明日の講演のため福岡へやって来た。日本航空に乗るのは久しぶりだが、離陸前機内で「多くの航空会社がある中で日本航空を選んでご搭乗下さいましてありがとうございます」とのアナウンスがあって驚いた。お高くとまっていた日本航空が、機内で乗客にこのようなお礼を言うことは、かつては考えられなかったし、これまでなかったことである。やはり厳しい経営環境の中で、出来るだけ腰を低くして乗客の同情を買いたいというところだろうか。敢えて言えば、もう少し早く利用客に対して感謝の気持ちを表すことに気がついていれば、会社がこれほど崖っぷちに追い込まれることはなかったのではないだろうか。
さて、菅首相が消費税の値上げを発表したことに対して異論百出であるが、首相は先日の発表について若干手直しをして修正した。消費税値上げの発表と同時に、世論調査による菅政権への支持が大きく落ちたせいであろう。党内外の批判や世論を配慮したのか、或いは4年間は値上げをしないと約束した鳩山前首相の言葉を慮ったのか、ニュアンスを少々変えて参院選が終ったら税制の抜本改革、なかんずく消費税の値上げに取り組むと今夕の記者会見で強調した。
まず、すぐにも値上げとの間違ったメッセージが伝わったようだが、それは間違いであるとの首相の釈明はおかしい。自分のしゃべったことがどう受け取られようと、それは話した方に責任があるのであって、自分の言葉に責任も持てない総理大臣では国民が迷惑する。更に消費税の値上げについては、2~3年の時間をかけて、或いはそれ以上になるかも知れないが、しっかり与野党間で議論を詰めていきたいと消費税議論は長期戦であると示唆した。この発言も国民を惑わせる。国民は参院選が終ったらすぐにも、或いはその直後に衆議院を解散してその後に値上げとのスケジュールを予想したと思う。
今日の会見内容を聞いていると、自分で一方的に話しておいて、その捉えられ方が不味いと思うや、一歩下がって真意はこうだと修正するのが菅流なのか。いずれにしろ政治家の発言というのは、いつもその裏を考えないといけないとは何とも疲れることである。
そんな中ですっきりしたのは、女子ゴルフのショップライトLPGAクラシックで、宮里藍選手が優勝したことである。ゴルフはよく分らないが、今シーズン4勝目だそうである。それより日本人初の賞金ランキングで1位となったことが高く評価されている。