2021.2012年11月24日(土) 言いたい放題の安倍自民党総裁にブレーキを

 衆議院が解散されてから安倍晋三・自民党総裁のカラ元気の良さが妙に気になる。一般的には来月の総選挙は自民党が勝つと予想されているので、本人はもうすっかり総理大臣気分になって浮ついているような雰囲気がある。確定してもいないその重職に就く前から、すでに過激で無責任な発言を度々繰り返しては世間を惑わせ顰蹙を買っているのである。勇み足と言ってもいい。

 特に最近の発言を聞いても何故元気なのかよく理由が分からない。5年前には任期半ばで総理大臣職を突然放り出し、その直後には自殺未遂の噂も流れて鬱病気味で逼塞していたのが、まるで嘘のようにこの期に及んで何ゆえ元気を取り戻したのか、その方の話を聞きたいくらいのものである。

 安倍総裁の右翼志向は以前から伝えられていたことでもあり、その超保守派ぶりは取り立てて騒ぐほどのことではない。しかし、現在の経済市況の中でデフレ脱却を声高に叫び、現在ではまったく権限のない日銀に対して治外法権的に金融緩和のため国債の日銀購入をアピールし、それが安倍氏を利するかの如く証券市場に好影響を与えて株価が上がり、円安が進んで本人は「それ見たことか」とばかり大得意である。更に自らが首相になったら日銀法の改正も考えると発言し、これには流石に白川方明・日銀総裁も不快感を隠せない。

 安倍氏は遂にこんなことまでしゃべくっている。「最近の10年間で私が総理であった時が株価もGDPも最も高かった」と自慢たらたらである。よくもこんなことが平気で言えるものである。これこそ暴走総裁ではないか。今の自民党内にはどういうわけだか総裁の言動にブレーキをかける人間がいない。デフレ脱却のためには市場に資金をつぎ込むことが大切で、輪転機を廻してお札をどんどん印刷したら良いなどと経済の仕組みが分らない小学生がよく質問するようなことを平気で言うのはどういう神経だろうか。流石に専門家も呆れている。評論家・池田信夫氏は大学生なら誰でも知っているこの程度の経済常識も知らないのかと些か呆れているが、テレビ朝日の「報道ステーション」でも、コメンテーターの朝日新聞解説委員・三浦俊章氏が総理大臣になろうとしている人の発言としてはいかにも軽いとコメントしていた。

 憲法改正まで持ち出して、現在の自衛隊を国防軍と改称するという具合に、時間をかけてじっくり国民の声を聞かねばならない重要課題をいとも簡単に結論づけて、次の国会で憲法を改正するとまで悪乗りして喋るので駄馬も止めようがない。

 実際危険な人物である。こういう世間知らずの総理大臣失格人間が、再び次期総理大臣かと想像すると空恐ろしくなってくる。

 それにしても自民党はこんな危険人物を総理候補に選んでおいて、その言動についてノーチェックとはあまりにも野放しが過ぎるのではないだろうか。

 ところで、今日は東北・関東地方を中心に深夜から午後8時過ぎにかけて何度か地震があった。偶々東急二子玉川駅前の東急ライゼ7階のイタリア・レストランで妻と夕食中の午後5時59分、突然千葉県北西部を震源地とするM4.9の揺れがあり大きな衝撃に襲われた。一瞬店内はざわついたが、直ぐ店員がこのビルは免震性があると知らせてくれたので落ち着きを取り戻した。さほど心配はしなかったが、やはりまだ昨年の大震災の余震が続いているのだろうか。どうにも気になるところである。

2012年11月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2020.2012年11月23日(金) 自民党は世襲政治に引導を

 今日は朝からしとしと雨が降っている。今日行われたラグビー早慶定期戦は今年で89回目になるが、その昔試合日時を決める際雨天を避けようとそれ以前の天候をすべて遡って調べた結果、一番雨の確率が少ない日時ということで、早慶ラグビーは今日11月23日に行われることが決定された経緯がある。爾来11月23日に雨が降ったという記憶は、これまでのところ私にはまったくなかった。

 それが晴れるべき今日、秩父宮ラグビー場が雨だったせいでもあるまいが、慶應は前半終了時点で10対10の同点だったが、後半立て続けに3トライを奪われ、結局31対10で早稲田に屈してしまった。

 さて、昨日鳩山由紀夫・元総理大臣が政界引退を表明した。本人は立候補に当って所属の民主党から党公約承認の誓約書に署名を求められたことを不満に感じ、唐突に政治活動から身を退くことを決意した。身内の要求にいちいち腹を立て、個人的なわが侭を貫いて決断しているようでは政治家として余りにも子どもっぽくはないだろうか。これが気に入らないなら、せめて堂々野田首相と丁々発止と議論を交わしてみたらどうなのか。それもしないで、ただ気に食わないと辞めるのでは、まるで腕白坊主と変わらない。世間から同情の声はもちろん、惜しいとの声も聞かれない。元首相の勇退にしてはあまりにも寂しい。元々期待されるような人物ではなかったということだろう。確かに本人にとっては極めて不本意であったかも知れないが、そもそも民主党政治の混乱を引き起こした張本人であると世間から批判を受けたことは間違いない。これは偏に鳩山氏自身の不徳の致すところであり、鳩山氏も素直に自らの不徳を認めざるを得まい。

 3年前の総選挙ではそれまでの自民党政権の旧態依然とした旧弊体質の政治が嫌われ、リベラル政党として人気が出て明るい友愛政治を打ち出した民主党が、第1党を勝ち取り政権政党となった。民主党代表だった鳩山氏が総理大臣となったが、いかんせんその資質に欠けた鳩山氏は前後の見境もなく、実行不可能な夢のような政策を口走り、国民に政治への不信感を与え、結果的に自らを苦しめ、総理の座を1年足らずで降りる羽目になってしまった。

 加えて母親の資金違法提供問題が明るみに出た。この時の母親離れしていない、おろおろしたひ弱なお坊ちゃん体質は、とても一国の総理の行動とも思えなかったほど未熟でお粗末だった。現状ではとても無理と思われていた、沖縄からの米軍基地撤去、同時に最低でも沖縄の基地の県外移転の方針も空回りするだけで、とどのつまりは自らの首を絞めてしまった。お坊ちゃん育ちで空気を読めない世襲政治家の限界である。あまり同情的なコメントは同僚議員の中からも寄せられていないが、とりわけ武村正義・元新党さけがけ代表には「世間を騒がすのが目的で政治人生を続けている男なので、総理までやって満足じゃないか」と辛らつにこき下ろされている。

 総理を辞めた後に一国会議員でいることは疑問だとして一旦は引退を表明したが、舌の根も乾かない内に、前言を翻して総選挙に出ると賜ったのである。そのうえ、今度は先日北海道の選挙事務所で出陣式を行ったばかりで、いざこれからという時の引退だけに地元の支援者の中には面食らい呆れている者もいる始末である。普段から心配してくれる周囲の人たちにもまったく配慮することを忘れた人である。誠実であることを求められている政治家でありながら、最も誠実さに欠けた人物だった。

 鳩山氏のこれまでの行動には、市民感覚からずれる点がしばしば見られた。市民目線から大きく逸れ、苦労を知らない無邪気で無責任な発想と言動しかなかった。これこそお坊ちゃん世襲政治家の典型的な成れの果てだろう。

 さて、民主党は今回の総選挙に当り、党として新たな世襲政治候補者を例外なしに公認しないと決定した。羽田雄一郎・国土交通相は父羽田孜衆議院議員・元首相勇退に伴う長野三区小選挙区に参議院議員からの鞍替えを認められず、党の世襲議員反対の内規を受けて総選挙に立候補しないことになった。

 これに対して自民党はどうか。前回の総選挙でははっきり世襲禁止を打ち出していたにも拘わらず、前回の「3親等以内の同一選挙区からの立候補を認めない」とのマニフェスト公約をいとも簡単に覆して、世襲候補者を容認し、立候補を認めることへ主張を変えたのである。しかし、これは自分たちが世襲制にしがみついていないと生きていけないとの自信のない自覚から決めたものである。明らかに都合の良い自分勝手な考えであり、断じて選挙で国民に求めるべき贅沢や甘えであってはならない。世襲制に凝り固まっている自民党指導部内では、世襲制が選挙で完全な不平等と差別を実行していることに気付いていないのだろうか。「地盤、看板、カバン」を黙ったまま引き継ぐことができるというのは、それがない新人にとってはその時点ですでに優位に立っているではないか。優秀な人材なら世襲議員でも良いではないかと開き直る石破茂・自民党幹事長自身世襲議員であるだけに説得力がない。それなら同じスタートラインに立つ他の選挙区で立候補したらどうだと言ってやりたい。

 自民党には、安倍総裁以下何と約4割の世襲衆議院議員がいるせいか、正論を言えず世襲制度を何とかして護ろうとする照れくささと弱みがある。政策立案を述べる前に正々堂々と平等な立場で戦ってはどうか。今まで自民党から輩出した首相は最近ではほとんどが世襲政治家である。これこそ世襲制が有利である何よりの証拠ではないだろうか。

 野田首相からはルパン3世ではないと皮肉を言われ世襲を批判された。朝日新聞の今日の社説でも政治は家業ではないとまで厳しく非難されている。

 ここで自民党が世襲制を止めれば、平等・公平を重視する党として改めて評価が上がると思う。上から下の1年生議員まで世襲議員だらけの自民党も、世襲制のためばかりではあるまいが、でき損ない首相となった鳩山由紀夫氏を他山の石として、世襲制などという国民を舐めたアンチ自由レジームにしがみついているのを止めてはどうか。

2012年11月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2019.2012年11月22日(木) 林芙美子記念館を見学する。

 昨晩遅くなって腹痛を覚えトイレに何度か行ったが便通順調ならず、痛みを歯を食いしばって我慢してしまった。臍の下部周辺がしきりに痛む。うだうだしていたが、結局眠ってしまった。ところが、今朝になっても痛みが去らない。今日は初めて生涯学習教室「木曜会」から「世界遺産の旅」の講師を依頼されていたので、難しい局面に立たされた。こんな痛みは初めてだったので気になり、どうにかして早く医者に診てもらいたかった。「木曜会」は初めてだったので、会場にもパワーポイント機器設定と調整のため早めに行きたいと思っていた。

 とにかく9時のオープンと同時にかかりつけの森医師に診てもらったところ、あまり心配することはないとの診断だったので、3種の薬をもらって、その後新宿区中落合にある落合第二地域センターへ出かけた。

 先月品川ロータリークラブで卓話を行った時は時間切れで話が中途半端に終わってしまったので、今回はかなりスライド画面を事前調整して準備していた。幸い時間的に最後をぴたりと締めることができ、まずまず楽しく視聴していただけたのではないかと思っている。事前にお願いして準備してもらっていたパワーポインターのプロジェクターと持参のPCとの相性が悪く、画像を出力しないのには一時当惑した。だが、こんなことも稀にはあるだろうと予備用に自分のプロジェクターも持参していたので、それを代用して使い、スムーズに問題なく講演を終了することができた。参加者からも話も映像も楽しめたとのお声をいただいたので、まずまずほっとしている。講義中懸念していた腹痛も感じることはなく、責任を果たすことができた。

 今日の意外なお年玉は、この会場近くに「林芙美子記念館」があって見学することができたことだった。折角近所まで来て、しかも時間的にも見学することができそうなので、覗いて見ることにした。財団が管理していて見学者は案外少ないようだった。林芙美子が昭和16年から亡くなった昭和26年の10年間生活していた、幸いにも戦火を免れた和風住居である。総坪数は525坪で2棟の総建坪は60坪である。見学料金は僅か150円で、しかもボランティァ・ガイドが説明してくれるという。早速建物と庭園を観て回ることにしたが、ここの記念館は林芙美子の文学館というより、むしろ記念館という名の通り今やほとんど無くなってしまった、文豪林芙美子が居住していた純和風の土地家屋等の施設そのものを紹介することを期待しているように感じた。

 感心したのは、芙美子の趣味や好みを採り入れた家の造りと樹木や花が丁寧に植えられた庭である。静かな環境も素晴らしく、よく手入れがなされている。細かい点にまで気を遣って設計されていることが分った。ガイドさんに尋ねてみると、川端康成のような文豪が訪れた際に、新聞記者とは顔を合わせないような造りが施されていると説明を受けてその細心さに感服した。 

 ただ、文学館ではないので、芙美子が夫・林緑敏と交わした絵葉書がショーケースに飾られている程度で、直筆で書かれた原稿用紙がなかったのが、ちょっと残念な気がした。その点で林芙美子文学ファンとしては若干物足りないと思うかも知れない。しかし、豊かな樹木に飾られた静かな環境の中に建てられた昭和の日本建築と和風庭園を期待以上に楽しませてもらい林芙美子ワールドをしばし味わわせてもらった。

2012年11月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2018.2012年11月21日(水) セルビア語訳書の岩波文庫出版について

 駒沢大で公開講座を受講した後、清田義昭講師とともにバスで渋谷へ出て、定番の「ハチ公像」前で一昨日ベオグラードから一時帰国した山崎洋さんと会った。3人で夕食を取りながら、山崎さんの翻訳書「山の花環」の出版について改めて話し合った。すでに4月に話した一件だが、山崎さんの思うようには計画が中々進まない。その後清田講師から岩波、中公、新潮等々にも話を通してもらったが、希望通りにはならなかった。その後セルビアへ戻った彼ともメールで話合った中で、彼が岩波文庫出版に強く拘っていることを知り、清田講師に改めてそのコネクションをお願いしたところだ。

 今日清田講師と山崎さんがその点をじっくり話し合い、また山崎さんの翻訳書への思い込みと原作者ニェゴシュに対するセルビア人の気持ちを清田講師が汲み取ってくれ、近々清田講師が改めて岩波へ山崎さんの気持ちと「山の花環」の出版価値等を伝えてもらい、担当者と山崎さんの橋渡しをしてもらうことになった。まぁ少し話が進捗したので、ほっとしているところだ。

 偶々ではあるが、来年2013年は岩波書店創立100周年の記念すべき年に当たり、同時にニェゴシュ生誕200年に当たる。この符牒も何かの因縁だと思うので、岩波が101年目の文庫企画の中にぜひともニェゴシュ作、山崎洋訳「山の花環」を加えられることを切に望んでいる。

2012年11月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2017.2012年11月20日(火) ビルマ民主化とビルマへの経済支援

 再選後最初にアジア諸国を訪問先としたオバマ米大統領とクリントン国務長官は、昨日ビルマを訪れた。オバマ大統領にとってビルマは初めての訪問であり、アメリカ政府のビルマへの援助再開のスタートとなった。

 オバマ大統領のビルマへの訪問は、ビルマ政府に対する経済封鎖解除を世界へ訴える狙いがあった。大統領は滞在僅か6時間の間に、ティンセイン・ビルマ大統領と会談し、2年間で136億円の経済援助を約束した。

 昨日カンボジアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に出席した野田首相も日本から500億円の資金援助を約束した。日米両国がビルマ政府の民主化進捗を歓迎してビルマへ援助を再開したのは、その一方で中国のビルマ国内におけるインフラ事業に伴う中国の圧倒的な存在感を少しでも抑えようとの思惑があるからである。

 そのビルマで民主化運動のリーダーで、国会議員でもあるアウンサンスーチーさんの政治家としての存在感が今少しずつ薄くなりつつある。月刊誌「選択」11月号に、「色褪せるアウンサンスーチー」として取り上げられているが、その副題にはやや悪意があるのではないかと勘ぐりたくなるような「政治家としては『役立たず』か」と極めて露骨で辛らつなタイトルがつけられている。

 今年クリントン長官が初めてビルマを訪れ、スーチーさんと会った時お互いに抱擁し、スーチーさんの不屈な民主化への不屈な行動を高く評価したクリントン長官だったが、どうも最近では政治家としてのスーチーさんの力量にやや疑問を感じているようだ。15年間も軟禁状態に置かれ、外部との接触を禁じられ、国民的人気がプレッシャーとなって下手に動くこともできず、また周囲にも必ずしも優秀な人材に恵まれているわけでもない。ただ、最もスーチーさんの評価を下げたのは、ビルマ国内の民族問題にスーチーさんが一歩引いた発言をしたことが大きく影響しているようだ。ビルマには現在少数民族だけでも130以上もあると言われており、複雑な民族問題が国内における大きな社会問題となっている。「選択」は西部ラカイン州で勃発した仏教徒と少数派イスラム教徒・ロヒンギャ族の衝突事件で、ビルマ国籍を与えられていない最下層の棄民・ロヒンギャ族に対するスーチーさんの対応について、「ただでさえ複雑な民族問題を抱える中で、国民ですらない『異教徒』に肩入れするのを避けた」と手厳しく非難している。

 しかし、これはスーチーさんには少々厳し過ぎると思う。15年間手足を縛られ、外との連絡も絶たれて苦しみながらビルマの民主化のために耐え続けて、1年前に漸く自由の身となって公に活動を始めたばかりである。ロヒンギャ族問題にしても情報のない中で、スーチーさんはほとんど何も知らされなかったのではないだろうか。今でもビルマ民主化のためには、スーチーさんはなくてはならぬ人であるし、彼女がいなければ、今日の民主化の芽もなかったのではないかと思う。

 中国のビルマにおける影響力をできるだけ排除したい日米両国としては、極力ビルマへ支援を続けようと考えている。日本としては、30年以上前には絶対額は少なくても、相対的に影響力があった存在感を再びビルマ国内で取り戻し、日本とビルマの経済的な友好関係を維持しようと考えている。

 アジアでもまだ充分開発されていない自然資源の宝庫であるビルマに対して、戦前から歴史的にも、ビルマ独立の過程でも強いつながりのある日本が、経済制裁解除を機に経済面ばかりでなく、人的交流の伴う文化的な援助を含めて援助の手を差し伸べ、中国とは違った形でその存在感を高めてもらいたいものである。

2012年11月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2016.2012年11月19日(月) 心配なパレスチナ情勢

 イスラエル空軍機がパレスチナ自治区のひとつ、ガザ地区を空爆して、イスラム過激派組織ハマスから反撃を受け戦闘に火がついた。これまで危険な綱渡りのように、危ない均衡状態が保たれていたイスラエルとアラブ諸国のバランスが微妙に崩れた。これは単にイスラエルとハマスの戦いだけではなく、かねてからイスラエルによるイラン攻撃が懸念されていたように、他のアラブ諸国とイスラエルの多角的な局面での戦いが点火する危険性が増してきた。

 18日になってエジプトが仲介したイスラエルとハマスの停戦交渉が平行線のまま終わった。

 この先パレスチナを巡る駆け引きと交渉はどうなるのだろう。もともと好戦的なイスラエルはイランの核施設を攻撃すると度々公言していたが、或いは最近になってその機が少しずつ熟してきたのだろうか。

 1967年勃発した第三次中東戦争では、アラブ諸国のうち、シリアはゴラン高原を、ヨルダンはヨルダン川西岸を、そしてエジプトはガザ地区をイスラエルに奪われ、アラブ諸国はイスラエルによって完膚なきまでに叩かれた。その直後に現地を訪れた時感じたアラブ人の怨念を胸に、長きに亘って反撃の機会を狙っていたアラブ側が、今月に入りついにシリアがイスラエル占領地に迫撃砲を着弾させ、一触即発の危険性は高まってはきていた。

 今年6月ヨルダンとイスラエルを訪れた時に現地で感じたのは、お互いの反発や反感ではなく、むしろ意外なほど冷静な両国の感情だった。少なくとも敵対心とか、嫌悪感は表面上感じられなかった。それが第三次中東戦争の敵対国同士でありながら、陸路で国境を越えられる意外に緩い出入国管理に接してみると、事前に懸念していた両国間の強い怨念の篭った対立感情が和らいでいるのではないかとさえ思わせるものだった。

 当事者が考えることと、我々部外者が感じることにはもちろん落差があるとは思うが、それにしても中東戦争当時の殺気立った雰囲気がほとんど感じられなかった6月の空気と、ここ数日のイスラエルとアラブ諸国の間に急激に高まってきた嫌悪感剥き出しの感情的な対立はどう理解したら良いのだろうか。

 願わくは、戦火が地上戦へエスカレートして欲しくはない。

2012年11月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2015.2012年11月18日(日) 政治的にも外交的にも頼りにされなくなった日本

 解散総選挙に向けて与野党、第三極とも呼ばれる「日本維新の会」を始め、他政党も一斉に走り出した。先日4年に一度のアメリカ大統領選挙が大きな脚光を浴びるのと時を同じくして、中国共産党全国大会及び最高幹部の交代も大きく注目された。その最中に多分6年間で7人目の総理大臣が選出されるであろう、日本の解散総選挙は外国でも一寸ばかり報道されたが、それもいかにも皮肉交じりである。残念なことは知日派のハーバード大学名誉教授エズラ・ヴォーゲル氏の朝日新聞に紹介された言葉にも表れているように、日本の政治と外交が世界から関心を持たれることなく、期待もされなくなっていることである。

 今朝の朝日新聞で昨日の石原・橋本新党発足について、「石原代表・橋下代行―維新・太陽合併に合意」とニュースではトップ記事に取り上げながら、社説では「総選挙『維新と太陽』腑に落ちない合流だ」と首を傾げられ、その合意について手厳しく批判されている。

 朝日2面の「座標軸」では、解散総選挙についてヴォーゲル教授の最近のコメントを取り上げている。「日本ではあまりにリーダーがくるくると代わり、政権が弱すぎるので、米国政府も日本とは長期の話ができなくなった。忍耐力を失ったのです。その点、異質な相手でも中国となら長期の話合いができる」と対中外交に比べて、がっかりするような内容が書かれている。日本とは真剣な外交ができないと友好国のアメリカから袖にされるような見方なのは何とも情けない。

 かつて1970年代に流行ったヴォーゲル教授の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を始めとして、私の書棚にもエドウィン・ライシャワー著「ザ・ジャパニーズ」、ロベール・ギラン著「第三の大国日本」、ハーマン・カーン著「超大国日本の挑戦」等々錚々たる名著が並んでいる。当時の経済大国・日本を賞賛する声はひっきりなしだった。私もこれらの書を読み耽り日本の底力を随分頼もしく思ったものである。それが、30有余年の間に徐々に地盤沈下して最大のパートナーであるアメリカからの評価も下がり、今では外交の相手として頼りにされなくなっているのが実態である。

 しかし、現実はすぐに解決できるものではない。漸進的にあるべき姿へ軌道修正していかざるを得ないのではないか。現状を見ていると気の遠くなるような話だが、それも仕方ない。我々国民が選んだ政治家が、真面目に職務を遂行してくれないのだから、しゃくに障るが、選んだ我々にも大きな責任があると言わなければなるまい。

2012年11月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2014.2012年11月17日(土) 石原新党「太陽の党」が「日本維新の会」に合流

 衆議院解散により各政党は一気に総選挙モードに突入した。世評では政権政党の民主党は離党者が絶えず、このままでは第1党はもちろん望むべくもなく、野党に落ちて議員数も相当減らすだろうとの見方が強い。取って代わるのは、政権奪還を狙う自民党で、いずれにせよ現時点では政権交代の可能性はかなり高いと思う。

 それ以上に今回の総選挙で広く関心を集めているのは、橋下徹・大阪市長が代表を務める「日本維新の会」と東京都知事を辞めたばかりの石原慎太郎・党首の「太陽の党」の、第三極の流れと影響力である。

 それが、今日唐突に驚ろかされたのは、その2つの党が合流すると発表されたことである。つまり、石原新党と橋下新党が手を結び一つの政党として、民主・自民党ら既成政党を相手に総選挙で戦おうというのである。まさかこれほど性急にことを進めるとは思いも寄らなかった。まだ、提携するにはまとめるべき政策課題が沢山残っていると思っていただけに意外なスピードぶりには些か驚いている。石原氏が再三繰り返し言っていた「小異を捨てて大同に就く」に納得して踏み出したのだろうか。発足したばかりの「太陽の党」を敢えて解散までして「日本維新の会」へ合流するというのもびっくりである。代表は石原氏、副代表が橋下、幹事長は「日本維新の会」の松井一郎氏、国会議員代表は「太陽の党」の平沼赳夫氏だが、果たして他の第三極を目指す会派とともに政策協定を結びながら、どれほどの風を巻き起こし、台風の目となることができるか。

 石原代表はすでに80歳でかなり高齢であり、自身最後のご奉公と言っているように、短期決戦で第三極の道筋さえつければ佳しとしているのかも知れない。

 ただ、既成政党にとっては自分たちの縄張りの中で、談合して票を分け合っていたような政界だけに、まったく異質な政治家集団が切り込んできたことは、彼らにとっては衝撃であろうし、政界には新風を吹き込むという点で意味のあることだ。

 今の政治は世の中の動きに大きく後れて国民の信頼を失っているだけに、この大転換期に際して新しい政治の風と流れを呼び起こし、社会をリードして政治に対する信頼を回復して欲しいものである。

 その点で石原・橋下新党の影響力はどうなのか、注目して見てみたい。

2012年11月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2013.2012年 11月16日(金) 夕のひとときタンゴを楽しむ。

 今日衆議院が一昨日の野田首相のサプライズ発言通り解散された。「ウソツキ」呼ばわりされた首相の捨て身の逆襲と言われている。「解散」という実は取った安倍晋三・自民党総裁だが、元々理念も力もない「お坊ちゃん」には、討論では首相の鋭い逆質問に切り返す術はなかった。各メディアがこの時の両党首の対応について、アンケート調査を含めて採点しているが、完全に野田首相の判定勝ちである。

 これでいよいよ来月16日が投票日となった。昨日は国会で衆議院議員「0増5減」案が可決された。これにより次の総選挙は議員定数が5人減らされると思いきや、来月の投票には間に合わず、この法案はその次の総選挙で生かされるということである。従って今回の総選挙は最高裁が判断した「違憲状態」のまま行われる。その後に野田首相が声をからして安倍自民党総裁に訴えていた、定数削減を行うことになる。普通の常識では、何とか違憲状態をクリアしたうえで、総選挙を行うと考えられるが、別世界に住んで空気の読めない政治家の解釈は、「違憲状態は憲法違反ではない」という開き直りになる。すでに具体的に比例代表区で40名定数削減との民主党の提案に対しても、安倍氏は首相と自分の二人だけで決めて良いのかなどとピント外れの科白を言い、それまでに自民党も提案していたことなど忘れて惚けている。いちいち党内に持ち帰っていたら時間がいくらあっても足りない。自分は党の代表として決断を任されているとのトップの認識がまるでない。この次の選挙で、民主党、自民党のどちらが勝利を収めようとも、総理としての器、資質、演説の上手さにおいては、安倍総裁より野田首相の方が遥かに上回っていることが党首討論を通して明らかになった。

 さて、今夕は妻ともども神保町の如水会館で、ゼミの先輩である利光さんご夫妻と島田さんご夫妻とともに慶應のOBグループ「KBRタンゴ・アンサンブル」のディナー・ショーを楽しんだ。3度目であるが、よく知られているコンチネンタル・タンゴとアルゼンチン・タンゴの名曲と、東京会館のディナーを楽しんだ。こういうように気軽にタンゴを楽しめるのは、気分晴らしにはもってこいだ。多分年齢層もわれわれとほとんど差がない70名ほどのご同輩のタンゴファンもそう思ってエンジョイしていたのではないかと思う。たまにはこういう企画で寛げるのもいいものである。

2012年11月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2012.2012年11月15日(木) 永田町のお祭りに国民が振り回されそうだ。

 池袋メトロポリタン・ホテルで開かれた学校法人豊昭学園創立60周年記念式典にお招きいただいた。同学園が経営する東京交通短大の特別講義に毎年1回だけ講師を務めているご縁でお呼ばれしたものだ。同学園は東京交通短大のほかに、付属の昭和鉄道高校、及び豊島学院高校を経営している。交通というより、鉄道に特化した全国でも珍しい個性的な学園で、鉄道好きな高校生が全国から集まり、定員割れの多い全国の短大の中でも、同短大の入学希望者は定員を充足している。ところが、大学の後輩でもある副学長・松岡弘樹教授の話によると問題は、入り口は良いが出口の就職が厳しいことだと渋い顔をされていた。同短大卒業生はほとんどが鉄道会社志向である。近年鉄道会社は機械化の普及により新規採用を押さえ気味なので、鉄道会社を目指す彼らにとって就職戦線は茨の道だと思う。ただ、こういう専科で鉄道好きな学生が学んでいるユニークな短大であるので、何とか学生が安心して勉学に、就職活動に身が入るような環境造りと就職対策をやってもらいたいものである。

 今日の式典の中で専門家による貴重な講演があった。家田仁・東大工学部教授が「国際的視点から見た日本の鉄道とその将来」のテーマを、元国鉄技術屋さんらしい視点から話されたが、内容が中々新鮮で興味深かった。特に、鉄道インフラ事業の海外展開として、日本人は海外で鉄道敷設を請け負う際どうしてもハードとソフトを一体化してパッケージ方式で受注したがる傾向があるが、相手国の国情や海外の高額物件商談という点を考えると、日本人が安全面からもこだわりがちな一括請け負いを考えるより、パーツで商談をまとめる方が成果が上がると話されたのには意外な感じがした。その実例として台湾の新幹線のケースを話された。

 また、専門的であるが、分野間の「せめぎあい」という言葉を使って、技術が進歩して高度なものと高度なものが組まれた製品が、必ずしも最高の品質とはならないと話されたことが強く印象に残っている。

 来月1日に今年度の講義があるので、できるだけ学生にパンチが利いて、少しでもヒントを与えられる話をしてみたいと考えている。

 さて、昨日の野田首相の解散宣言で、各党は一挙に選挙ムードに突入した。石原慎太郎・前都知事の「太陽の党」結成に続く、第三極の動きもめまぐるしい。今日は「減税日本」と「新党きづな」「国民の生活が第一」に動きが見られた。「日本維新の会」の橋下代表は、どうも「太陽の党」と「減税日本」が連携しそうなことが面白くないらしい。またもや民主党から離党する議員が出ている。衆議院解散を鬼の首でも取ったかのようにはしゃいでいる安倍晋三・自民党総裁のような無神経な世襲政治家もいる。動いているのは政治屋ばかりで、国民はしらけきった様子である。こんな永田町界隈の動きに対して、震災被災地では、復興への道筋が半ばなのに、選挙なんかやっている場合ではないとの当たり前の批判的な声が上がっている。

 中国では今日習近平新体制がお披露目された。中国共産党の総書記以下の重要ポストも決まり、来年3月には国家主席ら国家の最高ポストも決まるようだ。いつまでも日本の政界がもたもたしているようだと、益々世界から置いていかれてしまう。

2012年11月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com