1135.2010年6月22日(火) 国宝「倭奴国王の金印」を拝見

 福岡市内のNPO会館で「世界遺産150ヶ所を訪ねて」と題してお話した。参加者は25名ほどで年配者が多かったが、皆さん熱心に聴いてくれた。反応はまずまずだったと思う。

 ちょうど福岡市立博物館で福岡を舞台にした日本と中国大陸及び朝鮮半島との交流に関する歴史展を開催していた。担当者は私がきっと興味を抱くのではないかと思って講師に推薦してくれたので、終ってから博物館へひとりで出かけてみた。

 一番興味があったのは「奴国の時代」と証する展示で、初めて「倭奴国王の金印」と称する本物の歴史的お宝を拝見することが出来た。高校時代に日本史教科書で、金印の写真を見てから今日まで、大げさに言えば忘れたことがない歴史の証印である。本物と聞いて驚いた。いま執筆中の共著の中でもこの金印について触れている。会場は学術的で地味な催しのため、惜しいことに見学者が少ない。しかし、反って係員が丁寧に説明してくれた。福岡県の志賀島という小さな島で発見されたもので、その金印のあまりにも小さいのには意外な感がした。一辺の長さが2.3㎝、高さ2.2㎝、重さが108.7gでほぼ純金で作られている。早速実物大のレプリカを購入した。

 その他にいくつかの展示があったが、ある別室でささやかに「戦争とわたしたちのくらし」と称する展示会を開いていたので覗いたら、戦時中の数々の記念品を展示してあった。そこに説明があった「大詔奉戴日」という記念日があったことを寡聞にして知らなかった。何でも「戦地の兵士の労苦を偲び銃後の守りを固める決意の日」というのだそうである。昭和14年から16年まで毎月1日に制定されていた「興亜奉公日」というのが、大東亜戦争開戦直後の17年1月以降、その記念日が毎月8日に名前と一緒に変わったようだ。

 福岡の伝統的な行事や、貝原益軒ら昔の福岡出身の偉人に関する展示も案外面白かった。

 さて、大揉めの大相撲がぐじゃぐじゃである。日本相撲協会生活指導部長で協会の窓口として度々会見に顔を見せていた陸奥親方が賭けゴルフをやっていたとの上申書を提出した。このざまは一体何だ?と言いたい。理事、親方、現役力士らが、どっぷり相撲ではなく賭けに浸かっていたと知らされては、開いた口が塞がらない。過去のスキャンダルの対応例から考えても、相撲協会の自浄能力を疑わざるを得ない。今や次の名古屋場所が果たして開催可能出来るのか危うくなってきた。

 来月4日に臨時役員会が開かれ、名古屋場所開催について結論を出すらしい。しかし、今月28日には番付も発表するようだから、その後の開催不可となったら番付はどうするのだろうか。まったく人騒がせな相撲協会と恥辱に塗れた力士たちである。

2010年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1134.2010年6月21日(月) あやふや、二枚舌の菅流弁舌

 明日の講演のため福岡へやって来た。日本航空に乗るのは久しぶりだが、離陸前機内で「多くの航空会社がある中で日本航空を選んでご搭乗下さいましてありがとうございます」とのアナウンスがあって驚いた。お高くとまっていた日本航空が、機内で乗客にこのようなお礼を言うことは、かつては考えられなかったし、これまでなかったことである。やはり厳しい経営環境の中で、出来るだけ腰を低くして乗客の同情を買いたいというところだろうか。敢えて言えば、もう少し早く利用客に対して感謝の気持ちを表すことに気がついていれば、会社がこれほど崖っぷちに追い込まれることはなかったのではないだろうか。

 さて、菅首相が消費税の値上げを発表したことに対して異論百出であるが、首相は先日の発表について若干手直しをして修正した。消費税値上げの発表と同時に、世論調査による菅政権への支持が大きく落ちたせいであろう。党内外の批判や世論を配慮したのか、或いは4年間は値上げをしないと約束した鳩山前首相の言葉を慮ったのか、ニュアンスを少々変えて参院選が終ったら税制の抜本改革、なかんずく消費税の値上げに取り組むと今夕の記者会見で強調した。

 まず、すぐにも値上げとの間違ったメッセージが伝わったようだが、それは間違いであるとの首相の釈明はおかしい。自分のしゃべったことがどう受け取られようと、それは話した方に責任があるのであって、自分の言葉に責任も持てない総理大臣では国民が迷惑する。更に消費税の値上げについては、2~3年の時間をかけて、或いはそれ以上になるかも知れないが、しっかり与野党間で議論を詰めていきたいと消費税議論は長期戦であると示唆した。この発言も国民を惑わせる。国民は参院選が終ったらすぐにも、或いはその直後に衆議院を解散してその後に値上げとのスケジュールを予想したと思う。

 今日の会見内容を聞いていると、自分で一方的に話しておいて、その捉えられ方が不味いと思うや、一歩下がって真意はこうだと修正するのが菅流なのか。いずれにしろ政治家の発言というのは、いつもその裏を考えないといけないとは何とも疲れることである。

 そんな中ですっきりしたのは、女子ゴルフのショップライトLPGAクラシックで、宮里藍選手が優勝したことである。ゴルフはよく分らないが、今シーズン4勝目だそうである。それより日本人初の賞金ランキングで1位となったことが高く評価されている。

2010年6月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1133.2010年6月20日(日) 中国人民銀行、人民元切り上げを発表

 今日は父の日だが、嬉しいことに先週長男夫婦が1週間早く夕食をご馳走してくれた。偶然にも今日6月20日は亡父の誕生日でもある。8年前に93歳で亡くなったが、晩年まで割合健康で母の方が父より20年近く前に他界してから広い湘南鵠沼の実家でひとり生活していた。その点では精神的にもタフだったと思う。

 さて、菅首相が消費税を上げると発表したことに対して、各党各人喧々諤々である。今朝のTBS「サンデーモーニング」で、民主党の消費税値上げに対して、準レギュラーの田中秀征・元経済企画庁長官が吼えていた。まるでボロクソである。どうしてそれほど興奮して攻撃するのか。確かに菅首相の発表のタイミングと手順は上手くないし、国民に約束を破ったことに対して釈明も説明もない。しかし、財政事情が窮地に追い込まれているので、事情は分る程度のことは言ってもよいと思うのだが、とにかく舌鋒鋭く批判し続けていた。4日前にこの番組のレギュラーでもある岸井成格氏の講演を聞いた時、岸井氏は、田中氏の政治的意見は、定点観測的に非常に参考になると仰っていたが、今朝の発言のようにけんもほろろでは、定点観測も何もあったものではない。

 いよいよ中国も人民元の切り上げを決断したようだ。以前からアメリカ政府等に散々人民元の切り上げを要請され、のらりくらりと先延ばしにしていたが、やっと踏ん切りをつけた。

 しかし、中国人民銀行の言い方は限定的で、「人民元為替レートの弾力性を強める」との発表であり、「人民元相場のドルへの固定を解除し、再び人民元を上昇させていく意思を示すものだ」と受け取られている。世界の為替相場から考えれば、人民元は安く、その中国の安い労働力で各国とも中国から輸出攻勢をかけられ、貿易の不均衡をもたらしていた。一方で中国人労働者の賃金の安さが、中国各地の工場労働者の間でストライキを引き起こし、工場閉鎖に追い込まれているところもかなり多くなった。共産主義国家・中国で労働者が賃上げを求めてストライキを決行するとは、レーニンも毛沢東もあの世でびっくりしているのではないか。

 トヨタの中国工場でもストが頻発して工場が稼動しない有様で、これまで安い労働力に目をつけ、中国へ進出していた企業にとっては難問を抱えることになった。

 ところで、昨日サッカー・ワールドカップで日本はオランダに惜しくも0-1で敗れてしまった。実に惜しい試合だったが、もとより実力的には元々勝負になるような相手ではない。オランダの世界ランク4位に対して、日本は45位である。この惜敗というのが、ワールドカップ人気をまたヒートアップさせている。次はデンマーク戦であるが、得失点差でリードしているので、引き分け以上で日本が決勝トーナメントへ出場出来る。

 戦前は人気も盛り上がらず、予想も悪かったが、先日の1回戦でカメルーンに勝ってから、一気にフィーバーした。オランダ戦の惜敗により、更に熱狂ムードは加速して、25日のデンマーク戦まで、またじわじわとテレビも新聞も国内を熱狂の渦に巻き込んでいくのだろう。ちょっと煩過ぎる。

 明日は福岡へ講義に出かけるが、空模様が気にかかる。

2010年6月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1132.2010年6月19日(土) 消費税10%へ値上げか?

 一昨日菅首相が来月の参院選のマニフェスト発表に当たり、消費税を(自民党が打ち出した)10%に上げることを参考に議論の対象にしたいと語った。増税分は社会保障費に充てる考えを示唆した。早くも党内外に波紋を呼んでいる。

 ここで一番問題なのは、昨夏の衆院選では向こう4年間は消費税を上げないとマニフェストで約束したことである。世論調査によると消費税値上げに関しては国民からはかなり理解が得られているようだ。それもこれも過大な赤字国債発行により、財政危機が叫ばれ、一方ではバラマキと揶揄される支出増大で将来に対する不安から、消費税値上げも已むなしとみられたからである。にも拘らず、いとも簡単に公約を破り一気に10%という消費税率へ話を持っていったことには、問題が残る。

 この時期に消費税10%をぶち上げた根拠には、来週カナダで開催が予定されるG8サミットで、増税で財政再建を訴えれば各国首脳の理解が得られるとの狙いがあるようだ。

 いずれにしても消費税値上げはある程度理解出来る。ただ、それには決定のプロセスに問題があった。決定と公表に至る前に充分議論を戦わせ、その過程が国民に伝えられ、了解を得られることが必要だった。時間の関係もあるかも知れないが、その辺りの過程を手抜きした印象が拭えない。

 それが証拠には、一応閣僚了解事項と言いながら閣内から小沢氏に近い原口一博・総務相の如きは首相とは一線を画す構えのようだし、山口正彦・農水相も納得していない様子である。民主党内では小沢一郎・前幹事長に近い党員は同意していない。首相には参院選までに党内を統一見解でまとめる必要がありそうだ。

 自民党は自分たちが打ち出した10%という線を、菅首相が唐突に言い出したことに対して、盗人猛々しいみたいな発言をする下品な役員もいる。同じ10%の中身について堂々議論すれば良いではないかと思うのだが、どうもお互いに低次元のライバル意識むき出しである。

 連立を組んでいる国民新党は反対、社民党も反対、共産党はもちろん反対で、結局民主党の消費税率値上げに対して素直に賛成を表明したのは、元々増税論者だった「たちあがれ日本」代表の与謝野馨氏だけである。

 しかし、赤字が溜る一方の国家財政を考えると、漸く増税に対する議論が持ち上がったことは佳しとすべきである。与野党それぞれの税制論を主張して参院選を戦って欲しい。

2010年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1131.2010 年6月18日(金) 不祥事続きの大相撲は立ち直れるか?

 先月の大相撲夏場所中に大関・琴光喜の野球賭博について一部週刊誌が取り上げたが、当の琴光喜が関与を否定して、うやむやのまま時間が経過した。それがこの数日間野球賭博に関連して相撲界関係者が大きく取り上げられ、ついに琴光喜も前言を翻して賭博に絡んでいたことを告白した。琴光喜の親方が来場所の出場辞退を申し出て受理され、事態の沈静化を図ろうとした。

 ところが、その後次々と賭博をやったという親方と力士が名乗り出て、このところ協会役員が連日監督官庁の文部科学省へ事情説明と釈明に参上する始末である。

 昨日は元貴闘力の大獄親方が告白したかと思うと、今日になって時津風親方、豊の島、豪栄道、豊響ら有力力士が続々と自白した。すでに相当数の現役力士と親方が野球賭博に関わっていたことが明らかになっているが、この後更に有力な力士が告白するようなことがあったら、来場所の開催が危ぶまれる事態になるのではないか。人気の面だけではなく、経営的にも厳しい事態が予想される。文部省からは日本相撲協会理事会があまりにも統治能力がなさ過ぎると呆れられているし、番組に懸賞金を提供している企業は手を引くことも検討中である。

 文科省の言う通り、相撲協会幹部の経営者としての能力とモラルはあまりにもお粗末であり、また社会人としても幼さ過ぎる。

 財団法人日本相撲協会としては、これまでのスキャンダルや不始末、更に法律に悖る違反行為に対して世間が納得する凛とした処罰や、相撲界再建への道筋を示して来なかった。卑しくも相撲協会は公益法人で税の優遇を受けている。現状は社会通念に疎い未熟な集団が、だぶついた資金を自由に使い、幻の権力と威厳を行使して、政府の緩い庇護を良いことに相撲という国技を弄んでいたような気がしてならない。

 この世間知らずの集団・日本相撲協会は組織体としてまったく機能していない。トラブルは闇に葬って頬被りである。流石に文科省も今度ばかりは、放ってもいられず、外部の意見を取り入れて何らかの処置を行うだろう。

 私は個人的には次のように考える。ある一定の時期をメドに、日本相撲協会と同理事会を解散して、広く人材を求めて出来る限り経営感覚と教育指導の出来る人たちで理事会を再結成して、極力相撲界出身者が理事となる機会を減らして出直したらどうだろう?

 今のままの相撲協会では、いずれ伝統の大相撲をつぶしてしまうのではないか。相撲の大好きなフランスのシラク前大統領もがっかりするのではないだろうか。

2010年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1130.2010年6月17日(木) 江戸城復元図完成報告会

 江戸東京博物館でNPO法人「江戸城再建を目指す会」主催による「江戸城寛永度天守『復元図』完成報告会」が開かれた。しばらくぶりで会の催しに参加したが、小竹直隆理事長の情熱的なリーダーシップと、スタッフの周到な事前準備で報告会は成功だったと思う。

 城郭建築の研究家である三浦正幸・広島大学大学院教授が「寛永度天守はこんなに壮大で、美しい姿だった!」と題して、幕府大棟梁が遺した江戸城寛永度天守絵図について、他の安土城、大坂城、姫路城、名古屋城、宇和島城の立面図と比較しながら、その大きさや特徴等を分り易く説明された。

 引き続いて照明デザイナー・石井幹子氏が「夜空に照らされた江戸城―東京の新ランドマークをつくろう」のテーマの中で、夜の照明効果について、更に諸外国に比べて日本の都市には観光の目玉がないので、仮に江戸城を東京湾岸にでも作れば夜景が美しく、観光地化が期待出来ると話された。だが、これは後段のシンポジウムで、小竹理事長が江戸城再建場所はオリジナルの天守跡地でなければならないとはっきり断言された。

 その後両氏に加えて大田道灌公第18代子孫・太田資暁氏と、日本総合文化研究所代表・西川壽麿氏が参加され、小竹理事長がコーディネーターとなって「江戸城が再建されたら日本は甦る」というテーマでシンポジウムが行われた。この中で三浦教授の日本文化におけるオリジナル性と木の文化の観点から、元の天守台へ再建するのが望ましいとの主張が説得力を持っていた。結論は木造建築により往時の姿で復元したいとの声に集約された。

 小竹理事長の巧みな司会進行で、ユーモラスに時間の配分もよく、楽しい雰囲気の内に、江戸城再建の声を盛り上げていった。

 印象的だったのは、多くの参加者が三浦教授の専門的、かつ学術的な話に引き込まれていったことである。特に、再建に当たっては1割方の人はオリジナルの木造建築よりコンクリート製を望んでいるようだが、その前提として恐らく耐久性の理由で木造建築よりコンクリート製を選択しているのではないかと推測される節がある。しかし、城はしばしば改築、再建されることもあるので、材料の再利用や、本当の意味での耐久性、材質の過重負担、室内の雰囲気、林野庁の国有林内に城郭に適した建築材が植林されている点などを考慮すると、むしろ木造建築の方に利点が多いと説明されたのは意外で、これまで考えていたこととはむしろ反対だった。それにしても三浦教授の明快な説明には頷けるだけの説得力があった。

 最後にCGによる再建江戸城の雄々しい外観の姿と、日本文化の伝統的な奥床しさを見ていて感動を憶えた。とりわけ内部の廊下周りと畳の和室を見ていると木造建築以外では意味がないと感じた。

 江戸東京博物館第1ホールは定員450席だそうだが、参加者が溢れ出て530名の方が来られたそうである。前途は遙遠であるが、皆さんの気持ちが盛り上がっているので、江戸城再建目指して小竹リーダーの下に前進するのみである。

 今日はメディアの取材も多かったようで、早速18:15からNHK「首都圏ニュース」で放映され、(後で録画を観ると)小竹理事長がインタビューに応えられていた。懇親会には着任間もない溝畑宏・観光庁長官も出席された。民間にもおられた経験があるので、本プロジェクトの主旨を充分理解され、観光振興の大きな仕掛けとして捉えていただき、早速パフォーマンスを示され気合を入れておられた。

 これから組織内部の声を一層盛り上げて、念願成就のために国民運動にまで広げていく強い意思と心構えが必要であるが、とりあえず経過報告会としては素晴らしく盛り上がったイベントとなり感動した。

 何とか生きている内に、ライトアップされた江戸城の格調高い姿を拝んでみたいものである。

2010年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1129.2010年6月16日(水) 岸井成格氏講演会と60年安保写真展

 久しぶりに「ふるさとテレビ」の月例セミナーに出席した。国会議事堂裏の憲政記念館で開催されたセミナーで、毎日新聞特別編集委員・岸井成格講師が「波乱の政局を読む」と題して1時間余に亘って持論を分り易く解説された。長年政治部記者として取材に当たられていただけに、政治の内部事情に詳しい。政治勘に勝れていてあまり知られていない興味ある話も数々された。

 そのひとつはサッチャー・イギリス首相が来日された時、並み居る日本の首相経験者を前に、首相の資格に関する質問に応えて、サッチャー首相は日本の首相資格についてイギリス人に聞くほど、日本には国家のリーダーたるべき人材はいないのかと逆質問をして、オーバーな表情で嘆かれたという話である。

 もうひとつは、最近中国政府がアメリカ政府に対して、全アジア・太平洋海域の安全保障のために、東太平洋をアメリカが、西太平洋は中国がコントロールしたいと秘かに申し出たそうである。そのためには、南鳥島が日本領土であるのが邪魔であるとか、なぜ日本領なのかとか、沖縄近海の公海が狭くて沖縄諸島が気になるような話をしたらしいが、今更ながら法衣の下に鎧を着た中国の覇権主義がミエミエで、中国が経済成長に乗って何でも事が通ると思っているその傲慢さには嫌悪感すら憶える。

 中々歯切れの良いスピーチだったが、岸井氏は今月24日には、毎日新聞社編集主筆になられるそうで、これから毎日新聞紙面編集の全責任を負っていくことになる。一時大腸がんを手術されたようだが、お見かけしたところお元気そうなので、益々の健筆を期待したいと思う。

 セミナーを終えてから早稲田大へ行った。明日まで「60年安保50周年記念行事」の一環として大隈記念タワーで報道写真展が開かれていることを知ったからである。早大キャンパスを訪れたのは、早大受験の時以来ほぼ半世紀ぶりである。街と大学キャンパスが融合しているような印象を受けた。展示写真はそれほど多くはなかったが、それでも懐かしいものが大分あった。当時の新聞と記念雑誌が興味を惹いた。スペース中央部では、安保闘争の流れについてビデオが放映されていたが、樺美智子さんの死とアイゼンハウアー大統領のハガチー新聞秘書来日騒動、そして強引な手法で安保を成立させた国会の様子などが懐かしいものだった。

 それにしても、当時の学生は現在に比べると服装はほとんど学生服で地味そのものであるが、信念とか行動は迫力があった。それに現代のように植物系で無機質な学生はほとんどいなかったように思う。

 エレベーターで一緒になった同じような年頃のおばさんは、今の学生はだらしないとしきりに嘆いていた。

 夜テレビ朝日で池上彰の「学べるニュースSP!」を観ていたら、ラグビー誕生についてデタラメを言っていた。結構役立つ番組で真面目な取材をしているし、いつも池上氏が分り易い解説をされるので、楽しみに観る番組のひとつであるが、最早ラグビー通の間では定説となっているラグビー誕生のユニークな話があまりにもお粗末なエピソードに創り上げられているのには驚いた。大した取材もせず、よくもこんな嘘っぱちをでっちあげるものだと呆れ返ってしまった。返事はないと思うが、とりあえずTV局にメールで注意してやった。

2010年6月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1128.2010年6月15日(火) 安保条約改定50周年

 60年安保闘争が、結局岸信介首相による国民への最大級の裏切り行為によって終結させられたのは、ちょうど半世紀前の今日6月15日である。あの時は実に悔しかった。国会周辺だけでも10万人を下らないデモ隊による異様な雰囲気に取り囲まれていた。結局安保条約は6月20日未明に自然成立となった。この日東大生・樺美智子さんが警察の暴力により亡くなった。それまで何回となくデモには参加していたが、どういう事情だったか、この日は国会デモへ駆けつけなかった。亡母が節夫もデモへ出かけていたら、惨事に巻き込まれたかも知れないとほっと胸をなでおろしていたことを思い出す。

 あれから日米安保は、10年後の改定時になっても大きな変化は起こらず、今日まで延々と継続され、ついには先般の沖縄・普天間基地移設問題でも日米政府は、普天間から辺野古へ移設で合意した。先日外務省外交文書密約裁判で勝訴した西山太吉氏が、安保条約は内容的に大分変質していると言われたが、一旦改定された60年安保が、いつまでもクビキとなって日本国内の基地問題の重しとなっている。

 日米合意を遵守して普天間移設問題に取り組んでいくと話した菅首相も、一昨日の「はやぶさ」帰還と昨晩のワールドカップ緒戦勝利がよほど嬉しかったのか、2連勝だなどと浮かれていたが、誠実に国民を納得させるような説明をして欲しいものである。

 さて、先日倉敷出身の出井猛氏から麹町・弘済会館で開催のセミナーにお誘いを受けた。講師は、大原美術館理事長・大原謙一郎氏である。「倉敷から日本を考える」と題して1時間30分余に亘り持論を交えて、倉敷という土地柄、倉敷人について明快に話され、80人の聴衆に感銘を与えた。

 印象に残った話は、倉敷は町村合併でも陣取りのように地域を広げていくのではないということだった。吸収都市を取り込むのではなく、クラスターと呼ばれる葡萄の葉のように、個性をその地で生かすと話されたことと、民間や町衆の行う行事は、祭りでも学校創設でも持続可能であり、これを仮に官が行ったら持続不可能だったと言われたことである。大原氏は倉敷の文化や住民気質について、かなりのプライドをお持ちだと感じた。元々企業経営者であるが、文化に造詣が深く、話に深みがあり全体的に分りやすい内容だった。

2010年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1127.2010年6月14日(月) 小惑星探査機「はやぶさ」7年ぶりに帰還

 昨晩小惑星探査機「はやぶさ」が、7年ぶりに地球へ帰還した。今朝の新聞やテレビでも、そのニュースが大きく取り上げられ、感情移入したのか涙ぐんで解説するテレビ・キャスターもいたくらいである。少々専門的過ぎて打ち上げた意図や、その飛行功績については詳しくは分らないが、7年の飛行と60億㎞の飛行距離には驚かされる。想像も出来ない遥かなる宇宙の果てである。地球から3億㎞も離れた、東京ドーム3個分くらいのサイズの小惑星「イトカワ」へ着陸して、カプセルがそこの砂を採取したらしい。しかも大気圏へ突入する直前に地球の写真まで撮って地上へ送ってくれた。何より凄いと思うのは、何度も故障して一時行方不明になり帰還が3年も遅れたうえに、一度途切れた通信機能を再び回復して電波を地球へ送ってくれたことである。宇宙航空研究開発機構(JAXA)のスタッフの辛抱強い努力が実ったと言えよう。

 これから回収されたカプセルからどんな新事実が解明されるのか期待が膨らむ。昨日オーストラリアの砂漠に落下する前に大気圏へ突入した画像を観ていると、その後「はやぶさ」が流星を引っ張るように飛行して分解した。だが、カプセルはそのままパラシュートを開いて無事着地した。素晴らしい光景を映し出してくれた。久しぶりに宇宙の素晴らしさを画面から教えてくれたように思う。カプセルは直径30㎝、高さ15㎝、重さ6㎏の小さなものだそうである。

 それにしても月以外の惑星へ到達して戻ってきたのは、世界で初めての成果で、最近やや落ち目と見られていた日本の宇宙航空技術の高い水準を、改めて世界に知らしめた点でも特筆ものである。

 ワールドカップの大騒ぎの陰で地味ながら、こういうロマンのある科学技術が日本の存在感を示してくれたことを誇らしく思い、深い感動を覚えた。

 ふっと別の「隼」を思い出した。言わずと知れた大東亜戦争で活躍した陸軍航空隊の戦闘機「隼」である。飛行第64戦隊(加藤隼戦闘隊)の皆さんと何度もビルマへ慰霊巡拝に行ったものだが、その中心だった皆さんはすでにほとんど亡くなられた。初めてビルマを訪れてから早くも40年が経つ。この慰霊団が縁で国家事業である戦没者の遺骨収集事業を長年に亘ってお手伝いさせていただいた。これも私にとってはロマンを感じさせてくれる旅行だった。

2010年6月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1126.2010年6月13日(日) 世界平和度で日本は第3位

 つい最近イギリスの経済誌「エコノミスト」が公表した「世界平和度指数」で、日本は149ヶ国の中で堂々第3位にランクされた。治安状況やテロの危険性、政情、軍事費支出など20項目以上を集計して算出した数値を基に割り出した順位だそうである。日本より上位の1位はニュージーランド、2位はアイスランドで最下位はイラクである。経済が破綻に近いアイスランドの2位というのが、些か首を傾げるところであるが、それを除けば何となく納得出来る。日本より上位の2つの国は、近くに危険な国がないことが高く評価されたそうだ。日本の近くには北朝鮮が存在することがマイナスになっている。こうなると例え貧乏でも近くに危険な人物がいない方が幸せだということになる。

 この数値がすぐプラスに活かされることはないと思うが、安心して旅行出来ると外国人から見られることは、現在「観光立国」を売り込んでいる日本としても追い風になるのではないか。日本に長く滞在している外国人にインタビューすると、「夜遅く1人で歩いても安心」「女の1人歩きが出来る」「物を置いても盗られない」と、普通の安心感覚を持っているようだ。

 庶民感覚でも周囲に危険を感じないということは有難いことであるし、貴重なことである。だが、ピリピリするような危険感覚が少ないのも世界的に問題となっている「平和ボケ」とか、他人のことに気を配らない嫌な雰囲気が当たり前になる恐れがあるから、別の面でちょっと心配でもある。電車内でお年寄りが乗っても若者の中には携帯や漫画本に夢中になったり、居眠りしたフリをして席を譲ろうとしない不届き者が増えている。

 因みにこの平和度で北朝鮮は139位、中国は80位、韓国は43位だった。平時における治安の悪さで悪評高い、南アフリカは121位だった。今ここでワールドカップが開催されている。

 さて、昨日菅首相はマニフェストに掲げた月額26,000円の子ども手当ての満額支給を断念し、現行の13,000円の上乗せ分は保育サービスなどの現物支給を検討することを表明した。結局衆議院選挙のマニフェストは、頓挫することになった。

 しかし、元々財源に乏しく満額支給は当初から疑問符が付いていた。普天間移設問題と同じように結論を先延ばしにした末に、諦めることになった。有識者の意見を聞いていると、どうしても無理なら国民に充分説明して方針転換することも検討した方がよいとアドバイスしている。鳩山政権は頑固に無理押しをして自らを追い詰めてしまうところがあった。消費税問題にしても、向う4年間は税率を上げないといっているが、法人税収入が激減している中で、あまり実行出来もしないマニフェストを振り回すと益々窮地に追い込まれる。

 そんな中で今朝の日経紙にイギリス・カーディフ大学日本研究センター所長クリス・フッド氏がマニフェストについて提言している。まず、日本とイギリスとではマニフェストに関する考えが異なる。イギリスではマニフェストはあくまで構想で、野党時代に掲げたマニフェストを与党になって修正するのは何ら問題がない。日本ではそれが憲法のように扱われていると指摘している。

 子ども手当てにしろ、消費税の増額にしろ、苦しい財政状況を懇切に説明して変更するのは、むしろ国民には親切だと思う。菅政権はこの苦しい懐具合の中で参院選をどんなマニフェストを示して闘っていくのだろうか。

2010年6月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com