2446.2014年1月23日(木) 東京都知事選告示される。

 東京都知事選が告示された。立候補者は概ね予想されていた通りだった。16人が立候補したが、35歳のネット会社役員を除くと最年少者が55歳、最年長者に至ってはドクター中松氏の85歳である。皆さん若さ不足のせいか、何となく話し方や姿勢、力強さなどの点であまりバイタリティが感じられない。それに女性が1人もいないせいもあってやや華やかさに欠ける。

 首都東京は自治体としては人口13百万人、都庁職員16万人、都予算も年間13兆3千億円と突出していて、その規模においてスェーデンの国家予算とほとんど変わらない。国への影響力もあるだけに、各政党も何とか自分たちの考えとかけ離れていない候補者を支援したい。これだけの巨大自治体を運営していくためには、相当な政治力と行政力が求められる。しかも6年後にはオリンピックの開催も控えている。主たる争点は、原発、オリンピック、防災、福祉、教育などであるが、国内的には、都独自に対処できない問題も沢山ある。そのひとつが今回提起されている原発問題であろう。小泉元首相のバックアップを得て立候補した細川護熙元首相が原発ゼロを政策課題のひとつとして打ち出している。他にも宇都宮健児氏が原発ゼロを訴えている。

 しかし、原発問題は国のエネルギー政策であると言葉を濁し、将来的には原発を減らすつもりと現時点での議論を避けようとするスタンスの舛添要一氏は、厚労相を経験した実績から社会福祉問題とオリンピックに争点の重点を移そうとしている。かつて除名された自民党の都連から支持を得られたせいか、藁にも縋りたい舛添氏には最近とみに笑顔が見られるようになった。

 結局このお三方、細川、宇都宮、舛添氏の争いになるのではないだろうか。まだ誰に投票するか決めてはいないが、原発問題を含めて総合的に政策、人間性、実行力などをじっくりチェックしてみたい。

 ところで、意外だったのはNHK「ニュースウォッチ9」にしても、テレビ朝日の「報道ステーション」、日本テレビの「ZERO」にしても、今日告示された都知事選よりプロ野球楽天イーグルス・田中将大投手のニューヨーク・ヤンキース入りを真っ先に、しかも重点的に報道していたことである。田中投手の契約金が何と日本選手で過去最高額の7年161億円というからびっくりである。ただ、田中はこれからそれだけの実績を示さないとアメリカのファンの厳しい評価に晒されることは間違いない。この田中のヤンキース入団は確かに話題として面白いが、首都のリーダーを決める重要議題であり、ここ数日大騒ぎをしている都知事選の一斉スタートが、いかに若者の懐に大金が入るとは言え、いとも簡単に後塵を拝するという現象は、あまりにもテレビ局にとってノーテンキではないだろうか。世論を反映し、正論を戦わすべきメディアがこんな好い加減な政治感覚で大丈夫だろうか。どうにも納得が行かない。

2014年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com