1827.2012年5月14日(月) 新聞連載小説について

 昨日465回で最終回を迎えた日経朝刊の連載小説「等伯」は、久しぶりに骨太な内容で面白かった。安部龍太郎の小説は初めて読んだ。前回の辻原登の「韃靼の馬」も面白かったが、「等伯」の方が予定外の挿話が多くてより面白かった。現在購読している日経、朝日朝夕刊の4つの連載小説のうち、3つしか読んでいないが、この「等伯」以外はあまり面白くない。

 等伯とは、戦国時代に狩野永徳率いる狩野派に対抗して長谷川派を立ち上げた長谷川等伯(本名信春)のことである。等伯は元々武士の血を引いていたので、その生活と仕事ぶりにはところどころ武闘派的思考と行動が見られる。故郷の越前七尾を出て上京し、屏風絵でいくつもの秀作を描きその技量を高く認められるが、主君浅井家に忠誠を誓い、敵討ち的行動によって信長に遠ざけられ、秀吉に疎んじられながらもひたすら自分らしさと自己主張を貫く。生死を賭けた一世一代の博打的パフォーマンスもあって、中々興味は尽きない。秀吉の嫡男秀頼の実の父親は秀吉ではないのではないかとの疑問も初めて知った。実は、秀吉には種がなく、だからと言って別の男が厳重な警備をかいくぐって淀君の閏房にまで忍び込める筈もなくというように興味津々な話題も提供したが、結論はうやむやのまま終わった。ここは多少フィクションであっても良いからもう少しはっきりさせて欲しかった。

 「等伯」を継いだ次回作品としては、今日から浅田次郎の「黒書院の六兵衛」が始まった。主人公加倉井隼人は幕末の官軍の江戸城入りの先遣隊を務めるようで、初っ端から結構面白そうな予感がする。これから毎朝楽しみに読みたい。

 それはともかくどうして昨今の新聞連載小説はつまらなくなったのだろうか。新聞社があらすじを事前に知らされても、最終的に内容まで突っ込んで吟味することができずにイメージと現実のストーリーが少しずつ乖離して、つい「こんな筈ではなかった」と後の祭りになってしまうことがあるのだろう。

 さて、来月初旬のヨルダン、イスラエル旅行に備えてユダヤ教とイスラム教の書物を手元に積んで読み進んでいる。ちょうど岩波新書のサルトル著「ユダヤ人」を読んでいるところだが、これは第二次世界大戦中に書かれたもので、サルトルはもちろんすでに世を去った。翻訳も物故されたフランス演劇史専攻の安堂信也氏によるもので、初版本は何と1956年に発行された。すでに71刷を重ねているから、多分隠れたベストセラーに違いなかろう。

 宗教について私自身予備知識があまりないので、理解するのに中々難渋するところがある。3年前共著「知の現場」(東洋経済新報社刊)の執筆に当たり、小中陽太郎氏を取材した時にサルトルの話を伺った。小中氏から発せられた「アンガージュマン」という言葉の意味がその時よく分からなかった。「アンガージュマン」とは、英語でいう‘engagement’と同じなので、「約束」とか「婚約」とかいう意味でフランス語では一般的には社会にコミットするということを表現している。サルトルによれば「社会主義革命に向かう立場の決定」ということのようである。小中氏も当初はその意味がよく分からなかったと言っておられた。この言葉を安堂氏はサルトルの哲学の根本思想と位置づけている。ようやく氷解したような気分である。

 まだまだ出発までに読んでおかなければならない本は、イザヤ・ベンダサン著「日本人とユダヤ人」の再読を始めとして山ほどある。

2012年5月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1826.2012年5月13日(日) フランス大統領選とギリシャ議会選挙結果が欧州危機を招来か。

 1週間前に行われたフランス大統領選挙とギリシャの議会総選挙の結果が、両国の経済と社会情勢に大きく影響しそうな様相である。ことはこの2カ国だけに留まらず、ヨーロッパと世界経済にも少なからぬ打撃を与えつつある。遠く離れた日本もその例外ではなく、日経平均株価は選挙後下がりっ放しで先週末には3ヶ月ぶりに9千円を下回った。経済界からもヨーロッパ債務危機の再来なんか考えたくもないとの声が聞こえる。

 フランス次期大統領に選出された社会党のオランド氏は、囁かれているヨーロッパ経済危機や緊縮策への国民の不満を吸収したと考えられている。実際ヨーロッパ経済は昨秋以来マイナス成長に陥っていた。ユーロ導入以来失業率も最悪の10.9%を記録した。オランド氏の「これから改革が始まる」との訴えは威勢が良く、ヨーロッパの新たな出発と気構えは良いが、だからと言ってオランド氏が選挙中訴えてきたように、ここまでサルコジ大統領がドイツのメルケル首相とともにまとめてきた、EU25カ国の財政協定を改定するための再交渉が現実的に可能なのだろうか。すでにメルケル首相は再交渉には応じられないとの否定的な立場を明確に示している。更に、今後緊縮政策への不満を解消しながら、経済成長に重きを置くというが、あれもこれもの両手に花がそう簡単に実現できるとは思えない。オランド氏は当面年金受給開始年齢を一部60歳に戻すとか、教職員を増員するような支出を伴う政策を視野に入れているようだが、苦しい財政事情の中でどう財政規律と両立させていくつもりだろうか。前途は益々もって多難である。

 一方、ギリシャ政界も極めて視界不良である。第1党となった新民主主義党(ND)が第2党の全ギリシャ社会主義運動(PASOK、選挙前は129議席を占め第1党だったが、今回41議席と惨敗して第3党へ転落した)以外の政党と連立政権を組めなくなった結果、過半数に達せず組閣を諦めざるを得なくなった。改めて近い内に総選挙を行う可能性が生まれてきた。だが、財政危機が身近に迫った今、手間隙のかかるそんな悠長なことをやっている場合だろうか。また、第2党に躍進した「急進左翼進歩連合」の若きチプラス党首が債務返済拒否を主張しているが、一昨年の財務危機の際EUの緊急支援によって何とか急場を凌いだはずである。借金を抱えながら返済しようとしない人に今後誰が金を貸すだろうか。時々刻々経済危機は身近に差し迫っているのだ。

 それにしてもその昔ソクラテスやアリストテレス、プラトンを生んだ賢人の国・ギリシャがどうして、現実の政治に賢明な知恵を出すことができないのだろうか。

 もうひとつ疑問を感じたのは、あの外国人好きなギリシャ人がどうして移民排斥を訴えた極右の「独立ギリシャ人(議席数10→33)」や「黄金の夜明け(同0→21)」に賛同し、議席数を大幅に飛躍させたのかもよく分からない。「フィロクセノス」はギリシャ語で「外国人が好き」という、世界でただひとつの言葉を持つほど外国人が好きなギリシャ人が移民排斥とは信じられない。このホスピタリティ溢れる言葉に感激した小田実が著書「何でも見てやろう」の中でこの言葉を紹介して、私もそれを題材にエッセイを書き、「ギリシャ観光局長賞エッセイ入賞」をいただいた。実際ギリシャの地方都市ではギリシャ人のホスピタリティを感じ、「フィロクセノス」を強く意識したほどである。世界の経済的浮沈と金儲け主義の悪弊が、回りまわって本来根っからのお人好しだった素朴な国民性まで傷つけてしまったのかと考えるとつい憂鬱になってくる。

 そんなことも考えさせられるフランスとギリシャの選挙結果、そしてヨーロッパ経済の行き詰まった現状と政治力学の停滞である。

2012年5月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1825.2012年5月12日(土) 電力料金値上げはそのまま認めて良いのか。

 今年はフルブライト奨学金制度による第1回留学生が訪米してから丁度60周年に当たる記念すべき年で、フルブライト・ジャパン(日米教育委員会)がいろいろなプログラムを企画している。そのひとつに今月26日に津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス・津田ホールで開催される「あしたを拓く」と題する公開シンポジウムがある。4部構成から成り、第1部が高校先輩のノーベル賞受賞者・根岸英一博士による基調講演で、第2部が根岸博士、アメリカ大使館公使、高校生・大学生らのパネリストによるシンポジウム「若者は発言する。あなたはどう答える?」である。このシンポジウムについては、第1期生である山本澄子さんから、ご案内をいただいたので、早速午前の第1部と第2部を申し込み登録した。楽しみにしたい。

 さて、昨日東京電力が約10%の電力料金値上げを申請した。昨年12月同社西沢俊夫社長が事業者として値上げは権利であり義務であると高い所から不遜な値上げ理由を述べて、国民のみならず政府からも猛反発を招き値上げは頓挫してしまった。今度はよほど懲りたのか、おそるおそる腰を低くして値上げ内容にも特別な理由付けをして値上げを申請した。その中身は、「時間帯別料金」を採用して使用量の多い日中の料金を上げて、深夜料金を割り引くというものである。

 しかし、こういう姑息な値上げという手段では、次に来るのはやはり値上げだけで、時間帯をいじくり回して効果的な料金体系を実施することになる。所詮苦肉の策で基本的には電力使用量の多い夏に発電絶対量が少ないことが原因である。ざっくり言えば、発電量を増やすか、消費量を減らすしか方法はない。原発が稼動しなくなったことで、わが国の総電力量の1/3が失われたわけで、現状では他のエネルギー発電量で少し増やし、節電するしか術はない。

 ただ、節電を言われている割には、節電をすれば何とか間に合ってしまう摩訶不思議がある。昨年の例を調べてみれば分かる。足りてしまうのである。結局数字的根拠が、東電のいい加減な計算根拠に基づいているために、狼少年になっていることである。絶対量が不足しているのは現実であるが、東電自体の合理化はどうなっているのか。速やかに所有資産を売却すると公約しながら、まだほんの2割程度しか約束を果たしていない。台風が通り過ぎるのを待って、売却は口約束だけで済まそうとしているように見える。今年の夏も節電が叫ばれているが、実際にはどのくらい不足するのか正確なことは分からない。夏が終わったら「親方日の丸会社」=「東京電力株式会社」のいい加減さが多分はっきりするだろう。

2012年5月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1824.2012年5月11日(金) 爆弾テロでシリアは内戦状態突入か。

 今朝の朝日新聞一面トップ記事「シリア首都 大規模爆発」を目にして、いよいよ内戦勃発かと思った。ダマスカス市内の政府情報機関ビルへの爆弾テロにより、55人が死亡した。恐れていた全面的内戦の可能性が出てきた。

 昨年後半から、シリア国内における反体制派に対する政府側の弾圧は益々エスカレートして、反体制派の拠点であるホルムズは無差別攻撃により無残に破壊されている。アサド大統領の反体制派に対する執拗なまでの強硬策には、手の施しようがない。国連制裁の決議もシリアと利権関係にあるロシアと中国の反対で実施されず、国連の力の限界を思い知らされている。昨日のテロが体制派による偽装攻撃か、或いは反体制派によるものかはっきり分からない。ついに火種がアサド政権の本丸である首都に飛び火してきたのだ。ダマスカスで過去最大規模の爆発が起きたことで国連も停戦監視活動の見直しを迫られることになりそうだ。

 先月末から国連平和維持活動(PKO)の監視要員が停戦監視を展開しているが、停戦は成立していない。国連とアラブ連盟の合同特使を務めるアナン前国連事務総長が現地入りをして政府側と反政府側に接触して説得しているが、効果は上がらない。

 シリア国内ではイラクのフセイン政権が崩壊した当時のスンニー派とシーア派の宗派対立に、アルカイダが加わる形の内戦状態が再現されるのではないかとの憶測も飛び交っている。

 個人的に若干気になるのは、来月3日から渦中のシリアと国境を接している南隣のヨルダンを訪問する予定を立てたからである。本当はできれば、シリアの世界遺産「パルミラ遺跡」をぜひ見てみたかった。2月に日本旅行作家協会会長の下重暁子さんからパルミラ遺跡はぜひ訪れるべきだと強く薦められた。しかし、内乱のような危なっかしい事態になってきたので、シリアは諦めてヨルダンとアラブの敵対国イスラエルを訪れることに決めた。

 ヨルダン訪問は実に45年ぶりであるが、前回訪れた時迂闊にも十数名のヨルダン軍兵士に不意に身柄を拘束された苦い経験があるので、今度は拘束された現場を慎重にしっかり検証してきたいと思っている。世界遺産「ペトラ遺跡」と死海、エルサレムの「嘆きの壁」と「岩のドーム」、聖墳墓教会、ベツレヘムの聖誕教会を見られるので、大いに楽しみにしているが、当初肝心要のアンマン市内の滞在時間がなく、身柄拘束されたスポットやコロッセオを訪れる時間がないので、ツアーとは別行動を取りアンマンの滞在を1日付け加えてひとりでアンマン市内をゆっくり見てくるつもりだ。昨日アブダビ航空の帰路のフライトも何とかコンファームされたので、楽しみにしている。

 やや気がかりなのは、現在熱くなっているシリア国内が今後内戦状態に陥って、シリアから難民がヨルダンへ逃げ込んでヨルダン国内に混乱をもたらさないかという点である。

 さて、2週間前にかかりつけの松本整形外科医で検査してもらったCRPと骨密度の結果は、前者については0.71で、前回の0.36からまた逆戻りで僅かながら悪くなってしまった。後者については、0.775(g/c㎡)で同年齢者の平均骨密度に比較して112%、若者のそれに比較しても100%という好結果だった。前者の結果から相変わらず膝の周辺部分にたんぱく質が溜まっているようだ。自覚症状はないので、あまり気にすることはないようだが、どうも気に入らない。節制に努めているのだが、このCRPについては、もう5年の間行きつ戻りつの宙ぶらりんの状態だ。また、1ヶ月半後にどんな結果になるのだろうか、早くこの憂鬱な状況から逃げ出したいものである。

 後者については、前者の結果を良くするために服用しているステロイド系のプレドニン錠が、あまり過剰だと骨が弱まる副作用の懸念から骨粗しょう症の検査をしたものだ。結果は骨にはまったく異常がないと分かり一安心である。やはり子どもの頃から、毎日牛乳を飲んでいたことが丈夫な骨に効果があったのではないかと考えている。その点で明治乳業に永年勤務し、子どもの時から牛乳を飲むよう勧めてくれた亡父に感謝である。

2012年5月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1823.2012年5月10日(木) 国会議員の海外出張に厳しい眼を

 国民に負担を強いるばかりで、自分たちは一向に重荷を背負おうとしない代表例として官僚と政治家がいる。その政治家、中でも国会議員の海外出張費が国民感情を逆撫でするかの如く、大幅に増額されようとしている。国民の気持ちとすれば、かつて社長の座を役員会で突然解任された岡田茂・三越社長が「なぜだ?」と喚いた岡田社長と同じように、「なぜだ?」と叫びたい気持ちである。

 国会議員の海外出張費用は年間、衆議院4億4100万円、参議院1億1200万円であるが、これを一気に5倍増に増額しようと密かに検討されている。こんな国家財政が厳しい時期に自分たちだけが特権によって大盤振舞で甘い汁を吸おうと企らむ神経がどうにも分からない。目に余る行為である。これをメディアが報道しようとしない。これも理解できないし、政治家と同罪である。

 国会議員の海外公務出張に関しては、これまでにもその効果にとかくの風評や批判があった。曰く物見遊山ではないかとか、或いは選挙民に対して未熟な知力の箔づけを狙った選挙運動ではないかとか、姦しい噂話に晒されていた。

 私自身いくつかの衆議院委員会委員の海外出張をお世話した経験からみると、率直に言って外国を見ることは異なる視点から物事を見られる等のメリットや、「百聞は一見に如かず」の諺通り、無駄とは思わない。目的やその方法、そして出張者にそれなりの見識があれば効果は上がると思う。だが、財政が苦しい中で投資する費用と得られるであろう諸々のメリットを量りにかけ、国会議員の海外出張を対費用効果の面から考えれば、残念ながら得ることの方が遥かに少ないと思う。

 かつて出発前の打ち合わせ会に出席した時、出張する代議士の事前勉強不足と未熟な知識からまったく打ち合わせにならず、その場を懇親会に切り替えた例もある。あんなノーテンキぶりで外国の議員にどんな質問をして、成果を収めることができるのだろうかと不安に駆られたこともある。出張報告書は随行員が書くからとあっけらかんと語った代議士もいた。

 ある代議士のケースは、日本の全権大使が晩餐会を催してくれても日程が合わなければ、「好意は謝したうえで断る」などと、最初から大使が代議士の日程に合わせろと言わんばかりの不遜な発言が出てびっくりしたこともあった。

 また、環境委員会一行のライン川観光では、「観光船上から川の汚染状態をチェックする」というのが観光をカムフラージュした視察の言い訳だった。科学的な汚染調査などより楽しいラインクルーズ観光先にありきだった。

 更にこんなこともあった。東西の壁崩壊前に東ドイツへ向かったある衆議院委員会一行が、ベルリンのチャーリー検問所まで来ていながら東ベルリンへ入国せず、Uターンした驚天動地の事例があった。翌日衆議院事務局からなぜ先生方一行が東ドイツへ行けなかったのか。取得したビザに問題があったのではないかと問い詰められ、詳しい事情が分からず困惑したことがあった。入国しなかった原因はあまりにもお粗末な議員個人のわがままから生まれたのだった。ある有力議員が検問所で兵士に身体を触れられたことは、国家を代表する国会議員に対して失礼な行為で不愉快だと憤慨して、団長に対してこの場で入国を止め即刻引き返すべきだと強硬に主張して、一行全員が非常識にも東ドイツへの入国を直前になって取り止めたのである。東ベルリン側で待機していた東ドイツ駐在日本大使館員も面くらい、なぜ議員一行が入国して来ないのか、その場では原因が分からず、外務省へ緊急連絡して、入国できなかった真相が判明するまで一時は大騒ぎだった。まるでやることが子どもだった。

 すべてがこれほど酷いわけではないが、国会議員の海外出張で馬鹿馬鹿しいことは他にいくらもあった。国民感覚から推して国会議員の海外出張が国家、国民のために役立っているとは到底思えない。まったく効果なしとは言わないが、むしろ、非常識、恥さらし、無駄使いと呼んで当たらずとも遠からずだったと思う。

 それがこの苦しい財政事情の中で大幅に予算を増やそうというのだから、国会議員というのは一体何を考えているのか。国のために働かず、自らの欲得のために動き、小遣い稼ぎをして遊びまわる輩と決め付けても罰は当たらないような気がする。それにしても国会議員の貧困な知的レベルと低次元の行動様式は推して知るべしで、目を覆いたくなる。

 さて、国会議員とはまったく関係ない話だが、今日は我々夫婦の43回目の結婚記念日である。新婚旅行で11日間もタイと香港をぶらぶらしていたが、バンコックのホテルでは由紀さおりの♪夜明けのスキャット♪がしばしば耳に入ってきた。その曲を東北で由紀さおりが歌っているのを今日偶然にもテレビで観た。あれは1969年だった。現在孫を4人持つ身になった。光陰矢の如しである。

2012年5月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1822.2012年5月9日(水) 小沢一郎・民主党元代表、控訴審へ

 民主党は東京地裁で無罪判決(求刑禁固3年)となった小沢一郎・民主党元代表の党員資格停止処分の解除を昨日決定した。政治資金規正法違反で検察審査会によって追起訴されたことを受け、昨年2月民主党は小沢氏の党員停止処分を課していた。

 法律上これで小沢氏の容疑は一応晴れて刑事被告人の衣を脱ぐことになった。ただ、検察官役を果たした指定弁護士は、無罪判決に対して控訴するか否かをまだ決めかねている。場合によっては小沢氏がまた刑事被告人になる可能性もあるわけである。そのタイムリミットは明日10日である。

 潔白が最終的に確定しないのに、民主党はなぜこの時点で処分解除を急ぐ必要があるのだろうか。しかも元秘書の虚偽記載を認め、小沢氏がその報告を受けていたと認定しながら、ただ共謀の証拠はないとの一点だけで無罪判決が下されたのだ。これでは誰が考えても限りなく黒に近いグレイであろう。野党側からも、元秘書による政治資金収支報告書への虚偽記載が認定されたことによって、小沢氏の監督責任は免れないと指摘されている。更にその疑惑に対して説明責任を果たすべきであり、また無実というのであれば、証人喚問にも積極的に応じるべきであると追求されている。

 民主党幹事会が処分の解除を急いだ理由は、小沢グループの党幹部が小沢復権を策し、消費増税を止めることを口実にグループの結束を固めて党内で主導権を握ろうと画策した策略のひとつである。強く消費増税反対を主張する小沢氏とそのグループは、衆議院議席過半数240のうち、実に1/3の約80人を数える党内最大派閥である。参議院にしても過半数121議席のうち、1/4の約30人を占めている。小沢グループの賛成、或いは野党との合意形成が得られなければ、政府にとって法律一つだって国会を通過しない厳しい現実がある。党内幹事会を主導的にリードして処分解除を決めたのは、輿石東幹事長である。彼もまた小沢氏の息がかかっている。

 結局すべてが内輪の論理でことが運ばれているのである。これに対して小沢氏本人がメディアに自らの考えを述べるでもなし、周囲の親しい同士に礼を言っているだけである。国民には何も語らず、小沢氏は一体誰のために政治活動を行っているのか。

 と、ここまで書いてきたところ、慌しく「指定弁護人、小沢元代表無罪判決に対して控訴へ」とのニュース発表があった。これで小沢氏は再び刑事被告人へ逆戻りである。だが、昨日決めたばかりの小沢氏の党員資格停止処分解除はそのまま承認され、小沢氏は一民主党員として活動することができる。しかし、これで国民は果たして納得することができるだろうか? 刑事被告人がのうのうと国会の議席に座り、背後で操って、上手くすると次の党代表選で勝利を収めて、日本国総理大臣の座に就くことだって考えられないわけではない。考えたくもないが、刑事被告人が総理大臣になることだってあり得るのだ。

 指定弁護士3人はそれぞれ控訴すべきか否か、悩みに悩んだようだ。協議の末、東京地裁の事実認定には誤認があると最終的に判断し、控訴審では有罪判決を得られる見込みがあることと、民意を受けた強制起訴であることなどを総合的に考慮して、控訴審で改めて判断を求めたとみられている。

 とにかく、これで再び党内にも政党間にも軋轢が生まれ、政治は益々停滞し、世界の中で日本は置いていかれるのである。この結果責任は政治家が取ってくれるのだろうか。

2012年5月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1821.2012年5月8日(火) 橋下市長の豪腕ぶりに戸惑う周囲

 橋下徹・大阪市長率いる大阪維新の会の過激な行動が、良い意味でも悪い意味でも大きな話題を呼んでいる。維新政治塾を開講し、次の総選挙に数多くの候補者を立て国政へ自分たちの考えを反映させようとしている。その一方で、国民の間には国政が停滞したまま一向にぱっとしない閉塞状況に風穴を開ける期待感もある。

 しかし、現在地元大阪市で実行されようとしている政策の中には、はてなと首を傾げたくなるようなパフォーマンスも見られる。これまでにも橋下市政にはやや過激と思われる「命令」や方針があった。ぬるま湯に浸かった「なあなあ」の労使関係、赤字垂れ流しの市営バスの民営化、職員が子どもに見せつけた刺青、等々の改革と是正はほどほどに評価されている。だが、公立学校の君が代斉唱や、ナチ・ドイツの秘密組織や、旧ソ連のKGBもどきの監視、特に国歌を歌わなかった教職員に対する陰険な監視や、市役所職員のメール交信記録のチェックにはおぞましさと恐怖感すら憶える。

 とりわけ橋下市長は教育問題に強い関心を寄せている。それがつい有無を言わせぬ強い発言になり、教育委員会に対して職権乱用を思わせる行動を取り、カチンときた教育長が辞表を提出する騒ぎとなったのもつい最近のことである。

 その「大阪維新の会」大阪市議団が市議会に提案する予定だった「家庭教育支援条例案」に、子どもの発達障害の原因を親の愛情不足と決め付けたり、伝統的子育てが予防できるとする記述があり、保護者で作る団体らが「偏見を助長する」と提案見送りを要請し、市議団は謝罪し白紙撤回を決めた。これらについては、専門家からも医学的に発達障害と愛情とは関係ないとして、条例が成立すれば親がいわれのない差別を受けると批判的だった。

 これについて橋下市長は、「発達障害を抱える子を持つ母が愛情欠如しているというのは違う」と市議団とは違う見解を出してすり抜けようとしているが、梯子を外された格好の市議団にとっては面白くないだろう。自分に都合の良いことは声を大にして叫びまわるが、間違ったり都合が悪くなると他人を踏み台にしても逃げようとする橋下市長の本心が垣間見えた感じである。

 もうひとつ今、物議を醸している大阪市音楽団の今年度内の廃止問題がある。市は年間4億3千万円の赤字団体を苦しい財政事情から今年度限りで解散すると一方的に伝えた。突然無駄な経費として槍玉に挙げられた40名近い楽団員にとっては時間的な猶予を与えられず、一刀両断の下に排除しようとする行動規範はあまりにも情けに欠け、楽団にも戸惑いは隠せない。外部からはよく分からない点もあるが、聞けば年間100回近いコンサートをこなし、学校や公の施設で奉仕活動を行っているらしい。市長が解散したいとの主旨は分からないでもないが、どうも漸進的な柔らかい手段を取らず、市政財務の回復のために予算を一発で切っている。私立幼稚園、小中高に対する補助金も打ち切るそうで、関係者にかなり波紋を投げかけている。

 国を良くしようと国政へ進出する御仁が、バッタバッタと人を切り倒すのはいかがなものだろうか。もう少しやり方を考えた方が良いのではないかと思うのだが・・・。

 さて、今朝新聞の死亡公告欄に懐かしい人の名前を見つけた。梶木隆一・東京外国語大学名誉教授である。享年101歳だそうである。我々世代の受験生がラジオで受験英語を学んだ時の英語講師である。日本中の受験生が聞き漏らすまいと神経を集中させた講師の一人である。確か♪大学祝典序曲♪で始まる旺文社提供の受験講座の英語だった。大学に入ってからはとんとご無沙汰してしまったが、受験勉強ではほぼ毎日のように真剣にラジオに耳を傾けていたものだった。もう半世紀以上も昔のことだ。個人的なお付き合いはなかったが、あの梶木先生の訃報を知るとは、受験の苦しさとともに懐かしさも一入である。

2012年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1820.2012年5月7日(月) 緊縮財政は大衆受けしないのか。

 やっと今年の長いGWが終わった。その最後っ屁のように茨城県つくば市を昨日昼竜巻と雷雨が襲い、890棟の民家が被害に遭い、中学生が倒壊家屋の下敷きになり亡くなった。北アルプス・奥穂高岳では今日2人の男性登山者が滑落して亡くなった。連休中北アルプスで遭難した登山者は10名になった。各地の高速道路では交通事故も頻発し、いつもながらあまり目出度い連休とはならなかったようだ。

 さて、注目されていたフランス大統領選挙の決戦投票が行われ、現職のサルコジ氏が左派勢力・社会党フランソワ・オランド氏に敗れた。現職大統領が再選で敗れたのは、ディスカール・デスタン元大統領以来のことであり、ミッテラン元大統領以来17年ぶりに左派系大統領が誕生することになった。

 ギリシャ経済危機に端を発したヨーロッパ経済不況の中で、復興のためサルコジ大統領はドイツのメルケル首相とともに主導的な役割を果たしたが、国内の緊縮政策に伴う失業率が10%台となり、雇用不安から国民の間に反発が出て、不本意ながらフランス・トップの座から降りることを申し渡されてしまった。

 第1回の予備選では1位オランド氏とサルコジ氏の獲得票差は7ポイント程度あったが、決戦投票では僅か3ポイント強の僅差まで迫り、サルコジ氏としては何とも諦めきれないものがあるだろう。多くを語らず政界からの引退をほのめかしている。オランド氏はこれからフランス、そしてヨーロッパ経済の不況からの脱却に腹を据えて取り組まなければならない。ドイツとの連携もサルコジ氏だからこそできた側面もあり、フランスにとってはこれからが正念場となるであろう。それにしてもこの5年間、世界にフランスの存在感をアピールしたサルコジ大統領が表舞台を去る。私生活においてもとかくの噂があったが、その背中には一抹の寂しさが漂う。

 フランス大統領選挙と轡を並べるように、経済不況の元凶でもあったギリシャでも昨日総選挙が行われ、フランス同様緊縮財政に反対する政党が躍進した。経済引き締めにより失業者の数が増大し、若者の2人に1人が失業という地獄図絵である。これにはきれいごとなぞ言ってはおられなかったのだろう。連立与党が過半数割れとなった。

 しかし、国民が異を唱えた緊縮財政はギリシャにとってEUから支援を受けるための、いわば条件のようなものではなかっただろうか。これにNOのシグナルを出すことは、支援を受けないことを表現することになるのではないだろうか。難しい問題である。

 ヨーロッパ経済の信用不安からユーロが下がり、円高が進み、東証日経平均株価は今日一日で261円も下がる今年最大の下げ幅となった。日本にとっても不安材料が増えた。この調子ではまだまだ先が見通せない。のんびりしているのは、日本の愚かな政治家だけだ。

2012年5月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1819.2012年5月6日(日) 国は原発をどうしようというのか?

 原発が止まった。これで国内50基の原発、すべてが止まったが、これは実に42年ぶりのことである。今朝の新聞では原発ゼロ運動の大きなうねりと小さな「再稼動」の声が、大きく取り上げられている。昨日の本ブログにも書いたが、原発は危険だから全廃へという運動の一方で、遠慮がちながら現在の日本経済を衰退させないためには、安全性に充分注意しながら再稼動すべしとの相対する意見がある。

 私は個人的には原発は絶対廃止すべきと考えているが、その根拠を挙げてみたい。

 まず、原発は福島原発で見られたように「想定外の危険性」、なかんずく放射能漏れの可能性を常に内包し、絶対安全ということはあり得ない。いつか再び第二の福島事故が起きる。第二に経済が後戻りするというが、相変わらず無駄に電気を使用している現状に鑑みて、節電しながら新エネルギー開発を進め、それでもなお経済後退であるようならそれも受け入れざるを得まい。第三に原発稼動は現状では使用済み核燃料の処理ができないという深刻な問題を抱えており、現時点では処分方法が見つからず、そのまま10万年の長期間いずこかへ埋蔵することになり、これが極めて危険なことである。

 これらの疑問について、現状は再稼動賛成派の人たちから納得のゆく説明がなされていない。いわんや政府からは、賛成なのか反対なのか、明確な考え方を聞いていない。民主党歴代総理のうち、鳩山元首相は原発推進派だった。菅前首相は脱原発で再稼動に反対だった。野田現首相は「減原発」と言いながら、大飯原発再稼動のために暗躍しているように思えて仕方がない。同じ党の3人の首相がそれぞれ意見が異なるのだから、一貫性のある方向性はあまり期待できない。国に原子力政策の青写真がまったく見えないのが無責任であり、国民としては殊更気になる。

 一体全体政府は国民にとってこの大事な問題をどうしようというのか?

 イギリスの老舗高級被服ブランド‘Aquascutum・アクアスキュータム’が先月破産申告したことは寡聞にして知らなかった。今朝の日経にかなり大きなスペースを割いて関連記事が掲載されていたが、私自身今はあまり着用することはなくなった。それでも3着のトレンチコート、ロンドンで買ったアクアスキュータム2着とニューヨークでバーバリー1着を手に入れた。

 あまり衣装に思い入れをするとか、お金をかけるということはないが、それでもかつてそれぞれの歴史と品質の良さを勧められ、つい誇らしい気持ちになって手に入れた一品である。残念ながらアクアスキュータムは近年販売不振が続いて、ついに破綻の淵に落ち込んでしまった。歴史的にアクアスキュータムはバーバリーと同じ時期に創業され、クリミヤ戦争でその防水性を実証し、高く評価され、英国王室御用達とまでなり、チャーチルやサッチャー元首相らも愛用した名品である。一時日本のレナウンが買収したが、事業は回復せず、再びイギリス企業の手に戻った。結局高級ブランドの戦略も時流と消費者の嗜好に付いていけなかったのだろうか。幸いアクアスキュータムの凋落を尻目に、ライバル企業・バーバリーは好調を維持しているようだが、何とかアクアスキュータムに復活してもらいたいものである。

2012年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1818.2012年5月5日(土) 盲目の人権活動家は解放されても自由に発言できるか。

 あっという間の電撃的な幕引きだった。盲目の中国人人権活動家・陳光誠氏が北京市内の病院へ幽閉されたような不審な動きから、一転して陳氏はアメリカへ留学することになった。どうもその急転直下の事態解決の裏には、双方に外からは窺い知れない駆け引きがあったのではないかと思える。

 一昨日の本欄にも取り上げたように、陳氏が本人の希望とは異なり保護下にあった北京のアメリカ大使館から市内の病院へ入院させられたことが、問題をより複雑にして米中間の大きな外交問題に発展しかねない状態になった。とりわけアメリカ議会では陳氏の言葉が携帯電話を通して公聴会会場に伝えられる異例の議会証言が行われた。解決には相当な時間がかかるのではないかと思われた。それが見事なまでの電光石火の早業だった。

 現在やや人気が翳りがちのオバマ政権にとっては、人権問題を軽視したとアメリカ国民から批判されることは最も避けたいことであり、不本意なことでもある。米中戦略・経済対話に参加したクリントン国務長官が中国滞在中に何とか問題を解決したかった。そこでアメリカはいかなる策を弄したのか、またどんな裏取引が講じられていたのか、想像することはできないが、米中双方にとって何とか受け入れられる妥協点を見出すことができたのだと思う。

 仮にクリントン長官が問題未解決のまま中国から帰国すれば、米中経済協力を優先し人権問題を後回しにしたと批判されるのは必至だった。中国にしても事態がこじれれば、負担は膨らむばかりで何とか早めに事態を収めたいとの思惑があった。それが中国政府にとっては過去に見られなかった柔軟な対応を取らせることになったのである。中国政府としては、一旦大使館を出た陳氏を再びアメリカへ引き渡すための理由が必要だった。主権が絡む問題でアメリカに譲歩したとの印象は与えたくない。中国政府は陳氏を亡命ではなく、普通の市民として自由意志に任せたとの行動が最も無難だとの考えに落ち着いた。

 尤もアメリカは今後も引き続き中国の民主化政策を注目していくと言い、中国は中国でアメリカが他国の政策に口出しするのは、内政干渉であるとアメリカを非難している。

 いくら口で大法螺を吹いても、これだけ国際的に注目されるようになった陳氏を邪険には扱えなくなった中国としては、国内に身柄を拘束するより氏を自由にさせて中国の取った対応が反人権ではないと受け取ってもらえる方がよりメリットがあると考えたのではないか。

 ただし、陳氏の願う通り家族ともども身柄を解放され、アメリカへ渡ったとしても中国としては掌中の玉をみすみすアメリカへ手渡してしまうわけであり、当然中国政府としては陳氏に無理難題を押し付け、氏から何らかの担保を取るような密約を交わしたと勘ぐられても致し方あるまい。その点でこれまで通り陳氏が、国際社会へ向けて中国政府の非民主化政策を告発し続けられるだろうか、何とも言えない。

 今日は「こどもの日」である。敢えて言えば国内の全原発が止まる日でもある。日本国内にある原発50基のうち唯一稼動していた北海道電力の泊原発が今晩11時にスイッチオフされ、明日午前2時に稼動が止まる。先日来大飯原発の再稼動問題がクローズアップされたが、反対の声に押されて、国内では遂に1基も稼動しないことになってしまった。今こそ原発をどうすべきか国民的見地から議論を行うべきであるが、賛成派と反対派がそれぞれ一方的に自論を述べるだけで大所高所から今後のわが国のエネルギー政策を真剣に検討しようとの声が盛り上がってこない。

 夏の電力消費期間の節電の話ばかり盛り上がっているが、肝心要の供給の話がなされない。最も大事な時だというのに、政府を始めメディア、経済団体、電力会社、教育機関等々でも一向に議論をまとめようとの声が表面化しない。将来的に電力をどう供給していくのか。政府は目の前に消費増税がぶら下がり、とても電力問題まで頭が回らないようだ。情けない。

 さて、今日北アルプスで8人の登山者が亡くなった。白馬岳で北九州の6人、爺ケ岳で62歳の大阪の女性単独行登山者、涸沢岳で福岡の6人グループの1人が生命を落とした。登山者の全員が60歳以上で、登山歴が豊富らしい。その彼等がどうにも軽率な行動をとったとしか思えない。雪山へ入山するのに単独行とか、薄着とか、常識では考えられない行動をとった。白馬岳グループの如きは、6人中4人が医師で1人は獣医師である。最高齢は78歳だという。死因は低体温症である。これらの山には私も学生時代に登ったことがあるが、今回は天候が変わりやすい春山のことであり、荒れれば危険であることぐらい、ヒマラヤやキリマンジャロなど登山経験豊かな彼らにとっては分かりそうなものである。年齢的にも充分常識とか分別もある登山をよく知る人たちが、これほど安易に悪天候の下で雪山へ入っていく非常識はとても理解しがたい。現代社会は若者に負けず、いい年をした人生のベテランの判断力をもブレーキを効かなくさせてしまうのだろうか。気の毒だが、とても同情する気持ちになれない。むしろ嘆かわしい。

2012年5月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com