387.2008年6月4日(水) 江戸落語の庶民生活との関わり

 今日は忙しかった。代々木の歯科へ寄り駒沢大の講座に出席して、六本木で開かれた「江戸城再建を目指す会」セミナーに出席して、その後懇親会に参加。

 セミナーは「落語に学ぶ江戸の暮らしと文化」と題して真打ち・三遊亭竜楽師匠が古典落語長短3つのお噺をしながら、①江戸落語の成立と発展、②落語を通じて見る江戸人の暮らし、についても分かりやすく解説された。江戸文化と落語との関わり、上方落語と江戸落語の違い、江戸落語のネタが弱者や自然に優しいとか、ストーリーがリサイクルにリンクしている点についても、今まで知らなかった落語界における常識を説明された。中央大学法学部卒のインテリ師匠だけに、ロジカルに説明された落語界にまつわる常識は、普段あまり耳にする機会もない話が多く、改めて教えられた。

 例えば、大阪では見習いが終わると全員が同格で、東京のように、前座、二つ目、真打ちのような階級制がないことや、外でもやっていた大阪の寄席に比べて、東京は室内で行うので、声の大きさが違うことなどは、初めて知った。最後の高座は正直者の乞食のお噺だったが、乞食の中に正直者がいる一方で、武士や浪人の間にも桁外れの正直者がいて、これが江戸の世相だということを落語は伝えているという話に感銘を受けた。人を得なければ難しいが、こういうセミナーは楽しいうえに知らなかったことを教えてもらい、大いに啓発される。会場も六本木のど真ん中の「ハリウッド」の教室に、高座と演壇、ボードが準備され、師匠はその都度場所を変えながら口舌された。参加者も感心しきりで、いたく感銘を受けていたようだった。鼻歌交じりの好い気分で帰宅した。

 さて、帰ってきて夕刊を見ると「オバマ氏 指名確定」と見出しにある。アメリカ大統領選民主党指名候補者争いも漸く決着がつく時がやってきた。1月に始まって半年間のロングランだった。オバマ氏が総代議員の過半数を獲得したが、頷けないのは、最後の州、モンダナ州の得票率がオバマ氏に大差で軍配が上がったことである。クリントン氏がモンタナ州で敗れたということがどうしても理解できない。モンタナ州人口は圧倒的に白人が上回っている。かつて、教育視察団に同行してモンタナ州ビリングス市に滞在したときも、あまり黒人の姿を見かけなかったくらいである。2005年の人口センサスでは、全合衆国の人種別人口比率は、白人:黒人:その他=80.2:12.8:7.0(%)であるが、モンタナ州では、その割合は91.1:0.4:8.5である。全人口のうち僅か0.4%しかいない黒人が、90%を超える白人に勝つというのは、常識的には考えられない。やはり勝ち馬に乗ったというか、オバマ氏支持へ雪崩現象を起させたと見るべきだろう。

 悔しいクリントン氏はいまだ敗北宣言を出していないが、今日の結果でほぼ帰趨は決まった。

2008年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

386.2008年6月3日(火) 脂が乗ってきた駒沢大公開講座

 かなり自分の歯が少なくなっているが、さらに前歯が1本欠けただけでこんなに不都合になるとは思っもいなかった。歯質があまり良くなく、かなり抜けてしまって入れ歯に頼っている状態だし、今日お世話になった歯科医院はもうかれこれ30年以上も世話になっている歯科医なので、すべてお任せだ。先週金曜日に初めて接ぎ歯が折れて接着してもらった。それがすぐはがれて、また今日接いでもらった。ところが夕食時にまたはがれた。磁石を使用する処置前のワンポイント治療だが、これが厄介である。明日にもまた歯科医に連絡をとってもっと長持ちする処置をしてもらおうと思っている。

 駒沢大の2時間の講座はいずれも良かった。菱山郁朗講師はエドワード・マローとジョセフ・マッカーシーについて映像を交えて分かりやすく説明してくれた。マッカーシーについては、赤狩りの右翼米上院議員として戦後マッカーシズム旋風が吹き荒れ、日本人の成人なら誰もが知っている人物だが、マローが報道の真実で議論をぶつけ、赤狩りという村八分状態を壊滅させたということから、アメリカ放送界でもマローが主宰した番組‘See it now’は、モローともども後世に伝えられる名報道番組と言われているらしい。エドワード・モローについては寡聞にして知らなかった。

 共同通信出身の片山正彦講師からは、通信社の歴史と現在の通信2社の変遷を話された。現在の時事通信と共同通信の変遷の歴史から電通が生まれてきた経緯や、低落傾向の通信社、時事通信と共同通信両社が揃って2003年に自社ビルを建てた玉手箱の内情も聞けて、納得がいった。

 もうひとつ興味深い話は、マス・メディアは現場主義優先を意識しているが、アメリカでAPやUPIに取って替わり台頭してきたブルームバーグは、カナダ・ケベック州における独立是非住民投票で、現場へ足を踏み込まなかったにも拘らず、他の通信社とは反対の予測を立て、その通り「独立派が敗れる」を的中させたのは、株式市場の値動きを見て結論を出したからである。つまりいわゆる「現場の声」ではなかった。だが、株式市場は、間接的に現場の実態を集約したもので、選挙結果について言えば、「広義の現場」ではないかという考え方は、面白い見方だと思った。

 いずれにしろこの駒沢大学マスコミ研究所の公開講座は、マスコミに関心を抱いている人々にとっては実に的を射た企画である。

2008年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

385.2008年6月2日(月) 道交法改正とガソリン代高騰

 昨日から道路交通法が改正され、乗用車の後部座席もシートベルト着装が義務化された。75歳以上の運転手は、車に「もみじマーク」のステッカーを付けなければならなくなった。天皇や首相は、後部座席に乗るのでどうするのかと思ったら、その車の前後に護衛車が付く場合はその必要がなく、天皇や首相の場合ベルトは必要ないということになる。また、背後だけ護衛車が従う場合はシートベルトが必要だそうである。天皇以外の皇族は後に護衛車がつくが、先導車はないので、ベルトは付けるということになる。

 道交法とは関係ないが、原油高騰のあおりを受けガソリン代が昨日から大幅に値上げされた。ほとんど1リットル当たり170円前後になった。200円も間近と言われている。離島なんかは輸送費がかかるので、すでに200円近いガソリン代だそうである。4月には暫定税率の失効で一時130円にまで下がったので、この乱高下には多くの車利用者が振り回されている印象である。こうなると普段あまり車に乗らない人は好いが、車の利用者とか、バス会社、運送業者、タクシー会社は堪ったものではない。ことが石油の高値が原因なので、すべて政治の責任とは言えないが、世界的な石油高騰の影響下でどこの国も、誰もこの問題解決のための手を打てず指をくわえているいるしかないというのが、いかにももどかしい。

 このところ天候が安定しないと思っていたら、今日も雨が降って、夕方の気象予報で今にも梅雨入りを宣言しそうな様子だった。仮に梅雨入りなら例年より6日、昨年より20日も早い梅雨入りである。これだけ見ても、アフリカを始めとする食糧危機、ビルマのサイクロン、中国の地震、アメリカの竜巻頻発、天候異変等々の異常事態は、明らかに地球温暖化による異変としか思えない。

 今日日本サッカー協会・長沼健元会長が肺炎のため亡くなられた。享年77歳。この方とは30年ほど前バンコック空港の待合室で、立ち話をしたことがある。ムルデカ大会でマレーシア戦のためにクアラルンプールへ行く途上だった。まだ、日本も世界の中ではまったく歯が立たなかった時代で、長沼さんは「マレーシアは強い」と言っていた。とても感じの良い方だった。あれから日本は随分強くなった。今夜はワールドカップ2次予選で日本が3-0でオマーンを破った。10年前のワールドカップに日本が初出場した時、予選で苦戦して代表監督を加茂周氏から今日監督を務めていた岡田氏へ代えた時の会長である。岡田監督も弔い合戦に勝ってほっとしていることであろう。

 フランスでは、服飾デザイナーのイブ・サン・ローランが亡くなった。享年71歳。

2008年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

384.2008年6月1日(日) 新日本人って何だ?

 キャスターだった久米宏が久しぶりにTVに登場した。銘打って「経済スペシャル・新日本人現る」という、一風変わった番組だった。最近の若者があまりお金を使わないことを検証しようというのが、その狙いだった。彼らの徹底ぶりには、物づくりの話題に上がったことがある、岡野工業の岡野社長が呆れたくらいである。岡野さんは現在75歳で若いときは貯金なんかまったくなかったという。それが、いまの若者は、酒は飲まない、旅行はしない、車は買わない、つまり物を買わずにチマチマと貯金するということらしい。

 以前から思っていたが、若者に限らず、何となく目的もなく、他人と接触しないで自分の世界に引き籠っている人たちは、多分これまでの成長過程にしろ、仕事にしろ、あまり汗を流すような経験をしてこなかったのではないだろうか。さらに言えば、そういう肉体的にタフな事態にぶち当たると逃げてしまうような人たちではないかと考えてしまう。世襲政治家なんかその典型である。岡野さんがこんな生き方は嫌だ、人生がもったいないと言っていたが、理解できる。

 さて、アメリカ大統領選民主党予備選の行方が、オバマ氏優位のままだった。ところが、1月に行われたフロリダ州とミシガン州の投票が、規定日以前に行われたことから無効と判断されていて、その2州で勝っていたクリントン陣営はその判断を取り消し、正式に代議員数追加を認めるよう求めていた。今日その採決が下された。それによると、獲得代議員数全体の半数を勝ったクリントン氏へ加えるという判定で、クリントン氏としては受け入れがたい結果となった。クリントン支持者の中には、11月の大統領本選では、民主党に投票しないと広言している人もいる。こうなると共和党に勝ち目はないと見られていた本選挙で、ひょっとすると共和党候補者マケイン氏が予想を覆して勝利を握る可能性も排除できない。民主主義の権化であるアメリカのシステムは明快ではあるが、その一方で、やはり中にはトラブルがある。しかし、いまの流れだと勝負の帰趨は決まったような感がある。

2008年6月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

383.2008年5月31日(土) 世界禁煙デーにひとつの話題

 中国四川省大地震の被害は日一日と増大し、死者は7万人に迫っている。ここ一両日大騒ぎだった自衛隊機派遣問題も民間機チャーター便を飛ばすことで1件落着となった。ただ、どうも怪しい解決の仕方だった節がある。

 今日シンガポールで行われた各国の防衛責任者会議で、石破防衛大臣が「中国国防省から具体的な要請はなかった。相手国の文化的、民族的事情を配慮するのは当然」と中国に対して配慮ある発言をした。これを受けて中国の馬・副参謀総長が日本に対して感謝の言葉を述べた。火のないところに煙は立たないというではないか。なんだか下手な猿芝居だ。決着がついたからいいようなものの、間違いなく最初に中国国防省が日本の防衛省に、自衛隊機で緊急支援用品を届けて欲しいと要請したのではないかと疑わせるような台詞である。

 ところで今日は「世界禁煙デー」だそうだ。喫煙が健康に良くないことは、ずっと言われ続けている。医学的にもタバコが健康を蝕んでいるということは証明され、近年は禁煙キャンペーンも普及して、年々喫煙率も下がってきた。それでも多くの人がタバコを止められない。いま、日本人男性の平均喫煙率は40%、女性は13%だが、1966年には男84%、女18%だった。

 ここへ来て日本財団・笹川陽平会長が突然「たばこ値上げ運動」をぶち上げた。笹川氏の主張は、「いま273円のタバコ代は世界の先進国の中でも安過ぎる。これを千円程度にまで値上げすれば、9兆5千億円の税収増が見込めるし、たばこを止める人が増えれば、病気が減るので国民医療費が減少する」という。確かに一面で正しい点はあるが、つい思わず笑ってしまった。タバコを吸ったことのない私も、かつて考えた一案である。しかも値も同じ千円だった。もちろんこの話にJTは猛反対だし、乱暴な話に禁煙者からも論旨がおかしい、これは後期高齢者医療制度と同じ論法だと批判的な声が挙がっている。笹川氏は立法化も目指すというが、果たしてうまい具合にいくだろうか。

 明日衣替えだというのに、今日の寒さはどうだろう。都内で気温14℃に、降雨というのだから堪らない。体感温度はもっと低い感じである。ついに暖房をつけてしまった。妻は軽井沢から震えながら帰ってきた。

2008年5月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

382.2008年5月30日(金) 自衛隊機、中国へ派遣せず。

 すったもんだした挙句に、四川省大地震の救援活動として自衛隊機派遣は取りやめとなった。自衛隊機ではなく、民間機をチャーターして、テントを主とする医療器材等の救援物資を輸送することになった。当初は中国国防省が自衛隊に直接要請し、決まりかかったとも言われていた。ところが、一方で自衛隊が中国側に働きかけたともいう。ファジーな話でさっぱり分からない。中国に勇み足があったとも聞く。災害救助という大事なことを処するのに縄張り争いとか、メンツとかどうも横道に入り出していたようである。正式な外交ルートである外務省を通さないで交渉を進めたことが、順調な交渉を頓挫させることになった。日中両国間にボタンの掛け違いもあった。中国国内には日の丸機に対するアレルギーと反日感情がある。これに対して賛成意見もあったようだが、インターネットには反対意見が大きく掲載されるようになり中国政府も慌て出し、とどのつまり交渉を両外務省間の話し合いに委ねることになり、自衛隊機派遣はキャンセルされた。

 中国国防省もお粗末だったが、蚊帳の外に置かれていた日本の外務省も些かみっともないというか、だらしがない。本件を度外視しても、近年の対外交渉に関するわが外務省の即応的な対応と折衝能力は、このところ地盤沈下する一方である。外国にやられっぱなしである。これは外交官だけの責任でなく、大いに政治家の責任でもあるが、これから日本外交の行先を考えると憂鬱になってくる。

 その中で、日本としては珍しくアメリカに追従せず、独自の判断でクラスター爆弾禁止条約に合意した。アイルランドのダブリンで開催されていたオスロ・プロセス国際会議で主催国アイルランドが提案した条約案が合意された。日本もこれに合意した。この国際会議には、最初から大量保有国の米ロ中が参加していない。有力国の不参加で、合意された条約がどれだけの効果があるのかは分からない。ただ、この爆弾の殺傷能力は桁外れで、アメリカの言い分だと、抑止力として反って有効だと都合のいい持論を振りかざしている。国内でも自衛隊は本音では合意に反対で、最終的に福田首相の決断で合意することになり、保有分を廃棄することが決まった。これからどういう道筋で、これを反対国に説得していくのか、鼎の軽重を問われる。首相が思い切って決めたことを政治家と外務省が一体となって、支えあいながら我侭大国・米ロ中へ訴え説き伏せていくのか、ひとつの試練である。

 今日は朝から随分寒い。小雨が降り、気温もぐっと冷え込んでとても初夏の気候ではない。ありふれた言い方だが、地球温暖化の影響だろうか、どうも不安定すぎる。妻は学生時代の友人と軽井沢へ出かけたが、震えながら厚着をして着替えを持っていった。天気予報では軽井沢は、最低気温が7℃、最高でも10℃だというから4月初めの気候だ。東京も寒い。つい暑いビルマの人びとはどうしているだろうと気にかかる。

2008年5月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

381.2008年5月29日(木) IT革命とは?

 多摩大公開講座も6回目となり、今日は折り返して寺島実郎講師2度目の登板である。冒頭受講学生たちのあまりに煩い私語に対して、寺島講師自身が直接苦言を呈した。私も先週アンケート用紙に学生の私語についてクレームを書いたが、一般の聴講生は誰もそのように感じていた筈である。いまの若者は、黙って人の話を聞く訓練ができていない。おしゃべりしていないと落ち着かないようだ。いずれにせよ困ったものだ。

 寺島氏の講義は相変わらず明快だ。特に、今日はIT革命について持論を展開された。90年代東西冷戦の終結とともに、アメリカが軍事技術を主導して各分野に活用するようになったのがそもそもIT革命の走りである。特に面白かったのは、コンビニ、カーナビ、携帯電話等々を通して、無意識のうちにつながっていると思っているが、それらによって逆に個人情報を掌握されているということに気がついていないということだった。また、インターネットが普及したり、バーコードが広く取り入れられるようになると、容易に情報を入手することが可能になるし、末端で知力を要しない仕事にたやすく就くことができる。中間管理職者は要らなくなる。つまり、誰がやっても同じ仕事に従事する人になるか、余人を以て代えがたい人になるかである。

 一例として、ワーキング・プアを取り上げた。2007年の雇用者5,561万人中、非正規雇用者は1,732万人、年収200万円以下のワーキング・プアは1,302万人、自営業者で200万円以下の人を加えると、労働人口6,402万人のうち、200万円以下の収入で働く人の割合は34%で、2,204万人になる。これもIT革命の成せるところである。

 さらに、ITの進化は、FT(Financial Technology)との結合をもたらした。金融システムの革新である。この結果ITの発展がサブ・プライム・ローンにも及んだと話された。随分考えさせられる話だった。

 終わって、NPO「知的生産の技術研究会」久恒啓一理事長、八木哲郎会長、秋田英澪子事務局長、JALの小林尚衛さん、大分空港管制官・永留浩さん、新たに会員になった大学ゼミ後輩の遠藤靖子さんと聖蹟桜ヶ丘駅ビルで夕食をともにした。みんな向上心において引けを取らない仲間ばかりである。中々打ち解けた楽しい夕食会になった。

 昨晩遅くネパールの制憲議会は、国の王制を廃止することを決定した。15日以内に王族は、現在住居としている王宮を立ち去らなければならないという。240年もの歴史を誇った国王一族が追放される。世界的に王族が君臨すること自体時代錯誤であるが、ネパールの王族にはスキャンダルが多すぎて、すっかり国民に愛想をつかされたようだ。クーデターのような国家を揺るがすような事態によって退位するのではなく、選挙で国民が選択したわけだから、甘んじて国民の判断を受けるより仕方あるまい。ここにも「奢れる平家は久しからず」が生きていた。

2008年5月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

380.2008年5月28日(水) 健康診断にひとつの判断

 健康診断について、去る16日に血液検査の数値を知らされ、松本整形外科医から前立腺の件で、森内科医に相談されたらどうかとアドバイスをいただいた。23日に測っていただいた数値(PSA「4.2」)を持って森内科医院に相談したところ、「4.2」という数字ならまだ入り口なので、それほど深刻視することもないので、もう少し経過をみましょうということに相成った。当面泌尿器科医院へ行かなくて済んだ。とりあえずほっとした。前立腺の黄信号は、「4」がひとつの目安らしい。危険水域を突破したというより、警戒ランプが灯ったというところか。なんでも森内科医によれば、大体相談される人は数値が7とか8で、10の人もいるという。この数値だと完全に前立腺の検査を受けなければならないし、前立腺癌の可能性も高いとのことだった。

 先日末弟・嘉正と会ったとき、その話をしたところ、弟は15か16のようなことを言っていた。当然前立腺の検査をやってもらったが、癌の恐れはないということで一安心していた。経過措置と言ったって、どうやって「4」を上回らないように健康管理をすればよいのか。年々気になることが増えてきた。ある程度はしょうがないと思っているが、それにつけても年齢なりの黄信号が出るようになったということは寂しいものだ。

 今日駒沢大学の講座では、「新聞の上手な読み方」というテーマだった。ある程度知っていることではあるが、専門家から具体的に教わるとやはりそうか、なるほどと合点がいく。

 今日中国政府が四川省大地震の救援のため、自衛隊機の派遣などを含む支援を依頼してきた。被災者が必要とするテントが不足しているので、自衛隊のテント類を自衛隊機で運んできて欲しいというのが、本音らしい。これまでの中国の日本に対する気持ち、旧日本軍の侵略戦争の記憶、などを考えると中国も随分変わったと思う。それだけ中国が被災者への救援物資の不足、緊急輸送に窮しているからだろう。

 問題は、救援要請自体はお互いさまだから、要望に応じてあげたらよいのではないかと思う。ただ、気になるのは、折衝の仕方が慣例から言えば、外交ルートを完全に逸脱している。まだ、新聞紙上でも報じられていないが、どうも中国国防省が自衛隊に連絡してきたらしい。これを防衛省が受け、官邸の知るところとなったが、この間外務省はどうしていたのか。蚊帳の外だったのではないか。これは外交交渉とは言えない。この支援依頼は緊急性を要するというほどのものではない。どうして外務省には知恵者がいないのだろうか。頼りにされていないということなのだ。恥ずかしいという気持ちにならないのだろうか。これで外務省のコンプライアンスがまた問われる。いつまで経っても外務省の外交力は一流どころか、用を成さない体たらくである。

2008年5月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

379.2008年5月27日(火) 観光庁今秋スタート!

 昨日の日本ペンクラブに引き続き、今日はプレスセンターで「JAPAN NOW観光情報協会」の総会が開かれた。総会後に基調講演とシンポジウム、そして親睦会が行われた。

 基調講演は、国土交通省大臣官房審議官・西阪昇氏がレジュメと資料を示し、「観光立国を目指して」と題して話された。その中で観光立国を目指すわが国は予定通り、今年10月に国交省内観光部門を独立させて、新たに観光庁を発足させる。これまで観光部門の職員定員79人が観光庁になると103人に増えるらしい。新たに長官、次長、参事官2名、部長が誕生することが決まっている。観光行政に力を注ぐことは大いに賛成であるが、焼け太りとなって組織が肥大化しなければよいがと願う。第1に、定員と称しているが、こんなものがあること自体、或いはこんな考え方で行政を行おうとしていることが解せない。「定員」なんてどんな基準で設定しているのか。われわれには皆目見当もつかない。屋上屋を重ねることで、伏魔殿と化さなければよいのだが、とつい気になってしまう。

 シンポジウムは「魅力ある都市圏と観光・環境交流」と題して、中部支部長・須田寛氏、四国支部長・梅原利之氏、北陸支部長・魚住隆彬氏、富山県射水市長・分家氏、国土交通省・西阪審議官ら5人のパネリストに、コーディネーターは恒例により白澤事務局長が務めた。観光業界の大立者が各人の立場から、地域の特徴と活かす道を話された。

 しかし、観光行政を預かる観光庁が監督官庁として独立することによって、当然全体的にモチベーションと実効の向上が期待される。だが、実務は観光客と肌身離さず接触する旅行会社や航空会社、ホテル等の観光業界が携わるわけであり、観光庁は道筋をつけ、業界がやりやすくなるよう良い指南役になることを期待したい。さもないと笛吹けど踊らずになりかねない。

2008年5月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

378.2008年5月26日(月) 日本ペンクラブ総会

 日本ペンクラブの総会、引き続いて懇親会にも出席した。一昨年の総会席上で、決算方式と決算書の記入方に疑問を感じて質問した。民間会社の決算報告書と形式が異なり、随分分かりずらかった。そのとき応えてくれた顧問税理士がこれで正しいが、ペンクラブの各書類記入方式は国家、自治体、公共団体等が伝統的に導入している形式で、民間会社のものとはまったく違う。その辺りが誤解されやすいと補足された。その後の懇親会で件の税理士と話し合った時、税理士は現状は問題も多いのでペンクラブの決算書類も民間会社方式に変えた方がよいとまで言ってくれ、昨年欠席した総会から民間会社と同じ記入方式に変わった。僭越であるが、一石を投じたことになる。

 今日も総会で多くの会員から質疑があったが、そのひとつは2010年に東京でペンクラブ国際大会を開催することがほぼ内定したことだ。1957年川端康成会長の下に京都で、また1983年に井上靖会長の下に東京都内で開催され、日本国内開催は3度目である。

 もう一点は、公益団体制度が法改正により、いまのあり方と登記が変わることで、ペンクラブも定款をはじめ、活動も時代に合った制度、組織に変えていかなければならないということである。初めて知ったが、ペンクラブは文科省の認可を受けた公益団体だと思っていたが、何と外務省だという。

 懇親会の後、小中陽太郎さんのお声がかりで、東京會舘近くの新国際ビルで、ペンクラブ新入会員を祝う集まりがあった。前からよく知っている、ヨタロウ会の幹事役・瀧澤陽子さん、酒のペンクラブの西山貢さんら、楽しい人たちが集まった。他愛のない話ばかりだが、小中さんを囲むこういう文学を愛し、酒を愛する気の置けない人たちと酒を酌み交わすのは、実に楽しい。

 プロスキーヤーの三浦雄一郎さんが、今日エベレスト登頂に成功した。今年75歳の三浦さんは世界最高齢で世界最高峰登頂を目指したが、昨日76歳のネパール人の登頂により、その目標は叶えられなかった。しかし、三浦さんの心臓手術を乗り切っての冒険はすごいものだと思う。三浦さんにとって2度目のエベレスト登頂であるが、当初はチベット側から入山する予定だった。それが、チベットの暴動騒ぎにより中国政府から許可が出なくなり、ネパール側から登る予定へ変更した。その他にも多くの難題があったが、それらを克服して初志貫徹した。

 まさに快挙である。後期高齢者の入り口にも達していないわれわれとしては、励みにもなるし、もうひとふん張りしなければいけないとつくづく思う。

2008年5月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com