2506.2014年3月24日(月) 大阪市長選とサッカー無観客試合のアホらしさ

 昨日世間で注目されたしらじらしいできごとが2つあった。

 そのひとつは、大阪市長選挙である。市長選は3年前の府知事選とのダブル選挙で、府知事の職を投げ打って現職市長に挑戦した橋下氏の話題性で燃え上がった時に比べれば、何とも盛り上がりの少ない選挙だった。思うように進まない大阪都構想の制度設計を市民に訴えるとの判断とアピールで、任期途中だった市長を辞任して、他の政党に戦いを挑んだが都構想に反対する他政党が候補者の擁立を見送って、どの政党からも立候補者がなく、3人の泡沫候補との選挙戦になった。

 結果的に橋下前市長が圧勝し再選されたが、投票率が23.59%と前回の58.96%に比べて大幅に下がり過去最低となったうえに、大量の無効票も出た。無効票は13.53%で、その内白票が9.04%もあった。橋下氏に次ぐ次点が白票だというから呆れるではないか。

 空しい選挙である。出直し選挙で所期の目的を達し、大阪都構想を進めるとは言っても「大阪維新の会」が府議会や市議会で過半数に及ばない現状では、いくら市長や松井知事が大声を上げても大阪都構想の議会議決は難しいと思う。それよりこの出直し選挙にかかった費用が、6億円と言われている。経費節約と言って文楽など文化関係の補助金をバッサバッサと切ってきた橋下市長に財政問題をどう考えているのかを聞いてみたいものである。

 いずれにせよ橋下市長のひとり相撲で世間を騒がせたように思える。ところが、石原慎太郎・日本維新の会共同代表が、ひょっとすると橋下市長は政治家を辞めるのではないかともしゃべっていたが、自分が作った維新の会の地盤低下にやる気をなくしているのかも知れない。いずれにせよお騒がせ人物であることは変わらないようだ。

 もうひとつの騒ぎは、サッカーJリーグが浦和レッズのサポーターが、先日スタンドの背後に‘JAPANESE ONLY’の垂れ幕を掲げたことに対する制裁措置を課して、昨日レッズのホーム試合が無観客で行われたことである。あの広いグランドにひとりの観客も入れず、場内アナウンスも行われずに日本でトップクラスのゲームを行ったのだから、ファンも一般の人も驚いた。レッズにしてみると広告を外したこともあり、損害は1億円に達するという。試合はレフェリーのホイッスルと選手の声だけしか聞かれず、相手の清水エスパルズの選手からは練習試合のようで2度とやりたくないとの声が聞かれた。

 この垂れ幕が外国人を差別する印象を与えるということでお仕置きを課したのだが、まったく馬鹿げた行為を行う輩がいるものである。

 どうも最近あることないこと低次元のパフォーマンスに翻弄される馬鹿馬鹿しい行為が多すぎる。社会が劣化して人間の気持ちもグレードダウンしたのだろうか。もう少し分別のある行動が取れないものだろうか。

2014年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com