1897.2012年7月23日(月) 森喜朗・元総理が引退を表明

 昨日大相撲名古屋場所は千秋楽を迎えた。昨年は八百長相撲のために、相撲協会としては反省をする禊の場所となり、すべての面で盛り上がりを欠く場所だった。今場所は横綱白鵬と大関日馬富士の全勝力士同士の対戦となり久しぶりに盛り上がった。結果的に横綱を破った大関・日馬富士が昨年の名古屋場所に続き、名古屋で優勝を飾った。これで大相撲景気が回復すれば良いが、八百長事件の責任を取って理事長職を辞めた北の湖理事長が、再び理事長に返り咲いた田舎芝居を見ているとあまり反省が感じられないのではないかと思う。また臍を噛むようなことがないことを祈るばかりである。

 今日東電福島第一原発事故について、政府の事故調査・検証委員会が最終報告書を発表した。事故現場に放射能汚染の危険があり、立ち入り調査ができない段階で、最終報告書の提出である。まだ事故は収束しているわけではない。これまで民間事故調査会、国会事故調査会、更に東電がそれぞれの立場から報告書を提示した。どうしてあの手この手でややこしいことをやっているのだろうか。「大山鳴動して鼠一匹」の思いがする。東電の報告書は一般的にはあまり信用されないと思うが、他の3つの報告書は基本的にそれほど大きな違いはないと思う。つまり、それぞれが東電に対して安全最優先の姿勢が欠如していたと批判しているのだ。併せて、原子力安全・保安院が、原子力安全委員会の貞観時代に大津波があったので、万一に備えた対策を講じるべきとの提言に対して、あるまいことか東電関係者に否定的な作文を書くよう指示したとされている。この点が「安全神話に執着」と判断された。

 このように指摘された「手抜き」による責任の取り方について誰が責任を取るべきだとの厳しい声はない。これが諸外国から、日本は原因は詳細に追究するが、個人的には責任を誰も取らないと見られている。実際これでは、最終的に何も解決しないのではないか。

 昨日地元・石川県能美市で</B>森喜朗・元首相が次の総選挙に出馬せず、政界から身を引くと引退表明をした。ちょっと意外だった。最近各地で前向きな発言をし、大物代議士が地盤沈下する中で、思いがけず存在感を際立たせていたからである。

 昨年トラック島のエッセイを書くに当たり、佐々木信也さんから紹介されてお会いして大分情報をいただき何とか書き上げることができた。日本ラグビー協会会長でもあり、気さくにお話を聞かせていただいた。小渕恵三・元首相退任直後に密室の5人会議と称せられる場で首相に決まった経緯や、「日本は神の国」発言で首相を辞職したことなどから、巷間どちらかと言えば、あまり好意的に受け取られていない一面があるが、お会いしてみると非常にフランクで話しやすい人だとの印象がある。それは、昨年11月に高校時代の友人で、元通産次官だった牧野力くんに会った時にも、森さんは話題が豊富で話が楽しく、1年に2~3回会食するくらい交流を続けていると言っていた。

 森さんの言い草が良い。総理大臣だった人は総理を辞めたら政界を引退して大同団結して協力したら良いと言っていた。首相辞任後に議員を辞めると言って、舌の根も乾かないうちに撤回し、いつもしゃしゃり出ないと気持ちが納まらない、音羽御殿のお坊ちゃま・鳩山由紀夫氏に森さんの爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。

2012年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com