1131.2010 年6月18日(金) 不祥事続きの大相撲は立ち直れるか?

 先月の大相撲夏場所中に大関・琴光喜の野球賭博について一部週刊誌が取り上げたが、当の琴光喜が関与を否定して、うやむやのまま時間が経過した。それがこの数日間野球賭博に関連して相撲界関係者が大きく取り上げられ、ついに琴光喜も前言を翻して賭博に絡んでいたことを告白した。琴光喜の親方が来場所の出場辞退を申し出て受理され、事態の沈静化を図ろうとした。

 ところが、その後次々と賭博をやったという親方と力士が名乗り出て、このところ協会役員が連日監督官庁の文部科学省へ事情説明と釈明に参上する始末である。

 昨日は元貴闘力の大獄親方が告白したかと思うと、今日になって時津風親方、豊の島、豪栄道、豊響ら有力力士が続々と自白した。すでに相当数の現役力士と親方が野球賭博に関わっていたことが明らかになっているが、この後更に有力な力士が告白するようなことがあったら、来場所の開催が危ぶまれる事態になるのではないか。人気の面だけではなく、経営的にも厳しい事態が予想される。文部省からは日本相撲協会理事会があまりにも統治能力がなさ過ぎると呆れられているし、番組に懸賞金を提供している企業は手を引くことも検討中である。

 文科省の言う通り、相撲協会幹部の経営者としての能力とモラルはあまりにもお粗末であり、また社会人としても幼さ過ぎる。

 財団法人日本相撲協会としては、これまでのスキャンダルや不始末、更に法律に悖る違反行為に対して世間が納得する凛とした処罰や、相撲界再建への道筋を示して来なかった。卑しくも相撲協会は公益法人で税の優遇を受けている。現状は社会通念に疎い未熟な集団が、だぶついた資金を自由に使い、幻の権力と威厳を行使して、政府の緩い庇護を良いことに相撲という国技を弄んでいたような気がしてならない。

 この世間知らずの集団・日本相撲協会は組織体としてまったく機能していない。トラブルは闇に葬って頬被りである。流石に文科省も今度ばかりは、放ってもいられず、外部の意見を取り入れて何らかの処置を行うだろう。

 私は個人的には次のように考える。ある一定の時期をメドに、日本相撲協会と同理事会を解散して、広く人材を求めて出来る限り経営感覚と教育指導の出来る人たちで理事会を再結成して、極力相撲界出身者が理事となる機会を減らして出直したらどうだろう?

 今のままの相撲協会では、いずれ伝統の大相撲をつぶしてしまうのではないか。相撲の大好きなフランスのシラク前大統領もがっかりするのではないだろうか。

2010年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com