2488.2014年3月6日(木) 国際収支悪化に対する経済学者の分析

 日本の経常収支が悪くなる一方で、貿易立国も危険信号を表し始めた。特にわが国の生命線でもある貿易収支も大きくへこんで当分好転する兆しも見られない。その大きな原因は、①円安、②原油の輸入が増えたこと、と分析されている。

 月刊誌「選択」3月号の冒頭インタビューの中で、佐藤隆三・ニューヨーク大学名誉教授が経常収支の悪化は短期的に日本にとって悲観的であると語っている。佐藤教授は1965年ブラウン大学教授になって以来今日までほぼ半世紀に亘ってアメリカの大学で教鞭をとっておられ、世界経済についてよく知る経済学者である。1931年生まれだそうだから、失礼ながら相当なお年であるが、それだけに長年に亘って国際的な視点から経済の流れを注視してこられた。その佐藤教授が日本の現状について厳しく分析している。

 やり玉に挙げたひとつは、メーカーの生産拠点を海外に移したことに対してである。正規雇用が減り、非正規雇用者が増える傾向になる中で、雇用がなくなり生産性の高い産業が国内から消えることに日本は鈍感だと手厳しい。しかも、大手企業は海外移転で得た利益を日本国内に還流しない。

 海外への移転を止めるためには、法人税の低減や、エネルギーコストの補助などが必要だと提言している。ただ、この法人税の低減は国内では大企業に対する優遇としてとかくの批判がある。とにかく経常収支が年々悪くなるようでは、よほど腰を据えて対策を考えなければいけない。お手盛りでばらまき予算を行っている場合ではない。

2014年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2487.2014年3月5日(水) 糖尿病が若干気になる。

 血圧降下錠剤も残り少なくなり、最近やや血圧が高め傾向でもあるので、かかりつけの内科医森先生に診てもらった。血圧もさることながら最近は糖尿病も数値が危うくなってきた。その検査も受けた。どうも血糖値が高い傾向があったので、それも気にかかっていた。それが今日は血糖値233という酷い数値だった。先生もショックを受けたようだった。正確なHbA1c数値は次回教えてもらえるが、先月7.4%だったので、これも心配している。高めの血糖値もさることながら、合併症が怖いとも言われた。特に目に影響が現れると言われたが、最近目ヤニが出たり、気になることが多いことを伝えたら、眼科で調べてもらった方が良いとアドバイスされてしまった。

 いつもPCに時間をかけ過ぎるくらいなので、目に負担をかけることになり芳しいことだとは思っていなかったが、やはり糖尿病の可能性が出てきたことは、加齢もあるが、運動不足やら、食事などの面で注意を要するということだ。年齢とともに健康面でうっとうしいことが増えてきた。

 さて、拙著の出版でお世話になっている出版ニュース社の清田義昭社長から電話をいただき、一応書き上げた拙稿について感想を教えてもらった。話としてはドラマ性があって面白いので、主人公であるススム・アイザワ大酋長について実業家の実績、公的な活動や社会活動への貢献などをもう少し内容を膨らませて書いてみてはどうかとのアドバイスをいただいた。実際にはこれが中々難しいところである。というのは、大酋長はすでに鬼籍に入り、それらを知っている人もほとんどいない。かと言って好い加減なことを書くわけにもいかない。ノン・フィクションでこのまま押すか、或いはフィクションとするか、思案のしどころである。近日大酋長の父親の実家相澤家を訪ねて何かヒントをいただこうかなと考えている。

 出版されるまで時間がかかりそうだが、どうせ出版するならもう少し作品に磨きをかけて力作?を世に出したいと思っている。

2014年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2486.2014年3月4日(火) 新たな冷戦時代到来か。

 このところ毎日のように気温がアップダウンして、どうにも季節感が分かりにくい。先日の大雪で庭の槇の木がひとつ倒れたが、梅の木は健在で上品に花を咲かせている。今朝起きて庭を見るとその梅にメジロが2羽止まっていた。そう言えば昨日は桃の節句である。こう毎日寒い日が続くと、春らしいうららかな日がやってくるのが待ち遠しい。

 さて、昨日本ブログに書き込んだウクライナの様子が穏やかならぬものとなった。ロシアはクリミア半島へ1万6千人のロシア兵士を投入したとウクライナの国連大使が主張した。これはロシアのクリミア半島の実効支配を固めることが狙いと見られている。軍事行動には及んでいないが、その可能性は否定しないと傲慢なプーチン大統領自らが語っている。これを受けて、アメリカはロシアとの軍事交流を中断し、経済や貿易に関する協力関係も見直す考えである。あらゆる措置を打ち出し、ロシアを経済的、外向的に孤立させるとして、経済制裁の発動を念頭において警告した。

 ロシアの論理が世界中から顰蹙を買い、強く非難されるのは、例えロシア国籍を持っていなくてもロシア系住民を守る責任がロシアにあり、そのためには外国への軍事介入も許されるという手前勝手な理屈だからである。フランスの国連代表が今日国連安全保障会議で、旧ソ連がチェコスロバキアの民主化運動、いわゆる「プラハの春」を軍事力で制圧した際に主張した社会主義全体を守るために国の主権は制限されると言った論理と同じだとロシアを非難した。私自身「プラハの春」の影響を受けてプラハ市内のカルレ大学留学のチャンスを逸してしまった。その意味ではソ連に横やりを入れられた被害者のひとりである。国家に対してであれ、個人に対してであれ、迷惑をかける横暴は好い加減に止めてほしい。

 心配なのは、ロシアが黒海艦隊の部隊がクリミア半島のウクライナ部隊に最後通告を突きつけたと報道されていることである。ナイチンゲールが名を挙げたクリミア戦争が勃発したのは、日本にペリー提督がやって来た1853年であるが、第2次クリミア戦争が起こらないことを願うばかりである。

2014年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2485.2014年3月3日(月) ロシア、クリミヤ自治国へ侵略

 ウクライナ情勢が大分危機と波乱をはらんできた。ヤヌコビッチ前大統領がロシアの庇護を求めたことで、ロシアは介入の正当なる理由ができたと都合よく解釈し、ウクライナの南部、とりわけクリミア半島のクリミア自治国家へロシア系住民の安全確保のためと称してロシア軍のウクライナへ武力介入を行った。先日までは国旗を隠した国籍不明の戦車や兵士が出没していたが、突如兵士らが国旗をかざし、ウクライナ軍の銃や武器を持ち出した。完全な他国への侵略、侵害である。

 いくらロシア系住民の保護と理由をつけても手前勝手な道理は通らないし、他国への武力侵略であることに変わりはない。アメリカのケリー国防長官はロシアの行為を信じがたい侵略行為と強く非難した。アメリカを始め、ヨーロッパ各国から強い非難がぶつけられている。欧米は反発し、今年6月にソチで予定されるG8サミットの準備会合への参加を取りやめると発表した。

 ロシア上院議長が「ウクライナには原発を含む危険な施設が数多くあり、警備をする必要がある」との声明は、何と虫の好い考えだろうか。どこの誰に対しても通らない論理である。ウクライナに侵略し、何とかクリミア自治国家を自国領土へ組み入れようとする覇権主義国家ロシアの化けの皮が剥がれてきたようだ。これではかつての冷戦時代へ逆戻りではないだろうか。

 果たしてソチで開かれる予定のパラリンピックは無事開催されるのか。

 中国と北朝鮮でも別の意味で怪しい行動が見られる。中国では昆明で新疆ウィグル自治区のウィグル人らしいグループが、刀物で群衆を襲いかかり30人近くの一般市民を殺害した。このところしばしば起きている中国国内における少数民族弾圧に対するウィグル人の過激なデモ行為である。

 北朝鮮は27日の日本海に向けた4発のミサイル発射に続く、2発のミサイルを今日朝発射した。相変わらずお騒がせの国である。困った国だ。

2014年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2484.2014年3月2日(日) 故人とのお別れに奈良・吉野へ

 長男の家内の父親がここ数年患っていた癌で先月13日に亡くなったが、生憎翌日が何十年ぶりという大雪のため通夜、告別式には参列できず、今日お別れの挨拶に家内ともども実家を訪れた。山深い土地なので交通が不便で、先日の大雪の際もこの地域、奈良県吉野地方は積雪が多く、大分交通の足が乱れたという。とにかくお別れもしていなかったので、気にかかっていたが、何とかお別れを言うことができて家内ともどもほっとしたところだ。

 長男が昨年大阪へ転勤となって奈良県生駒市に一家を構えており、幸い車で妻子と一緒に近鉄・橿原神宮前駅まで出迎えてくれた。山の中の実家ではあったが、何とか予定通りスケジュールをこなすことができた。

 朝早く自宅を出て新幹線で京都へ向かい、近鉄特急で橿原神宮前へ、そして長男家族とともに吉野まで1時間余をかけて訪れ、再び同じルートを戻った。慌ただしいスケジュールだったが、日帰りで所期の目的を果たすことができた。

 久しぶりに3人の孫にも会えてまあ良かったと思っている。中学2年生の男の子は割合英語の成績が良いようなので、来春無事目指す高校入試に合格できたら、高校入学前に英語圏の海外へ連れて行ってやると約束してしまった。孫も喜んでいたので、入学のご褒美に外国人を知り生の外国を知ってもらいたいと思っている。

 亡くなった長男の義父は、堅実に建築業を営み娘3人を嫁がせ、長男の3人の子を含め7人の孫に恵まれたが、孫たちをよく可愛がっていたようで、今年の正月には入院先の病院のベッドの上に7人の孫が一緒に乗っている写真を見せてもらった。孫たちの祖父を慕う手紙も読ませてもらった。マレーシアに嫁がせた長女が正月に里帰りしてからそのまま両親の許から離れず、面倒を見て父亡き後も甲斐甲斐しく母親の面倒を見ている。いずれ家族の待つクアラルンプールへ戻らなければならないが、今日もお経をあげに来られた菩提寺の住職をもてなしていた。家族は義父を敬い姉妹仲良く暮らしている姿を考えると、心残りではあったろうが息子の義父にとっては悔いのない生涯だったのではないかと思った。心よりご冥福を祈っている。

2014年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2483.2014年3月1日(土) 死の灰とコンサート

 福島第1原発の放射能問題が依然として厳しい状況下にある。これとは問題が違うとは言え、太平洋上のビキニ沖でアメリカの水爆実験により、日本の第5福竜丸が被ばくして今日ちょうど60年目の節目を迎えた。この事件は「死の灰」と呼ばれ、日本のみならず世界中に衝撃を与えた。

 核実験を含め、世界中に原子力による被害、ないしは被害に対する懸念が蔓延しつつあるが、ビキニが属するマーシャル諸島はいまも放射能の影響が拭えず島民が避難したままの状態が続いている。日本でも第5福竜丸の他に多くの漁船がその近海で漁を続けていて被ばくし、大きな問題を残した。

 昨晩テレビ・ニュースで報道されていたが、福島県の高校生がそのマーシャル諸島を訪れ、同じように放射能による被害を島の高校生たちに訴えた。意外だったのは、彼らマーシャル諸島の高校生たちが福島第1原発の事故どころか、東日本大震災をまったく知らなかったことである。これだけの大惨事がいかに小さな島々であるにしてもまったく伝えられていないという事実にショックを受けた。卑しくもマーシャル諸島と言えば、戦前トラックやパラオなどと同様南洋群島の諸島でヤルートと呼ばれ、わが国が当時の国際連盟から信託領土としてその統治を委任されていた島々である。

 欧米諸国や、通信が発達した地域では当然伝えられたと思われる大災害が、元日本領土においてまったく伝えられていなかったという事実は、日本がこれらの島の住民に対して十分な配慮が足りないことを表しているのではないかと思うと、他にも同じようなケースが隠されている可能性もある。

 これは、外務省や文科省の細かい配慮が欠けているということも示しているのではないだろうか。欧米などの大国に対して妙な気ばかり遣っていながら、昔の同胞に対する思いやりが欠けているのではないか。政府に任せるばかりでなく、われわれ国民がもっと広い視野に立って世界を見てみることが大切である。

 さて、今日六本木のサントリーホールで「慶應讃歌グランドコンサート」と称する催しがあり、先日ゼミの後輩の紹介でチケットを買い求め、妻ともども出かけた。中々面白い趣向でこういう企画があるとは今まで知らなかった。

 3部構成になっていて、第1部は海外で活躍しているプロのオペラ歌手、第2部はポピュラーなジャズ、第3部は慶應塾歌を始めとする慶應関係の歌の構成から成っていた。第1部で左手のピアニストとして知られている舘野泉氏の演奏が素晴らしかった。池辺晋一郎氏が左手ピアニストの舘野氏のために作曲した「ピアノ協奏曲第3番『西風に寄せて』」をオーケストラとともに見事に演奏された。素人なりにこれは左手による演奏を強調しているとは思うが、特別な感情は湧いてこなかった。しかし、アンコールに応えてカッチーニ?の「アヴェ・マリア」は、元々左手だけのピアニスト向きの曲ではなかったが、それを左手だけで演奏し素晴らしい感情を与えてくれた。舘野氏が慶應普通部から慶應高校へ、そして東京芸術大へ進まれ首席で卒業されたとは寡聞にして知らなかった。

 もうひとつ、新しい事実を知ったのは、塾歌についてである。現在の塾歌は古い曲だとばかり思っていたが、開戦の年、昭和16年に「海ゆかば」を作曲した信時潔によって作られたもので、それ以前に塾歌があったという事実に驚いた。しかも明治37年に制定されたという。つまり日ロ戦争の始まった年である。古い塾歌は日ロ戦争開戦の年に制定され、いまの新しい塾歌は太平洋戦争開戦の年に作られたものだという。何とも奇妙な符牒である。

 3時間半の長いコンサートだったが、やはり母校に関係する企画であり、十分楽しむことができた。

2014年3月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2482.2014年2月28日(金) 若いタレントの下品な言葉遣い

 最近テレビで若いタレントが話す言葉の粗雑さというか、下品な表現にうんざりしている。自分自身の言葉遣いも自慢できる筋合いではないが、それにしても今更ながら大宅壮一がかつて「テレビというメディアは非常に低俗なものであり、テレビばかり見ていると、人間の想像力や思考力を低下させてしまう」として「一億総白痴化」という言葉を発した気持ちがよく分かる。

 一番嫌な言葉は、「そっちのヤツ」とか、「青いヤツ」というように、はっきりした名詞で言えば良さそうなのに、「ヤツ」という下品な代名詞で表現することである。それが、若いタレントが平気でそう言い、それを誰もが当たり前のように受けて、また別のタレントが同じように「~ヤツ」と言うことである。それもよく聞いていると女性タレントに多い。いつから女子タレントはこんな汚い言葉を話すようになってしまったのだろうか。大宅が嘆いたように、テレビ界で活躍する人たちが白痴化してしまったと考えざるを得ない。

 かつて、年配者のグループに同行してヨーロッパに行った時、アテンドしてくれた年配の女性ガイドさんの言葉遣いが正しいきれいな日本語で、グループの人たちがきれいな日本語ですねと感心していたことがある。このガイドさんは、正しい教育を受けて正しい日本語を学んでからヨーロッパに来てガイドを務めていたが、きっと良家の出身できちんとしたしつけを受けたのではないかと噂をしていたことがある。その時ツアーの雰囲気が高級でクリーンな感じになったものである。これはひとつの例にしか過ぎないが、テレビで視聴者に向かって汚く、乱れた言葉を遣われるとついそのタレントから馬鹿にされたような気になるものだ。

 今日ひとりの詩人が亡くなった。先月13回忌を済ませた亡父より1歳お若いまど・みちおさん、享年104歳である。童謡「ぞうさん」「やぎさん ゆうびん」「1ねんせいになったら」などの名作を残して逝かれた。ほとんど平仮名の優しい言葉で、丁寧に、分かりやすく、人の心情に触れる素晴らしい詩をたくさん書いた。童謡で心が洗われるような気持ちになった。それに比べて何と「~ヤツ」という言葉の下劣さよ。

2014年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2481.2014年2月27日(木) 権力の腐敗

 今日の朝日「天声人語」に比喩的で面白い話が紹介されている。昨今のウクライナのヤヌコビッチ前大統領の資産隠匿と蒸発について触れたものである。イギリス人歴史家アクトン卿の言葉「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する」に対して政治学者のあの丸山真男教授が、人間は性悪だというのは正確な表現ではなく、人間とは実は「取扱注意」の品物で「善い方にも悪い方にも転び、状況によって天使になったり悪魔になったりするから」だと述べていたことを取り上げている。このコラムでは「腐敗した『悪い』権力を倒したウクライナの人々が、これからどんな新しい秩序を作り出すのか。善い方に転ぶことを願うが、しばらくの間は取扱注意だろう」と結んでいる。

 この通りだとするなら、いま権力を集めつつある安倍晋三首相は、丸山教授のお見立ての通り「取扱注意」人物であり善くもなり、悪くもなる可能性を秘めている。首相はいま権力志向が極めて強くなっており、よほど周囲がしっかり監視していないとわが道を往くとばかりに、アクトン卿の懸念する通りその権力を腐敗する恐れがある。

 ところが最近のメディアは、政治家の言動に対して厳しく間違いを指摘し追求しているとはとても思えない。集団的自衛権にせよ、憲法解釈変更問題にせよ、教育委員会制度見直しにしても一度は取り上げてもその後はまったく政府与党の好きなようにさせている感じである。これも権力の腐敗に手を貸していると受け取られても止むを得まい。

 さて、今日の朝日にもうひとつ「世界が見た安倍首相」という特集記事で「靖国参拝 米の識者が分析」との記事が掲載されている。その中でジョージタウン大学ケビン・ドーク教授が安倍首相の靖国参拝に好意的な意見を述べているのには驚いた。以前安倍首相が自分の靖国参拝に同意しているアメリカ人識者がいると語っていたが、どうやらこのドーク教授のことを指していたようだ。記事に掲載された他の2人は、「日中の衝突、巻き添え懸念」とか、「安保政策を自ら傷つけた」と手厳しい。考えはいろいろあろうが、靖国参拝を肯定する気持ちにはとてもなれないし、インテリのアメリカ人が靖国参拝に賛意を示したのには「失望した」。

2014年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2480.2014年2月26日(水) 今年も2.26事件の報道はない。

 ウクライナのヤヌコビッチ政権が崩壊し、ヤヌコビッチ前大統領はどこへ姿を隠したのか、その行方がようとして分からない。暫定政権は前大統領を指名手配してその行方を追っている。ここへきて前大統領の隠匿資産が公開されてテレビでも豪華な邸宅、数多くのドイツ製高級車、シャンデリア、東京ドームの30倍に当たる敷地内のゴルフ場や動物園、池に浮かぶ軍艦まがいの模型の船等々常識を超える蓄財ぶりが格好の批判の対象となって、多くの見学者が訪れている。

 ロシア政府の後ろ盾の下で多額の賄賂により市民感情からは考えられない感覚で資産を得たが、、驕る平家は久しからずを地で行く形になった。つい2年前チュニジア、リビア、エジプトなどで「アラブの春」により失脚した独裁者たちの末路も哀れだった。インドネシアのスカルノ大統領の追放、フィリピンのマルコス大統領の国外追放、ルーマニアのチャウシェスク大統領夫妻の公開処刑など過去半世紀の間に世界で失脚した大物独裁者も同じ道をたどってきた。

 やはり一旦権力を握るとそれを手放すことに後ろ向きになり、権力の維持に集中して周囲が見えなくなってくる。それだからこそ民主政治が受け入れられる素地や正当性が生まれる。

 一番難しいのは、独裁者を追放したまではいいが、その後を継いだリーダーが追放を主導した人たちが満足できる民主的な政治を行っていけるのかどうかということである。実際いまエジプトの混迷は、その後継者が民主的な選挙で選ばれていながら反対勢力と軍部によりその座を追われるという迷走を繰り返しているのだ。

 その点で、今日は戦争の足音が聞こえてきた昭和11年の2.26事件勃発の記念日であり、暗い時代を反省する意味でエポック・メーキングな日である。ところが、年々この種の事件を伝えるテレビ番組や新聞記事はどんどん少なくなっている。その中で昨日NHKが放映した「徹底検証 2.26事件」を今日録画で観た。昨年の再放送ものである。内容的には陸軍内で対立していた「皇道派」と「統制派」の違いを分かりやすく説明してくれたので、その違いを理解することができた。それにしても考えようによっては、現在だって下手をすると太平洋戦争開戦前夜と似た状況にあると言えないこともない。温故知新ということでもないが、かつての暗かった時代の歴史を振り返り、反省するためにも、もっと事件が起きた今日2月26日にこそ2.26事件を広く啓蒙し、国民が真剣に考えてみるべきではないだろうか。

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2479.2014年2月25日(火) エネルギー基本計画政府案を公表

 福島第1原発のトラブルが後から後から表面化している。先日汚染水が流れ出たと報道されたが、その原因も東電の作業員が器物に触れて壊したものだと公表された。今日また冷却装置が機能しなくなったと伝えられたが、こんな杜撰とも言える取扱で今後事故を収束させていくことができるのか甚だ疑問である。

 政府は着々と原発再稼働へ向けて手を打ってくるだろう。しかし、事故から3年が経とうとしているが、収束はまったくできていない。それにも拘わらず、次の手を打とうとしている。世論を何とかして新エネルギー政策として原発を認めさせようとしているのである。3年前の事故に幕引きができず、しかもしばしば事故を発生させている現状を考えると、どうして原発を再稼働させなければいけないのか、普通の神経ならノーということがわかりそうなものだ。

 政府は今日原子力関係閣僚会議を開き、エネルギー基本計画の政府案を公表した。それによると原発の依存度を下げつつ、安全を確認した原発は再稼働する方針を打ち出した。元々自民党政権になって以来、大きな声では言わないが、原発再稼働ありきだった。それが衆院選の大勝以降国民の圧倒的な支持を得たと勘違いし、それが原子力政策もそうだと拡大解釈し、福島第一の未収束及び使用済み核燃料問題という重大な未解決問題を抱えながら原発再稼働ゴーサインへ踏み出そうとしている。

 政府案の性質の悪いのは、原発政策を経産省有識者会議案の「基盤となる重要なベース電源」から、「重要なベースロード電源」と書き換えているが、この「ベースロード」という用語の意味がピンと来ないことだ。まったくよく分からない。安倍ちゃんは理解しているのか。連立与党公明党の山口那津男代表を始め、民主党からも言葉の意味を国民にはっきり説明することが大切だと述べたが、どうして政府はいきなりそんな分からない言葉を国民に披露して煙に巻こうとするのか。

 これでは、エネルギー計画は魔界入りとなる。どうも政府は国民に目くらましをかませて秘密裏に原発再稼働をエイヤーとやってしまおうとの腹が透けて見える。こんなことばかりやっていると、安倍ちゃんもウクライナのヤヌコビッチの二の舞だぞ。

2014年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com