3240.2016年3月27日(日) 横綱白鵬逃げて優勝

 昨日北海道新幹線が開業して、地元経済界から経済効果が年140億円に上がると試算され歓迎されているが、まだ北海道の中核都市である札幌に通じていないことから、まだ経済効果は十分ではないとの声もあり、評価は将来に委ねられている。

 そこへ運航するJR北海道から毎年約50億円の赤字が見込まれると厳しい収支予測が発表された。JR北海道は鉄道事業全体で1年約400億円の営業赤字を抱えて収支改善の途上にある。そこへ新たに新幹線の赤字が上乗せされ、このまま果たしてやっていけるのだろうか。運行状況もJR北海道はとかく事故、トラブルが多く、国交省から行政処分を受けたことも再三ある。新幹線は他の整備新幹線同様に漸くスタート地点に立ったが、雪による季節変動要因も多くてこの先必ずしも東海、山陽、北陸新幹線のように安定した営業成績が望めるわけではない。はっきり言って一種の政治路線である。

 実際やり方が政治と似ているではないか。毎年歳入不足でも赤字国債を発行して必要経費を生み出す財政支出のやりくり算段は、国家財政のサンプルそのものである。今ではこのやり方が、IMFからも首を傾げられている。その国家財政の悪例を北海道新幹線でも行おうとしているのだ。ここには地元選出代議士の政治力がまかり通っているわけである。

 もうこの古い手法は止めたらよいと思うのだが、地元出身の田舎代議士にとっては表面的には地元に貢献したポーズを取れ、自分自身は地元で有難がれ、最後のツケは沿線外の住民や国民に回って来ることは明白である。

 もうそろそろこんな茶番で、新幹線開業を喜ぶことは終わりにすべきではないだろうか。新幹線が通ったと無邪気に喜んでいる地元民には申し訳ないが、このカラクリに目覚めようではありませんか。

 さて、毎場所荒れると言われる大相撲春場所が今日千秋楽を迎え、横綱白鵬と2人の大関、稀勢の里と豪栄道の優勝争いが注目されていた。両大関が対決して稀勢の里が勝ち13勝2敗となり、結びの一番で白鵬が横綱日馬富士に敗れれば稀勢の里との同点決勝となると強い期待と関心を持たれていた。それが立ち合いに白鵬が手を出しだだけで身をかわし、突進した日馬富士はそのまま土俵下へ落っこちた。呆気ない勝負に観衆も唖然として、大きなブーイングが湧いた。どうも後味の悪い勝負となり、36度目4場所ぶりの優勝を飾った横綱白鵬にとっては何ともすっきりしない決着の付け方となった。

 流石に相撲解説をしていた元横綱北の富士も憤懣やる方なかったのだろう、強くは言わなかったが、もう逃げるのは止めてもらいたいと白鵬に苦言を呈していた。

 最近力の衰えを自覚し出したのだろうか、白鵬は時折労せずして勝とうとして相撲を取ることが増えた。これも四十八手のひとつだが、横綱の取り口としてはいかがなものかとの声が寄せられていた。それでも白鵬は強気にもこれも相撲の技の一手というだろう。だが、お客が望むのは、力の入った横綱相撲である。しかも優勝がかかっている。白鵬は横綱としてファンの期待を裏切ったことは間違いない。この勝負を横綱相撲と言えるだろうか。白鵬は優勝して有終の美を飾ったのか、晩節を汚すようなことになったのか。多分明日の新聞でも白鵬の手抜き相撲には、疑問を突きつけられるだろう。春場所は終わったが、どうも釈然としない。

2016年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com