが、その都度言い逃れられてしまった。中々改革が前へ進まない。問題はペンの不明瞭会計であり、それを許す事務局の慣れ合い体質である。ペンの財布から資金がどんどん無くなり、国際ペンへの貸付金と対応や、著作権問題の不誠実な処理、理事選出問題、等々不透明な問題が吹き出している。それを良識派の小中さんが追及してきたが、姑息な浅田次郎会長以下執行部が不十分な説明で追及を逃れようとしている。小中さんも長年問題点を追及してきたが、もう手に負えないと投げ出したように思える。

折角昨年の理事選挙で改革派としては、それなりの成果を挙げて漸進的にあるべき方向へ踏み出したばかりである。ここで親分に匙を投げられては、子分としては思案投げ首である。今日参加しなかった常務理事の大原さんを交えて今後の対策を考えなければならない。

 それにしても小中さんも随分思い切ったことをやるなぁという気がしている。これほどの大決断をされるなら、前以って一言われわれにも相談していただきたかったというのが本音である。とにかくあまりのショックに呆然としている。

2016年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3245.2016年4月1日(金) 女子中学生誘拐事件に見る意外な判断

 今日から新しい年度が始まる。新入社員の入社式が行われたり、地方では小学校の入学式が行われたところもある。その名の通り、フレッシュマンはいつまでもフレッシュマンでいてほしいものである。

 さて、数日前に2年間も行方が分からなかった埼玉県朝霞市の女子中学生が都内東中野の警察に身柄を保護された。突如姿を現した少女と2年間もアパートに拉致していた大学生の事件をメディアは重点的に伝えている。この事件は、大学生によって誘拐され、拉致されていた女生徒が東中野のアパートから逃げ出し、公衆電話を使って警察に助けを求め保護されたものである。誘拐された時中学1年生だった生徒は、本来ならこの3月に義務教育を終えて卒業する筈だった。その間両親は駅前でビラ配りをするなりして必死になって愛娘を探していた。2年間の誘拐は女生徒に大きな心の傷を負わせたことだろう。両親にとっても可愛い娘が戻ってきたことは嬉しいことではあるが、娘の心の傷をこれからケアして行かなければならない。

 犯人は国立千葉大学工学部の学生である。この学生は今月大学を無事卒業したばかりである。在学中カナダで語学研修と、ロスアンゼルスで軽飛行機の資格取得のために1年間留年して今年卒業した。随分余裕のある生活を送っているので、金銭目当ての誘拐犯というわけではないと思われている。今は逮捕され警察の取り調べを受けているので、追々事件の全容もはっきりしてくるだろう。

 ついては、この事件を通じて理解し難いことがある。それは「卒業」と「退学」である。「卒業」は、女生徒が在籍していた中学校が生徒に中学校の卒業証書を授与したことである。その生徒は1年間しか通学しなかったが、中学校の過程を終了し、中学生として身に付けるべき学力を有していると認められたことになる。あたふたと急いで卒業証書を与えたということは、朝霞市教育委員会と学校が卒業するに足る条件をクリアしたということである。だが、どうも素直に納得できない。女生徒は同情されることは分かるが、実際には中学校に1年間しか通わず、試験も受けず部屋に監禁されていたので、卒業レベルをクリアしているとはとても思えない。更に気がかりなのは出席日数が他の生徒に比べて精々1/3にしか過ぎず、決められた出席日数が不足しているのではないだろうか。どういう根拠で「卒業証書」を授与したのかさっぱり分からない。

 もうひとつの「退学」についても訝しい。犯人の千葉大学生は、この3月に必要単位を取得して卒業した。それが、千葉大では何を考えているのか、彼の卒業証書をはく奪して千葉大卒業生リストから削除しようとしていることである。これから対応については大学内で検討するらしいが、いかに不名誉で、大学の名を汚そうとも、在学中ならともかく卒業後に授与した卒業証書を取り上げようというのはいかがなものだろう。大学にとって許しがたい破廉恥な学生から、大学に在籍したという事実を永久に消し去りたいのだろう。いくら何でも大学側の幼児症的我儘ではないか。それなら、入学を認めなければ良かったということになるのではないか。

 この学生は、確かに大学にとってはお荷物学生・卒業生だろう。だからと言って、自分たちの都合だけで実際に学んだ学生の存在を排除してしまおうというのは、決して教育者のやるべきことではないと思う。

 ひとつの事件でも本質以外に想像を超えた理不尽なことが起こるものだということを、図らずも知らされた。

2016年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3244.2016年3月31日(木) ビルマ民主化政府発足も前途多難

 2015年度末となった。アベノミクスにも暗雲が漂う中で、いずれ各企業の決算書が明らかにされるだろう。本当のところはどの企業が儲け、赤字になったのはどこの企業か、中々予想し難い。

 それにつけても、かつては日本経済成長の鑑であり、夢でもあった東芝家電部門とシャープの身売りという残念なニュースが、各テレビ局でも惜しむかのように伝えられていた。花形だった東芝は悪質な経理処理により大きな赤字を出し自ら首を絞めることになり、その結果白物家電部門を中国企業に売り渡すことになった。

 一方シャープは、すでに1ヶ月前に仮契約していた台湾の鴻海精密工業の傘下に入ることが正式に決まった。シャープは大型液晶テレビの大当たりで一時は亀山ブランドとして華々しい実績を上げ、同じテレビ・メーカーを羨ませるほどだったが、新商品を打ち出すことなく、また経営の舵取りを担う経営者に人材を得ることができなかった。その結果急転直下業績は下降線を辿ることになり、アジア企業の手に落ちてしまった。厳しく言えば、栄耀栄華のなれの果てである。

 さて、今日書き記したいことが2件ある。ひとつは、外国人旅行者の日本への入国者の増大で観光収入が増加し、国家財政を大きく潤してくれる反面入国者計画の修正と受け入れ態勢の手直しが必要になったことである。

 まず、この数年倍々ゲームで伸び続けている訪日客予想について大きく上方修正したことである。昨年の外国人訪日客が過去最高の1,973万人だったことから、2020年に2,000万人の見込み数を大幅に修正して、実に2倍の4,000万人に増やし、2030年には6,000万人にまで増やそうとの希望的目論見である。これらの観光市況判断のうち一番気になるのは、役人が観光業や外国人旅行客の嗜好について充分な知識がないまま机上で安易に数字だけを楽観的に修正していることが引っかかる。受け入れ施設についても今になって慌てて都内ホテルが不足すると慌てだしたり、どうも長期的ビジョンで計画が立てられていない印象がしてならない。この調子では、まだまだ新たな問題点が表面化するのではないかと危惧している。

 2番目に気になったのは、ビルマ(ミャンマー)の新政府発足である。昨年11月の総選挙により国民民主連盟(NLD)が圧勝して漸く民主的な政権のスタートが期待されているが、この国恒例のノンビリズムで、すでにあれから4ヶ月以上が経過した。NLD代表のアウン・サン・スー・チーさんがすべてを仕切ることになるようだが、憲法上大統領には就けない。懐刀のティン・チョー氏を大統領に就任させて、自らは18の閣僚ポストの内4つの椅子に座り睨みを利かすようだ。中でも外相はこの国の誰よりも海外に顔を知られた人物だけに、うってつけであると思う。スー・チーさんの外交交渉力を期待したい。

 問題は、半世紀以上に亘って政権を掌握していた軍部の力をどうやって抑えることができるかということである。当初はスー・チーさんが憲法上なれない大統領になるために、密かに軍部と話し合いを行ったが無為に終わった。この点を考えても、国会議員の1/4が軍部に充てられる現行憲法下では、思うように軍部を操ることは難しい。NLDとしては真の意味のビルマ民主化のための一里塚として、いずれ憲法改正を行わなければならない。前途は多難である。

 軍部はこれまで中国に顔を向けていたようだが、幸い新政府は日本に対して好感情を抱いているようなので、今後経済支援を続けながら両国間の友好関係を深めていければ、きっとお互いにプラスになることと思う。

 かつて極めて親日的だったビルマの人たちを思うと、アジアで最後のマーケットと言われるこの国の市場に大きな期待と希望が持てることを確信している。

2016年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3243.2016年3月30日(水) 安全保障関連法案施行される。

 昨日午前0時を期して安全保障関連法案が施行された。昨年9月の国会で法案が成立し、その後憲法学者を始め、有識者や市民団体が反対行動を行ってきたが、安倍政権は一切耳を傾けなかった。安倍政権が目指すのは、国連平和維持活動(PKO)のような国際社会の場で日本の存在感を高めることのようだ。

 それではこれからどうなるのか。いろいろな意見があるが、日本が戦争に巻き込まれる可能性が高まることは間違いない。そんな空気を反映するように、今春防衛大学校卒業生で自衛隊への任官拒否者が、419名中47名もいた。昨年の25名に比べてほぼ倍増した。これは自衛隊で海外に派遣されて命を落とすことを避けたいという学生が増えたということであり、明らかに戦争法案と言われる安保関連法案の成立が効いている。

 一方昨日参議院本会議で2016年度予算が可決、成立した。年々増え続けている国家予算は、ついに過去最高の96.7兆円になった。その内1/3の32兆円が社会保障費に充てられる。予算面からも少子高齢化が浮き彫りである。夜中の安保関連法案施行に歩調を合わせるように、防衛費の膨張も目立っている。5.3兆円はこれも過去最高である。かつては、1兆円がひとつの壁と見られていたが、一旦堤防が決壊するや濁流が流れ込んだように一気に5兆円までやってきた。これで軍備を拡張するのだろうが、これだってアメリカの言いなりになって整備するわけである。結果的に見かけ上軍事力は高まっているが、日本の思うように自衛隊を動かせない構図になっているとは、軍事評論家・小川和久さんの話である。去る14日小川さんに会った時、小川さんの著書「日本人が知らない集団的自衛権」の中身についても話した。日米同盟、つまり日米安保条約によって日本の自衛隊はアメリカによってがんじからめに抑え込まれていて、どうにもならないと言っていた。

 アメリカ大統領選のトランプ候補のように、日米同盟を相当曲解してアメリカ有利に改定しようと考えているアメリカ人が結構いるようだが、実態は日本に不利に、不経済的に施行されているということが分からないようだ。

 早晩安保条約についても是々非々の論議が戦わされるようになるだろう。

 なお、選抜高校野球準決勝で、母校?龍谷大平安高校は、奈良の智辯学園に9回裏サヨナラ逆転負けを喫して念願の百勝を挙げることはできなかった。9回裏は1アウトでランナーなしだったが、その後4連続安打を打たれて2x-1で敗れてしまった。テレビ前で校歌を唄えず、甲子園通算100勝は夏までお預けとなってしまった。

 

2016年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3242.2016年3月29日(火) 前立腺検査結果はセーフ

 今日嬉しいことがあった。先週目黒区緑ヶ丘の泌尿器科医院いいがやクリニックで血液検査をしてもらった前立腺検査は、まず現時点では前立腺癌の心配はないという診察結果だった。飯ケ谷先生が診断室に入室するやニコニコしながら、心配する必要はないでしょうと言っていただきホッとした。

  昨年8月慶応病院の人間ドック検査では、前立腺癌の基準数値PSAがやや高いので専門医に診てもらうようアドバイスされた。12月にいいがやクリニックへ伺ったところグレーゾーンにあるがそれほど慌てることはなく、今年3月ごろいらっしゃいとのお話だった。それが、結果的に深刻な話でなかったのは幸いだった。

 検査報告書を手に飯ケ谷先生のご説明によると、トータルPSAは6.52で4以下が望ましい。私の数値はフリーPSAが1.74と低いので、診断数値としてのフリー/トータル比が26.7となり、望ましい目標数値25を上回ればいいと言うことだった。結果的にほとんど問題ないというご託宣であった。今後は半年に1度くらいのペースで血液検査をしてもらうということに落ち着いた。すっかり気分を良くして、夕食は妻を外食に連れ出してノンアルコール・ビールで乾杯した。

 さて、昨日旧民主党と旧維新の会が合流して「民進党」として再出発した。衆参両院議員は156人の野党第1党である。安倍政権の暴走を止めると強調しているが、民主党政権時代に打ち出したマニフェストは空手形に終わり、内部対立して崩壊した轍を踏まないことが絶対的に求められる。

 昨日の発足に際しても突然「共生社会をつくる」と宣言したが、抽象的過ぎてよく分からない。「共生」と言うだけでは、何と何を共生させる社会を目指すのか、皆目分からない。少しは党内に不満分子を抱える旧党同士が合流に至るまでに、目指す方向性の中で発表すべきだが、これまでまったく説明すらしていない。これが旧民主党の悪い慣例だ。夏の参議院選挙はもう目の前に迫っている。果たして新生「民進党」は独り立ち出来るだろうか。

2016年3月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3241.2016年3月28日(月) パキスタンのテロと朝日新聞の劣化

 ブリュッセルの連続テロ事件で大きなショックを受けたばかりなのに、昨夕パキスタンのラホールでキリスト教徒を狙ったテロが起き、70名以上の死者を含む多数の負傷者を出した。アラブ諸国に次いでイスラム過激派の巣窟でもあるパキスタン国内には、以前から度々テロが発生していた。タリバンの巣窟、アフガニスタンと陸路で繋がっているせいもあり、テロリストはかなり自由にパキスタン国内へ入り込むことが出来る。特に一昨年12月には、学校で生徒たち約150人がテロの犠牲になった。昨夕のテロはイスラム過激派「パキスタン・タリバン運動(TTP)」が、イースター中のキリスト教徒を標的に狙ったことを明らかにした。

  このテロについてTTPが現地メディアの他に日経新聞に電話で伝えたとあって、日経は特ダネもどきの大きな取り上げ方である。夕刊1面の他に社会面にまで詳しい記事が掲載されている。その一方で、メディアの帝王を自称する朝日新聞には、哀れにも何のコメントもない。最近の朝日の情報収集力の弱体化を再び思い知らされることになった。いつも偉そうな対応ばかりしているが、もっと謙虚に、かつ貪欲に取材に当たってジャーナリズムのあるべき道を歩んでもらいたい。一見正論らしきことを得意になって主張するが、裏付けと信ぴょう性に加えて、現場で臨場感が感じられる取材力のないのが朝日最大の欠点である。そこへ最近ではニュースの伝え方が遅くなった。主張するのも結構だが、メディアとしては速報性はメディアの武器であることを忘れてはならない。最近の朝日の劣化と地盤沈下ぶりには、聊かイライラする。

 外務省に照会すれば簡単に分かることである。お高く留まっている朝日はそれさえやらなかった。

 ラホールのテロは、すでに70人以上の犠牲者が出ているという。明日の朝刊とそれ以降の朝日の関連記事がどう掲載されるか、お手並み拝見である。

  さて、昨日の本ブログでも取り上げたが、案の定昨日優勝した横綱白鵬への非難が大分出ている。結びの一番の後はテレビを観ていなかったが、賜杯を受け取った後の優勝インタビューの最中にファンからヤジが飛んで、その場で申し訳ないと謝ったそうだが、内心では勝てば好いだろうとの気持ちがあったようだ。36回目の優勝は、ダントツだが、自分自身でも力の衰えを多少感じるところがあるようで、それが時に粗っぽい相撲を取らせるようだ。自分より弱い大関陣への報道の過熱気味の取材もお気に召さないようだ。

  しかし、大横綱の白鵬も最近は泰然自若たる余裕が感じられなくなった。いつまでこの強さを維持していけるだろうか。

  選抜高校野球準々決勝で龍谷大平安高校が延長12回の末、明石商高に2x-1でサヨナラ勝ちしてベスト4に勝ち上がった。これで甲子園通算99勝となった。明後日は準決勝だが、何とか勝って名誉の百勝目を記録して決勝戦へ駒を進めてほしいものである。

  ♪紫におう 雲のかなた 希望の星の燃ゆるところ~♪

                                                                                                          (龍谷大平安高校校歌)

2016年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3240.2016年3月27日(日) 横綱白鵬逃げて優勝

 昨日北海道新幹線が開業して、地元経済界から経済効果が年140億円に上がると試算され歓迎されているが、まだ北海道の中核都市である札幌に通じていないことから、まだ経済効果は十分ではないとの声もあり、評価は将来に委ねられている。

 そこへ運航するJR北海道から毎年約50億円の赤字が見込まれると厳しい収支予測が発表された。JR北海道は鉄道事業全体で1年約400億円の営業赤字を抱えて収支改善の途上にある。そこへ新たに新幹線の赤字が上乗せされ、このまま果たしてやっていけるのだろうか。運行状況もJR北海道はとかく事故、トラブルが多く、国交省から行政処分を受けたことも再三ある。新幹線は他の整備新幹線同様に漸くスタート地点に立ったが、雪による季節変動要因も多くてこの先必ずしも東海、山陽、北陸新幹線のように安定した営業成績が望めるわけではない。はっきり言って一種の政治路線である。

 実際やり方が政治と似ているではないか。毎年歳入不足でも赤字国債を発行して必要経費を生み出す財政支出のやりくり算段は、国家財政のサンプルそのものである。今ではこのやり方が、IMFからも首を傾げられている。その国家財政の悪例を北海道新幹線でも行おうとしているのだ。ここには地元選出代議士の政治力がまかり通っているわけである。

 もうこの古い手法は止めたらよいと思うのだが、地元出身の田舎代議士にとっては表面的には地元に貢献したポーズを取れ、自分自身は地元で有難がれ、最後のツケは沿線外の住民や国民に回って来ることは明白である。

 もうそろそろこんな茶番で、新幹線開業を喜ぶことは終わりにすべきではないだろうか。新幹線が通ったと無邪気に喜んでいる地元民には申し訳ないが、このカラクリに目覚めようではありませんか。

 さて、毎場所荒れると言われる大相撲春場所が今日千秋楽を迎え、横綱白鵬と2人の大関、稀勢の里と豪栄道の優勝争いが注目されていた。両大関が対決して稀勢の里が勝ち13勝2敗となり、結びの一番で白鵬が横綱日馬富士に敗れれば稀勢の里との同点決勝となると強い期待と関心を持たれていた。それが立ち合いに白鵬が手を出しだだけで身をかわし、突進した日馬富士はそのまま土俵下へ落っこちた。呆気ない勝負に観衆も唖然として、大きなブーイングが湧いた。どうも後味の悪い勝負となり、36度目4場所ぶりの優勝を飾った横綱白鵬にとっては何ともすっきりしない決着の付け方となった。

 流石に相撲解説をしていた元横綱北の富士も憤懣やる方なかったのだろう、強くは言わなかったが、もう逃げるのは止めてもらいたいと白鵬に苦言を呈していた。

 最近力の衰えを自覚し出したのだろうか、白鵬は時折労せずして勝とうとして相撲を取ることが増えた。これも四十八手のひとつだが、横綱の取り口としてはいかがなものかとの声が寄せられていた。それでも白鵬は強気にもこれも相撲の技の一手というだろう。だが、お客が望むのは、力の入った横綱相撲である。しかも優勝がかかっている。白鵬は横綱としてファンの期待を裏切ったことは間違いない。この勝負を横綱相撲と言えるだろうか。白鵬は優勝して有終の美を飾ったのか、晩節を汚すようなことになったのか。多分明日の新聞でも白鵬の手抜き相撲には、疑問を突きつけられるだろう。春場所は終わったが、どうも釈然としない。

2016年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com