今日衆議院が一昨日の野田首相のサプライズ発言通り解散された。「ウソツキ」呼ばわりされた首相の捨て身の逆襲と言われている。「解散」という実は取った安倍晋三・自民党総裁だが、元々理念も力もない「お坊ちゃん」には、討論では首相の鋭い逆質問に切り返す術はなかった。各メディアがこの時の両党首の対応について、アンケート調査を含めて採点しているが、完全に野田首相の判定勝ちである。
これでいよいよ来月16日が投票日となった。昨日は国会で衆議院議員「0増5減」案が可決された。これにより次の総選挙は議員定数が5人減らされると思いきや、来月の投票には間に合わず、この法案はその次の総選挙で生かされるということである。従って今回の総選挙は最高裁が判断した「違憲状態」のまま行われる。その後に野田首相が声をからして安倍自民党総裁に訴えていた、定数削減を行うことになる。普通の常識では、何とか違憲状態をクリアしたうえで、総選挙を行うと考えられるが、別世界に住んで空気の読めない政治家の解釈は、「違憲状態は憲法違反ではない」という開き直りになる。すでに具体的に比例代表区で40名定数削減との民主党の提案に対しても、安倍氏は首相と自分の二人だけで決めて良いのかなどとピント外れの科白を言い、それまでに自民党も提案していたことなど忘れて惚けている。いちいち党内に持ち帰っていたら時間がいくらあっても足りない。自分は党の代表として決断を任されているとのトップの認識がまるでない。この次の選挙で、民主党、自民党のどちらが勝利を収めようとも、総理としての器、資質、演説の上手さにおいては、安倍総裁より野田首相の方が遥かに上回っていることが党首討論を通して明らかになった。
さて、今夕は妻ともども神保町の如水会館で、ゼミの先輩である利光さんご夫妻と島田さんご夫妻とともに慶應のOBグループ「KBRタンゴ・アンサンブル」のディナー・ショーを楽しんだ。3度目であるが、よく知られているコンチネンタル・タンゴとアルゼンチン・タンゴの名曲と、東京会館のディナーを楽しんだ。こういうように気軽にタンゴを楽しめるのは、気分晴らしにはもってこいだ。多分年齢層もわれわれとほとんど差がない70名ほどのご同輩のタンゴファンもそう思ってエンジョイしていたのではないかと思う。たまにはこういう企画で寛げるのもいいものである。