1898.2012年7月24日(火) イチロー選手が電撃的にヤンキースへ

 今朝の通常のテレビニュースで、恰も臨時ニュースのようにアメリカ・シアトルマリナーズのイチロー選手が、電撃的にNYヤンキースへトレードされたとぶったまげるニュースを取り上げていた。確かにビッグニュースには違いない。このムードは夜になっても納まらず、夜のニュース、夕刊でも大々的な話題になってきた。

 最近のイチロー選手は成績がいまひとつぱっとせず、年齢的な面から考えて、今後のイチロー選手の活躍期待値を値踏みしてヤンキースとマリナーズとの間で商取引が行われたと考えていた。実際その直後に背広姿のイチローが涙が滲んだ記者会見をしていた。情感篭る別れの儀式という様子だった。

 ところが実情はそうセンチメンタルなことではなさそうだ。30歳台後半のイチローがマリナーズで定位置を確保していると将来成長が期待できる20歳台若手の成長の芽を摘む可能性があるとイチロー自身が考え、チームにトレードを申し出たという。イチロー自身も新しい環境の中で刺激を求めたいという気持ちが芽生えてきたと彼自身が言っている。それにやはり優勝できるようなチームで戦ってみたいとの気持ちがあったようだ。

 記者会見の3時間後にそのヤンキース対マリナーズ戦に出場して、第1打席にヤンキース入りして最初のヒットを打ち、最初の盗塁を決めた。いつも絵になる選手だが、38歳の年齢を考えると今後新しい環境で気持ちを入れ替えても、そうそう大きな期待はできないかもしれない。

 しかし、王貞治さんは、反って彼のためには良いかも知れず、期待したいと話していた。

 さて、久しぶりに日本旅行作家協会例会に出席したが、今度会員になった方に「加藤節夫」さんという、私と1文字違いの方がいた。笑い話みたいだが、受付で私の名札が見つからず、係員に「加藤と近藤を間違えて書いたのではないか」と訊ねたくらいである。結局私の名札が見つかり別人であることが分かったが、奇遇に係員も驚いていた。その加藤さんは、カンボジアの世界遺産「プレアビヒア寺院」を維持するため日本のNPO理事長を務めておられ、壇上で自己紹介の際皆でカンボジアへ行きましょうと呼びかけていた。意欲満々の方である。ほかにも多摩大学の河村幹夫教授と小林健シニアフェローを紹介されたが、小林氏は東大ラグビー部出身で湘南ラグビー部の仲間・大島泰毅くんの実弟と同期生とは意外な縁だった。

 下重暁子会長とは前にもお話したように、ヨルダンのペトラ遺跡及びシリアの世界遺産・パルミラ遺跡の話で盛り上がった。しかし、激しい内戦でシリア各地の史跡、とりわけパルミラ遺跡へ行けなくなったことが残念というのが、ともに一致した考えだった。

2012年7月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1897.2012年7月23日(月) 森喜朗・元総理が引退を表明

 昨日大相撲名古屋場所は千秋楽を迎えた。昨年は八百長相撲のために、相撲協会としては反省をする禊の場所となり、すべての面で盛り上がりを欠く場所だった。今場所は横綱白鵬と大関日馬富士の全勝力士同士の対戦となり久しぶりに盛り上がった。結果的に横綱を破った大関・日馬富士が昨年の名古屋場所に続き、名古屋で優勝を飾った。これで大相撲景気が回復すれば良いが、八百長事件の責任を取って理事長職を辞めた北の湖理事長が、再び理事長に返り咲いた田舎芝居を見ているとあまり反省が感じられないのではないかと思う。また臍を噛むようなことがないことを祈るばかりである。

 今日東電福島第一原発事故について、政府の事故調査・検証委員会が最終報告書を発表した。事故現場に放射能汚染の危険があり、立ち入り調査ができない段階で、最終報告書の提出である。まだ事故は収束しているわけではない。これまで民間事故調査会、国会事故調査会、更に東電がそれぞれの立場から報告書を提示した。どうしてあの手この手でややこしいことをやっているのだろうか。「大山鳴動して鼠一匹」の思いがする。東電の報告書は一般的にはあまり信用されないと思うが、他の3つの報告書は基本的にそれほど大きな違いはないと思う。つまり、それぞれが東電に対して安全最優先の姿勢が欠如していたと批判しているのだ。併せて、原子力安全・保安院が、原子力安全委員会の貞観時代に大津波があったので、万一に備えた対策を講じるべきとの提言に対して、あるまいことか東電関係者に否定的な作文を書くよう指示したとされている。この点が「安全神話に執着」と判断された。

 このように指摘された「手抜き」による責任の取り方について誰が責任を取るべきだとの厳しい声はない。これが諸外国から、日本は原因は詳細に追究するが、個人的には責任を誰も取らないと見られている。実際これでは、最終的に何も解決しないのではないか。

 昨日地元・石川県能美市で</B>森喜朗・元首相が次の総選挙に出馬せず、政界から身を引くと引退表明をした。ちょっと意外だった。最近各地で前向きな発言をし、大物代議士が地盤沈下する中で、思いがけず存在感を際立たせていたからである。

 昨年トラック島のエッセイを書くに当たり、佐々木信也さんから紹介されてお会いして大分情報をいただき何とか書き上げることができた。日本ラグビー協会会長でもあり、気さくにお話を聞かせていただいた。小渕恵三・元首相退任直後に密室の5人会議と称せられる場で首相に決まった経緯や、「日本は神の国」発言で首相を辞職したことなどから、巷間どちらかと言えば、あまり好意的に受け取られていない一面があるが、お会いしてみると非常にフランクで話しやすい人だとの印象がある。それは、昨年11月に高校時代の友人で、元通産次官だった牧野力くんに会った時にも、森さんは話題が豊富で話が楽しく、1年に2~3回会食するくらい交流を続けていると言っていた。

 森さんの言い草が良い。総理大臣だった人は総理を辞めたら政界を引退して大同団結して協力したら良いと言っていた。首相辞任後に議員を辞めると言って、舌の根も乾かないうちに撤回し、いつもしゃしゃり出ないと気持ちが納まらない、音羽御殿のお坊ちゃま・鳩山由紀夫氏に森さんの爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。

2012年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1896.2012年7月22日(日) オスプレイも原発も国の対応がおかしい。

 昨日と今日は「涼しい」を通り越して、「寒い」をすら感じる。「寒い」も気象だけなら良いが、心寒くなるような最近の事象、事件には手の施しようがない状態である。

 アメリカ・サンディエゴ港を出発したオスプレイ艦載貨物船が、ついに韓国のプサンに到着したと思ったら、時を待たずに出港し、予定通り今日関門海峡を通って瀬戸内海を回り、明日山口県岩国米軍基地へやってくる。この受け入れに反対している岩国市を袖にして、仮に米軍基地が受け入れるとすると、10月の普天間基地配備までの間日本国内に7つある訓練コースで、地上を低空飛行しながら訓練を続けるそうだ。

 政府民主党もアメリカに対しては配備を断れないが、党内には受け入れ容認派と反対派がいて、党内の対応も難しいようだ。前原誠司・政調会長がアメリカに対して安全対策に関して、言うべきは言わなければいけないと、野田首相に批判的な発言をしたと思ったら、石井一・党副代表が日米安保条約上は機種変更について要望は言えないと前原氏を強く諌める発言をしている。相変わらず民主党幹部の意見や判断がマチマチなのだ。

 それにしてもこれだけ強い拒絶反応のあるオスプレイを日本に持ってきても、上空を飛ぶ自治体としては、安全・騒音対策上黙っているわけにはいくまい。

 日米安保条約の趣旨は分かるが、これだけ問題を抱えているオスプレイだけに、その使用を両国代表が改めてテーブルについて話し合うということにどうしてならないものか。この問題については政府が逃げているという印象が否めない。腰を据えて本格的に議論をしようとする、政治家も外交官も防衛省幹部もいないということなのだ。機密を含んだ秘め事はあろうが、オスプレイを沖縄でどう使おうとするのか、我々日本人にはまったく開示されていない。政府もある程度アメリカから情報を得て、噛み砕いて分かりやすく日本国民に説明すべきではないだろうか。

 さて、繰り返しになるが、福島原発事故に関しても政府の対応は相変わらず甘い。昨夜NHKがドキュメンタリーをドラマ仕立てにした、1時間もののスペシャル番組「メルトダウン連鎖」を観たが、この事故には想定外のことが多すぎた。一つの装置が故障した場合に予備の装置を使う。それがまた故障した場合の備えがない。安全対策はあくまでイメージでしかないのだ。想像外のケースについては関係者や専門家でも手を拱いている以外手の打ちようがない。実際に原発で働いていた人びとからは、この世の終わりかと思ったとの発言も数多く聞かれた。こんな危ないものを性懲りもなく、まだ造り、現在稼動停止状態の原発をも再稼動させようとしている。

 そして、大飯原発3号機を再稼動させておきながら、再稼動の決定権者である枝野幸男・経産相は昨日宇都宮市内で「私個人の心情で言えば、明日にでも全部止めたい」と語った。よくも二枚舌を使ってくれるものだ。一方で、福島県で講演した玄葉光一郎・外相も将来の原発依存度について2040年に0%という構想を示した。更に、菅直人・前首相は持論である脱原発をベースに「原発をゼロにするという方針を明確にすべき」と野田首相に注文をつけた。この救いようのない民主党の幹部の発言が、揃いも揃って原発反対を匂わせながら、どうして党の統一見解として「脱原発」ではなく、「原発賛成」になるのだろうか。各人が勝手気ままに言いたい放題に喋っている印象である。これでは日本の政治が前へ進まず、活力が生まれないわけである。

 このスペシャル番組を観ていると、普通の神経を持っている人は、誰でももう原発は要らないという気持ちになるのが普通だ。それを使用済み核燃料の処分方がはっきりしないのに、何とかして再稼動させようというのは、いずれ放射能を日本中にばら撒くのに加担するようなものではないか。いま福島第一原発の何号機かの廃炉が進められている。これが終わるまでになお40年の長い年月がかかるという。18日に駒沢大学で見せてもらったビデオ「行くも地獄、戻るも地獄」が、実感として腑に落ちる。

2012年7月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1895.2012年7月21日(土) 日本には責任を取れる人がいなくなってしまったのか。

 ちょっとやそっとの「うそ」、「ごまかし」、「隠蔽」にもそう驚かなくなったが、昨今の政治家の軽薄な発言や、福島第一原発事故に際した東京電力の会社ぐるみの隠蔽には怒りを通り越して、最早開いた口が塞がらない。

 東電が発注した福島第一原発の復旧工事で、下請け会社の役員が鉛のカバーで放射線の線量計を覆うよう作業員に指示していたことが分かった。明らかに作業員の被爆を少なく見せかける偽装工作である。少しでも嘘の数値によって被害や放射能の影響をごまかそうとの作為的行為である。これでは時系列的に正確な放射線量が分からなくなるばかりか、極めて危険で、危機的な作業だと言わざるを得ない。こんなモラルに反する危険な作業を、勝手に平気で行おうという神経が理解できない。

 この偽装工作に当初下請け会社の作業員は反対したが、これを会社の役員が実施するよう懸命に説得している様子が録音されているというから滑稽である。

 東電という会社は、放射能の危険性を本当に理解しているのだろうか。東電がこの下請け会社に強要したようなことはなかっただろうか。それにしても酷いものである。

 さて、他方で政治家の嘘つきも大いに問題だ。看板に偽りありと断罪されたのは、民主党の政権公約であるが、その中でも選挙前に一言も訴えなかった消費増税が一番の逆目玉である。そのうえ、もっと酷いのは、消費増税の使い道は「財政再建」と「社会保障の充実」のためと主張してきた。

 しかし、その約束の実行がなにやら怪しくなってきたのだ。またである。官僚主導でこの二枚看板を塗り替えようと企んでいるのだ。「財政再建」を将来へ先延ばしして、土木・建設業者を潤すバラマキ「公共事業」をやろうというのである。このところ安住淳・財務相の発言を注意して聞いていると完全に官僚に抱き込まれてしまったことがよく分かる。次の総選挙で民主党が大きく票を減らし、地盤沈下することは今やはっきりしているが、その選挙対策用にバラマキ公共事業をやって、併せて景気対策にも効果を上げようというのである。しかし、考えていた国の借金はまったく減らない。

 先日も整備新幹線建設に確か10年間で200兆円を注ぎ込む大判振る舞いのニュースが流れたばかりだが、どうしてこうも政治家の発言は軽く、将来の財政基盤を損なうようなことに血眼になるのだろうか。

 そこへまたまた、昨夕元首相の鳩山由紀夫氏が奇妙な行動に出た。毎週金曜夕刻に首相官邸前で「原発反対」の市民デモが行われているが、そこへその鳩山氏が現れ出て、国民の声が官邸には聞こえていないとして拡声器で官邸へ向かって原発反対を叫んでデモ隊にエールを送った。今も存在感のある国会議員が原発再稼動反対を叫ぶことは、デモ隊を力づけるかもしれない。問題は、本心で反対しているわけでなく、単なるパフォーマンスでしゃしゃり出ているポーズにしか見えないことである。しかも、同じ民主党政権下で首相が四苦八苦している時に、仲間に引導を言い渡すかのような言動がよく取れるものだと鳩山氏の人格、そのものに問題ありと考えざるを得ない。流石に周囲でもこのお目出度い人物の行動に眉をひそめる人もいる。軽佻浮薄のチャンピオンである鳩山由紀夫・元首相がどんな行動を起こそうとも、誰ももうこの人には騙されないと思っていることをまだ本人は気がついていない。

 どうして現代日本には、広い視野で国民全体のことを考えるような人がいなくなってしまったのだろうか。心配である。

2012年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1894.2012年7月20日(金) オスプレイは予定通り配備されるのか。

 昨日の東京は35℃を超える猛暑日となった。ところが、今日は朝から雨が降りひんやりとして前日に比べて気温が10℃以上も下がり、何と22.2℃を記録した。まったく昨今の気象状況は異常としか言いようがない。九州地方をはじめとして、西日本でも激しい雨に襲われている。今夜半には東日本、西日本とも不安定な天候となり、一層激しい雨が降るようだ。さらに明日の予報でも雨が多く、気温が低いと予想されている。17日に発表された梅雨明け宣言は一体何だったんだろうか。

 さて、ご案内の通り、いまオスプレイの沖縄米軍基地への配備が大きな問題となっているが、アメリカ海軍は一方的にオスプレイを船積みして出港し、23日にはいよいよ岩国基地に陸揚げされるスケジュールになっている。アメリカ政府はオスプレイは安全だと終始言い続けているが、派手な墜落事故以外に表沙汰になっていない「隠された事故」が米軍の資料から分かった。今朝の朝日に依れば、2006年から5年間に58件の事故があった。もちろん事故にも大から小までいろいろあるが、アメリカ軍は大事故だけしか発表していなかった。小さな事故を取り上げ出したらきりがないというのが、アメリカ国防総省の代弁者・わが防衛省の考えである。しかし、事は機体の安全性、強いて言えば人命に関わることである。防衛省は一体何を考え、自分たちはどこの国を守る軍隊だと思っているのか。

 これまでにも野田首相は、アメリカが決めることを日本があれこれ言うことはできないと再三繰り返し述べていたが、この期に及んで流石に自民党内、そして足元からも民主党前原誠司・政調会長まで、アメリカに対して言うべきは言い、訊ねるべきは訊ねるべきだとの考えを述べ始めた。尤もこの前原氏は毀誉褒貶が激しく、ご都合主義の権化のような人なので、本音はどこにあるのか、またどこまで信用して良いのか分からない。だが、党内にオスプレイの配備をこのまま受け入れることを疑問視する声も強くなってきた。野田政権も内憂外患に陥り機能不全を起こさなければ良いがとつい同情したくなる。

 今夜はゼミの親しい先輩から後輩まで10人ばかりが銀座「ライオン」に集まり恒例の暑気払いとなった。予想もしなかった涼しさに「異色の暑気払い」となったが、和気藹々と楽しく話し合って帰宅した途端、プロ野球界のビッグニュースを耳にして正直驚いた。

 3年ごとにアメリカで開催されるWBC(World Baseball Classic)に日本のプロ野球選手会が不参加を表明したのである。過去2度の大会で連覇した日本は、人気も実力も世界一であることを世界中にアピールした。それがなぜ不参加という最悪の事態になったのか。しかも、日本側の派遣者であるプロ野球機構が決めたものではなく、プレイする選手自身が参加しないと意思表示したのである。日本のプロ野球ファンも悲しく思っている。ざっくり言えば、金と面子である。過去2回開催が成功裏に運営できた要因には、日本チームの活躍と日本企業のスポンサー料金(全体拠出額の半分以上)がある。にも拘わらず、利益配分上は全体の利益の66%をアメリカが享受し、日本は僅か13%しか受け取れなかった。その他にもWBC関連商品の売り上げからビタ一文もらえなかったという現実にぶつかり、改善を要請していたアメリカ大リーグ機構から色よい回答がなく、ついに選手らがしびれを切らしたというのが不参加に立ち至った経緯のようだ。プレイする選手たちよりも、毎度何もしない事務方のプロ野球機構に問題がありそうだ。

 ロンドン・オリンピック開催を目前に、どうもあまりスカッとしない話である。

2012年7月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1893.2012年7月19日(木) 鳥羽伏見の戦いの真相と内戦シリアの未来

 幕末最後の戦いとなった戊辰戦争のひとつ、鳥羽伏見の戦いの真相が、分からなくなった。巷間伝えられているのは、慶應4年(1868年)1月に幕府側と薩長ら倒幕連合の間で戦われている最中に、15代将軍徳川慶喜が、鳥羽伏見の戦場から黙って抜け出し、大阪へ出で、そのまま船に乗って江戸へ帰ってきたということになっている。幕府側にとっては敵前逃亡と受け取られ、極めて評判の良くない事件である。実際これまで自身もそう信じてきた。ところが、そうではないという新説が現われたのだ。

 現在日経朝刊に連載中の「墨書院の六兵衛」の中で、勝海舟が作者の浅田次郎氏に成り代わってそうではないといっている。大政奉還の立役者にして、幕府の知恵袋・勝海舟がそう言っているのだから説得力はある。一昨日の連載で、勝にこうまで言わせている。「鳥羽伏見の戦いは、実のところ上様の旗上げではないのだよ。糧道を絶たれた旗本御家人が、米をよこせと兵を挙げたのだ。それに気付かれたゆえ、上様は大阪城からさっさと江戸に戻られた。兵を戦場にうっちゃって逃げたなどと世間は悪くいうが、まさか一揆の御輿に担がれる大樹公でもあるまい。あの戦には武家の大義も面目もなかったのだ。まったく百姓一揆と同様、われらの食い扶持を保証せよという言挙げに過ぎなかった」とまあこんな調子である。真偽のほどは分からない。ただ、随分思い切ったことを勝海舟の口から言わせるものだと感心する。司馬遼太郎は何と決め付けていたはっきりしないが、今度浅田氏に会ったら浅田新説を直に聞いてみたいと思っている。

 さて、シリアの国内が内戦状態で、治安が緊迫の度を増していたが、昨日ついに国家の幹部が殺害されるテロが起きた。しかも、アサド政権の中枢である首都治安本部内の国防会議中に爆発が起き、国防相と副国防相が亡くなった。しかも副国防相はアサド大統領の義兄である。反体制派の刺客が、体制派の一部と内通し、本丸へ堂々と入り込んできたと言える。確かな犯人は分からない。

 しかし、反体制派の二つのグループが犯行声明を発表した。政府は直ちに後任国防相を任命し、徹底的に反乱軍を排除、鎮圧すると強気である。国際社会は何とか解決しようと仲介に入っているが、話は一向にまとまる様子がない。政府軍の反人権的行為を中止させるべく、国連安全保障理事会でシリア政府に対する制裁決議を検討しているが、いつもながら二つの常任理事国、ロシアと中国が決議案提案に対して反対し続けているため効果が打ち出せない。

 では、今度の爆破事件に対して両国はどういう対応を取るかと言えば、ロシアは依然として他国の介入は根本的な解決にはつながらないと同じ主張を繰り返している。では、ロシアと中国に効果的な手立てがあるのかと言えば、何の提案もアドバイスもしない。欧米諸国を批難するだけである。これは卑怯ではないか。

 敢えて言えば、シリア問題の解決を拒んでいるのは、むしろロシアと中国ではないだろうか。それにしてもシリアの状態が心配である。下重暁子・日本ペンクラブ副会長から、昨年シリアの世界遺産・パルミラ遺跡は素晴らしいのでぜひ訪問されるよう強く勧められたが、残念ながらこれは当分難しい。

2012年7月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1892.2012年7月18日(水) 原発再稼動の中で、危険がいっぱい。

 今日は駒沢大学公開講座の清田義昭講師の前期最終講義である。いつものように貴重なビデオを鑑賞させてもらった。NNNドキュメント12シリーズで3月に放映され、何らかのドキュメント賞を獲得した作品である。原発の運命的で、難しい問題に光を当てた考えさせられる秀作である。タイトルは「行くも地獄、戻るも地獄」で、原発再稼動反対の声に隠れて、一般的にはあまり目が向けられない「使用済み核燃料」の処分問題を真っ向から取り上げたものである。

 とにかく政府の原発問題、更に将来の資源エネルギー政策のような、現在わが国が岐路に立っている肝心な課題に対して、明確な方針やビジョンが示されず、危機的な状況だけが進んでいる。その中でこのドキュメントは北海道・幌延町に使用済み核燃料の最終処分、或いは再処理の貯蔵施設建設問題を市民の視線から捉えていた。実際、原発はこの使用済み核燃料を継続的に放出し、このゴミの処分をしなければ溜まっていくばかりである。以前からこの問題に目をつぶり、原発稼動の危険性ばかり問題視しているのはおかしいと考えていた。それを逃げることなく、危険性と問題点を暴いた。

 この力作を日本テレビは深夜に放映したというのも、姑息だと思う。読売が初代原子力担当大臣だった正力松太郎氏の影響力のせいか、原発稼動に賛成の立場を取っている。その関係会社・日本テレビが原発に反対の番組を制作した。そこにゴールデンタイムでは放映できなかった理由があるのだろうか。

 とても番組では解決策を示すゆとりやアイディアはなかったが、問題点を思い切って俎上に乗せたことで良しとすべしだろう。これから少しでも「使用済み核燃料」問題に世間の関心を向かわせ、逆説的に原発再稼動の流れへブレーキがかかるようなムードを醸成できれば、この作品を制作した意味があるというものだ。

 テレビ・ニュースでは福島第一原発4号機の廃炉への始まりを克明に映し出していた。これから40年もかかるという。更に気がかりなのは、昨日大飯原発の敷地内に活断層がある可能性が指摘され、再調査を命じたことである。専門家と関西電力関係者の議論がまったく噛み合わない。専門家はどうしてこんな所に原発を設置したのだと初歩的な質問をしていた。また、石川県の北陸電力志賀原発でも断層の再調査を行うという。

 今になって、何という醜態だろうか。これでは、他の原発立地だって危険がいっぱいではないか。こんな時に反対の大集会を押し切って、再稼動とは政治家はどういう神経をしているのか。

2012年7月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1891.2012年7月17日(火) 駒沢大学公開講座前期最終講義

 一昨日のブログでアメリカのおもちゃメーカー「トイザラス」の意味について自説を書いたところ、早速高校時代の友人、大塚武夫氏から「トイザラス」とは、‘TOYS ROUND USA’の朱文字を拾ったもので、彼が取り扱った融資銀行の資料にも書いてあると教えてくれた。なるほどと思う一方で、アメリカの学校教師も同意してくれた自論、‘TOYS ARE US.’を圧縮した造語ではないかとのおもいつきだって案外捨てたものではないと勝手に思っている。

 さて、今日は駒沢大学公開講座・2講座の前期最終講義で、2人の講師が共同授業をすることになった。菱山郁朗講師からは最後だから、体調が許すならぜひ出席して旅行の体験談なども話して欲しいとメールをいただいた。4年前の最初からこのお二人、菱山講師と片山正彦講師の授業には興味を持って受講している。

 日本テレビの政治部長だった菱山講師は政治について詳しいし、共同通信の部長だった片山講師は社会部記者としての経験、さらにリンパックのような自衛隊と外国軍隊との共同演習に同行取材されたので、自衛隊や軍関係の情報について詳しい。今日も今問題となっているオスプレイについてかなり具体的に説明されたので、理解することができた。何日か前のブログでも触れたが、沖縄に配備される予定のオスプレイを「MV22」と書いたが、どうも新聞では「CV22」と報道されることが多く、間違いだったかなと思っていた。ところが、片山講師によると「MV22」は海兵隊に所属して普天間基地に配備されるものであり、他方「CV22」は米空軍に所属して嘉手納基地に配備されることが分かった。つまり2種類のオスプレイが沖縄に配備されるということが分かってきた。メディアではその辺のことはどうも伝えられない。

 そのオスプレイについて、強い反対の声が高まっているが、野田首相はアメリカ政府が決めたことをどうこう云うことはできないとオスプレイ配備を消極的に受け入れる考えである。しかし、これではアメリカの言うことにはすべて反対できず、「属国」日本はすべてを受け入れよということにもなる。新型ヘリコプター、オスプレイ配備は日米安保条約の事前協議の対象になるのではないかと片山講師に尋ねたら、機種の変更はその対象ではないと言われた。我々が60年安保闘争で、政府側から「問題が起きそうなら事前協議がある」と言われたことが半世紀も経ってそんなことは対象外と言われても困る。やはり安保条約の改定を止められなかったことが、今日のオスプレイ配備でもアメリカの言いなりになってしまっている。今更、どうしたら良いだろうか。当てにならない民主党政府では展望が開けない。国家間の大切な取り決めは譲ってはダメだということだ。

2012年7月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1890.2012年7月16日(月) 新聞連載小説と現実の相似性

 日本各地の気象が荒れに荒れている。九州北部を襲った豪雨は一段落したかと思いきや、再び九州地方は豪雨に襲われている。本州日本海側と東北地方、特に青森も激しい雨のようだが、打って変わったように関東地方だけは猛暑日となり、朝から日差しが強い。東京八王子では36.5℃を記録したし、今日の全国最高気温は群馬県館林の37.6℃だった。日本で一番暑いと言われる熊谷市では36.3℃を記録した。蒸し暑さも相当なものだ。

 さて、このところ連日滋賀県大津市の中学2年生の自殺について、いじめ事件ではないかとメディアが大きく報道しているが、とりわけほとんどの民放局のエンタメ番組で、教育専門家を呼んで、その原因や防止対策についてあれこれ話が尽きない。

 ところで、先日本ブログにも書き込んだが、直木賞作家・奥田英朗の朝日朝刊連載小説「沈黙の町で」について、作者自身が今朝「連載を終えて」と自分の考えや感想を書いている。

 実は、偶々この事件と時を同じくして学校内の少年自殺事件を取り上げ、その筋書きに興味を抱いていたところ、突然話の腰を折られたように連載が「完了」となってしまった。ストーリーが終わったようにはどうしても考えられなかったからだ。なぜだ?と狐につままれたような不思議な気持ちでいたところ、本人も気になったのか次のようなコメントが述べられていた。

 「裁くつもりはさらさらなく、ただ登場人物の声に耳を傾けただけである。したがって結論もなければ着地点もない。一人の少年が死んだ。それを巡る周囲の人間の、心の揺れを描いてみたかった」と語っている。でもこれでは読者の気持ちに応えていないと思う。作者も現実の大津市の事件に相当衝撃を受けたようで、こうも付け加えている。「書き終えた直後、奇しくも現実の世界で中学生のいじめ事件が発覚し、世間を揺るがせた。わたしはこのことに恐怖を覚えている。もしも執筆時と重なったら、書けなくなったかもしれない」とまあこんな心境を述べている。作者の気持ちは分からないではない。しかし、読む方の立場としては、中途でおいてけぼりを食ったような釈然としない感じであり、やはり物足りないものを感じるのも事実である。

 朝日は今の夕刊連載小説の前でも中途半端な終わり方をした。確か中国人作家・楊逸の作品「獅子頭」がそうだった。あれも中途半端で終わってしまったような気がしている。新聞小説のちょっと気に入らないところだ。

 そう言えば、奥田作品の次の連載小説、筒井康隆著「聖痕」も始まったばかりの第4回目だが、出だしから何が何だかさっぱり分からない。いつになったら気楽に楽しむことができるだろうか。それにしても新聞連載小説は、あまりにもでき、不できが甚だしいと思う。

2012年7月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1889.2012年7月15日(日) パリからニューヨークへ鉄道旅行は可能か。

 この数日熊本、大分両県を中心に九州地方を襲った豪雨が、更に北上して福岡県に大雨を降らせている。すでにこの集中豪雨で20名を超える犠牲者が出ている。大きな河川も堤防が決壊して田畑に豪雨が流れ込み、悲惨な状態である。恐らく農業に相当な被害が出ているのではないだろうか。

 わが家では、新潟の二男家族が昨日1歳半の子どもを連れて東京ディズニーランドへ遊びに出かけ、妻をTDLへ呼んで合流しそのまま自宅へやってきた。早速夕食のおねだりをされ息子の大学ラグビー部時代の先輩が、横浜市都筑区内でオーナーをやっているイタリアン・レストランへ出かける。自宅を出る前に別のイタリアン・レストランのメニューちらしを見て「サンドウィッチ・BLT」とある。このBLTとは一体何なのか見当もつかない。ところが、妻も息子も「B」はベーコン、「L」はレタス、「T」はトマトと平然と応える。何と言っていいか分からないが、最近の過剰な略語造語ブームにはお手上げである。

 尤もあの堅いNHKですら、朝から生放送で「あさイチ」だとか、「おはスポ」なんて堂々と造語的略語を使って当たり前のような顔をしているのだから、知らない方が悪いのかもしれないと思ってしまう。息子たちは今日午前中も妻にせびって「トイザラス」へ買い物に連れ出してから新潟へ帰って行った。

 このアメリカのオモチャメーカー「トイザラス」の意味をアメリカ人で知っている人があまりいないから面白い。いつかアメリカの小学校で、先生に尋ねてみたがご存知なかった。私が‘Toys are us.’(オモチャは私たちのもの)を詰めたのではないかと言ったら、「そうかも知れない。きっとあなたの言うとおりだと思う」と言ってくれた。一度日本のトイザラスで聞いてみたいものだ。

 さて、今朝の朝日新聞のトップはシベリア鉄道に関する記事だ。11年前にシベリア鉄道で大陸を横断した時は、あまり頼りがいがない気がしたものだが、現在ではかなりハード面が整備され、貨物列車の物流が大幅に向上したようだ。特に車の輸送に大きな力を発揮している。船の3倍以上のスピードで目的地へは輸送できる。コスト的にもかなり経済的である。ヨーロッパから極東へ、またその逆コースで近年では自動車産業なぞは、船舶よりシベリア鉄道を優先的に使うようだ。

 シベリア鉄道の潜在能力が急速に評価されるようになったおかげか、長距離輸送手段として長距離列車が脚光を浴びるようになった。そのため他の長距離鉄道も新たに開発が検討されるようになった。驚いたことにベーリング海峡に海底トンネル工事が考えられている。世界一の海底トンネルである青函トンネル(54km)より遥かに長い86kmの距離である。それ以外にも厳しい冬季の寒さ対策は大丈夫だろうか。

 鉄道技術の進歩は目覚しいものがあり、やればできるかもしれない。朝日にも書かれていたが、実現すればパリからニューヨークへ陸路を旅することが可能となる。夢は大きく膨らむ。問題はざっと4兆8千億~5兆6千億円と算定される巨額投資額である。あるNGOの代表が語る「シカゴから北京まで鉄道で結ぶと、距離は船の航海ルートの約半分」の言葉が背中を押してくれるだろうか。

 夢としては壮大で、実現すれば大きな経済効果をもたらすだろう。期待をしつつ明るい結論を待ちたいと思う。

2012年7月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com