毎日暑い日が続くので、外出する気も起きない。家の中に引きこもっているわけにはいかないので、夕方陽が落ちる頃を待って庭の植木に30分ほど水撒きをやってから駒沢公園へウォーキングに出かける。駒沢公園を半周して45分、4,000歩少々歩き、公園内で軽く体操をやって帰ってくる。最近はそれが日課のようになって割合快調である。
日経の日曜版に連載されている瀬戸内寂聴さんの「奇縁まんだら」が面白い。今日は岡本太郎のパートナー岡本敏子と太郎との愛人関係に触れている。太郎は敏子と養子縁組したので、戸籍上は親子関係ということになっている。親子だが年齢は15歳しか離れていない。慶応幼稚舎と普通部で太郎と幼馴染で、特に親しかった義父から、大分前に「敏子は秘書ということになっているが、2人は男と女の関係だよ」と聞かされたことがある。寂聴さんは「奇縁まんだら」の中で2人の赤裸々な愛憎関係をちょっぴり暴露している。
かつて香港へ出張した際成田空港と香港・啓徳空港でお2人を目撃したことがある。図々しく思われかねないので、挨拶することは差し控えたが、あの時の様子はとても親子といえるものではなかった。それでも敏子は、太郎が好きだったようで献身的に尽くした。太郎の死後、一時行方不明だったメキシコで描かれた壁画「明日の神話」を日本に運んできて、今では京王電鉄井の頭線・渋谷駅コンコース壁面に展示され、通行人が自由に見ることが出来る。その点は敏子の功績ではないかと思う。
太郎はかなりわがままで家計のことはあまり考えていなかったと思えるので、太郎は仮に敏子がいなかったら、これほど注目されることはなかったかも知れないと考えるとある面で敏子を評価したいと思う。
それにしても、岡本太郎という天才は、実に異能の人だと思う。ああいう型破りの人は、これからもあまり出てこないのではないか。