2518.2014年4月5日(土) 健康基準緩和を喜ぶべきか、心配すべきか。

 昨日は松本整形外科医でいつもの定期診断に合わせて、一昨日の東京医療センターの検査概要を報告した。日ごろ気になっているCRPの目標値を0.3以下に思うように下げられないことに頭を痛めていたが、医療センターでは軽く下回り0.2となった。首を傾げながらもその数値を喜び勇んで報告したところ、何と3月19日に検査したこちらの数値はさらに下回って0.18を示したではないか。驚きである。これまでも目標値に近づくことはあったが、喜びも束の間すぐ数値は上がってしまい、いつもがっかりさせられていた。それが、今度は2週間以上0.3以下だったことが分かった。長い戦いであったが、これを元の木阿弥にさせないよう注意することが大切である。傾向としては心配していたほど悪くなっていないので、気を緩めないようこれからも気を配っていきたい。

 昨日「健康」の基準について「日本人間ドック学会」と健康保険組合連合会が新たに「健康な人」の調査値を示した。それを来年から運用する

 いくつかのアイテムがある。その中で代表的な血圧については、従来の上・130未満、下・85未満だったが、新たな基準では上が88~147、下が51~94へ広がった。これまで140以上にならないよう10年ほど前から毎朝晩に血圧を測り、トレンド・グラフを作成して血圧が上がらないよう注意していた。特に140を超えた数字を朱文字にして注意を喚起していたくらいである。それが、新基準では大幅に緩和されたようで楽になったと言えば、確かにそうだが、大事な健康基準がこんなに簡単に「規制緩和」して大丈夫なのだろうか。気持ちは楽になった反面、心配にもなる。

2014年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2517.2014年4月4日(金) 夭折の天才作家・中島敦の秀作「李陵」

 ノン・フィクション「南の島の日系人大酋長の波乱万丈」を書くに当たって、ミクロネシアについて資料や学術書、ガイドブックなどをいろいろ調べている内に、ある薄倖の素晴らしい作家に出会うことができた。戦前南洋庁へ職員として入庁した高校の国語教師・中島敦である。この若き作家はすぐパラオの南洋庁に派遣され、当時の南洋諸島の島々を巡回しながら国定教科書のチェックなど教育指導に当たっていた。当時の南洋群島の習慣や風物詩などが彼の「南洋通信」にかなり具体的に紹介されており、随分文章作成に役立った。惜しむらくは中島は身体が弱く病気がちで太平洋戦争が勃発した翌年日本へ帰ってから間もなく亡くなった。33歳の若さだった。早世したため彼の作品はあまり多くないが、数少ない作品は粒ぞろいだ。「南洋通信」はもちろんだが、特に2つの短編代表作品は教育界でも注目を浴びている。

 そのひとつが「山月記」である。知らなかったが、日本の高校の国語教科書には、この「山月記」が最も採用されているという。つい最近ある高校の国語教師が「『山月記』はなぜ国民教材となったのか」という好著を上梓して、それが新聞の読書欄に好意的に紹介されていたほどだ。確かに読んでみて滋味のある作品だった。

 もうひとつの作品は「李陵」という短編で、「山月記」と同じように漢の武帝時代を舞台に、漢と匈奴との戦いの中で優れた武人李陵の行動と内面的な葛藤を司馬遷の記述を参考にしながら書き下ろしたものだ。

 感心するのは、30歳になったか、ならなかったの若さで、これだけのストーリーを流れるがごとく書ける非凡な才能である。しかも漢文調で、難しい言葉遣いを駆使して縦横無尽に筆を使っている。いかに祖父が漢学塾を主宰して家系にも漢学を学んだ人が多かった家庭環境の中に育ったとは言え、その素養には舌を巻く。もし、もう少し長生きしたら、漱石や鴎外に匹敵する文豪となったかも知れない。今日「李陵」を読み終えて天才作家・中島敦の魂と構想力に感服した。

 「李陵」の中にこんな気になる文言があった。最近の中国の反日感情を考えると思い当たる節がある。

 「~漢の人間が二言めには、己が国を礼儀の国といい、匈奴の行いをもって禽獣に近いと看做すことを難じて、単千は言った。漢人のいう礼儀とは何ぞ? 醜いことを表面だけ美しく飾り立てる虚飾の謂ではないか。利を好み人を嫉むこと、漢人と胡人といずれかはなはだしき? 色に耽り財を貧ること、またいずれかはなはだしき? 表べを剥ぎ去れば畢竟なんらの違いはないはず。ただ漢人はこれをごまかし飾ることを知り、我々はそれを知らぬだけだ、と~」

2014年4月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2516.2014年4月3日(木) ラガーマン竹内謙・元鎌倉市長逝く。

 朝からじめじめした小雨が降って梅雨のようである。惜しいことに、これでいま満開の桜も散り行く運命となってしまうだろう。

 先月末かかりつけの森内科医で検査を受けた糖尿病の数値が急に悪くなったので、専門医に診てもらうべく近くの東京医療センターを予約してもらった。早速医師と問診をして検査をしてもらったところ、心配していた数値は大分下がっていた。まずはほっとした。今年に入ってからヘモグロビン(HbA1c)が7.2、7.4、7.6と昨年までの高値安定数値の6点台をたちまち凌駕してしまった。数値が悪魔の領域へ向かってどんどん昇って行く。血糖値も正常値(80~112mg)を超えて200台、333と急に悪化したので、こりゃまずいと思っていた矢先に、今日の検査結果では前者6.9、後者が130と大分下がっていた。いろいろアドバイスをいただきながら、併せて食事療法について専門の栄養士から話を伺った。甘い物は絶対に控えることと、食事では一日1600カロリーを目指してバランスの良い食事を心がけることをアドバイスされた。その他には、体重をもう少し減らすよう努力することを求められた。

 取り敢えず一安心ではあるが、これを教訓として捉え食生活、減量、運動に注意を払っていかなければいけないと肝に銘じたところである。

 さて、また今日友人の訃報をもらった。竹内謙・元鎌倉市長が昨日亡くなったとの知らせだった。体調が悪いとは聞いていなかった。残念である。

 彼は高校ラグビー部の2年後輩であるが、同じフォワードとしてスクラムを組んでいた。最近では彼が鎌倉学会を起ち上げて鎌倉市民を対象に広く学問的に鎌倉を研究対象にした勉強会を呼び掛け、市民でない私にも会員となって協力して欲しいと話をいただいて、その任に非ずと一度はお断りしたことがある。結局口説かれて会員になって2度ばかり会に参加したが、その後連絡がないので気に掛かっていた。

 彼については思い出がたくさんある。1993年鎌倉市長選に立候補するので、選挙事務局長を引き受けて欲しいと唐突に電話があった。手伝ってあげたかったが、仕事で多忙だったため代わりに3年先輩の水野勇右さんを推薦して側面からバックアップする立場に回った。鎌倉市内を随分歩いたので、鎌倉特有の街づくりや狭い路地裏を知ることができた。2期8年市長を務めた後、誰にも真意を語らず市政からさっと身を引いたので、ちょっとあっけにとられた記憶がある。全面的に支援していた浄智寺井上住職も呆れて怒っていたくらいだった。

 選挙には彼の顔の広さもあって、多くの著名人が選挙応援に来てくれた。三木武夫元首相夫人を始め、評論家内橋克人氏、高野連会長で当時早大総長だった奥島孝康氏、メディアからはすでに鬼籍に入った筑紫哲也氏、岩見隆夫氏らが来られた。

 実は、近々上梓を予定しているノン・フィクションでも彼について触れている。ともに戦った高校ラグビー部員のひとりとして、元鎌倉市長であり、ゾルゲ事件の尾崎秀実と阿部定事件の刑事弁護士を務めて名を高めた竹内金太郎の孫であると紹介した。彼にはまだそのことを伝えないまま黄泉の国へ旅立たれてしまったが、その点が少々心残りである。

 今年も年賀状をもらい、そこには私の元気にあやかりたいと書いてあったが、私が病院へ行くようになったように脆くなった健康では、お役に立てなかった。そのことが申し訳ない。心よりご冥福を祈っている。

2014年4月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2515.2014年4月2日(水) 祝! 龍谷大平安高校、センバツ初優勝!

 今日は嬉しいことがあった。春の選抜高校野球決勝戦が行われ、龍谷大付属平安高校が大阪の履正社高校を破り、初優勝を成し遂げたことである。龍谷大付属平安高校は、かつては平安高校の校名で出場していた野球名門校である。母校というわけではないのかも知れないが、かつて同校付属の平安中学に半年間だけ在籍していたことがある。どうしても応援したくなる。

 実は中学2年生だった昭和27年秋、父が京都へ転勤になった時、無理を頼んで野球名門校の平安中学に転入させてもらった。それほど野球に夢中だったが、ほどなくして父から平安で野球をやらないなら、自宅からわざわざ遠い平安へ通学する理由がないと、僅か半年で近くの公立中学に強制的に再転校させられてしまった。平安は最近甲子園に出場することも少なくなってしまったが、それでも甲子園出場数は全国で最多である。残念ながら以前のように優勝候補常連校とは言えなくなってしまった。更に数年前校名にも龍谷大付属が冠せられてつい別の学校のような気持ちにもなる。

 1年上の兄は平安中を卒業した。だが、私も半年間とは言え、桂から阪急電車と京都市電を乗り継いで七条大宮の平安中へ通っていたことがあり、時折懐かしく思う時がある。

 ましてや高校3年生になった昭和31年夏の全国大会では平安が堂々3度目の全国制覇を遂げたが、その主力選手は私の同級生だった。彼らのグランド内の優勝行進をテレビで観ながら、校歌を口ずさんでいたことが思い出される。今日も場内に平安校歌が流れて再び口ずさむことができたことは感激であり嬉しいことである。実に58<年ぶりのことだ。

 ♪ 紫におう 雲のかなた 希望の星の 燃ゆるところ~ ♪(平安高校校歌冒頭部)

 いま執筆中のノン・フィクションにもこの平安中学のことに触れた。当時の友人たちとはいまでは付き合いはないが、それでも平安関連のニュースが流れてくるとつい耳をそばだててしまう。やはり感受性の強い少年期のころは何でも身体の中に染み込んでいるのだろう。意識せずとも身体には平安スピリットが入り込んでいるようだ。このまま更に精進して、夏の全国大会でぜひ4度目の栄冠を目指して欲しいものである。

 さて、今日困ったことは地球の反対側チリで日本時間の今朝9時前にマグニチュード

 8.2の大きな地震が発生し、津波がこのまま太平洋を渡って明日早朝日本にやって来るとのニュースである。チリは地震が多いが、それが津波となって日本沿岸に押し寄せることである。明朝3時に気象庁が詳しい津波予報を発表するというが、早いもので5時頃には日本へやって来るようだ。福島を始め、太平洋沿岸地域は警戒を怠れない。昨日は南海トラフとか、首都直下型地震の話が話題になっていたが、今日は津波の話である。近年はいつ起こるか分からない自然災害も増えてぼ~っとしていられなくなった。

2014年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2514.2014年4月1日(火) 研究者小保方晴子さんと血の通わない理化学研究所

 1月にイギリスの科学雑誌ネイチャーに万能細胞考えられたSTAP細胞について論文を発表し、一躍時の人となった理化学研究所のユニット・リーダー、小保方晴子さんとその論文について、今日理化学研究所が記者会見して、小保方さんを厳しく指弾した。約300名の記者団を前に調査委員会と野依良治理事長以下理事らが2回に分けて、最終調査報告をした。

 この中で小保方さんは研究不正行為をしたと決めつけた。実験画像を切り貼りした行為を改ざん、博士論文と酷似した実験画像を使った行為は捏造と認定し、データの信頼性を根本から壊す危険性を認識していたとして研究者として未熟であると、小保方さんをぼろくそにけなして論文の取り下げを要請し、改めて処分を検討する考えを明らかにした。

 これに対して小保方さんは驚きと憤りを表明し、改ざんも捏造も否定し、理化学研究所に対して不服を申し立てるとコメントを出した。

 小保方さんの論文の作成過程や、理化学研究所の内部事情は複雑で分からないが、論文よりこの現象を傍から見ていて小保方さんが孤立無援に陥っているとしか思えない。若い人を指導し、育てる責任を持つ研究組織として、理化学研究所は若い研究者に冷たいのではないか。誰一人として彼女に寄り添い、サポートしようとする姿勢がまったく見られない。こういう事態に陥ったのも、それを組織としてバックアップできなかった理化学研究所にも責任がある。にも拘わらず、すべて一研究者のドジな研究行為と糾弾するばかりである。実際組織にいるのは人間的におかしい人ばかりではないか。人の気持ちが分からない人たちで組織を運営しているから、一旦火事が起きるとまともに消化活動ができず、延焼させてオロオロするばかりである。

 こういう冷酷な研究所では若い研究者がこれからも新たな研究に力を注いでいくことはできないのではないか。小保方さんも反省するべきは反省して、謙虚に第一歩からやり直した方が良い。

 だが、日本国内では再起をするには障害が多すぎるようだ。思い切ってアメリカへ渡って研究生活に没頭した方が、彼女を成長させるだろうし、すっきりした、幸せな人生を送れるのではないかと思っている。

 理化学研究所という組織はあまりにも冷たい。敢えて言えば、気のきいた人間が研究に打ち込める場所ではない。

2014年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2513.2014年3月31日(月) 不味いことになったか。糖尿病が心配。

 今日は年度末に当たり会社や法人などでは年度決算日のところが多い。明日から新年度がスタートするが、現時点で例年になくメディアで話題になっていることがある。それは明日から消費税が3%上がって、これまでの5%に加えて8%になるのを見越した駆け込み需要だ。駆け込み需要でデパートなどでは大受けのようだが、その一方でこの後の反動による消費手控えが心配されている。

 駆け込み需要の影響で、先日度数調整して注文した眼鏡が本来なら今日できあがる予定だったが、やはり大分混んでいるようで今日中には間に合わず、できあがったら連絡があるという話になった。

 ところで、今日は内科で先日受けた調査報告lを聞いて少なからずショックを受けた。陽気の良さに釣られて先日検査してもらった糖尿病の数値検査の結果を伺おうと、森内科へ出かけた。心配していた通り「HbA1c」が7.6と、ついに真剣に対策を考えなければならない数値になってしまった。一昨年までは高値安定と言われて数値は6点台だったが、久しぶりに昨年10月に測定してもらったところ7.2とついに7点台になってしまった。そして、2月7.4、3月7.6と厳しい数字になった。加えて今日の血糖値が333となって正常数値の数倍も悪い。森先生が糖尿病と向き合うことが必要だと仰ったが、やむを得ない。甘いものは一切シャットアウトし自分なりに糖分を摂らないよう気をつけているのだが、運動不足がかなり効いている。膝を痛めているので、ジョギングができない。せめてウォーキングをと思いながら、歩いているがたかが知れている。昨年8月人間ドック検査では糖尿関係については、特段のコメントもなかったので、つい安心していた。

 森先生から何か糖尿病を誘い出す原因があるのではないか。そのために糖尿病の精密検査を受けてみてはどうかというアドバイスをいただいたので、近日東京医療センターの紹介と予約をしてもらい、診てもらうことにした。まだ初期段階だと思うので、食事を含めて専門家の言うことに従いこれ以上悪化しないよう気持ちを引き締めたい。

 さて、オランダ・ハーグの国際司法裁判所で日本に対する厳しい判決が出た。反捕鯨国のオーストラリアが、日本が南極海で毎年行っている調査捕鯨は国際捕鯨取締条約違反だとして中止を求めていたが、今日裁判所は日本の調査捕鯨を研究目的ではないとして今後調査捕鯨を認めないと日本に命じた。

 日本はこの裁定に従うものと見られている。日本が調査捕鯨をしている目的と真意がなぜか日本人に対してと同様、海外にも納得されるよう伝わっていない。だから、学術的な説明の前に、年間数百頭も捕獲しているとか、鯨肉を販売していて商業捕鯨であると受け取られてしまう。内外へのPRも下手だし、国民の理解もあまり得られていないようだ。こんなことも調査捕鯨船がシー・シェパードなど反捕鯨団体の荒行のなすがままにされてきた原因ではないだろうか。太平洋で行う調査捕鯨は禁止されていないようだが、これから捕鯨はどうなるのだろうか。

2014年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2512.2014年3月30日(日) 習近平・中国国家主席の反日スピーチ

 折角桜が咲き綻びているのに、今日は雨と風が強く春の嵐となり、桜が散ってしまうのではないかと心配になった。その中を妻と帝国ホテルへ昼食に出かけた。伝統的なフランス料理の‘La Brasserie’でホテル自慢の直営レストランだ。コンソメ・スープが特に味が良く旨いと感じたので、ウェイターにお世辞も込めて「おいしいですね」と言ったところ、そのウェイター富山氏の応えが良かった。

 「総料理長の村上信夫が自信を持って料理していますから、絶対他には負けません。私はここに

35年務めていますが、その点は自信を持って言えます」ときた。その心意気や良し!

 高級レストランはほとんどが自分の店の料理に自信を持ってお客にサービスしているのだろうが、それにしてもこのレストランも大した自信だと感じ入った次第である。少し値は張るが、偶には格調高いレストランで食事を楽しむのも良いものだ。

 さて、昨日の本ブログに習近平・中国国家主席とメルケル・ドイツ首相の会談の内容について触れたが、語った場所に誤解があったようだ。習主席が語った内容は、メルケル首相との話し合いで述べられたものではなく、習主席がベルリンの講演で語った内容だった。流石にドイツでもパフォーマンス過剰の習主席の言動が彼らの宣伝に利用されるのを危惧したのか、ホロコースト記念碑の視察を打診されたドイツはやんわり断ったようだし、メルケル首相との会談でも傲慢な習主席も日本批判を控えたという。ドイツの大人の対応には、いつも反日言動を強硬に繰り返す中国も自己主張を諦めたようだ。

 ただ、習主席はベルリンの講演で日本の侵略戦争で中国人35百万人が死傷し、南京大虐殺では30万人以上の中国人が殺されたと強く日本を非難した。この犠牲者の数はどんどんエスカレートしている。これに対して日本政府は、中国が誤解も交えて相手国の悪口を第三国で発信することを批判している。

 今のこんな状況では当面日中対立は氷解しそうもない。残念なことである。尖閣諸島問題を非難しようという中国側の言い分は分からないでもない。それにしても子どもの教育では他人の悪口を言うことは止めましょうと常々言っている。他国の悪口ばかり言っている中国や韓国は、自らの過去の言動も振り返ってもう少し大人になれないものだろうか。

2014年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2511.2014年3月29日(土) 銭形平次のレコード・コレクション

 「銭形平次」の作者・野村湖堂が「野村あらえびす」という名で日本レコード評論の草分けとして知られていたとは寡聞にして知らなかった。小中陽太郎さんが昨年「野村湖堂文学賞」を受賞されたが、その縁もあって今日京王線仙川駅近くの「PLAZA GALLERY」で、「野村あらえびすコレクションから『ドイツの名曲を聴く』」と題するトーク・ショーがあった。

 話されたのは小中さん、ドイツ文学者の高辻知義氏、あらえびすと私的に親しく盛岡中学の後輩にあたる太田愛人氏で、CD化された「あらえびすコレクション」のレコードを聴かせながら、あらえびすにまつわる話を伺うという趣向だった。珍しい試みに50人ばかりの小中ファンが集まり、普段伺えない話をたっぷりと聴くことができた。

 改めて野村湖堂のインテリぶりと多彩な知識を耳にした。湖堂のレコード・コレクションは約7千枚もあったそうで、これを没後そのままにしておくのはいかにも惜しいということから、太田氏が記念館で展示の目玉として、それを2000年にCD化して公にした。湖堂はレコードの蒐集に随分熱意を持っていたようで、生前「平次で稼いでレコードに入れ揚げた」と自身述べていたというから推して知るべしである。

 初めて仙川駅に降り立ったが、駅前広場に見事な桜が見られ、カメラに収めている人を随分見た。交番のおまわりさんの話では、いまは3分咲きだと言っていた。

 さて、今日中国の習近平国家主席がドイツのメルケル首相と会談したが、自分たちのことより反日攻撃に時間を注いでいたという。日中戦争中日本軍により中国人民3千万人が被害を受け、南京では30万人が虐殺されたと訴えたという。事実関係を云々するより、いくらなんでもそれは言い過ぎではないかと思うのだが、最近中国側の言い分はどんどんエスカレートしている。白髪三千丈のお国柄だから、大袈裟はある程度理解できるが、この数字が年々変わるということが、証拠もなしの好い加減な点ではないだろうか。

2014年3月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2510.2014年3月28日(金) 情報をどう自分の判断に取り入れるか。

 大分陽気が良くなって全国各地から桜便りが聞かれる。今年の冬は例年になく寒かったせいで、桜の開花が遅れているようだ。それでも急速に開花宣言がされて、何となく日本中に華やいだムードが漂い出した。その代わり寂しいことに今まで春近しを思わせていたわが庭の梅の花も大分散ってしまった。しかし、こういう春夏秋冬の季節を感じさせてくれるのが、日本の自然の良さであろう。

 さて、ウクライナ、特にクリミア問題についてセルビアの山崎洋さんから先日の卓見に次いで、再び現地の近くに住む人間として意見を送ってくれた。オバマ米大統領がブリュッセルにおける演説で、クリミアのロシア化とコソボのセルビアからの離脱とは異なると述べたことに対して、コソボ問題の実態を知る社会学者としての毅然とした考えで反論した。

 オバマ大統領はこう述べたようである。「NATOが介入したのは、コソボの人たちが何年にもわたってシステマチックに虐待され、殺された結果である。コソボがセルビアから離脱したのは、住民投票の結果であり、その住民投票は国際法に反して行われたのではなく、国連やコソボの隣接諸国との協力の下に注意深く準備されたものだった。クリミアで起こったことには、そのどれもが妥当しない」。それに対してコソボ情勢をよく知る彼は「そのどれもが事実に妥当しないことを平然と述べて、しかもその間違った見解に基づいて何千人ものセルビア市民を殺戮し、さらに最悪の場合には、何千人ものウクライナ人とロシア人が死ぬかもしれない危険な政策を米国民のみならず、他のヨーロッパの国民にも(日本国民にも)強いる」と反論している。彼はオバマ大統領のスピーチ内容は日本には伝えられていないだろうと言っている。つまり日本のメディアの報道には、情報の裏にある事実を見逃しているという彼の思いがあるようだ。確かにこのスピーチは日本に伝えられていない。

 ここには民族自立、自治権の尊重、他国の非干渉、等々複雑な問題が含まれていて、どれが正しいのか分かりにくい。それ故こうあるべきだと主張することは一層難しい。我々は知る限りの正確な情報を得て、自分の信念と正義に基づいて判断するより方法はない。その意味で正確な情報をできる限りメディアやその他のソースから得たい。そればかりでなく、現地で自分自身が、また現地の情報機関から進んで正しい情報を得ることが重要である。

 私自身が得た限られたメディア情報から判断するなら、やはりロシアのクリミア化は横暴であり、国際法にも違反するものであり、容認することはできないと思う。

2014年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2509.2014年3月27日(木) さもしい政治家根性

 今更という気がするが、何と政治家というのは金に汚く、さもしくそれをごまかそうとするのだろうか。猪瀬直樹・前東京都知事が選挙資金を受け取っていながら個人的な借り入れだと批判を突っぱねていて、公職選挙法に問われ、知事辞職、逮捕、起訴が現実味を帯びてくるや、慌てて知事を辞任したのは、つい2カ月前のことである。その後猪瀬氏は前言を翻して選挙資金として受け取ったと白状した。政治資金として届け出をしていないため、虚偽記載として政治資金規正法違反、公職選挙法違反虚偽記載として略式起訴されることになった。

 それが今度は渡辺喜美「みんなの党」代表である。化粧品会社会長から2回に分けて8億円の融資を受けて、そのうち今も5億円強が返済されていない。普通の常識や感覚ではとても理解できない精神構造を持つ政治家は、それを利用しようとする人たちにとっては反って好都合なのかも知れない。個人的に借りたと言っていながら資産報告書に記載されておらず、その点が公になると事務的なミスと言い逃れ、資産報告書を訂正すると応えた。どうも現金の貸借契約にしては、返済期日も、利息も決めず、2度目の時は借用証書も渡されなかったというから、とても普通の市民感覚ではない。ヤクザの世界の貸借関係よりよほど酷いようだ。

 いくら追求されても白を切り続け、逃げきろうとする。こういう人たちが日本の政治を司っているのだからまったくもって信じがたいし、政治の将来に期待を持てなくなるわけである。

 さて、今日静岡地裁は「袴田事件」で死刑が確定していた袴田巌死刑囚を第2次再審請求審で再審開始を決定した。同時に裁判所は刑の執行停止も決め、袴田は身柄を釈放された。犯行時着用の服が警察によりねつ造されたという点が大きなポイントになった。放火殺人事件が起きたのは48年前の1966年で、袴田は事件の2ヶ月後に逮捕され、以来長い年月の拘留に心身障害を来している模様である。裁判の行方もさることながら、半世紀近い拘留の死刑囚に与える精神的プレッシャーで拘禁反応が表れたことをクローズアップして伝えている。実際いつ処刑されるかと気にしながら生き続けるのは、健康に相当なダメージを与えるだろう。

 実は、大学生になったころしばしば当時の後楽園ジムへボクシングを観に行った。その当時はボクシングはタイトル戦でなくてもテレビでもよく生中継放送していた。袴田選手の試合をテレビで何度か観て、打たれるのも構わず突進して打ち続けていた随分タフなボクサーだったという印象が強く残っている。あのひたむきに前進するボクサー袴田がその後殺人犯として逮捕されたと知った時、そして死刑を宣告されながら無罪であると再審請求をしていたのが袴田選手と聞いて驚いたことを思い出す。

 袴田を救ったのは、彼を信じる大勢の支持者の後押しもあるが、何といっても弟思いの姉のわが身を顧みず支援を続けたことが最も大きかったと思う。この姉の支えがなければ、今日の再審決定はなかっただろう。

2014年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com