2448.2014年1月25日(土) 心配な安倍首相の外交オンチ

 安倍首相が22日ダボス会議で主要なメディア幹部を対象にした軽薄で無思慮な発言がイギリスをはじめヨーロッパ各国に衝撃をもって伝えられた。その安倍首相は昨日召集された通常国会で施政方針演説を行うや、今日慌しくインドへ旅立った。積極的な外交を行うのは良いが、立つ鳥後を濁して、苦情や不信感ばかり残されたのでは後始末が大変である。

 首相は何を話したのか。「今年は第1次世界大戦から100年目だ。イギリスもドイツも経済的な依存度が高く、最大の貿易相手国だったが、戦争が起こった」と相手陣内で迂闊なことを言ったものだ。この発言が場違いで的を射ていないことぐらい分らないのだろうか。世界のトップ・リーダーでこんな軽率な発言をするのは、安倍首相を措いて他にはいないだろう。外国に対する発言は充分過ぎるほど気を遣ってもまだ充分とは言えないということを認識すべきであろう。それがどうして後から後から外国が首を捻ったり、刺激する軽率な言動に及ぶのだろうか。また、それをなぜ周囲の誰ひとりとして首相の暴走を止められないのだろうか。

 反対の声を無視して靖国参拝をしたり、ヨーロッパ人に対してナンセンス発言をしたり、この調子では、今後どんなポカを仕出かすか分らない。アメリカもハラハラしながら日本の行動を見守っている。

 いまlのところアベノミクスで経済がまずまずの成果を上げていることに有頂天になって、私のやることは正しい、或いは私が考えることはすべて正しいので、皆私に従ってほしいと言い出さないか心配である。7年前には無様な身の引き方をしたが、すっかり忘れていまでは思いあがっている。やはり本質は当時と同じく未熟そのままであると思う。今後努力次第で少しはすべての面でレベルアップするにしても、本質はお坊ちゃんの域を出ることはないと思う。

 心配である。自民党1党独裁傾向のある政界に安倍氏に替わる強力なライバルが出てこないだろうか。さもなければ、安倍外交は今後世界中で警戒され、いずれ日本を窮地に追い込むことは間違いない。

 出でよ! 安倍氏に代わる外交感覚のあるトップリーダー!

2014年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2447.2014年1月24日(金) 日中対立のトゲ

 昨年末の安倍晋三首相の靖国神社参拝以来、中国と韓国の対日批判がエスカレートしているが、つい最近の首相のアフリカ訪問や、昨日までの世界経済フォーラム(ダボス会議)でのスピーチに対して、各国駐在の中国大使がメディアを使って強硬な対日批判を行っている。これに対して日本側が反論して、非難・中傷合戦の様相を呈している。

 そもそも安倍首相の靖国神社は国内問題ではあったが、これほど中韓両国が過敏に反対するようでは、外交関係の重要性を考えれば、やはり立ち止まって最善の策、或いは次善の策を考えるべきであったろう。

 靖国参拝については、日本人の間でも反対意見が多い。その最大の理由は靖国神社にA級戦犯が祀られているからである。中韓両国もその点を指摘している。自分らに被害をもたらした人間を国のリーダーがお参りするのは、彼らに対する犯罪行為であるという。安倍首相が「国のために闘い倒れた人に手を合せるのはリーダー共通の姿勢」と繰り返し言っているが、一般的な戦死者に対してだけならともかく靖国参拝は戦犯に対しても手を合せることになり、被害者としてはどんな気持ちであるかということに対して、首相の行動は少し配慮が足りないように思う。日中の非難合戦は、国連総会の場にも波及して、今回の靖国参拝については中国外交官が世界50カ国で対日非難をぶっている。

 アメリカは日本政府に対して靖国賛否は間違いなく中韓両国を刺激し、対日批判を高めるので、極東アジア安定のためにも控えるよう注文をつけていたが、政府は聞き入れなかった。日本研究で知られるコロンビア大学のジェラルド・カーチス教授は、日本は中国の対日批判に反論するのでなく、聞き流しておけば自然に収まると言っている。日本が反論に重点を置いていることで、日中の非難合戦が世界中に広がっているという印象を与えている。

 こんな膠着した空気の中で、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル紙が、アメリカ政府が日本政府に靖国参拝を中止するように申し入れを行ったと今日ネットに報じられていた。真偽のほどは分らないが、アメリカも日中間の対立を相当憂慮しているのだ。

 この角突き合った対立を和らげるひとつの方法は、最善の策ではないかも知れないが、次善の策として靖国参拝を中止する以外あるまい。

2014年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2446.2014年1月23日(木) 東京都知事選告示される。

 東京都知事選が告示された。立候補者は概ね予想されていた通りだった。16人が立候補したが、35歳のネット会社役員を除くと最年少者が55歳、最年長者に至ってはドクター中松氏の85歳である。皆さん若さ不足のせいか、何となく話し方や姿勢、力強さなどの点であまりバイタリティが感じられない。それに女性が1人もいないせいもあってやや華やかさに欠ける。

 首都東京は自治体としては人口13百万人、都庁職員16万人、都予算も年間13兆3千億円と突出していて、その規模においてスェーデンの国家予算とほとんど変わらない。国への影響力もあるだけに、各政党も何とか自分たちの考えとかけ離れていない候補者を支援したい。これだけの巨大自治体を運営していくためには、相当な政治力と行政力が求められる。しかも6年後にはオリンピックの開催も控えている。主たる争点は、原発、オリンピック、防災、福祉、教育などであるが、国内的には、都独自に対処できない問題も沢山ある。そのひとつが今回提起されている原発問題であろう。小泉元首相のバックアップを得て立候補した細川護熙元首相が原発ゼロを政策課題のひとつとして打ち出している。他にも宇都宮健児氏が原発ゼロを訴えている。

 しかし、原発問題は国のエネルギー政策であると言葉を濁し、将来的には原発を減らすつもりと現時点での議論を避けようとするスタンスの舛添要一氏は、厚労相を経験した実績から社会福祉問題とオリンピックに争点の重点を移そうとしている。かつて除名された自民党の都連から支持を得られたせいか、藁にも縋りたい舛添氏には最近とみに笑顔が見られるようになった。

 結局このお三方、細川、宇都宮、舛添氏の争いになるのではないだろうか。まだ誰に投票するか決めてはいないが、原発問題を含めて総合的に政策、人間性、実行力などをじっくりチェックしてみたい。

 ところで、意外だったのはNHK「ニュースウォッチ9」にしても、テレビ朝日の「報道ステーション」、日本テレビの「ZERO」にしても、今日告示された都知事選よりプロ野球楽天イーグルス・田中将大投手のニューヨーク・ヤンキース入りを真っ先に、しかも重点的に報道していたことである。田中投手の契約金が何と日本選手で過去最高額の7年161億円というからびっくりである。ただ、田中はこれからそれだけの実績を示さないとアメリカのファンの厳しい評価に晒されることは間違いない。この田中のヤンキース入団は確かに話題として面白いが、首都のリーダーを決める重要議題であり、ここ数日大騒ぎをしている都知事選の一斉スタートが、いかに若者の懐に大金が入るとは言え、いとも簡単に後塵を拝するという現象は、あまりにもテレビ局にとってノーテンキではないだろうか。世論を反映し、正論を戦わすべきメディアがこんな好い加減な政治感覚で大丈夫だろうか。どうにも納得が行かない。

2014年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2445.2014年1月22日(水) 森喜朗氏より写真を拝借

 今朝8時半ごろ電話がかかってきた。妻が受けると被害続出でいま問題になっている振込み詐欺まがいの電話で、わが家の孫に成りすましているが、わが家の孫は一番年長の子が中学2年生で、急にとても相当額の金額を必要とするような立場にはいない。相手もそのうちに間違い電話だったと誤魔化して切ったが、相当な被害が出ているのに後から後から似たような詐欺事件が発生している。

 その電話から1時間もしないうちに、今度は警視庁のこの種の事件担当者から、ついちょっと前わが家の近所で同じように振込み詐欺にかかりそうになった人がいるので、注意するよう警告の電話があった。妻に替わらせて件の電話について説明させた。警視庁担当者もとにかく最近この近辺で同じような電話をかけてくる人物がいるので、くれぐれも気をつけるよう注意を喚起された。

 オレオレ詐欺から、振込み詐欺と敵もあの手この手で新手を使い詐欺を仕掛けてくる。嫌らしい不愉快な世の中になったものだ。

 さて、今日森喜朗事務所からいま取り掛かっている拙著に使用したいと思っている写真を2枚送ってもらった。先日森さんの後援会広報誌から掲載されていたその2枚を貸してほしいとお願いしたものだ。森さんとお話した時にもそうお願いしたら、好意的だった。1枚は森さんの実父が軍服を着ており、生まれたばかりの森さんを母親が抱いている家族の写真である。森さんの実父が軍人として中国、トラック島へ駐屯したので、拙著の内容から掲載するのに適当と思いお願いしたものである。もう1枚は戦前横綱双葉山が森さんの実家を訪れた時に家族と一緒に撮ったものである。アトホームで森家の温かい雰囲気が醸しだされていて良い写真だと思い掲載させてもらおうとお願いしたものだ。

 森さんも代議士を辞められてから時間的に余裕が出たのかと思ったら、そうではなく反ってご多忙のようだ。政府、或いは安倍首相の特使として海外へ出かけては各国の要人と会談したり、サッチャー元英首相の葬儀出席や、バチカンで新ローマ法王の就任式に出席したり、何かとお忙しいようだ。そこへ2020年東京オリンピック実行組織委員会会長に就任されることがほぼ決定した。今日事務局長に武藤敏郎・元財務事務次官が決定した。これから6年後の開催へ向けて、実行計画の作成、資金集め、体外折衝など難しい問題が山積だと思う。

 ぜひ健康に留意されて職務を全うしてほしいと願っている。できれば、拙著の出版記念会の際にはぜひご出席いただき、ご挨拶をいただけると有難いと思っている。

2014年1月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2444.2014年1月21日(火) 世界的に厳しい若年労働市場

 沖縄・名護市長選挙で現職市長稲嶺進氏が当選して一夜が明けて、市長が辺野古移設反対を唱えて当選したにも関わらず、政府は早くも辺野古移設のための埋め立て工事の調査、設計を請け負う業者の入札を公告した。昨日の今日である。あまりにも名護市民を愚弄した話だ。えげつないにもほどがある。安倍首相は移設計画を基本方針に則って進めていきたいと話したが、早くから移設を決めていた。市民の気持ちなんてまったく考えていないことが分る。首相の発言は住民感情をまったく考慮せず、市民の人権をも否定するものだ。

 首相、官房長官、防衛相、幹事長、政府自民党の誰の考えも市民無視である。これでは選挙なんて行う必要がないし、民主主義なんて存在しないことになる。あまりにも沖縄県民を無視したあくどさに、県民感情が暴発しないか懸念される。行方を注視していきたい。

 さて、先の土日に全国大学センター試験が実施され、大学入試もいよいよ本番を迎えることになる。志望の大学を目指して悔いのないよう受験生には頑張ってほしいと思う。大学生の就職活動も中々大変なようだが、アベノミクス効果があったのか、少し内定率が上がってきたようだ。

 ところが、世界的には若者の就職難が際立っている。国際労働機関(ILO)の発表によれば、昨年の若者の失業率は世界全体で13.1%にもなり、対前年0.2%の上昇である。地域的には北アフリカと中東が特に高い。前者は29.4%、後者は27.2%だそうだから、これらの国で若者が荒れるのも無理はないと思える。日本の正確な数字は分らないが、確か4%台だと承知している。

 問題はこの失業率ばかりでなく、失業の長期化で就職を断念する若者が増加していることと、立場の弱い労働者や社会保障のない雇用が多いことである。更に低賃金を強いられる労働者も多いことで、雇用契約がなく1日1.25㌦(約130円)で働く労働者が現在世界に3億7500万人もいるそうだ。

 うわべだけでは分らない。まだまだ国際的にみると労働環境と条件は厳しいということだ。

2014年1月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2443.2014年1月20日(月) 沖縄名護市長選で破れたら、意地悪を始めた自民党

 昨日沖縄・名護市長選が行われた。名護の辺野古には米軍基地移設問題で熱い目が注がれている。昨年末の仲井真知事の辺野古移設を認めるとの発言で事態は大きく変わった。県知事の発言に勢いづいた自民党は、辺野古移設賛成派の自民党県会議員を立てた。一方で移設に反対の現職市長・稲嶺進氏がこれを受けて立った。自民党のやり方は、いつも通りえげつない方法で辺野古移設が可能になれば、その見返りに500億円の「名護振興基金」という手土産を自民党は名護市に手当すると、石破自民党幹事長は市民の前でぶった。つまりこれこそ辺野古移設に向けた「人質」のようなものだったのではないか。

 その市長選の結果はどうなったかというと、辺野古反対派の現職市長が再選されたのである。これに対して早くも石破幹事長は、基金の見送りに言及した。菅官房長官も辺野古移設賛成派のビジョンを実現するための基金であると述べた。小野寺防衛相に至っては、敗北は地方選挙なので、辺野古問題には直結しないと述べたうえで、辺野古埋め立て権限は県が持っているので、法令に基づいて対応すれば移設容認の方向へ進むと、まったく選挙の結果は関係ないと言わんばかりである。

 では自民党に問いたい。市長選挙は何のために行ったのか。民意とは一体何なのか。確かに一般にはあまり知られていない市独自の政策も訴えたであろうが、最大の争点は地元として直接市民生活に響いてくる辺野古移設問題だったではないのか。だから、自民党は必死になってお土産付きの候補者を立てて闘ったのだ。それが、選挙に破れ、旗色が悪くなると市長選の勝敗は関係ないと言わんばかりに、当選した稲嶺市長を相手に意地悪なことを言い始めた。こういう卑怯な戦法があるだろうか。

 自民党の幹部連には、本当の意味の民主主義が分っていないようだ。

2014年1月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2442.2014年1月19日(日) ベトナム戦争番外事件

 昨日の朝日新聞夕刊の「昭和史再訪」に、若いころ極めてショッキングな事件としてベトナム戦争下の社会を驚かせた、アメリカ海軍兵脱走のニュースが取り上げられていた。事件が報道されたのは、1967年11月13日付新聞である。ベトナム戦争は日一日と激しさを加え、当時われわれもベトナム反戦のデモ行進をしていた。米軍兵士4人が横須賀港に停泊中の原潜「イントレピッド」から脱走したのは、10月28日だった。彼ら4人を横浜港からソ連客船バイカル号に乗せ、日本領海を出た時点でべ平連が記者会見を開き、この事実を16㎜映写フィルム上映で発表し、世間を驚かせた。そのフィルムを撮っていたのが小中陽太郎さんで、その後小中さんからこの鮮烈なフィルムを機会あるごとに度々見せてもらった。

 このフィルムの中で主に喋っていたのが小田実さんだった。今朝電話で野村故堂賞を授賞された祝賀会の件で小中さんと話していて、偶々その件に触れたところ、新聞記事にはもっと他に記載されなかった話をしたが、スペースの都合で紹介されなかったと話しておられた。

 当時はノン・ポリは別にして、日本中ベトナム反戦運動の渦中にあったと言ってもいい。私がベトナムへひとりで出かけたのも、その年の1月だった。戦争の恐ろしさを小学生の頃とは違う臨場感で感じたのは、まさにこの頃だった。

 1975年4月ベトナム戦争は終結し、南北ベトナムが統一されて漸く独立した社会主義国家となった。その後2000年に一度だけベトナムへ行ったが、街から戦争ムードは消え去り、時代環境が急変し、若い人たちも戦争を実感として感じていないようだった。北ベトナムをソ連とともに支援していた中国は、しばらく友好国としてベトナムと蜜月関係にあったが、いまでは南シナ海の西沙諸島問題がこじれて、むしろ対立するようになってしまった。いま両国の外交関係はベトナム戦争後最悪である。

 今日テレビでベトナム国内の中国の西沙諸島占拠に対する抗議集会を映し出していたが、40年前の今日島が占領されたという。ということは、当時終戦1年前でベトナム戦争はまだ終わってはいなかったという点から考えると、中国はすでに終戦近いことを予感して友好国ベトナムの信頼と油断を見透かしだまし討ちするように一気に西沙諸島に上陸占拠して自国領にしてしまったのではないか。いかにも中国らしい狡猾なやり方だ。

 それにしても問題を目にするたびに嫌な時代ではあったが、一面懐かしさも蘇ってくるものである。

 さて、また訃報である。政治評論家として知られた毎日新聞特別顧問の岩見隆夫さんである。肺炎のため昨日78歳でお亡くなりになった。切れ味鋭い政治評論で名を成された。岩見さんは江戸城の再建に強い関心を抱き、「サンデー毎日」でも江戸城再建を訴えていた。「江戸城天守閣を再建する会」顧問を務められていたので、何度かお話をしたことがある。今年年賀状をいただかなかったので、ご健康を気にしていたところだった。来月「江戸城天守閣を再建する会」の総会があるが、もう一度お話してみたかった。心よりご冥福をお祈り致したい。

2014年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2441.2014年1月18日(土) どうなるのか。都知事選

 来る23日に告示され、来月9日(日)に投票日を迎える東京都知事選の様相がおかしくなってきた。細川護熙・元首相は、原発ゼロを掲げて立候補正式表明をする際に原発政策以外の政策も併せて発表する予定だったが、その政策がなかなか決まらないようだ。その一方で、すでに正式立候補を表明した宇都宮健児氏と舛添要一氏はいくつか政策課題を提起した。

 いま一部で話題に取り上げられているのは、細川氏には首相辞職の原因となった佐川急便から資金提供されたことが不透明だとの批判である。偶々猪瀬前知事が資金提供を受けたことから辞任せざるを得なくなったタイミングの悪さもあって、ここへ来てこれが蒸し返され改めて資金を返済したのかどうかが一部で問題視されている。

 一方、細川氏を応援する小泉元首相の息子・進次郎自民党議員の父親を遠まわしにかばったように受け取られた発言、つまり自民党の舛添氏への支持には大義がなく、自分は支持しないとの発言に対して自民党都議連は反発し、舛添氏を支持しないとの言動を差し控えるよう進次郎氏に要望した。それは反って進次郎氏には魑魅魍魎の中から解放し肩の荷が取れホッとしたのではないか。進次郎氏も素直に受け入れた。

 ただ、これは都合次第で党の結束を強調する自民党の方がむしろおかしいと思う。舛添氏は自民党に対して後足で砂をかけるように、自民党に未来はないと捨て台詞を残して去って行った。腹に据えかねた自民党は舛添氏を除名処分の重い罰を課した。普通ならこれだけ相手を非難し合ったなら金輪際関係修復は困難なところである。それが、自民党には候補者が見当たらないため、除名処分をひとまず棚上げし、舛添氏の知名度に縋っていとも容易く舛添氏支援へ回ったという。何とも節操のない話ではないか。

 こんな混乱した状態の中で、党利党略だけで大事な都政を任せられる知事が選べるのか疑問である。

 それにしても、舛添氏を支援しようという自民党も自民党だが、恥も外聞もなく旨い話なら自らの信念とか、矜持をかなぐり捨てて縋りつく舛添氏も舛添氏だ。新次郎氏が舛添氏には大義がないというのも理解できる。舛添氏には信念とかプライドなんてないのだから、都政を運営することなんかできる筈がないではないか。

 舛添氏への自民党支援は理解に苦しむが、これから細川氏が打ち出す政策次第ではまだまだ一波乱ありそうだ。

2014年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2440.2014年1月17日(金) ルバング島より生還の小野田寛郎さん亡くなる。

 フィリピンのルバング島ジャングル内に29年間潜んだ末に発見され、日本へ帰還後ブラジルで自然を相手に牧場を経営したり、日本で子どもに自然との付き合い方を教えていた小野田寛郎・元陸軍少尉が91歳で亡くなられた。重爆撃機部隊の第1回飛行第12戦隊南方基地慰霊団がビルマへ向かう折に、小野田さんがルバング島から帰ってきた日航特別機と羽田空港で時間的にかち合い、われわれも取材され翌日の新聞に掲載されたことがある。日本軍人として帰国する人がいる一方で、亡くなった戦友を慰霊するためかつての戦跡地を訪問する戦友がいるという視点で取材された。確か「往く人帰る人」というテーマだったと思う。今晩のNHK「ニュース9」でちょうど小野田さんが搭乗した日航特別機が羽田へ到着したその時のシーンを映し出していた。慰霊団とともに、あの日のことはよく憶えている。懐かしい。

 小野田さんは、陸軍中野学校の出身で工作員としてフィリピンへ派遣された。しかし、帰国後の小野田さんの生き方には、スパイ工作のような陰湿なイメージは感じられず、むしろボランティア活動で子どもたちに自然の中で生きる知恵を教えるために塾を開いたり、フィリピンの子どもたちの育英資金を寄付したような行為が目立つ。生きることと生き方について強い信念を持っていた人だと思う。

 その後小野田さんは、グアム島から帰還した横井庄一さんといろいろの面で比較されたが、その比較論を遺骨収集団でご一緒した団長から伺った話として執筆中のノン・フィクションの1章にちょっぴり取り上げた。団長は2人の性格は大違いだったと仰っていた。

 さて、今日は神戸・淡路大震災から19年目になる。早いものでいまの高校生より若い人たちは震災を知らない世代になった。あの朝起きてテレビで惨状を知り驚いた。まもなくして地球の裏側のリオ・デ・ジャネイロの知人、アーリンド・フルタードさんから親戚や友人に犠牲者はいないかと見舞いの電話があり、彼の友人を思う優しさと気遣いに感激したことを思い出す。そのアーリンドさんも最近は高齢のため、ブラジルの南部都市へしばしば転地している。どうも健康面が優れないようだ。

 地震と言えば、1999年8月17日のトルコ大地震にトルコの古都チャナッカレで遭遇した時の衝撃は忘れられない。その後この時自分の目で見て体感したことが、臨場感の感得として執筆面で大いに役立っている。

 地震の都度わが家の屋根瓦も耐震上軽量化されたスレート状の材料を使った屋根に変えた方が良いと言われている。実際近所の和風家屋でも瓦屋根の家はほとんど見られなくなった。屋根を変えることはぜひやりたいと思っているが、費用もかかることであり、いま直ぐというわけにはいかない。しばらく考えたい。

2014年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2439.2014年1月16日(木) 無責任で嫌なニュースが多い。

 拙著に掲載する写真を森喜朗事務所から送ってこられた。希望通り森元首相がラグビーのジャージーを着た写真、森氏親子とアイザワ大酋長が1枚に納まっている写真の他に「私の履歴書」書と後援会関係の冊子を送ってくれた。冊子には軍服姿の父親の写真もあるので、長谷川秘書に電話したところ、写真を送ってくれることになった。文章は引き続き推敲を続けるとして一応形はできたことであるし、大分写真も揃ったので、明日にでも出版社をお任せしている清田義昭・出版ニュース社社長に連絡してみようと思っている。

 さて、あんまり良いニュースがないが、メディアを騒がせている暗いニュースが2つある。

 ひとつは、問題ばかり起こし事故を起こしている不良会社、JR北海道の実力者として知られている相談役の遺体が海上で見つかった。どうも自殺のようだ。この会社は2年半前にも現役社長が同じようにオホーツク海に入水自殺して物議を醸した。いずれも事故を起こしたり、不祥事を隠蔽したり、書類を改ざんしたりして国交省の特別保安監査の最中に責任者が自らの命を絶っている。無責任にもほどがある。直近の自殺者は、中々のやり手としてメディアでも度々取り上げられていた人物である。そういう人物が火中にある社員を放って逃げ出す無責任さが頻発するというのは、本人ばかりでなく、会社の体質が大きく影響しているのではないだろうか。情けない会社である。

 もうひとつは、広島県の瀬戸内海で起きた船舶同士の衝突事故である。同じ船とは言っても、一方は全長178mに排水量8900㌧で、搭乗員135人の海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」であり、他方は全長7.8mの小さな釣り船である。衝突したら釣り船なんてひとたまりもない。船長ともう1人が亡くなった。

 1988年7月に横須賀沖合で海上自衛隊の潜水艦が大型釣り船に衝突し、30人が亡くなったが、その犠牲者の中に次男の中学校の上級生がいた。

 それにしても波はなく白昼快晴で見通しの良い海上で、どうしてこうも簡単に衝突を起こすのだろうか。お互いの言い分に食い違いがあるようだが、これまでにも海上自衛艦は度々事故を起こしている。われわれ素人の目から見ると、絶対衝突しそうもない状況の中でどうして度々同じような事故が起きるのだろうか。

 気の緩みがあったのではないか。見晴らしが良かったので、つい安心して目を離した隙にぶつかってしまったのではないかと思っている。防衛省も「初心忘るべからず」の気持ちで問題解決する強い気持ちがないとまた事故は繰り返されるだろう。

2014年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com