2508.2014年3月26日(水) 日韓対立はいつ氷解するのだろうか。

 5月開催のNPO法人「JAPAN NOW観光情報協会」総会に備えて、理事会が開かれた。その場で須田寛副理事長から最近出版された著書「東海道新幹線50年」をいただいた。須田副理事長はJR東海社長及び会長を歴任され、現在同社相談役を務めておられる。現在82歳であるにも拘わらず、今もご多忙で東奔西走して、その行動力には頭が下がるばかりである。これまでに出版されたご著書も相当数あるが、4年前に私も共著者のひとりとして「そこが知りたい 観光・都市・環境」(交通新聞社発行)を上梓した際、打ち合わせの折にその手際の良さとスピードには舌を巻いたことがある。

 その須田さんが新年度の事業計画の話中に、ご自身は観光にカジノを組み込むべきでないとの信念を伺って、その考えに納得させられた。須田さんはカジノは集客産業であるので、経済効果はあるが、観光ではない、観光とは見ていないと仰っていた。確かにカジノは教育上芳しくなく、道義的に問題もあり、誰もが参加し、楽しめるという観点から考えれば、とても観光とは思えない。

 政府が経済的な波及効果が大きいとして、カジノ法案を考え、一部の議員の間では積極的な声が聞かれるが、ことが闇の社会と結び付く賭博であるという点を考えれば、規制さえしっかりやれば大丈夫程度の感覚で実施するのは考えものだ。金になるなら何でも良いと考えているようでは、須田さんのように清潔な考えを持っている人の同意は得られまい。私はもちろんカジノなんか大反対である。

 さて、オランダ・ハーグで行われた核セキュリティ会議の後、日本時間の今朝早く日米韓首脳会談が行われた。オバマ大統領の仲立ちで漸く顔合わせをした日韓首脳だが、相変わらずニコリともしない朴槿恵・韓国大統領の頑なな態度にはまだ日韓間の溝は深いと考えさせられた。日韓友好はまだまだ先の話である。3者会談の話し合いのターゲットは、北朝鮮の核・ミサイル開発への対応を話し合いするというものだった。

 ところが、この首脳会談を嘲笑うかのように、今朝2時半ごろその北朝鮮が日本海に向けて中距離弾道ミサイル「ノドン」を2発発射した。韓国国防省は国際社会に対する重大な挑戦と態度を硬化させているが、韓国のある大学教授は「日米韓首脳会談に対抗した形の発射で、圧力には絶対に屈しないとの意思を内外に誇示するための発射」とコメントしている。いつまでたっても子どもじみたアクションしか取れない北朝鮮だ。これでは近日開かれる日朝局長級会談も成果はないものとあまり期待できないだろう。

2014年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2507.2014年3月25日(火) 行方不明機はどこへ行った?

 もう消息を絶ってから半月以上が経ったマレーシア航空機がオーストラリア西南方の海中に墜落したと断定するマレーシア当局の発表があった。まったく謎だらけで、テレビのエンタメ番組でも、ゲストに元機長らを迎えていろいろ疑問を解明しようとしているが、最早乗客乗員が救われる可能性はまったくなくなった。通信連絡の不可解な消え方から、機体に不都合が生じて墜落したという一般的な推測ではなく、何者かの意図により作為的に消息を絶たれたと考えられている。過去に例のないミステリアスな事件である。

 いずれこの事件をヒントにしてミステリー小説が書かれるのだろうが、マレーシア当局が機長並びに副操縦士に何らかの疑いをかけ、機長宅にある本物そっくりのコクピットから資料を抜いて持って行ったとか、自宅から家族が姿を消したとか、機長周辺のミステリーも必要以上に謎を膨らませる原因になっている。

 果たしていつ事件の謎は解けるだろうか。当分の間話題は消えることはないようだ。このままこの事件を闇に葬ることは許されない。例え機体の残骸が発見されなくても、時間をかけてでも何とか原因を究明して欲しいものだ。

 懸念しているのは、人工衛星によって機影が発見された海域の水深が約4000mで、強い海流が流れているということでもあり、それらの残骸が収容できるかどうかである。果たして解明できるか、随分厄介な事故であると思う。

 さて、台湾に関する話題があまりニュースになることが少なかったが、突然のように台湾の学生たちが立法院を占拠し、また行政院も市民や学生がなだれ込んだ事件が報道された。台湾・中国間サービス自由協定が台湾にとって不利とされ、このままでは台湾が大国中国に呑みこまれると心配した学生たちが騒ぎだしたものだ。テレビで映像を観ているとかなり激しい警察の排除に抵抗している。当初は学生との話し合いに応じる姿勢を見せなかった馬英九総統も、今日になって学生たちの要求に応じると回答した。

 最近世界的に学生のエネルギーが社会運動、学生運動などに向かうことがなくなったが、台湾の学生のエネルギーを見ていると、まだ捨てたものではないと思った。それにしても日本の学生たちは何をやっているのだろうか。選挙には行かず、原発反対などのように若者の支援が期待される運動にも起ちあがらず、もう少し若さの特権を生かせないものだろうか。

2014年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2506.2014年3月24日(月) 大阪市長選とサッカー無観客試合のアホらしさ

 昨日世間で注目されたしらじらしいできごとが2つあった。

 そのひとつは、大阪市長選挙である。市長選は3年前の府知事選とのダブル選挙で、府知事の職を投げ打って現職市長に挑戦した橋下氏の話題性で燃え上がった時に比べれば、何とも盛り上がりの少ない選挙だった。思うように進まない大阪都構想の制度設計を市民に訴えるとの判断とアピールで、任期途中だった市長を辞任して、他の政党に戦いを挑んだが都構想に反対する他政党が候補者の擁立を見送って、どの政党からも立候補者がなく、3人の泡沫候補との選挙戦になった。

 結果的に橋下前市長が圧勝し再選されたが、投票率が23.59%と前回の58.96%に比べて大幅に下がり過去最低となったうえに、大量の無効票も出た。無効票は13.53%で、その内白票が9.04%もあった。橋下氏に次ぐ次点が白票だというから呆れるではないか。

 空しい選挙である。出直し選挙で所期の目的を達し、大阪都構想を進めるとは言っても「大阪維新の会」が府議会や市議会で過半数に及ばない現状では、いくら市長や松井知事が大声を上げても大阪都構想の議会議決は難しいと思う。それよりこの出直し選挙にかかった費用が、6億円と言われている。経費節約と言って文楽など文化関係の補助金をバッサバッサと切ってきた橋下市長に財政問題をどう考えているのかを聞いてみたいものである。

 いずれにせよ橋下市長のひとり相撲で世間を騒がせたように思える。ところが、石原慎太郎・日本維新の会共同代表が、ひょっとすると橋下市長は政治家を辞めるのではないかともしゃべっていたが、自分が作った維新の会の地盤低下にやる気をなくしているのかも知れない。いずれにせよお騒がせ人物であることは変わらないようだ。

 もうひとつの騒ぎは、サッカーJリーグが浦和レッズのサポーターが、先日スタンドの背後に‘JAPANESE ONLY’の垂れ幕を掲げたことに対する制裁措置を課して、昨日レッズのホーム試合が無観客で行われたことである。あの広いグランドにひとりの観客も入れず、場内アナウンスも行われずに日本でトップクラスのゲームを行ったのだから、ファンも一般の人も驚いた。レッズにしてみると広告を外したこともあり、損害は1億円に達するという。試合はレフェリーのホイッスルと選手の声だけしか聞かれず、相手の清水エスパルズの選手からは練習試合のようで2度とやりたくないとの声が聞かれた。

 この垂れ幕が外国人を差別する印象を与えるということでお仕置きを課したのだが、まったく馬鹿げた行為を行う輩がいるものである。

 どうも最近あることないこと低次元のパフォーマンスに翻弄される馬鹿馬鹿しい行為が多すぎる。社会が劣化して人間の気持ちもグレードダウンしたのだろうか。もう少し分別のある行動が取れないものだろうか。

2014年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2505.2014年3月23日(日) ベビーシッター叩きに反論する野田聖子議員

 毎年2月23日に開いていた高校2年生時のクラス会が、藤沢駅前の中華料理店「煌蘭」で1カ月遅れて行われた。出席者が19名だったのは、予想より大分多かった。満75歳になると、物故者や健康面で参加できない人もいるものだ。実際51人のクラスメートのうち、すでに鬼籍に入った友は11名を数え、1名はアメリカに居住している。恩師はすでに7年前に亡くなっている。その中で19/39とほぼ半数が出席したのは、上できと言えるのではないだろうか。

 来年も今日と同じ3月23日開催ということに決まったが、幹事役を引き受けさせられてしまった。あと1年を元気に活動できそうな人ということで、私なら活動できるだろうという奇妙な期待感からお役を引き受けさせられる羽目になった。

 引き受けた以上みな楽しみにしているようなので、責任だけは果たすように努めたい。

 さて、最近内外に想定外の事件が起きている。現在国際的にミステリアスな事件になっているのが、マレーシア航空機の行方不明事件である。クアラルンプールを飛び立って北京へ向かったのが、今月8日だからもう半月が経つ。しかし、239名の乗員と乗客が搭乗した航空機は消息不明となりその行方はようとして分からない。飛び立ってから針路を変えたとか、機影の一部が人工衛星によって発見されたとか、或いは操縦士の行動がおかしかったとか、諸説紛々である。過去にも例のない航空機消息不明事件にマレーシア政府もその対応に忙殺されている。これから事件はどう解明されていくのだろうか。当分の間目が離せない。

 一方、国内で些か異常とも受け取られた事件は、子どもをベビーシッターに預けて、その子がベビーシッターの自宅で死亡しているのが発見された悲しいでき事である。若い母親が2人の子どもをネットで知ったベビーシッターに預けたその行為が、あまりにも分別がないと批判され、波紋を広げている。大事な子どもを見ず知らずの他人に疑うことなく預ける浅はかさについて、専門家や同年代のヤング・ママが厳しく非難している。実際その立場に立っても通常なら絶対やってはならないことだと考えるのが普通である。

 ところが、そういう批判に対して反論した母親がいた。自民党総務会長の野田聖子衆議院議員である。野田氏の出産と生まれた子が障害児だったことは同情できる。だが、自分もそうしたとその行為がさも正当であるかのように述べたり、「そうした経験をしなかった人が、母親を責めるのは止めて欲しい」と語った。野田議員は少々個性的な行動に走るところがあるが、その言い分は少しおかしくはないだろうか。こういう行為を容認するというのだろうか。それではこの種の悪辣なベビーシッターの思うつぼではないだろうか。

 要職にある政治家としては、自分の発言にもっと慎重であって欲しいものである。

 今日大相撲春場所が千秋楽を迎え、大関鶴竜が14勝1敗で初優勝を飾った。先場所は準優勝だったので、これで横綱昇進は確実と見られている。もし鶴竜が横綱昇進となれば、白鵬、日馬富士に続き、横綱3人がすべてモンゴル人ということになる。日本の国技もいよいよ色褪せ、まるでモンゴルの国技のようである。

2014年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2504.2014年3月22日(土) 漱石の「こころ」が100年ぶりに朝日再連載へ

 第2次世界大戦が始まった丁度100年前の4月朝日新聞に文豪・夏目漱石の「こころ」が連載された。その当時に倣って今年4月から朝日朝刊に再び「こころ」が110回に亘って連載されるという。珍しい試みだと思う。ただ、最近の朝日新聞の連載小説はあまり面白くない。現在の連載小説も朝夕とも途中で読むのを止めてしまった。朝日に引き換え、日経の連載小説は結構面白く、朝夕とも毎日楽しんで読んでいる。朝日はどうしてこんなつまらない小説ばかり連載するのだろうといつも思っていた。勘ぐれば、佳作を見つけ出せないので、昔のコピー作品にかつての夢を追ったということでなければ良いが・・・。

 これとは別に、当時朝日新聞記者だった漱石が自紙に作品を連載したというのも、現代の常識では考えられない。しかし、漱石はその頃すでに功なり名を遂げていて朝日記者というより文豪と呼ばれていた。「こころ」は処女作「吾輩は猫である」が連載されてからすでに9年が経っていた。連載された時は「こころ」は「心」だったし、全体の文章の区切りも今の「こころ」とは、違っていた。

 残念ながら、学生時代に読んだ「こころ」があまり印象に残っていない。この機に改めて読んでみようと書棚から取り出してみた。

 実は、わが家の漱石全集19巻は、読書好きだった義父が昭和10年に漱石全集刊行会から初めて「漱石全集」として出版されたものを買い求め、父の没後、そっくり私の書棚に収まったものだ。漱石全集刊行会は岩波茂雄が代表者でその後岩波書店の前身書店に組み込まれた。「こころ」は、全集の8巻に「道草」とともに収められている。「調子」を「てうし」、「状態」を「じやうたい」、「要領」を「えうりやう」とルビがふってあり、「蝶々」を「てふてふ」と国定教科書で教えられた国民学校時代を思わせられる。価格は印刷されていないので分からない。グラビアに漱石幼少時代の写真や、「漱石山房」と書かれた漱石専用原稿用紙に「道草」の直筆の写真が載っている。

 思い返せば、漱石を読んだのは、母に勧められて小学校5年生の時「坊っちゃん」を読んだのが最初だった。その後「吾輩は猫である」、「三四郎」、「それから」へ、そして他の作品へ読み進んで行ったように思う。

 初めて松山へ行った時には、漱石の亡霊を追うように「坊っちゃん」を思い出していた。

 義父が残してくれた、旧き時代を感じさせる「こころ」を改めて味わいながら読んでみたいと思う。

2014年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2503.2014年3月21日(金) 2014年度一般会計予算は過去最大

 昨日2014年度一般会計予算が参議院を通過して成立した。95兆6121億円大型予算である。加えて2月に成立した今年度補正予算の5.5兆円を加えると、実に100兆円を超える高額予算である。

 大学へ入学した1959年度予算が1兆4192億4800万円だったことを考えると気の遠くなるような巨額の予算である。ざっと70倍になる。入学早々「経済原論」の授業で安川正彬講師(後教授)から、経済学を学ぶ経済学部の学生としては国家の予算ぐらい知らなくては話にならないと言われ、以降ことさら一般会計予算に関心をもってきた。ただ、数字を覚えるのは歴史の年号と同じように難しく、語呂合わせでもしないと覚えられない。1959年度の予算は「イッチョウヨイクニヨハヘイワ」と記憶した。来年度の語呂はどうなるだろうか。

 新年度の予算は過去最大の膨張予算で、一番気になるのは、国の借金が益々増えて財政健全化は掛け声ばかりで一向に前へ進まないことである。ましてや国の歳入は税収が50兆円で、まったく足りず不足分は国債を発行して賄う。当然借金ということになる。すでに1千兆円を超えた借金は、先進国の中で最大であり、IMFも不安視している。このまま突き進めば国の財政が破たんすることは目に見えている。だが、政治家は私利私欲・党利党欲のため財政健全化は口先ばかりで誰も手をつけようとしない。利権政治家の暗躍と誘導で地元の公共事業費を増やしたが、逆に人手不足のため工事ができないというお粗末ぶりである。

 国をバランス良くリードすべき政治家が、目先の欲に目がくらみ、利益誘導政策しか提言できず、行えない。アベノミクスという言葉に浮かれて、厳しい財政には目もくれず、大判振る舞いで国は借金大国になる。もう少し国の財政について真剣に議論して、国の借金を減らす健全財政に近づけることはできないだろうか。

2014年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2502.2014年3月20日(木) ウクライナ情勢の受け止め方

 一昨日このブログが連続2500回を記録したことを友人たちに知らせしたところ、昨日からたくさんのコメントをもらっている。その中でベオグラードの友人山崎洋さんから、激励をいただくと同時に私を超人と呼び、なるほどと思わせられるメールをもらった。現場を知らないと本質や実態は中々分からないものである。日本にいては中々入手しにくい現地情報を近くで得られることもさることながら、現地で内情をよく知るメディアが流す情報を直に手に入れられる点でやはり有利である。

 山崎さんは旧ユーゴ時代にベオグラードに渡ってから同地に半世紀も居住して、東ヨーロッパ情勢や土地勘も充分である。特に父上がゾルゲ事件のブランコ・ブケリッチ氏であるので、社会運動にはことさら詳しく敏感であり、言われることは筋が通っていて得心させられることが多い。

 17日にウクライナの住民投票について私が新聞記事を参考に書いたブログの内容に関して、下記のように分かりやすい指摘を受けた。17日のブログと比べてお読みいただければ一層理解しやすいのではないかと思う。

 「クリミア問題のブログ、興味深く拝見。3月17日の分、ロシアが軍事力で脅して住民にロシア編入の決定をさせたというのは、どうでしょうか。こちらの記者やTVレポーターの報告では、ロシア系住民がいちばん恐れたのは、キエフの政権を奪ったウクライナ民族主義で、なにしろ最初に採択した法律のひとつがロシア語を第二公用語と定めた法律の廃止でしたから、キエフが混乱して手を打てないうちに長年の「不正」(フルシチョフが1954年にクリミアをウクライナに編入したこと)をただそうとしたということらしいですね。住民投票に反対の人たちがロシア軍に対する恐怖から活動できなかったというのは言えるでしょう。

 クリミア・タタールは当初、ロシア系の集会に押しかけて、一触即発の様相でしたが、その後、自分たちの集落に自警団を組織して、守勢に回りました。クリミア・タタールは第二次大戦のときナチスについたため、戦後、スターリンによって強制移住させられ大量死した経験がある。1990年のソ連解体に際しても独立を目指すと言う決議をしていましたから、ウクライナ万歳ではないのですが、反ロであることは間違いありません。

 ただ、住民の六割がロシア系のクリミアでは、反対派が自由に活動しても、結果は同じだったと思いますよ。

 住民投票がウクライナ憲法に反していると言うのはその通りでしょう。そもそもキエフの暴力による(エストニア外相によればスナイパーまで使っての)政変が憲法違反でしょうから、政変によって憲法体制に空白が生じたといえるのです。

 いちばんの解決策は、欧米が空爆までしてでっちあげたコソボの独立承認を取り消して、あらためて国際法を尊重し、セルビアの主権と領土保全を認め、その枠内でコソボのアルバニア人の地位について交渉する。そうすれば、クリミアについても、ウクライナの主権と領土保全を認めたうえでの問題の解決を主張できる。それ以外は、すべて国際法とは無縁のパワーポリティックにすぎません。チェコのクラウス前大統領やドイツのシュレーダー元首相もそういう意見です。日本政府も、空爆に賛成しコソボ独立を承認するかわりに、アメリカに対して制裁措置を取っておれば、今回も説得力があったでしょうが、下手すれば北方領土問題の交渉の扉を閉ざされ、天然ガスの供給をストップされるのがおちでしょう。もっとも、困るのは国民だけで、安倍さんはそれを利用して、原発再開、民族主義の高揚を背景とした新憲法制定などの宿願が果たせるので、損はないと踏んだかも。

 気になった一行について、ながながと意見を述べさせていただきました。

2014年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2501.2014年3月19日(水) 同期入社の牧野くん急逝

 小田急社友会から毎月丁重に会報を送ってくれるので、最近の会社の様子がある程度分かって有り難く思っているが、その中に慶弔行事や、訃報が掲載されている。今日受け取った会報で偶々訃報欄に同期の牧野博保くんの名前が載っているのを見てびっくりした。ショックである。

 昨年10月に大学卒業50周年のお祝いに大学から、日吉で行われた春の入学式と秋恒例の連合三田会に招待されたが、その連合三田会の場で久しぶりに牧野くんと会って立ち話をしたところだった。その際今年予定している拙著の出版記念会でビデオ撮影してほしいと依頼し、引き受けてもらっていた。ところが、今年の年賀状で大けがをしたので、今年中の活動は難しいと書き加えられていたので困ったと思っていた矢先である。

 早速奥様にお悔やみの電話をしたところ、亡くなったのは怪我が原因ではなく、脳梗塞ということだった。怪我はリハビリ中で快方に向かっていたそうで、安堵していた折に思いがけなく脳梗塞で倒れ、5日後に亡くなったと聞いた。ビデオを撮ってもらう相手はまた探さなければいけないが、牧野くんがプロはだしだっただけに後釜が簡単に見つけられるだろうか。それにしても同期生の突然の逝去は悲しく、寂しい。大卒者同期入社13名のうち、2名が中途退社して残る11名のうち、すでに3名が亡くなった。同期社員全員が仕事から退いて最近ではお互いに会うこともなくなった。時代の流れではあるが、寂寞の思いは消えない。

 さて、出版ニュース社の清田義昭社長から電話をいただいた。拙著の発行元を紹介していただけることになって、拙著の内容に合い、積極的な出版社を紹介してもらえるよう調整してもらっていた。今日出版社の名前を教えてもらった。大手出版社ではないが、「㈱現代書館」と伺い、堅実な出版社で良かったと有り難く思っている。まだ内容を膨らませたり、或いは削除したり調整する個所が残されているが、漸く出版元が決まってほっとしている。

  この数日は内容を膨らませるべき当の主人公大酋長について、彼が島民に送った手紙の翻訳で苦労している。大酋長の人間性を表す一文で貴重な資料であるが、A4判用紙4枚にびっちり書きこまれ、すべて大文字で書かれ、文章の切れ目が分からず、英文も通常あまり見られない文体で翻訳に頭を捻る個所が多い。これを明日辺りにはまとめて、全体文の中にうまく溶け込ませてバランスの良い文章にしたいと思っている。まぁまもなく脱稿というふうにできると考えている。

2014年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2500.2014年3月18日(火) ブログ書き込み連続2500回達成

 ついにと言うべきか、やっとと言うべきであろうか、このブログを毎日毎日書き続けてちょうど連続

 2500回を数えることになった。ホームページを作成し発信した2007年5月に書き始めてから約7年近くかかったが、継続できたことが何と言っても嬉しいことであるし、まさに「継続は力なり」を改めて知ることになり、継続することの大切さを再認識している。 

 この間海外旅行した間も不自由しながらも書き続けていた。韓国では講演を含めて2回の旅、インド、チベット、ヨルダンとイスラエル、そして昨年は取材のためにミクロネシアへ出かけた。自分でもよくよく物好きだと感心するのは、一日として書くことを止めようと思った日がなかったことである。やはり文章を書くのが好きなのだろう。このままブログとしてPCに残すだけでは惜しい気もするので、いずれ年度を決めて1年分を小冊子としてまとめてみようとも考えている。

 エポックメークだった2000回目は一昨年の「文化の日」に当たり、偶々 74歳の誕生日でもあったが、今日は特別な一日ではない。

 昨日ブログに書いたように住民投票でウクライナからの独立を勝ち取ったクリミア自治国の独立をロシアが承認することを決めた。これに伴い欧米各国はロシアに対して経済制裁を強める意向である。日本もそれに同調して対ロ制裁を決めた。ただ、日本の制裁は欧米の制裁ほどロシアにとってそれほど効くようなものではない。両国間のビザ発給緩和に向けた協議を停止するというものである。日本にとっては、あまり対ロ関係を悪化させたくなかったが、ロシアの今回の強引な内政干渉により、自国領土を拡大するという試みが世界中の反発を買っている事態に、手をこまねいているわけにはいかず、欧米に同調した対応である。これで北方領土問題はまた解決が遠のく。また、シベリアの原油開発と輸入が当面先延ばしされることになる。

 それにしてもテレビを観ていると、クリミアには今もレーニン像が街の中に随分見られる。ロシアよりクリミアにレーニン像が多く見られるのは、クリミアが今日のロシア以上に共産主義国家的であり、ソ連時代の国情に近いと言えるのではないか。

 2003年にシベリアを旅行した時、ガイドがロシア国内にレーニン像はもう2体しかないとデタラメを言っていたが、その時私が見た2体の他にもまだまだ共産主義の亡霊レーニン像はほかの土地にも残されている筈だ。それがロシアではない外国のクリミアであったとは驚きだ。ひょっとするとウクライナにもきっとレーニン像がたくさんあるのではないだろうか。

 今日は暦の上では「先勝」である。昨年より17日も遅かったが、関東と四国で春一番がやって来た。高知で桜の開花宣言も聞かれた。3日後には選抜高校野球も開幕する。いよいよ春がやって来る。

 2500回を機にこのままブログを書き続けていくつもりだが、果たしてあと何回書き続けられるだろうか。取り敢えず3000回を当面の目標にして邁進したい。よほどのことがない限り、来年の暑い盛りには念願成就ということになる。とにかく健康だけは気をつけよう。

2014年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2499.2014年3月17日(月) クリミア、ロシア領へ編入か。

 ソチ・パラリンピックが閉幕した。オリンピックほどではないが、パラリンピックも結構派手に紹介され、閉会式でパラリンピックらしく‘Impossible’と書かれていた電光板の文字が冒頭のImを削除して‘Possible’に変わるかと思いきや、‘I’m possible’となっていたところが面白かった。アルペン座位競技のように猛スピードで滑り降り、元々身体が不自由な選手たちが転んで再び怪我でもするのではないかと心配したくらい出場選手たちは真剣に気持ちを込めてプレイしていたと思う。2020年東京オリンピックもパラリンピックと同時期開催となるので、日本人にもかなりアピールするのではないだろうか。

 そのソチにほど近いウクライナのクリミア自治共和国で行われた住民投票の結果、クリミア独立票は予想通り投票総数の96.77%を得た。やっぱりか。この結果を受けて自治国首相はウクライナからの「独立」を宣言すると表明した。いずれ「ロシア編入」の動きを加速させることになるだろう。もとよりクリミアは全住民の6割強がロシア人の自治国で、タタール人のような他の少数民族が投票行使をしなかったせいもあって、圧倒的にロシア寄りの結果となった。

 問題はこれからである。この住民投票はウクライナの憲法に違反しているとして、投票自体を認めない欧米諸国はロシアに対して追加制裁措置を実行すると発表した。

 オバマ米大統領は「住民投票はウクライナ憲法に違反し、ロシアの軍事介入による脅迫のもとで行われた」と指摘する一方で、ロシアのプーチン大統領は「住民投票は国際法と国連憲章に完全に合致している」と反論している。結局現状はロシアと欧米との綱引きになっているが、どちらの言い分にも、受け取り方によっては、一理はあると言えるような気もする。住民が国を選ぶのは、ひとつの権利でもある。上司が嫌で、部下が全員別の上司の方が働きやすいということになったら、会社としてはそれに応じることはあるだろう。ただ、ロシアがクリミア住民に強引に軍事力を見せつけて恐怖感の下で住民投票を行ったことは無法である。この点は責められるべきであろう。また、ウクライナ憲法に違反していることも問題である。

 今回の騒動の発端は、ウクライナ政界が不安定で、それにしびれを切らしたデモが発生し、国会内の対立がごちゃごちゃになって自信を失ったロシアシンパの大統領が夜逃げをしたことが騒ぎに火を点けた。そのドサクサにつけこんだ覇権主義国家ロシアが外堀を埋めて利用価値の高いクリミアへ武力侵入して既成事実を重ね住民投票へ持ち込んだというのが、大体の筋書きである。

 これから険しいロードを歩むことになるクリミアとウクライナの一体感は、もはや消えてしまった。覆水盆に返らずである。かつて第2次世界大戦終盤に、ルーズベルト、チャーチル、スターリンの間で終戦について話合われたヤルタ会談が開かれた近くの土地で、下手をすると戦火が再び点火されるかも知れない。冷戦再びか。皮肉な話である。

2014年3月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com