1372.2011年2月14日(月) 北方領土問題は解決出来るか。

 いつのころからか聖バレンタイン・デイと呼ばれるようになった。とかくノー天気に成りがちの日本では、好きな人にチョコレートを贈るということで国中が大騒ぎしているが、少し狂っているのではないか。アメリカ辺りではこんなふざけた習慣はないというから、まるで日本人はみんな菓子メーカーの口車に乗せられたピエロだ。まあ天下泰平と言っては言い過ぎだろうか。

 こんな浮世離れの現実とは別に、昨晩NHKが深刻なドキュメント番組「北方領土・解決の道はあるのか」を放映していたが、ロシア首脳の北方領土訪問による領土の主権アピールと島民の生活の改善により、かつては日本領だった4つの島が今や現実的にロシア政府に実行支配され、ロシア領土となってしまったかの感がある。

 番組を観ていて考えさせられることが多い。日本には2つのグループが厳然としてあることである。ひとつは北方4島全島返還を求める正論派、もうひとつはとりあえず現実的に可能な案として、歯舞、色丹の2島返還、そしてその後残る2島返還を求めて交渉を続ける一派である。

 外務省内にも理想と現実派の2つの流れがあるという。しかも、2島返還は1956年の日ソ交渉で決まっていたことであり、他方で4島返還を求める運動に何の進展もなかったことから、日ロ間に平和条約も結ばれず、今では反って2島返還すら縁遠い話になってしまった。

 政治家がこれまで何らの行動も起こさなかったことが、領土問題未解決の最大の原因である。言うならば大罪である。4島返還を求める環境の中で、秘かに2島返還交渉へ動いていた鈴木宗男・前参議院議員も、皮肉なことに勇み足で今は獄中に繋がれた身である。ある有識者は、現在政治的には日ロ間は行き詰まっているので、他の分野における対ロ協調、その中でも日本の経済支援、技術支援、環境支援などによって友好関係を構築し、時間をかけてロシアのかたくなな気持の雪解けを待つのが良いと提言する。

 前述の通り、政治家を始めとして日本が正当性のある歴史的事実を国際社会へ訴えてこなかったことが、ロシアに思うように行動させている原因であることは論を俟たない。

 それにしてもロシアの言う4島は、国際的にもロシア領土として認められているという主張はおかしくはないか。第2次世界大戦の戦利品として、ロシアは北方領土の主権の正当性を主張しているが、日本が降伏した8月15日以降に占領したものであり、いかに国際的には大戦の終戦を9月2日としているとは言え、敗戦国の財産を強奪した、火事場泥棒的イメージは拭えない。今もこの北方問題から逃げ腰のわが国の政治家と外交官は、これまでいかなる志を抱いて一体何を仕事にしてきたのかと問いたい。

 こんな深刻なテーマが周りにいくらでもあるのに、チョコだとか、義理チョコだとか少々軽過ぎるのではないだろうか。いい気なものだと思うのは、ひがみだろうか。

 さて、69年前の昭和17年の今日2月14日は、日本陸軍がシンガポールへ攻め来み、翌15日払暁に陥落させ、日本中が歓喜に湧き、燃え上がり日本国民が一番一致団結していた1日だった。 

2011年2月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1371.2011年2月13日(日) 週間ニュース関心度ランキング

 日経新聞電子版の先週閲読ランキングを見ると、経済専門紙だけあって普通紙の閲読とは少々異なる。因みに上位10位までは次の通りである。

 ①愛知県知事に大村氏、名古屋市長に河村氏

 ②米格付け会社、日本国債「下振れリスク高まる」

 ③トヨタ車急加速問題、米運輸省「電子系に欠陥なし」

 ④大相撲、春場所中止に

 ⑤連合赤軍事件の永田洋子死刑囚が死亡

 ⑥ボタン1個の携帯電話、ソフトバンクが3月発売

 ⑦長友がインテルでビュー

 ⑧エジプト情勢、緊迫続く

 ⑨米フェイスブック、新本社敷地は東京ドーム5個分

 ⑩HIS、タイ片道4800円低価格ツアー発売

となっている。

 それぞれに極めて興味のあるニュースであるが、⑥の携帯電話の件は知らなかった。ムバラク大統領が辞任する直前の盛り上がりからすると、⑧のニュースは昨日辺りならもっと上位に入っただろう。日経なので経済に強い興味を持っている人の関心度であるが、トップに愛知県の選挙結果がランクされているのは、民主、自民の既成政党から支持層が離れた人がいかに多いかということを示唆していると思う。この現状を多くの人々が強い関心を抱き、他方で両党関係者が心配している。これに多くの人が関心を持ち、不安視していることは、信頼出来ない今の政治状況そのものを象徴している。

 私には、⑤永田洋子の死亡関連ニュースに関心が向く。その点についてはすでに2月7日付本項に書きこんだ通りである。

 ⑩格安ツアーについては、決め付けるわけにはいかないが、安売り合戦でわが国の旅行業界に、ただ見かけの値段だけ安ければ良いとの風潮が蔓延ることが心配である。先般独法・国民生活センターへ寄稿した文章にも書いたが、ツアーの安全性との関連をもう少しPRし、啓蒙した方が良いのではないかと思う。あまりにも安いツアーでは、安全管理、旅行者保護上の物心両面での費用投資が難しいからである。

 来週になったら、新しいニュースが顔を出すだろうが、北方領土問題に関する日ロ間の険悪な空気や、新燃岳噴火、年金一元化問題等々が躍り出て、日本人の心をやきもきさせるのではないか。

2011年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1370.2011年2月12日(土) ムバラク政権ついに崩壊!

 ついに現代のファラオ・ムバラク王国陥落! 日本時間の昨日深夜から今朝へかけてエジプト情勢が急展開した。昨日の朝刊新聞第1面には「ムバラク大統領辞任へ」とあったが、実際には職権の内かなりの部分を副大統領に委ねることにして、本人はまだ大統領の職を辞する意思はなかった。それが一夜明け今朝の新聞第1面では、昨日の見出しから「へ」が取れて「ムバラク大統領辞任」とはっきり辞任を打ち出した。夕刊紙の1面トップもほとんどが「ムバラク辞任」である。今度は本人のテレビ演説ではなく、替わって副大統領が公表したものである。とりあえずこれでエジプト政変の第1幕に幕が降りた。

 ムバラク氏とその家族は、ヘリコプターで大統領官邸からシャルム・エル・シェイクへ向かったと言われている。シャルム・エル・シェイクはアカバ湾とスエズ湾の狭間に位置するエジプト屈指の高級リゾートとして知られ、ムバラク氏の別邸もあるが、むしろ1967年6月に勃発した第3次中東戦争時には、イスラエル空軍機がエジプト軍のアカバ湾の封鎖作戦を破壊するため電撃攻撃を仕掛けてひとしきり話題になった街である。ついに独裁者ムバラク大統領も、国民の民主化要求の声に抗しきれず、断腸の思いで30年に近い長期政権から身を退くことを決断した。

 しかし、エジプトにとって問題はこれからである。ムバラク政権が強権政治下に民主化の芽をほとんど摘んでしまったために、この後受け皿として誰もが納得するような人物も、組織も、体制も見当たらないのである。更にもっと深刻な問題は、景気停滞により8千万人の人口の内、52%を占める25歳以下の若者に職がないことである。彼らの失業率は何と20%を超えているという。しかも石油産油国と見られているが、最近では石油の輸出量より輸入量の方が多いくらい産油国としての存在感が薄い。アラブ諸国の中ではイスラエルとの関係が比較的良好だったために、アメリカと当のイスラエルにとっても、新政権がどういう体制を作り、イスラム国としての立場を強く打ち出すようになるのか、従来と同じようにイスラエルに対して受容的な政策を取るのか、はらはらしながら見守ることになるだろう。

 一方で、中東諸国の中でも長期政権の続く国では、チュニジア、エジプトに続いて「明日はわが身」と事態を深刻に受け止めている国もある。さしあたってイェメン、アルジェリア、サウジアラビア辺りでその影響が表れてくるのではないだろうか。

 ムバラク氏の辞任を受けてスイス銀行では、早速ムバラク氏とその一族の資産を凍結した。その資産が何と5兆8千億円だというから小さな国ならまるごと買えてしまうほどの巨額である。極貧生活を送っている庶民がいる一方で、このように権力を行使して私的に蓄財していた人物がいたわけである。これでは貧困生活を送っている国民が怒るのも無理はない。

 テレビ画面に映されるカイロの風景、とりわけナイル川に架かっている橋の遠景を見ていると、あの橋を渡った昔が思い出される。初めてエジプトを訪れた時はナセル初代大統領だった。2度目の時はサダト大統領で、3度目に訪れた時はこのムバラク大統領だった。その意味では、歴代すべての大統領と同じ都市・カイロで同じ空気を吸っていたことになる。何と言っても古代エジプト文化を造り上げた末裔たちの国であるだけに、印象的なシーンや建造物が多く、それぞれが懐かしく思い出される。

 ムバラク氏辞任を受けて、オバマ大統領やキャメロン英国首相がコメントを述べていたが、彼らの存在感に比べて最後に記者会見でコメントを述べた、疲れたようなわが菅首相の影が薄く、暗い印象にはがっかりした。

2011年2月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1369.2月11日(金) 寂しい建国記念日

 昨日の本項に書いたように、今日は建国記念日で昔風に言えば紀元節に当たる。終戦翌年の紀元節を当時の国民学校の狭い講堂で、意味が分らないながらも全校生徒が、♪雲に聳ゆる高千穂の~♪で始まる「紀元節の歌」を唄いながら、お祝いした遥かな記憶がある。

 ところが、建国や国の歴史を象徴するような言葉も話も、今日の新聞、テレビのニュースを見る限りまったくない。インターネットのWEBサイトのニュース欄を見ても関係記事が見られない。これでは何のために建国記念日を制定したのか意味がない。折角建国記念日を国民の祝日と決めたのだから、少しはメディアも報道面でもう少し取り上げるよう配慮すべきだと考えるがいかがなものだろうか。皮肉なニュースとして、天皇が東大病院で心臓の冠動脈の検査を受けられたというのが、建国、或いは王室に関する唯一のニュースである。

 旧文部省教育海外視察団にお供してアメリカの学校を訪問した時に聞いた話がある。アメリカ人が決して忘れてはならないエポックメイクな日時として、アメリカ大陸発見の年(1492年)、アメリカ独立記念日(1776年7月4日)、そして配偶者の誕生日と結婚記念日だそうである。独立とか建国の年というのは、その国民にとっては肝に銘じて覚えておくべき日であることは洋の東西を問わない。特に忘れっぽい性格の日本人は、意識しないとすぐ忘れてしまう。それだけに日本の歴史を知るうえでも、国がもっと建国記念日の啓蒙化に力を注ぐべきだと思う。

 今ロシアが北方領土を自国領土として強く主権を主張し出したのも、日本人の建国意識の薄い点を突かれたのではないかと気になっている。

 せめて建国の日ぐらい、政府が文部省を中心としてマス・メディアが、国の歴史に関する事実を国民に伝える努力をする必要があると思う。今のありようは国を維持し、発展させていくための体を成していないと言ってもいい。

 さて、このところムバラク大統領辞任要求デモが鎮静化していたエジプトで、今日再びデモがぶり返してきた。今日の朝刊各紙のフロント・ページはほとんど「ムバラク大統領辞任へ」と断定的に書かれていた。この後大統領が辞任演説をして職を辞するとの期待だった。軍の支持が得られず、混乱が収まらないので、身を退くという筈だった。ところが、大統領は権限をスレイマン副大統領に譲るが、課せられた責任を全うするために、その地位に任期いっぱい留まるというテレビ放送を行ったために事態は再び混沌としてきた。

 一度権力の座に就くとどうしてもしがみつきたくなるようで、ムバラク氏も長期間に亘る任期を全うして多くの国民から惜しまれながら栄光の中で去りたいらしい。だが、今やムバラク氏の思惑は完全に外れた。ここで辞めるよりは、留まって自ら国を混乱から救う以外に国家を安定させる方法はないと考えたようだ。権力者の引き際というのは、つくづく難しいものだと感じる。

 今日は1日中雪が降っていた。近年東京では珍しい。外へ出かけることもなく自宅の庭を見ていると雪を冠した松の木に風情がある。日本のしっとりした冬の情緒はやはり松と雪だ。

2011年2月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1368.2011年2月10日(木) 今年は大東亜戦争開戦70周年

 今年は大東亜戦争開戦70周年という記念の年であるが、戦争に狩り出されて辛い戦地生活を送った方々にとって、また悲惨な戦争体験を背負った遺族にとっては、思い出したくもない唾棄すべき年であるのかも知れない。

 今年も開戦の12月8日と終戦記念日8月15日が近づいてくると戦争に関するニュースが流れてくると思う。

 昨日自由が丘駅前の書店へふらりと入ったら、学研の「歴史群像アーカイブ<太平洋島嶼戦>」なる書物が目に入りつい買い求めてしまった。それらの島嶼の内いくつかの島に、度々旧厚生省の戦没者遺骨収集団のお供をして、或いは下見調査で訪れ、おかげで一般の人が知りえない戦地の現場をつぶさに観察することが出来た。同書をぱらぱら捲っていると思い出すシーンが随分ある。サイパン、グアム、テニアン、ロタ、パラオ、トラック、コロール、ペリリュー、アンガウル、ニューギニア、ガダルカナル、ニューブリテン、ブーゲンビル等々の中部太平洋の島々を何回となく訪れた。長年に亘って戦没者の遺骨を奉還するという尊い事業に関わることが出来て、戦争に関する知識とともに、戦争を見る視点が幾ばくかは変わったように思う。

 私が学生時代から関心を持ち、安保と南北問題から世界の戦乱の地を訪れ、そこで覚った臨場感や、戦争自体に対する考え方とは、若干異なるものではあったが、大東亜戦争の現場で知ったことは計り知れないほど今日仕事面でも生活面でも役立っている。

 何度も遺骨収集団でご一緒した日本遺族会の水落敏栄氏は、今や自民党参議院議員として遺族会の支援を背に、大和魂と日本人としてあるべき姿勢について存在感のある発言をされておられる。

 明日は建国記念日であるが、近年国内で話題になることが年々少なくなってしまった。ましてや建国、紀元に関して深く話されることもない。この建国記念日にしても単純に右翼的な記念日と考える人もいるが、そう短絡的に捉えるのではなく、先の戦争原因の原点のひとつと反省の気持ちをもって考えることが大切ではないか。

 建国記念日の明日から全国で映画「太平洋の奇跡」が封切られる。玉砕の島・サイパンで苦戦の末生き残った大場大尉の自伝的ドキュメンタリー映画らしく、その内容とさわりについてここ数日テレビで紹介されている。サイパンの激戦の場面も多いようなので、どういう風に描かれているのか観てみたいと思っている。

 それはそれとして、今も世界各地では紛争や戦争が絶えない。いつの時代にも反戦の声があがる。しかし、すぐにこの声はかき消されてしまう。70年前に犯した過ちを繰り返すまいと誓ったはずのわが国の周辺にもそんな空気はないだろうか。

2011年2月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1367.2011年2月9日(水) 明るいニュースは冬枯れ状態

 ほんの僅かではあったが、今朝この冬初めての雪が降った。カラカラ陽気の中で、少しは「干天に慈雨」ならぬ「乾天に慈雪」となっただろうか。

 このところ国内外ともに芳しいニュースはさっぱりである。エジプトの反政府デモは一時収束へ向かうかと思われたが、しばしデモ疲れを癒すかのような中休みで、その先には再び混乱がぶり返しそうな様子である。

 ビルマでは、怪しげな軍人支配の民主政府が発足しそうだが、漸くスー・チーさんが一言発言した。諸外国へ向かってビルマ現政権下では経済制裁を解除しないで欲しいと、国民感情とは反対で相容れないはずのことを述べた。もちろんスー・チーさんの真意は多くの国民が理解し、厳しい経済封鎖の中でも我慢しようと考えてくれると判断したうえでのことだと信じる。

 国内では、北方4島がらみの日ロ関係がギクシャクし出した。メドベージェフ大統領を始め、ロシア高官が続々と北方領土を訪れていることに対する菅首相の辛らつな発言が、ロシア政府を大分刺激したようである。今朝の朝日の社説にも取り上げられている。

 首相の言葉遣いに苦言を呈したうえで、日ロ間に正常な首脳外交が機能していないと指摘する。まったくその通りで、これは政治家の責任でもあるが、何よりもこれをお膳立てすべき外務省の無策無能ぶりをも露呈したのではないか。建設的な対話の回路がまったくない。朝日は、「これまでの領土交渉の経緯について何が認められ、何が認められないかを両国がきちんと確認し合うことだ」と提言する。お互いに声高に相手を誹謗中傷するだけでは、何の成果も得られまい。わが国としては、ロシアの北方4島占領に対する国際社会への問題提起と発信、と同時に両国間で議論を闘わせるルールを作りあげることが重要である。覇権国家のロシアは外交相手としては相当手ごわいが、だからと言って相手に言われ放しではジリ貧になるばかりだ。

 国会は小沢一郎・民主党元代表の強制起訴に対して野党の国会招致や、議員辞職の要求に対して民主党内では今もって結論が出ない。国会は小沢氏の顔を遠目にしながら細々と議事を行っている。今日菅政権になって以来初めて与野党党首討論を行った。質問者と答える首相の間でヒートアップはしたものの、相変わらずすれ違いの論戦で、とても濃密な党首論戦とは行かなかった。

 むしろ、大相撲の八百長問題の方が大向こうの興味を呼んだ。今日は力士会を代表して横綱・白鵬が謝罪会見をしたが、難題を解決するには全相撲界が一致協力しなければならないのに、その気持があまり感じられないことが気にかかる。任意で携帯電話の提出を求められているにも拘わらず、あまり積極的に協力しようとする力士がいないことがその典型である。この様子では解決までに相当時間がかかりそうな気がする。外からでは分かりにくいが、ひょっとすると親方衆と力士が大分汚染されているのではないかと勘ぐらざるを得ない。こんな状態ではこれからどうなるのだろうか。

2011年2月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1366.2011年2月8日(火) 住民の声は本当に正鵠を射ているのか。

 一昨日行われた愛知県の3つの選挙の投票結果が新しい地域住民の行動パターンを変えるのではないかと注目されている。3つの選挙とは、県知事選、名古屋市長選、市議会解散の是非を問う住民投票で、知事には自民党を離党した大村秀章氏が圧勝し、名古屋市長選では持論を訴え、つい最近辞職したばかりの河村たかし氏が圧勝した。両氏とも党派を超えた無党派層を結集し、民主党と自民党候補者を大差で破った。もうひとつの名古屋市議会の解散についても市民が下した結論は、河村氏の望む解散だった。

 前々から危惧していた、政治の空白と過大な出費に関してはあまり話題になっておらず、むしろ名古屋市民が既成政党の常識や政党論理に捉われなかったことを評価するマス・メディアの論調が目立つ。知事選と市長選の結果は、敗北した民主党、自民党にとって深刻な問題を提起した。今年4月全国各地で行われる統一地方選では、愛知の結果がどれほど自営に影響されるのかを測りかねているのだ。

 トップの座に誰が就こうと、自治体としては住民が安定した生活を送れるよう智恵を絞るのが最大の責務であり、名古屋市長選のように度重なる選挙で時間の空白を作るようでは本旨に悖ると考えている。河村新市長には自分の意見を住民に訴え、持論を通すのは了としても名古屋市民のために、どれほど粉骨砕身の努力を払い、市民を納得させられるかということが原理である。

 因みに元島根県知事だった片山善博総務相は「河村流は邪道。行政改革を一所懸命にやり、自治体が抱える巨額債務を減らす方に振り向ける。巨額債務があるのに減税するのは、長期的な財政運営の観点からいかがなものか」と河村氏の訴える市民税減税に手厳しいコメントを述べている。河村氏の人気取りの個人的パフォーマンスと捉えているのだ。

 さて、昨年来メドベージェフ首相以下ロシア首脳が度々北方4島を視察して、国ぐるみで実行支配を固めつつことに対し、昨日菅首相は許し難い暴挙と発言した。これにロシア政府は即座に「北方領土の主権を見直すことはない」と反論した。ロシアがどう自己主張しようと、北方領土が日本の領土であることは歴史的にも1855年に締結された日露通交条約でも明確に証明されている。ロシアは第2次世界大戦の戦利品という解釈であるが、それはロシアの一方的な言い分で、国際的にも通らない論理だ。

 問題は、日本政府がこれまで一言もロシアに対して日本の正当性のある論理をぶつけてこなかった点である。ここにも日本外交の弱さがある。これからはただ自国の領土だと主張するだけでなく、国際社会に向かって論理的に説明し、共鳴者、同調者を増やす努力を続けていくべきではないだろうか。その点で政治家の責任は重い。いつまでも国会内で与野党が喧嘩をやっている場合ではない。

2011年2月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1365.2011年2月7日(月) 元連合赤軍幹部・永田洋子獄中に死す。

 昨日元連合赤軍・最高幹部のひとり、永田洋子が亡くなった。晩年は体調を崩し、死刑囚でありながら刑務所内で手術を受けたり、寝たきり状態で「手厚い看護」を受けていたが、多臓器不全により65歳のドラマチックで薄幸とも思える人生の幕を下した。

 「あさま山荘」事件の直前、赤城山を拠点に転々とアジトを移動しながら集団リンチで多数の仲間を次々に謀殺して、もうひとりの最高幹部・森恒夫とともに逮捕された、希代の鬼女である。あの忌まわしい事件からほぼ40年の月日が経つ。

 「日本赤軍」が海外でダッカ日航機ハイジャック事件や、オランダ・ハーグ事件、テルアビブ空港乱射事件、等派手なテロにより世界的な注目を集めたが、過激で無意味なテロが当時のアラブ左翼グループから一歩距離を置かれることになった。その一方で国内では学生運動の急進派は各セクトを大同団結して、「連合赤軍」として組織を再構築し、次第にテロリスト的な活動で国内の過激的な学生の間に徐々にその存在感を強めていった。その一部の幹部の正気の沙汰とも思えない突出した行動が、社会的に大きなショックを与える過激な運動へと突っ走っていった。

 忘れもしない凶暴な連合赤軍の運動の中で、しばしば名前が挙がった永田、森、奥平純三、和光晴生、重信房子、坂口弘、坂東国男、岡本公三らに反省の言葉はなく、自殺死、獄中生活、そして今も海外へ逃亡している者も数多くいる。全学連は当初高校ラグビー部の先輩、清水丈夫書記長らが主導した純粋な学生運動から出発し、60年安保闘争を経て、ベトナム反戦へ発展させた運動の過程で離合集散を繰り返すうちに、どこでどう間違えたのか、組織を人殺し集団へ変貌させてしまった。永田が亡くなった今になっても、「あさま山荘」事件で逮捕されて13年間服役した加藤兄弟の弟、加藤倫教氏も永田らの突出した真意が理解出来ず、「ベトナム戦争に反対したことは今でも間違っていたとは思わない」が、リンチや人質を捕ったりしたことがどうしても納得出来なかったようだ。

 私自身60年代から70年代の初めにかけて、ベトナム反戦運動に関わったが、1日も早く戦争を停めさせてベトナム人民を悲惨な生活と貧困から解放しようとの素朴な思いだけだった。とても、連合赤軍のように同じ目的を抱く同志に暴力を加えるなんて考えられもしなかった。永田や森からすれば、自分たちに逆らう者はみな逃亡兵に見えたのかも知れないが、彼らの言動には心のゆとりや、良心、思いやり、話し合い、説得、情愛がなく、直ちに同志を「総括」してしまうほど、憎しみの感情が燃え上がり一直線に暴力に走り、その行動は一気に跳ね上がっていった。今もって彼ら70年安保世代の跳ね上がった一部とわれわれ60年安保世代とは、多くの点で考えが相容れないと感じている。

 それにしても、大きな時代の流れと感慨を感じさせる永田洋子の非業の死である。

2011年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1364.2011年2月6日(日) 大相撲春場所開催中止を決定

 えらいことになった。3月に大阪府立体育会館で開催される予定だった大相撲春場所が中止と決まった。終戦直後の1946年夏場所以来65年ぶりの中止である。その当時とは事情も中止の意味も違う。その理由として記者会見した日本相撲協会の放駒理事長は謝罪したうえで、現在の状況では開催に当たってファンの理解が得られないことと、八百長の実態調査に相当時間がかかるからだと語った。全容を解明した後に八百長を行った人物を処分したうえで、ファンの理解をいただき堂々とした相撲を見せたいと語った。下手をすると春場所に続く5月の夏場所だって、現在の様子では事情解明までに至らず再び中止も考えられる。実際理事長はその点にまで言及した。

 1954年春場所は私にとっては3番目の中学である京都市立上桂中学を卒業直前だったが、友だちと大阪府立体育会館へ2度までも観に行って、千秋楽には優勝した大関三根山の優勝パレードに付いて行ったくらい興奮した。あれから半世紀以上が経った。三根山と握手した感触が未だに右手に残っているような気がする。その春場所が今年は中止とは、実に残念である。

 あるスポーツ・ジャーナリストが、スポーツや賭け事の八百長はファンを意図的に騙すことになるので好ましくないが、大相撲はスポーツと神事、伝統芸能の総合的な行事なので、ファンに大きな損害を与えない限り大局的、かつ多角的な面でメリットを捉えるべきだと言っていたが、こういう曖昧な受け止め方はどうだろうか。ジャーナリストに言わせれば、相撲に八百長はつきものであり、騒ぐ方がおかしい。そういうものだと納得して楽しめばよいのだという。

 それも一理あると思うが、一足飛びにそういう論法で方を付けられても八百長をやった人間に助け舟を出すようなものではないか。それが本気なら、昨日放駒理事長は過去には一切なかった八百長が今回初めて発覚したというような言い回しは止めた方がいいと思う。

 調査は長引くだろうが、関係者は逃げたり、隠したりせずに相撲界は膿を出し、相撲を絶やさないために徹底的な改革を行う必要があると思う。多くの問題点が指摘されようが、私は1にも2にも組織と役員の改革をやらないとダメだと感じている。特に相撲協会内部の人間だけで経営一切を取り仕切り、外部の人間にとって伏魔殿のような場にしておいて、自分たちだけで資産運用、利益分配を策するような誤解だらけの手法は、税金が充当されて成り立っている点から考えてもおかしい。

 今日ブラックリスト上の14人の力士の、ひとりの力士の親方、間垣親方のごときは、尋ねられると関係ないと言ってふて腐れていたが、こういう不遜な態度も改めなくてはいけない。現在の各部屋が親方の個人資産のような形になっている部屋制度を、協会が一括管理しようとするアイディアが浮上した時にも、親方衆の中には大反対の声が上がったようだが、大義より利己主義を押し通そうとし、協会内部へ外部の人間が入り込むことに対して異常な拒絶反応があるらしい。そのように自分たちだけですべてを執り行おうとする偏屈な考えでは、とても再生への光が見えてこない。それなら「財団法人」の看板を取り下げて随意にやってみてはどうか。

 とにかく1度組織も制度も、人事も徹底的に見直して、まったく新しい組織体「新日本相撲協会」として再デビューしてもらいたいと願っている。

2011年2月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1363.2011年2月5日(土) ビルマ次期大統領にティン・セイン首相

 ビルマの次期大統領に3人の候補者の中からティン・セイン首相が選出された。国際社会からの批判をかわすために建前上民政のポーズをとったが、所詮はまやかしである。国家平和発展評議会のタン・シュエ議長はいかなるポジションに就任するのか、今のところ態度を明らかにしていないが、最大の実力者であるので、影武者としてその存在は些か気になるところである。ティン・セイン首相を含め、2人の副大統領予定者はいずれも軍部出身で、実質的には相も変わらず軍部が国の政治を牛耳ることになる。危惧されていたことではあるが、これでは従来の軍政と何ら変わらない。下手をするとタン・シュエ闇将軍の下でこの新政権がいつまでも継続する恐れがある。

 この新政権に対してビルマについてあまり知識のない前原外相のコメントは、「新政府がより一層開かれた、民主的なミャンマーに向けて前向きな措置を講じることを期待する」と当たり障りのなあいものである。何の積極的なアピールも伝わってこない。前原外相の稚拙な外交センスと漂流する現在の日本外交を象徴している。外相はエジプト問題でも、「エジプト国民の気持も理解出来るが、現実的な政権移行を考えるべきだ」とそのコメントはまるで具体性を欠いている。こんなことなら発言しない方がよほどましだ。アメリカ政府のメッセージをただ後追いしているだけで、日本政府としての確たる考えや希望、信念、アドバイス、注文などは何も話していない。いつもながらの他人事のような発言である。偽メール事件でお粗末な対応をした、軽率な前原外相の言葉はあまり期待したり、信用しない方がよい。近日モスクワを訪れるようだが、ロシアの国防相が北方領土を訪れたことに対してどんな発言をするのか。

 さて、昨日の「追放の金曜日」で遂にムバラク辞任かと一部に期待されていた向きもあったようだが、どうしてどうしていつまでもその地位に留まっていたい軍人ムバラクは、時間をかけて自らの地位を守ることに汲々として、今後民衆に受け入れられ易い「民主化政策」を小出しに打ち出してくるのではないかと推測されている。

 オバマ大統領がムバラク氏の辞任を迫っていたが、EU首脳の間ではムバラク大統領の辞任を求めるのは出過ぎて傲慢だとの慎重な意見もあり、現時点では先行きが見えない。

 エジプトを訪れていた観光客は去り、新たに訪れる観光客もなく、観光業に頼るエジプト経済に大きな打撃を与えている。このまま政府機関や銀行等が営業を再開出来ないとするなら、観光収入に依存しているエジプト経済に壊滅的な損害を与えかねないと憂慮されている。

 この期に及んでは、個人的な見解だが、ムバラク大統領は自ら身を退いた方が、国がうまく治まるような気がする。

 さて、国内で今最も注目を集めているニュースは、①大相撲八百長事件、②霧島連山・新燃岳火山爆発、③異常な大雪害、④小沢一郎・民主党元代表起訴、などである。中でも、大相撲は1ヶ月後に大阪春場所を控えていることもあり、開催するか否かが注目されている。現状では春場所開催も、新公益法人化も極めて見通しは暗い。世間の目は厳しく政界、メディア、ファンを含めて徹底的な調査と再建への道筋を示すことを望んでいる。

 相撲界の関係者はあまりにも好い気になり過ぎて世間を舐め、私欲がむき出しで為すべきことを為さなかったツケがここで溢れ出てきた感じがする。特別調査委員会の調査結果を待ちたい。

2011年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com