中国四川省大地震の被害は日一日と増大し、死者は7万人に迫っている。ここ一両日大騒ぎだった自衛隊機派遣問題も民間機チャーター便を飛ばすことで1件落着となった。ただ、どうも怪しい解決の仕方だった節がある。
今日シンガポールで行われた各国の防衛責任者会議で、石破防衛大臣が「中国国防省から具体的な要請はなかった。相手国の文化的、民族的事情を配慮するのは当然」と中国に対して配慮ある発言をした。これを受けて中国の馬・副参謀総長が日本に対して感謝の言葉を述べた。火のないところに煙は立たないというではないか。なんだか下手な猿芝居だ。決着がついたからいいようなものの、間違いなく最初に中国国防省が日本の防衛省に、自衛隊機で緊急支援用品を届けて欲しいと要請したのではないかと疑わせるような台詞である。
ところで今日は「世界禁煙デー」だそうだ。喫煙が健康に良くないことは、ずっと言われ続けている。医学的にもタバコが健康を蝕んでいるということは証明され、近年は禁煙キャンペーンも普及して、年々喫煙率も下がってきた。それでも多くの人がタバコを止められない。いま、日本人男性の平均喫煙率は40%、女性は13%だが、1966年には男84%、女18%だった。
ここへ来て日本財団・笹川陽平会長が突然「たばこ値上げ運動」をぶち上げた。笹川氏の主張は、「いま273円のタバコ代は世界の先進国の中でも安過ぎる。これを千円程度にまで値上げすれば、9兆5千億円の税収増が見込めるし、たばこを止める人が増えれば、病気が減るので国民医療費が減少する」という。確かに一面で正しい点はあるが、つい思わず笑ってしまった。タバコを吸ったことのない私も、かつて考えた一案である。しかも値も同じ千円だった。もちろんこの話にJTは猛反対だし、乱暴な話に禁煙者からも論旨がおかしい、これは後期高齢者医療制度と同じ論法だと批判的な声が挙がっている。笹川氏は立法化も目指すというが、果たしてうまい具合にいくだろうか。
明日衣替えだというのに、今日の寒さはどうだろう。都内で気温14℃に、降雨というのだから堪らない。体感温度はもっと低い感じである。ついに暖房をつけてしまった。妻は軽井沢から震えながら帰ってきた。