このところ毎日のように気温がアップダウンして、どうにも季節感が分かりにくい。先日の大雪で庭の槇の木がひとつ倒れたが、梅の木は健在で上品に花を咲かせている。今朝起きて庭を見るとその梅にメジロが2羽止まっていた。そう言えば昨日は桃の節句である。こう毎日寒い日が続くと、春らしいうららかな日がやってくるのが待ち遠しい。
さて、昨日本ブログに書き込んだウクライナの様子が穏やかならぬものとなった。ロシアはクリミア半島へ1万6千人のロシア兵士を投入したとウクライナの国連大使が主張した。これはロシアのクリミア半島の実効支配を固めることが狙いと見られている。軍事行動には及んでいないが、その可能性は否定しないと傲慢なプーチン大統領自らが語っている。これを受けて、アメリカはロシアとの軍事交流を中断し、経済や貿易に関する協力関係も見直す考えである。あらゆる措置を打ち出し、ロシアを経済的、外向的に孤立させるとして、経済制裁の発動を念頭において警告した。
ロシアの論理が世界中から顰蹙を買い、強く非難されるのは、例えロシア国籍を持っていなくてもロシア系住民を守る責任がロシアにあり、そのためには外国への軍事介入も許されるという手前勝手な理屈だからである。フランスの国連代表が今日国連安全保障会議で、旧ソ連がチェコスロバキアの民主化運動、いわゆる「プラハの春」を軍事力で制圧した際に主張した社会主義全体を守るために国の主権は制限されると言った論理と同じだとロシアを非難した。私自身「プラハの春」の影響を受けてプラハ市内のカルレ大学留学のチャンスを逸してしまった。その意味ではソ連に横やりを入れられた被害者のひとりである。国家に対してであれ、個人に対してであれ、迷惑をかける横暴は好い加減に止めてほしい。
心配なのは、ロシアが黒海艦隊の部隊がクリミア半島のウクライナ部隊に最後通告を突きつけたと報道されていることである。ナイチンゲールが名を挙げたクリミア戦争が勃発したのは、日本にペリー提督がやって来た1853年であるが、第2次クリミア戦争が起こらないことを願うばかりである。