2070.2013年1月12日(土) 大学を卒業して早くも50年

 今年4月1日に慶応義塾大の入学式が行われるが、恒例により卒業50周年記念としてわれわれ1963年に大学を卒業した慶應義塾104年回生は、大学からその式典参列に招待されることになっている。まだ、当日の招待状は受け取っていないが、いずれ届くものと楽しみにしている。25年前には卒業式に招かれた。久しぶりにかつての学び舎の雰囲気に浸るのもノスタルジックで中々良いものだ。

 この件でベオグラードに住む友人、同級生の山崎洋さんのことが気になり、先日大学へ住所不明の卒業生はどうするのかと尋ねたところ、本人自身が塾員センターへ手紙かメールで新住所を届けて欲しいということだった。その折山崎さんの連絡先はどうなっているのか気になって確認したら、今では「海外(住所不明)」となっているとのことで、彼に変更届けを出すようアドバイスした。彼から直ぐにその手続きを済ませたと連絡があった。ただ、入学式への出席だけのために一時帰国するのは難しいとの知らせがあり、同時に今取り掛かっているニェゴシュの翻訳書「山の花環」岩波文庫版の出版でも決まれば、帰って来たいという気持ちがあるようだった。何とか翻訳書が世に出せるよう友人仲間の間で力を貸してあげたいと今話し合っている最中である。

 山崎さんは私にセルビアの世界遺産を案内したいので、ぜひお互いに元気なうちにセルビアを訪問するよう度々催促してくれる。実は、今年5月18日にローマ時代の都市遺跡で「世界遺産」ヴィミナツィウムでヴェルディのオペラ「アイーダ」が野外劇場で上演されるので、観に来ないかと具体的に誘われてもいる。したところちょうど10年前にイタリア・ヴェローナの野外劇場で同じ「アイーダ」のオペラを観劇したが、やはり臨場感が圧倒的で素晴らしかった。その直後にダーク・ダックスの「象さん」こと遠山一さんにその話をしたら随分羨ましがられた。ゼミの仲間にも聞いてみて行けるものなら折角のチャンスでもあり、セルビアで「アイーダ」を観てみたいものだ。

 さて、昨日今年の野球殿堂入りに元広島カープの2人の投手、外木場義郎と大野豊の両氏が選出された。もう一人アマチュア野球界から福嶋一雄氏(昔は福島だった)が野球殿堂入りを果たした。広島カープの試合はあまり観戦したことがなかったので、外木場、大野氏の投球は実際には観ていないが、アマチュア球界の福嶋氏のサイドスローぶりは中学生のころ神宮球場で一度観たことがある。高校、大学、社会人野球を通じて赫々たる成績を残された福嶋氏は、名実ともに存在感のある投手だった。野球少年にとってはある面で憧れの選手だった。

 その福嶋氏は学制改革により旧制から新制に切り替わった端境期ともいえる中高移管時期に、エースとして3年間連続して甲子園に出場した。旧制最後の小倉中で甲子園優勝、新制最初の小倉高でも優勝、そして優勝までの5試合すべてに完封勝ちである。翌年の高校3年時に優勝したら誰もが2度とは破れない大記録の達成となっただろうが、準々決勝で倉敷工高に敗れた。因みにその時優勝したのが、わが母校・湘南高である。福嶋氏は敗れてグランドを去る際に一握りの砂を掬ってポケットに入れたことが語り草となり、その後高校球児の間に伝説的に伝えられるようになった。それがいつの間にか甲子園の土を持ち帰ることが流行するようになったのである。

 福嶋氏は現在82歳で健在であり、今なお日本野球連盟九州地区理事長を務めて社会人野球発展に尽力されておられる。とても真似のできることではない。益々のご活躍をお祈りしたい。

2013年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2069.2013年1月11日(金) 安倍政権、経済再生に向け20.2兆円支出

 昨年依頼を受けた「JAPAN NOW観光情報協会」の第84回観光立国セミナーで「世界遺産を旅して~その裏側を探る~」と題して講義した。限られた時間の中で、できるだけ写真を映してリアルな光景を記憶してもらいたいという願いから、パワーポイントにかなり多くの写真を採り入れた。そのせいもあり、1時間40分程度の時間内に一応アブ・シンベル神殿、チチェイン・イッツァやエルサレム、聖誕教会などの伝えたいエピソードをうまく盛り込めたと思っている。反応はまずまずだったように思う。

 驚いたと同時に有難いと思ったのは、小田保中・UEX名誉会長が近藤さんが講師をされるからと仰って、わざわざ病院へ行く途中に会場へ来られて1時間ばかり聴講されたことである。かつてこういう熱心な顧客やファンに支えられて現役時代に大事な仕事を獲得し、やり遂げることができたと思う。また世界遺産を訪れることができたと思っている。有難いことである。

 さて、安倍内閣が2012年度補正予算案に盛り込む緊急経済対策を決定した。現今の不況から抜け出すためのアベノミクスと散々おだてられてすっかりいい気になっていたが、本気でやる気になったのである。安部首相には、経済政策をひねり出すほどの才覚や経済知識があるとはとても思えず、当然取り巻きの経済学者が考え出すことになる。そして、そのブレインらが今日安倍首相の口を介して提案した経済再生策が、何と20.2兆円という途方もない財政出動である。理由はいろいろある。今の経済状況を見れば、止むを得ないとも思う。だが、いくら消費増税を行ったにしてもこんな調子で、後から後から金を注ぎ込んでいたのではとても足りるものではない。その最たるものが公共投資であろう。かつての自民党政権がやっていた旧来のばらまきと同じではないか。先進国の中で最も多いとされる国の借金が益々増え、そのうえ新たな大判振る舞いをして金を出そうとしているのである。

 これからどういう異論や反論がぶつけられるか分らないが、不況脱却を旗印に安易にこれだけ巨額の資金を注ぎ込むのは考えものではないか。

 それにしてもどうもよく分からないのは、小泉政権で経済財政相を務め、行財政改革と財政再建を担った竹中平蔵・慶大教授がブレインとして産業競争力会議の一員となっていながら、どうしてこれほどのばらまきを容認しているのか。安倍政権というのはどうもよく分からない。

2013年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2068.2013年1月10日(木) 高校運動部員が顧問の体罰を苦に自殺

 昨年滋賀県大津市で中学生が自宅マンションから飛び降り自殺して、いじめ問題が大きな社会的関心を呼んだが、今度は大阪市立桜宮高校バスケットボール部主将が同部顧問の体罰を苦にして自殺した。事件は昨年12月に起きたことだが、昨日になって初めて公表され各メディアが大きく取り上げ、スポーツ名門校の部活動における指導のあり方について波紋を投げている。

 同校は公立校であるにも各種のスポーツが全国レベルにあり、それだけに普段の練習も相当厳しかったのではないかと推察される。特に、当のバスケット部は毎年のようにインター・ハイへ出場して、名コーチとされた顧問教諭は全国大会出場、優勝至上主義が頭にこびりつき、指導というより教育者の立場を忘れ、部の強化の方に気持ちが傾いていったのではないだろうか。私立校ならある程度予測できないこともないが、公立校で部活動優先のあまり、このような不祥事が現実に起こり、それを防げなかったことは学校管理上問題があったと言われても抗弁できまい。

 この47歳の顧問教諭は18年もの長い間同校に勤め、実績を挙げたために他の教師も意見を言えるような雰囲気ではなかったと言われている。あり得ることである。この点について、橋下徹・大阪市長もこれは指導ではなく傷害事件であると言い切って、学校内で言いたいことが言えないようなムードを強く非難している。

 かつて、二男のラグビー部夏季菅平合宿に付き添って菅平にいた時、全国大会優勝実績のある強豪高校の練習を見る機会があった。その当時厳しい指導で知られた著名な監督が生徒をなぐりつけ、その後全員を2列に並ばせて、向かい合わせた後にお互い生徒同士で殴り合いをさせている現場を見て、これが高校スポーツでやるべきことだろうかと、気まずく嫌な場面を見てしまったという思いがあった。その後でバケツを持ったその内の数人の生徒に、先生は酷いことをするねと言ったら、黙って下を向いて去って行った。指導者には発奮させる意図もあったのだろうが、ちょっと暴力的であまり教育的な指導という感じはしなかった。いまやその高校は県内でもまったく鳴かず飛ばずとなってしまった。

 それに比べわれわれ高校時代の部活動はのんびりしたもので、インター・ハイ2位だった陸上競技部を始めとして硬式野球部、軟式野球部、サッカー部、バスケットボール部、フェンシング部等々、全国的レベルにあった運動部を中心に、私が主将だったラグビー部も含めて、体罰を課すような暗い話は聞いたことがなかった。いま思えば、青春時代の良き「教育的指導」の思い出をたっぷり与えてもらったと言えるのではないか。どっちが幸せかと言えば、ラグビーを通じて多くのことを学び、素晴らしい体験をしたこと、更にいまでもラグビー部の主要な行事に出かけたり、後輩の応援にも行って新たな思い出をもらって帰って来れることを思えば、結論ははっきりしている。

 それにつけてもこの桜宮高校のケースは、ひょっとすると氷山の一角ではないかと、別の意味で些か気がかりである。まだ文科省は何の意見も述べていないが、体罰問題がエスカレートするようだと、大上段から振りかぶって、現場がびびるような文科省見解なんてものが出される心配がある。

2013年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2067.2013年1月9日(水) 中国共産党が主張する「言論の自由」とは?

 いま中国で一部のメディアと共産党指導部との間で「言論の自由」闘争が勃発している。そもそも司法権が共産党政権下にあり、民主主義の理念である三権分立すら見られない中国当局が「言論の自由」を言い出すこと自体ナンセンスである。中国共産党政府が主張する「言論の自由」それ自体が疑問であるところへ、党機関紙・人民日報系の「環球時報」が常識論者ぶった下記のような偽善的発言をするからなおさらおかしい。

 「西側諸国でも主要メディアが公開で政府に対抗する道は選ばない。中国でこんなことをすれば、絶対政府に負ける」と、困った時の神頼みのように西側メディアを盾に取り、我こそが模範であり、それに倣うべきであると民衆を挑発し牽制し、たぶらかそうとしているのだ。

 広州で発行されている「南方週末」新年特別号が、当局の指示で改ざんされ、これに同紙記者らが抗議し、彼らを支持する市民が同調して抗議活動を起こし、「言論の自由」を求めて当局を批判している。それに対して公権力が市民を押さえつけようとしているのだ。

 ことの発端は、同紙特約評論家が「中国の夢 憲政の夢」と題する文章を載せたが、広東省共産党委員会宣伝部長が書き直しを指示し、習近平総書記が唱える「中華民族の偉大な復興の夢」に書き換えられたことによって大きな問題となった。隠された話が大分あるようだが、当局がツィッターでこの間の事情について嘘の発表をしたり、記者らがネット上で反論するとそれをすべて削除したり、党が記者らを封じ込めることに懸命になっていることが分る。

 この事態がどのように決着がつこうとも、所詮中国国内には「言論の自由」が存在しないことは先刻明らかである。

 この件に関して中国共産党中央宣伝部は、今回の事件に海外の敵対勢力が介入していると各メディアに緊急通達まで出して、外部勢力に責任を追っ付けようとして市民からの批判の目をかわそうとしている。しかし、これはいつもながらの中国政府のプレッシャーのかけ方である。抗議デモを弾圧するために、今度は広州の「南方週末」本社前には監視カメラまで設置されたというから、「言論の自由」論議はまったく別物で、ただ反対勢力を押さえつけることだけを考えているように思えて、とても話にならない。

 数日前韓国の反体制作家・金芝河氏が39年ぶりに無罪となった。民主化運動への弾圧事件で軍政による厳しい言論統制を受け、今日漸く完全に自由の身となった。それに反して共産党なら夢想だにしなかった国民の自由を奪うという現下の中国は、いまや経済大国に発展したとは申せ、自由度という点では世界の中で最下層の国家と言えるのではないか。

 アメリカ国務省ヌーランド報道官は、メディアの検閲は現代の情報化社会や経済を目指す中国の国情にそぐわないと述べ、言論の自由を重視するよう中国政府に要求した。また、国際ジャーナリスト連盟は、言論の自由を保障した中国の憲法に違反しているとして習近平総書記に調査を求めた。

 これに対して、中国の洪磊・外務省副報道局長は、いつもながらニコリともせず、口を尖らせて一気呵成に「いかなる国や人が中国の内政に干渉することにも反対する」と突き放していたが、毎度外国の内政に口を突っ込み引っ掻き回しては、国際社会から嫌われ顰蹙を買っているのはどこの国だと言ってやりたい。

 この「南方週末」の言論の自由論は、どういう結論になるのか。本当の意味で中国の自由度が試されている。

2013年1月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2066.2013年1月8日(火) 高校ラグビー優勝の常翔学園高を祝す。

 昨日全国高校ラグビー決勝戦が、大阪代表の常翔学園高と奈良代表・御所実高との間で行われ、17-14の逆転勝ちで常翔学園が17年ぶり、5度目の頂点に立った。力の入った互角の戦いで観戦してみたかった試合である。

 今日の朝日朝刊「ひと」欄に「高校ラグビーで日本一になった常翔学園高の監督 野上友一さん(54)」として野上監督が写真入りで紹介されている。監督はここに到るまでの間大分苦労されたようだ。実はその陰に私自身思い当たる個人的なエピソードがある。

 常翔学園は、かつて前身の大阪工大高時代から全国屈指の強豪校として全国の高校から恐れられ、また目標にもされ、部員の指導、試合態度、マナーなどの点でも厳しい管理で知られていた。二男がスクラム・ハーフをしていた高校ラグビー部も夏休みには菅平合宿で度々大阪工大高と練習試合を行ったので、私もしばしば出かけては応援観戦していた。

 その野上監督は1996年就任の年に全国制覇を遂げた。30代とまだ若かったせいもあってつい有頂天になったのであろうか、その2年後に花園全国大会に出場した時には、鼻持ちならないほど威張りくさった横柄な態度を取っていた。その年は準決勝か、準々決勝で敗れたが、その試合をテレビで観ていると、これが高校スポーツの指導者かと目を疑いたくなるような醜態を晒していた。

 大阪工大高時代の恩師である、規律の厳しかった荒川部長兼監督の下で若いコーチとして精一杯努力しているひたむきさはまったく見られなかった。特にひどいと思ったのは、試合中ベンチで足を組みながらタバコを吸っては足元に吸殻を投げ捨て踏みつけている、指導者としてあるまじきポーズを度々見せつけられたことである。グランドで真剣に戦っている教え子の目の前で椅子に寄りかかりながら、タバコのポイ捨て、その吸殻の踏みつけを繰り返している指導教師の姿を観ているうちに次第に腹が立ち、あまりの非常識に憤慨して、その見苦しいコーチングぶりについて大きなお世話だと思ったが、その指導者らしからぬ傲慢な指導ぶりを手紙に認め学校へ知らせてやったのである。

 数日後当の監督本人から随分殊勝な反省の手紙を受け取った。それは今私の手元にある。私信でもあり公表は些か憚られるが、1998年1月20日付の書状の一部にこう書いてある。

 「~この度は全国大会中の私の態度につき、ご指摘いただきありがとうございました。まさに目の覚める思いでありました。日頃よりグランドでのマナーにつき選手には厳しく指導している立場にありながら失敗をしてしまいました。服部校長、荒川部長より『謙虚にひたむきに』という指導を受けながら思わぬ試合展開に平常心を失い、公私の使い分けができなかった自分自身の未熟さに大いに反省しております~」とボールペンで几帳面に書かれていた。更に「失敗を認め素直に指導を受け、つぎへの糧とし明るく前進する」と謙虚に反省していた。私はすぐさま野上監督に捲土重来を期待すると同時に激励の言葉を添えた手紙を送った。

 結果としてその反省が、長い15年の曲折の末に昨日監督が勝ち取った2度目の栄冠だとするなら、これほど嬉しいことはない。

 出過ぎた行為だったかも知れないが、こうして野上監督率いる常翔学園高ラグビー部が「日本一」のタイトルを獲得したことを喜び、心から祝福したいと思う。

2013年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2065.2013年1月7日(月) 日本の男女平等度

 昨年ダヴォス会議を主催する世界経済フォーラムが、日本は男女平等度で135カ国中101位というあまり誇れない順位を発表した。1位がアイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェイのように北欧がトップ3を占めている。日本があまり上位にランクされないことは大体予想されていた。アメリカは22位だった。因みに中国が69位と日本より大分上位にいる。これは少々意外だった。

 この結果は、男女間の雇用格差、教育機会、平均寿命、政界進出などを指数化して順位づけしたもので、日本は企業や官庁の女性幹部や女性国会議員が少ないことなどが影響しているようだ。儒教の国・韓国が日本より低くて108位だが、近く初の女性大統領が誕生することもあり、日本は早晩追い抜かれるのではないだろうか。

 この問題について今朝のテレビで自民党の2人の女性幹部、野田聖子総務会長と高市早苗政調会長が、それぞれ前日テレビで述べた考えを紹介していたが、2人の意見が正反対だったのは意外だった。つまり野田氏は女性の社会進出に対しては数値枠(目標)を設けることが必要との考えに対して、高市氏は敢えて女性に下駄をはかせて背伸びさせることは、むしろ逆差別につながるとして他の方法を考えるべきであると提言している。それぞれ一理あるとは思うが、同じようなポジションにいる女性によっても受け止め方はいろいろある。この問題は国際的な観点からもそう長くは放っておけない問題である。

 ただ、一足飛びに問題解決というわけにもいかない。まず、徹底的な検討、議論があってその上に社会機構の変更などにも手を入れなければなるまい。現在最高裁に指摘されている、憲法違反状態にある衆議院定数是正問題なども思うようにクリアできない政治家たちに、果たして男女差別の壁を取り払う気持ちがあるだろうか。その気持ちさえあれば、直ぐにでも解決できる憲法違反状態すら正常化できない政治家に、男女平等のアイディアなどあり得よう筈がない。

 イスラム圏では女性蔑視と取られかねない幾多の風習があり、その点では日本より下位にアラブ諸国がランクされるのではないかと思う。しかし、民主化の風が吹くに従い、少しずつではあるが、アラブ諸国も女性の社会的進出が増えてきているようだから、日本もうかうかしていられない。

 さて、独裁者アサド大統領が君臨するシリアで、相変わらず毎日内戦による死者が出ている。2011年3月発生した「アラブの春」以来6万人以上が死亡したと言われている。最近では反体制派が優勢で、政権を手放したくないアサド大統領は破れかぶれである。そのアサド大統領が昨日内戦終結を目的とする国民憲章の制定や、新憲法下での新政府樹立、自由選挙の実施などを含む包括的な和平提案をした。しかし、自身の退陣について明言せず、反体制側の反発を買っている。

 アメリカ政府もアサド大統領の提案は権力に固執していると批判している。それと同時に現実離れだと受け入れる気持ちがないようだ。同じ日エジプトのモルシ大統領もアサド氏の退陣と、将来的にアサド氏を国際刑事裁判所で裁くことを求めている。アサド大統領にとっては、今や自身が退陣することしか自らと自国民を救う手立てはないのではないか。

 「シリアの春」はまだ遠い。

2013年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2064.2013年1月6日(日) 地方紙記事と新聞連載小説について

 昨年12月初めに共同通信社文化部・宮崎晃氏から、「高齢者海外旅行の心構え」と題して取材を受け、私なりの考えと持論をお話したところ、その取材記事が同社から全国の提携先地方新聞に配信され掲載された。昨日宮崎氏から現在までに掲載された12紙の記事をPDF化して添付で送ってくれた。夕方になって今日子どもが2歳の誕生日を迎えた新潟に住む二男から、一昨日の「新潟日報」にも掲載されていたと連絡があった。現時点で13紙に掲載されたことになる。

 共同通信から取材されたのは初めてでもあり、どういう風に地方紙に掲載されるのか分らなかったが、掲載された地方紙各社によって、掲載の仕方に工夫を凝らしているのがよく分った。

 文章と採用する掲載写真、イラストは変更することができないようだが、各紙なりに見出しに工夫を加え、特徴を出すように努めているのが分る。

 私がことさら強調したのは、「臨場感を養い旅行者自らが危険を察知するアンテナを高くする」「海外旅行傷害保険に加入すること」だったが、ほとんどが表現を変えながらも見出しにその点を挙げてくれた。

 早速友人らに「岩手日報」のコピーを添付送信した。

 さて、最近小説を読む機会が少なくなったが、新聞の連載小説だけは読んでいる。購読している日経と朝日、朝夕刊の4つの連載小説を読んでいるが、このところの朝日の連載小説は全然面白くない。敢えて言えば、むしろつまらない小説を読まされている感じである。天下の朝日がどうしてもう少し真っ当な小説を選ぶことができないのか不思議である。

 現在朝日の朝刊には「聖痕」という、いかにも怪しげなタイトルで下卑たイメージを与える小説が連載されている。現在までのあらすじは、主人公が幼いころ何者かに性器を切り取られ、以後普通の男性として生きることを諦めながらも、並優れた知能を活かしていとも容易に東大に入り、並外れた美男子のゆえに周囲の女たちから言い寄られながらも男嫌いの女性と結婚し、実妹を養子にして料理家として天才ぶりを発揮する話だが、そのアブノーマルな内容自体より作者・筒井康隆氏が文章を意図的に難解にしようとの思惑がミエミエで、どうもその姿勢が好きになれない。また、敢えて随所に難解な表現を散りばめようとするその意図がとりわけ理解できない。

 「聖痕」のように難しい言葉や表現を使い過ぎる文体の流れには、読者はちょっと付いていけないのではないか。朝日も連載前の打ち合わせでその辺りの事情を承知していたと見え、末尾に毎回のように七面倒くさい注釈を記している。何と今日の注釈は7箇所、昨日に至っては実に13箇所にも上る。たった30行の文章に注釈が13箇所もあり、読んでは注釈でその意味を確認し、また読み進んでは注釈の繰り返しである。

 愛読書のひとつであるショーロホフの「静かなるドン」にも注釈が多くて、№が現れる度に注記を見たが、同書の場合は難解な言葉というのではなく、時代背景や時代考証、句とか節の説明、解説だったので、反って理解が深まったのではないかと思っている。その点ではむしろその注釈は良かったと思う。

 それに引き換え、新聞小説に「そげたつ」「食細」「息だわし」「孫外れ」「黄口も切れぬ」「連枝の昵」「ふたほがみ」「暗向」「傍目る」「息精張る」なんて、普段使われない言葉をどうして無理矢理使わなければならないのか、とんと分らない。作者は自らの迸る知恵に自己満足のあまり、読者を大海原で溺れさせようとしているとしか思えない。

2013年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2063.2013年1月5日(土) 終戦直後に朝鮮へ帰った同級生

 今朝の朝日新聞「声」欄に佐賀県唐津市に住む76歳の男性が国民学校3年生だった、終戦の年の秋に祖国へ帰って行った朝鮮人中学生のことを想い、その懐かむ気持ちを書いている。その朝鮮人中学生は学校で様々な差別を受け、つらかった気持ちを目に涙をためながら語って母国語で民謡「アリラン」を唄い、別れたそうである。今故国でどうしているだろうと優しかった年長の友を想いながら昔を偲んでいる。

 私にも似たような想い出がある。国民学校1年生の夏終戦を迎えた。疎開がらみの父の転勤で、房州の勝山町(現鋸南町)へ引っ越したのがその年の3月で、翌月国民学校へ入学して4ヶ月後には終戦となった。たった4ヶ月ではあったが、その年は歴史に残る敗戦となったせいで、その当時の印象は強烈に焼きついており、学校や町ぐるみの思い出は山ほどある。

 入学早々に近所の友だちの中に、朝鮮人金田くん(姓名の名は覚えていない)がいた。近くの山の麓の倹しい家屋に住んでいた。父親が何を生業にしていたのかは知らなかったが、彼は同級生の中でも元気が良く、いつもはきはきと答えて成績も良かった。そして終戦となったが、私たち子どもたちには敗戦の事実はほとんど知らされなかった。夏休みの終わりごろになって戦争が終わったと両親から聞かされた。毎日海で泳いでばかりいたが、わが家の前を金田くんが口笛を吹きながら歩いて行ったのを見た母が、「金田くんは朝鮮へ帰れるのが嬉しいのねぇ」と言っていたのをよく覚えている。2学期が始まった日、担任の青木正子先生から「金田くんは両親の故郷である朝鮮へ家族と一緒に帰りました」と話があり、狐につままれたような気持ちになった。金田くんとは仲が良かったので、さよならの挨拶もなしに別れてしまったことがちょっと悲しかった。あれから67年余が過ぎた。

 2008年11月に韓国東海岸の束草市で開かれた国際シンポジウムにパネリストとして招かれた時、現地で通訳としてアテンドしてくれた桂明洙さんに金田くんのことを話したことがある。桂さんの話では、そういう話は結構聞くことがあるそうである。桂さんは多分戦争直後で朝鮮への引揚げ船が慌しく出港したので、その気持ちがあっても別れの挨拶を告げる暇がなかったのではないかとしみじみ話された。

 それにしても金田くんは成績、性格とも優れていたから、祖国へ帰ってもそれなりに成功者の道を歩んだのではないかと思う。私のことなど忘れてしまったかも分らないが、会ってお互いの人生や考え方について話し合ってみたい。しかし、そうは思えども最早夢物語であろう。

 さて、転勤と言えば予定外の転勤延期のせいで、昨年4月以来家族と離れわが家に居候していた長男が漸く予定通り大阪へ転勤することになり、今日段ボール荷物を引き取りに来たクロネコ宅急便トラックに続き、しばらくして妻子の待つ奈良県生駒市へ向かった。いくら仕事で離れ離れになろうとも家族揃って暮らすのが、やはり一番の幸せだと思う。9ヶ月間毎朝早く家を出て、深夜に帰る強行スケジュールだったので、妻も何かと気を遣っていたが、それも今日限りで解放される。やっと一息つけることになった。親としては、もうこんな面倒見は好い加減に勘弁して欲しいとの気持ちがある。

2013年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2062.2013年1月4日(金) 大発会は株価上昇で開ける。

 今日が日本経済の仕事始めである。注目の東京証券市場大発会では軒並みに株価が上がり、一時対前日(昨年末)300円を超えた。最終的には対前日293円高の1万688円で引けた。外為市場もアメリカの一時的な「財政の崖」回避が好感され円安が進み、2年5ヶ月ぶりの円安・ドル高水準の1ドル=88円08~10銭を記録した。この影響は国内だけに留まらず、隣国韓国をも痛撃し、実態以上に安かったウォンが高くなり、この先韓国の国内経済の悪化が懸念されている。主に自動車や電機産業のような輸出産業が経済を支えてきた韓国では、ウォン高は輸出産業の業績悪化、更に雇用や消費の低迷につながるとして警戒されている。

 中央日報では、ウォン高の要因は「安倍リスク」にあると指摘している。確かにそうかも知れないが、これは言いがかりというものだろう。それより敢えて言うなら、これまで韓国ウォンは少々安すぎたので、ウォンは実態に少し近づいており、今後ウォン高に備えた対策を考えるべきだと言うべきだろう。これまでのウォン安こそが韓国経済を押し上げてきた要因であるということをきちんと受け止めるべきである。ウォン高に修正されることによって韓国経済も正念場を迎えることになるであろう。

 それにしても行き詰っていた日本経済の前途に、明るい光が射してきたかの印象を与えるのはなぜか。決して日本経済が復活したわけではない。年末から正月にかけて、アメリカの「財政の崖」危機が何とか遠のいたというだけで、アメリカが復活するのはともかくとして、景気回復への期待感や安倍首相の軽口、風評によって簡単に景気が左右されることはない。これでは、戦後しばらくして「アメリカがくしゃみをすれば、日本が風邪をひく」と言われた現象が、今も厳然として生きているということになるではないか。まだまだ日本経済は力強さを取り戻していることにはならない。

 実態が良くなっていないのに、恰も経済が回復したような幻想を与えるのは、こういう空気を作ることによって利するものがいるからである。

 外為相場にしても、確かに諸外国、例えば韓国や中国の通貨価値に比べれば、過度に円高であることは間違いない。かといって、いわゆる風評によって価値が上下するというのは問題であるし、おかしいと思う。

 利するものとは、製造業より金融・株式業であろう。そんな声に押されることなく、実態経済を強化する知恵を絞るのが本来あるべき姿ではないだろうか。

 あまり実態経済について分りもしないのに、書いてしまったが、かつて株式業界によってバブル経済に翻弄されたことを、われわれは充分反省すべきではないだろうか。

2013年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2061.2013年1月3日(木) 天皇陛下のお言葉

 昨日正月恒例の皇居の一般参賀で天皇陛下がお言葉を述べられた。そのお言葉の中で「国民一人びとり~」という仰り方がちょっと気にかかった。「一人びとり(bitori)」ではなく、「一人ひとり(hitori)」ではないかと思ったからである。普通後者の表現を用いると思っていたが、周囲の学者が原稿に目を通されるだろうから天皇がまさか間違った言葉を述べる筈がないとも考えた。こんな個人的な拘りを小中陽太郎さんにお聞きするのも申し訳ないと思い、手元にある「大辞林」を開いてみると、使い方としてはどちらも間違いではないが、前者の「一人びとり」の方が一般的に使用されているようだ。

 しかし、「めいめい」や、「各人」のようなすべての人を意味するような使い方と、その一方では「どちらかひとり」とも使われるとの説明があり、どうも日本語の曖昧さがあってズバッと答えてくれているように思えず、迷いそうである。古今集からの抜粋として次の和歌が挙げてあった。

 「思ふどちひとりびとりが恋ひ死なば誰によそへて藤衣着む」 この難しい和歌の意をどのように解釈すべきか。

 天皇のお蔭で良い勉強をすることができた。天皇も齢78歳でご高齢である。一昨年の東日本大震災以来公式行事が多くなったようだが、出席が増えて心身とも負担をかけるのも考えものだと思う。日本国の象徴として、いつまでもお元気に過ごされるようお祈りしたい。

 さて、アメリカの「財政の崖」問題の一時的回避により最悪の事態は免れたが、事態は先延ばしされただけで、根本的な解決には至っていない。妥協した「政府支出の強制削減」は延期されたのが2ヶ月間だけであり、今後2ヶ月後には再び「財政の崖」がやってくる心配がある。

 アメリカ、その他の海外諸国は正月休みが日本のようにあるわけではなく、その間海外の外為市場は米ドルが買われる半面、日本円が売られ、日本が正月休みの間に海外では何と2年5ヶ月ぶりの円安ドル高水準となり、1ドル=87円30銭をつけた。このまま果たして円安相場を作っていくのだろうか。ゴーン日産自動車社長などは期待感を示しながらも、まだまだ期待値には届かず、1ドル=100円が適正と考えているようだ。正月が開けて初相場がどんな値を示すだろうか。興味がある。

 ところで、箱根駅伝は昨日往路優勝した日本体育大が今日30年ぶりの総合優勝を決めた。昨日期待外れだった優勝候補のひとつ、駒沢大は今日復路優勝を遂げたが、結局東洋大に次いで総合3位に終わった。

 この他のスポーツも花盛りで、全国高校サッカーが駒沢競技場を始め、各地で開かれている。高校ラグビーも年末から大阪・花園ラグビー場で開かれている。その高校ラグビーで今日目立ったニュースは、昨年まで3連覇していた福岡県代表・東福岡高校が、準々決勝で茨城県代表・茗渓学園高に31-24で敗れ、史上3校目の4連覇が成らなかったことである。夏の甲子園も熱いが、冬の花園も熱い。

 アメリカン・フットボールの日本選手権であるライス・ボウルは、社会人王者・オービックが土壇場で逆転して大学選手権王者・関学大を破り、3連覇を遂げた。残る目玉は、13日のラグビー大学選手権決勝とその後の日本選手権である。

2013年1月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com