もう消息を絶ってから半月以上が経ったマレーシア航空機がオーストラリア西南方の海中に墜落したと断定するマレーシア当局の発表があった。まったく謎だらけで、テレビのエンタメ番組でも、ゲストに元機長らを迎えていろいろ疑問を解明しようとしているが、最早乗客乗員が救われる可能性はまったくなくなった。通信連絡の不可解な消え方から、機体に不都合が生じて墜落したという一般的な推測ではなく、何者かの意図により作為的に消息を絶たれたと考えられている。過去に例のないミステリアスな事件である。
いずれこの事件をヒントにしてミステリー小説が書かれるのだろうが、マレーシア当局が機長並びに副操縦士に何らかの疑いをかけ、機長宅にある本物そっくりのコクピットから資料を抜いて持って行ったとか、自宅から家族が姿を消したとか、機長周辺のミステリーも必要以上に謎を膨らませる原因になっている。
果たしていつ事件の謎は解けるだろうか。当分の間話題は消えることはないようだ。このままこの事件を闇に葬ることは許されない。例え機体の残骸が発見されなくても、時間をかけてでも何とか原因を究明して欲しいものだ。
懸念しているのは、人工衛星によって機影が発見された海域の水深が約4000mで、強い海流が流れているということでもあり、それらの残骸が収容できるかどうかである。果たして解明できるか、随分厄介な事故であると思う。
さて、台湾に関する話題があまりニュースになることが少なかったが、突然のように台湾の学生たちが立法院を占拠し、また行政院も市民や学生がなだれ込んだ事件が報道された。台湾・中国間サービス自由協定が台湾にとって不利とされ、このままでは台湾が大国中国に呑みこまれると心配した学生たちが騒ぎだしたものだ。テレビで映像を観ているとかなり激しい警察の排除に抵抗している。当初は学生との話し合いに応じる姿勢を見せなかった馬英九総統も、今日になって学生たちの要求に応じると回答した。
最近世界的に学生のエネルギーが社会運動、学生運動などに向かうことがなくなったが、台湾の学生のエネルギーを見ていると、まだ捨てたものではないと思った。それにしても日本の学生たちは何をやっているのだろうか。選挙には行かず、原発反対などのように若者の支援が期待される運動にも起ちあがらず、もう少し若さの特権を生かせないものだろうか。