1208.2010年9月3日(金) 新刊書の形が見えてきた。

 「そこが知りたい 観光・都市・環境」原稿の初校打ち合わせがあり、一時帰国中だったが再びミラノへ戻られた大島悦子さんと名古屋にお住まいのJR東海相談役の須田寛さんを除く執筆メンバーと、交通新聞社担当者の邑口さんが集まった。もちろん完全な形にはなっていないが、綴じられた原稿を手に取ってみるといつもと同じように気持ちがわくわくする。

 しかし、まだまだ修正する必要があり、これから何度も推敲するつもりだ。これから初校、2校を重ねて表紙が決まると書物らしい実感が湧いてくるのだろう。発行は11月上旬である。

 11月4日に開催される「観光立国フォーラムin札幌」では、講演者のひとりである須田さんは、ギブアウェイとして本書を全出席者に贈呈すると言っておられた。当然その前に発行するという段取りになっている。B5版228頁で初版発行部数は3,000部、販売価格は税別1,600円と聞いた。原稿料も話題になった。

 打ち合わせの後で雑談の序に、民主党代表選について話し合ったが、どうも菅首相は政策実行力と党内求心力で小沢一郎氏に比べて見劣りするということになった。同時に一度小沢にどれだけやれるのか、これまでのように黒幕として君臨するのではなく、表に出てもらって首相としてやらせてみたいとの意見もあった。

 今朝の朝日を読むと昨日の公開討論を見た欧米以外の外国人ジャーナリストの見方は、意外にも小沢氏の方が点数が良かった。話があまり得手でない小沢氏が、外国人の評価において話の巧いと思われている首相を上回っているとは意外だった。

 無愛想で何を考えているのか分かりにくい小沢氏が、やはり下馬評通り首相を圧倒するのだろうか。そうだとすれば、公開討論の小沢発言をしきりに批判している菅内閣の閣僚たちは、小沢氏が勝ったら全員辞職することになるのだろうか。

2010年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1207.2010年9月2日(木) イマイチの民主党代表選公開討論

 民主党代表選のための公開討論会がテレビで放送された。日中だったので2時間ばかり観ていたが、菅首相、小沢前幹事長とも新味のある内容はなかった。いくら次の首相を決める代表選とはいえ、イマイチ迫力に欠けた。

 普段の政治討論会のように慣れた司会者のリードの下にリラックスした雰囲気で行われれば、もう少し本音と持論が聞けたと思うが、NHKを通じた全国放送で壇上に2人だけ座り、司会者がいるのかいないのか、対するメディア席の最前列では数人の記者が質問を繰り返しているという按配では、面白みがなかった。

 勇み足を警戒したのか、慎重に発言していたので、国民に訴える目を惹くような政策提案はなかった。

 国民が一番気にしていた小沢氏の金の問題について、説明責任を果たしていないとの指摘には検察が時間をかけて徹底的に調査した末に疑いはないと断定されたので、充分責任を果たしたとか、国会や政治倫理審査会で説明せよとの声があるが、それらには強制力はないし、それ以上の検察から不起訴の処分が出ているので、敢えて説明する必要はないと思うと応えたのは、道義的にも問題があるし、国民の常識とはかけ離れていると思う。

 菅首相の話を聞いていると、あまり政策立案や政策実行が得意ではないということが透けて見えた。さあ、14日の投票で結果はどう出るだろうか。

 今日9月2日は日本がミズーリー号艦上で降伏文書に調印した日である。ロシアでは第2次大戦終戦記念日としてウラジオストックで盛大な式典を行い、内外へ向けて終戦と北方四島の戦果をPRした。

 やはりそうかという感じである。ロシアが先日敢えて大戦記念日を決めた狙いは、北方4島を日本はおろか世界各国に大戦の戦利品として認めさせようとの思惑が働いていると思う。日本としては8月15日に無条件降伏したので、この日をもって終戦であり、この時点で北方4島は当時のソ連に奪われていなかった。日ソ中立条約を破って参戦し、北方4島を占領したロシアの言い分はまったく筋が通らない。しかし、日本外交はこれまでロシアの主張に対して何の抗弁もしていない。言われっぱなしなのである。一度でも真正面から正論をぶつけてみたらどうだ。現状はロシアの居住権による居座りのようなものだ。代表選なんかで時間を無駄にするなら、少しはこういう骨のある外交問題解決のために動こうとする気骨のある議員はいないものだろうか。これではいつまで経っても、ロシアに足元を見られて返還ムードなんか出てくるわけがない。

2010年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1206.2010年9月1日(水) 騒音公害の判断は難しい。

 昨日東京地裁で小田急騒音公害訴訟に対して原告団の請求を一部認める判決が出た。かつて勤務していた会社の裁判沙汰だけに、どうしても心情的に会社の言い分に同調してしまう。

 原告側の主張は電車の走行に伴う騒音によって、会話妨害、睡眠不足やこれに伴う精神的苦痛を受けたというものである。裁判所は、一般社会生活上我慢すべき限度(受忍限度)を超えたと判断しながらも、住民の日常生活への影響が重大になるとは認めなかった。

 個人的な受け止め方の差異もあり、電車走行の頻度が増えたことによる生活上の利便性も考慮すると、原告側と小田急の妥協点の境目をどこに置くかという判断は難しいところである。

 いつも問題になることだが、後になって騒音地区に引っ越してきた便乗組については、原告団から訴訟を起こしてから騒音地区に転入してきた住民は排除されたが、それ以前、つまり騒音が煩わしいことを承知のうえで、転入してきた住民は排除されていない。この人たちは賠償金を受け取ることになる。

 小田急では過去にも同様な訴訟を起こされ、和解した例がある。住民が騒音対策として鉄道会社に対して望むのは、線路の高架化ではなく地下化である。しかし、これには巨額の費用がかかるうえに、社会的にも大きな利便を受け、必ずしも一企業だけで担うべき事業とは看做されず、全線を地下化するのに鉄道会社だけがその費用を負担すべきかどうかは公平にみて判断に迷うところである。実際2006年には、高架化認可を取り消し、地下化を望んだ住民が起こした行政訴訟では認可は適法だとする最高裁判決が出された。

 どう折り合いをつけるかということは中々難しい。小田急の例が判例とされるなら、今後他の鉄道会社でもその点を念頭に鉄道工事を考えなければならないことは当然であるが、鉄道利用者に利便をもたらす工事が行われなくなる心配がある。

 今日は偶々「防災の日」に当たり、NHKテレビでタイムリーな特別番組「首都水没の危機」を放送していたが、大雨洪水発生の際、最も危険な場所として地下街と地下鉄駅をクローズアップしていた。土地のない人口密集地域ならともかく何でもかんでも地下へという発想は、現状で地上に土地があるなら別の方法を考えるべきで、ただ煩いからと自分たちの主張ばかり繰り返しているのは、少し考え直した方が良いのではないかと率直に思った。

 それにしても今日も暑い。今日も猛暑日となり、明治31年気象庁が統計を取り出して以来、113年間で一番暑い夏となってしまった。これから毎年暑い夏を迎えるのかと思うとぞっとする。

2010年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1205.2010年8月31日(火) 何をやっているんだ? 民主党のバカ議員ども

 まったく酷いものだ。開いた口が塞がらない。民主党代表選のドタバタである。26日に民主党前幹事長・小沢一郎氏が出馬を決意して、先に立候補を表明した菅首相との一騎打ちということになり、民主党内分裂の危機が心配された。菅首相のリーダーシップの欠如と昨年衆院選時に発表したマニフェストの実行をめぐって批判していたのが小沢グループである。大勢の子分の熱い支持に推されるように腰を上げたのが、頭領の小沢一郎である。対決に両派の駆け引きがエスカレートし出したところで、党分裂は何としても避けたいという良識派の議員たちの気持ちを受けて、引退表明しながら、本音はまだ引退したくない鳩山由起夫前首相のでしゃばり根性が、再び両者の仲を取り持つような形になった。昨日の菅・鳩山会談により、鳩山氏は挙党態勢のためもう一度トロイカ方式で推し進めるべく菅・小沢会談をセットした。これでひょっとすると小沢は出馬を取り下げ、党分裂の危機は遠のいたとの空気が流れ出した。

 ここまで来ると、例え分裂するにしてもはっきり2人で代表選を行った方がよいとする人、他方で分裂は避けて小沢氏は出馬しない方が良いとする人、それぞれ意見があった。

 ところが今夕になって見事などんでん返しである。菅・小沢会談の結果、小沢氏はやはり代表選に立つことになった。何たる見苦しいザマだろうか。丸一日政治家・メディアは浮き足立って何も出来ない。こんな混乱の中で昨日政府・日銀が財政出動によって一時的に円高・株価低下を食い止めたが、市場は見抜いていたかのごとく、今日は呆れ相場で前日比325円安の日経平均8,824円となり、今年度の最安値となった。政府・日銀の金融政策がまったく功を奏さなかったということであり、本来なら恥ずかしい筈である。そのうえに恥の上塗りのような茶番劇を演じている。

 民主党員は国家、国民のことをまったく顧みず、自分たちの親分子分の論理で馬鹿騒ぎをやっている。もう勝手にしろという気持ちである。

 海外では、今日イラク駐在の米軍戦闘部隊が撤収期限を迎えた。この戦争によって誰も利益を得なかった。これが戦争の馬鹿らしさである。2003年3月20日ウラジオストックの空港で開戦のニュースを知ったが、あれから早くも7年半の月日が経った。米軍は最盛時に17万人を派遣し、その内4,400人が戦死した。ベトナム戦争もそうだったが、イラク戦争も何とも虚しいだけである。

2010年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1204.2010年8月30日(月) サンデル教授の‘白熱’講義

 ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が来日して、25日東大で約1,000人の学生と一般人を対象に‘白熱’講義を行った。教授は政治哲学が専門で、30年近くハーバード大で講義‘JUSTICE’を行って、それが一般公開され、収録された24回分の講義が全米で放送された。NHKでも今年4月に放送され大きな反響を呼んだ。                                             

 サンデル教授の講義については知らなかったが、テレビ放送を観た高校時代の友人・呉忠士くんが感銘を受けたと知らせてくれたので再放送された場合にはぜひ観てみたいと考えていた。

 25日にNHKニュースで東大の講義風景が断片的に放送され、確かにユニークな討論型式で面白そうな講義だと思った。ところが、呉くんから昨日もらったメールによると教授がアメリカの広島・長崎の原爆投下により数百万もの人命が救われたと原爆投下を正当化している考えに対して、些か憤慨して、そこには「正義とは何か」の哲学的考察がないと教授の考えは受け入れ難いと書かれてあった。

 オバマ大統領が昨年4月プラハで将来的に核廃絶を目指すとのスピーチが公表されて以来、世界には一歩でも核廃絶へ前進する動きは一部にはある。しかし、アメリカ政府は依然として「核なき世界」へ踏み出そうとしない。アメリカ政府要人の中でも今夏の広島原爆記念日の平和祈念式に、65年目にしてやっとルース駐日大使が参列したほどである。だが、長崎には行かなかった。潘基文・国連事務総長が広島、長崎を慰霊に訪れているにも関わらずである。

 偶々今朝の朝日紙全一面に25日のサンデル教授と聴衆とのやり取りが載っていた。残念ながら原爆容認の内容は紹介されていなかったので、どの程度突っ込んだ議論だったのか分からないが、近い内に再放送されるという内容を絶対見逃さないよう注視していたい。

 さて、今朝の日経一面に明後日公示となる民主党代表選挙に関する世論調査の結果が出ていた。菅直人首相と小沢一郎前幹事長とどちらが総理に相応しいかとの問いに対して、菅首相が73-17で圧勝していた。しかし、選挙を実施すれば小沢が首相を圧倒するだろう。ここにも国民と民主党議員の国政を思う気持ちのずれが大きく表れている。こういうずれた感覚の持ち主たちにこのまま政治を任せて大丈夫だろうかと心の底から心配するのだ。

2010年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1203.2010年8月29日(日) 岡本太郎の黒衣・岡本敏子

 毎日暑い日が続くので、外出する気も起きない。家の中に引きこもっているわけにはいかないので、夕方陽が落ちる頃を待って庭の植木に30分ほど水撒きをやってから駒沢公園へウォーキングに出かける。駒沢公園を半周して45分、4,000歩少々歩き、公園内で軽く体操をやって帰ってくる。最近はそれが日課のようになって割合快調である。

 日経の日曜版に連載されている瀬戸内寂聴さんの「奇縁まんだら」が面白い。今日は岡本太郎のパートナー岡本敏子と太郎との愛人関係に触れている。太郎は敏子と養子縁組したので、戸籍上は親子関係ということになっている。親子だが年齢は15歳しか離れていない。慶応幼稚舎と普通部で太郎と幼馴染で、特に親しかった義父から、大分前に「敏子は秘書ということになっているが、2人は男と女の関係だよ」と聞かされたことがある。寂聴さんは「奇縁まんだら」の中で2人の赤裸々な愛憎関係をちょっぴり暴露している。

 かつて香港へ出張した際成田空港と香港・啓徳空港でお2人を目撃したことがある。図々しく思われかねないので、挨拶することは差し控えたが、あの時の様子はとても親子といえるものではなかった。それでも敏子は、太郎が好きだったようで献身的に尽くした。太郎の死後、一時行方不明だったメキシコで描かれた壁画「明日の神話」を日本に運んできて、今では京王電鉄井の頭線・渋谷駅コンコース壁面に展示され、通行人が自由に見ることが出来る。その点は敏子の功績ではないかと思う。

 太郎はかなりわがままで家計のことはあまり考えていなかったと思えるので、太郎は仮に敏子がいなかったら、これほど注目されることはなかったかも知れないと考えるとある面で敏子を評価したいと思う。

 それにしても、岡本太郎という天才は、実に異能の人だと思う。ああいう型破りの人は、これからもあまり出てこないのではないか。

2010年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1202.2010年8月28日(土) 世界遺産見学152ヶ所となる。

 先日来調べていた「今年登録された世界遺産」が漸く分った。登録は申請書の中から毎年夏開催される世界遺産委員会で決められるが、今年は7月25日~8月3日にブラジルの首都ブラジリアで開かれ、新たに21箇所が登録決定された。

 いつもメディアを通じてすべての世界遺産の名前と国名が紹介されているが、今年はどういうわけか、ビキニ環礁のように日本人にとって特別に痛みを感じるところ以外は報道されていないようだ。今年登録が認められた世界遺産は、日本人にとって格別関心がない遺産と受け取るべきだろうか。結局自分で正確な名前を調べることになった。

 ところが、インターネットでいくら調べても探している答が出てこない。漸くネット上で世界遺産のジャンルに掲載されていた「社団法人日本ユネスコ協会連盟」と称するNGO団体にコンタクトすると質問歓迎と言っておきながら、世界遺産が認可された国名は教えてくれたが、「当連盟は国連の機関ではなく、UNESCO憲章の理念に基づき活動を展開しているNGOです。個別の物件や登録に関するお問い合わせにつきましては、お答えできる立場にございませんことを何卒ご理解ください」と質問者に申し訳ないと恐縮させるようなトンチンカンな回答が返ってきた。

 ならばと再調査の結果、昨日になってやっと詳しい情報にアクセスすることが出来た。長谷川大さんという人のHPで知ったのだが、この人は出版社で編集に携わった後、世界中を旅行しながら現在フリーライターとして活動されている。世界遺産見学157ヶ所(私は152ヶ所)、訪問国64ヶ国(私は71ヶ国)だそうである。HPで知った、今年認められた21ヶ所の世界遺産の中には、これまでに訪れた世界遺産が2ヶ所含まれていた。

 ひとつは、8年前に観光船でクルーズしたアムステルダムのシンゲル運河で、これは観光客にとってはオランダの街づくりの歴史を知ることも出来るし、船上ツアーとしても楽しいものだ。ところが、もうひとつの世界遺産、昨年訪れたインド・ジャイプールの天文台ジャンタル・マンタルが認められるとは意外だった。確かに18世紀の肉眼天体鏡で価値のあるものではあるが、設備の規模も小さく同じジャイプール市内にあるアンベール城に比べて、世界遺産としての価値がそれを上回っているいるとはとても思えない。生意気なようだが、評定・判定する委員の目もあまり信用ならない。

 ともかくこれで訪問した世界遺産は150ヶ所から152ヶ所に増えた。毎年新規に世界遺産が登録されるたびに、私自身の世界遺産見学数が積み重ねられていくことになる。それらは実際に訪れた場所でもあり、奇妙な感じはしないが、今や手を尽くさずとも記録が伸びるというのは、漁夫の利のようなものでもある。こんな具合に年々2~3ヶ所が履歴の上に重なっていくとすれば、見学200箇所はそんなに難しい目標ではないかも知れない。

2010年8月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1201.2010年8月27日(金) 死刑制度是非の議論は発展するか。

 猛暑日が続き、今年は例年より厳しく昨日までの8月の平均気温は過去最高となっている。国民はみんなくたくたの状態である。そんな中で小沢一郎氏の民主党代表選への立候補宣言が大きく脚光を浴びている。しかし、一部の小沢シンパの賛成を除けば圧倒的に立候補否定論が強い。海外のメディアでも小沢の立候補については、驚きの声が挙がっている。

 さて、本日各テレビ局では、マス・メディアに公開された死刑刑場を一斉に画像で流した。人間ひとりの命を奪う場所の公開画像だけに、観るのはあまり気持ちの良いものではない。今日は東京拘置所の刑場を見せていた。仏壇や仏像も供えられ、語弊があるかも知れないが、絨毯まで敷かれて割合清潔な感じの場所である。

 先日千葉景子法務相が処刑に立会い、死刑論議を進めるためにもマス・メディアを通して公開することが望ましいと見解を述べていたが、裁判員制度が広まっていくにつれて今後どの程度死刑制度に関する議論が深まっていくだろうか。

 識者の意見を聞くと、わが国では死刑制度について75%の国民が賛成している。世界的に死刑廃止の声が高まる中で、わが国ではむしろ反対意見は減少している。宗教観が異なることもあるが、日本には古来、残された遺族が叶わぬなら成り代わって「犯人への敵討ち」を期待する傾向が強いような気がする。こんな意見もあった。仮に死刑廃止と引き換えに、いま俎上にある終身刑(無期懲役には非ず)を採用するなら、極悪な犯人に対して終身食事代、住居費、医療費などを全額負担することになる。物質的には国が補助することになり、恵まれていることになる。罪を犯さずとも働いても生活苦に喘いでいる人に比べて、不公平ではないかというのである。こういう考え方もあるかと考えてしまう。

 一概には言うのは難しいが、個人的には現在の社会では死刑制度が存在するのは、ある程度やむを得ないのではないかと考えている。

 その理由として、

  ①犯罪誘発の抑止力となる。

  ②遺族の気持ちを幾分慰めることが出来る。

  ③犯人に犯した罪を贖ってもらう。

  ④死刑判決のような大きな罪を犯した人間は、本人の希望でなかったにせよ、この世に生存すべきでなかった。

 などを考えている。

 いずれにせよ、死刑制度存廃についてこれから論議が始まり、深まっていくだろう。自分の欲望のためだけに犯した罪は許されないが、貧困が原因で罪を犯したとすれば、これは社会の改革や福祉政策の充実などによって犯罪を減少させることは出来るのではないかと思っている。

2010年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1200.2010年8月26日(木) 国民不在・政治不在の民主党

 ついに小沢一郎・前民主党幹事長が決断した。来月行われる民主党代表選挙に出馬することになった。この数日小沢派議員は小沢氏に代表選へ立候補することを要請していた。この間鳩山前首相は、菅首相に対して挙党一致態勢を固める条件として、小沢派の意向を汲むよう説得していたが、首相は小沢派を党内要職に就けることを拒んだことによって仲介は不調に終わり、小沢氏は派内の声に推されて代表選に打って出ることになった。

 この舞台回しを務めた鳩山氏の挙動もおかしい。まず、昨日まで現状では菅首相を支えていくと明言していた。調停が不調に終るや、小沢氏を民主党に引き込んだのは自分であり、その小沢氏が立つと決めたら応援するのが大義であると訳の分らない論理で小沢氏を支持すると語った。菅首相を見限って勝ち馬に乗り換えたのである。この人の無節操とブレ具合は天下一品であるが、この場においても見事にブレてくれた。それにしても、首相を辞めた時、最高位を極めて辞めた人間がいつまでも一議員として残り影響力を与えるのは良くないので、次の総選挙には出ないとはっきり語っていた。大義がどうとか言う前に、1国の総理大臣を務めた人としては、あまりにも軽率な言動である。もう少し自分の発言に責任を持つべきではないか。

 それぞれの言い分はあろうが、3人の行動は国民にとっては聞き飽きた自己主張に過ぎず、アホらしくて聞いていられない。今政治課題は山積している。特に円高、株価低迷は政府が一日も早く手を打つべき時である。政治ゴッコなんかやっている場合ではない。有識者や国民の声を聞いていると、まだ菅首相は就任3ヶ月しか経っておらず、実績はないが決定的なミスを犯したわけでもなく、株式対策を実行しなければならないのに、一国の総理大臣を内輪もめで替えるような選挙を行うべき場合かと疑問視していた。

 取り巻きの発言を聞いてみても小沢氏の政治とカネの問題については、「クロと決まったわけではない」「民主党内より日本がどうなるかという問題」「難局を乗り切るためには小沢さんの政治力しかない」だと。

 呆れ果てて二の句がつげない。

2010年8月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1199.2010年8月25日(水) NHKからも問い合わせ

 小中陽太郎さんからメールをいただいた。昨日星槎大学・佐藤方哉学長が京王新宿駅で亡くなられた新聞記事を連絡したことに対する返信である。佐藤学長は佐藤春夫の子息であるが、慶応大名誉教授でもあった。

 小中さんのメールによると昨日大磯キャンパスでお会いする予定だったという。小中さんの言うことが揮っている。ジョークを織り交ぜ学長は奇人としても知られていたといい、学長の迷句を教えてくれた。

「河馬の馬鹿 雷鳴轟き勃起する」

 というのだそうである。つい噴き出してしまう。奇人と云われるだけのことはある。

 先日来高齢者の行方不明が話題になっているが、また驚くような行方不明者が判明した。東大阪市で所在の分らない高齢者として公表された人は、何と文久元(1861)年生まれの149歳だという。文久元年生まれと言えば、父方の祖父と同じ年である。私が生まれた時、すでに祖父は他界していたので、子どもの頃にはチョンマゲを結っていた祖父は遥かに遠い人という印象が強い。その祖父と同じ年の人が戸籍上は生存していた。今夕になって大阪市にはさらにお年寄りの154歳(安政4年・1857年生れ)の行方不明者がいることが分った。その他にも大阪市では120歳以上の不明者が5,125人、140歳以上の不明者が79人もいるそうである。安政4年と言えば、橋本左内や吉田松陰が刑死した安政の大獄の2年前である。役所の住民登録管理はどうなっているのだろうか。びっくりしたなぁ。

 さて、このところ経済の低迷を受けて、株価が下降線を辿っている。欧米の経済不況と見通しの立たない展望による円高がかなり効いている。

 昨日円相場は一時15年ぶりの円高水準である、1$=83円台、1ユーロ=105円台まで上がり、日経平均株価は9,000円の大台を割って8,995円にまで落ちた。今日の東証も対前日比149円安の8,845円となった。経団連の大物経済人らから適切な対応をとるようアドバイスがあったが、政府・日銀とも前向きな為替介入などの措置を取ろうとの気持ちはさらさらなく、成り行き任せの有様である。

 それはそうだろう。政府・民主党としては円高や株価低落より、次の党代表選出問題の方がよほど大切なのである。国の大事よりも自分たちの個人的な利益や栄達の方が優先する。菅首相周辺、鳩山前首相グループ、小澤軍団らのここ数日の動きを見ていると、彼ら政治家どものやっていることは、まるで国家の安定・発展なんか眼中にないように思えて仕方がない。

 ところで、今日NHKから海外ツアーについて取材があった。今どうするかは分らないという前提でいくつか質問があったので、それなりに応えた。もしNHKでも正式に取材して放送してくれれば、全国放送でもありこれからの仕事にもプラスになるので有難い。

2010年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com