2070.2013年1月12日(土) 大学を卒業して早くも50年

 今年4月1日に慶応義塾大の入学式が行われるが、恒例により卒業50周年記念としてわれわれ1963年に大学を卒業した慶應義塾104年回生は、大学からその式典参列に招待されることになっている。まだ、当日の招待状は受け取っていないが、いずれ届くものと楽しみにしている。25年前には卒業式に招かれた。久しぶりにかつての学び舎の雰囲気に浸るのもノスタルジックで中々良いものだ。

 この件でベオグラードに住む友人、同級生の山崎洋さんのことが気になり、先日大学へ住所不明の卒業生はどうするのかと尋ねたところ、本人自身が塾員センターへ手紙かメールで新住所を届けて欲しいということだった。その折山崎さんの連絡先はどうなっているのか気になって確認したら、今では「海外(住所不明)」となっているとのことで、彼に変更届けを出すようアドバイスした。彼から直ぐにその手続きを済ませたと連絡があった。ただ、入学式への出席だけのために一時帰国するのは難しいとの知らせがあり、同時に今取り掛かっているニェゴシュの翻訳書「山の花環」岩波文庫版の出版でも決まれば、帰って来たいという気持ちがあるようだった。何とか翻訳書が世に出せるよう友人仲間の間で力を貸してあげたいと今話し合っている最中である。

 山崎さんは私にセルビアの世界遺産を案内したいので、ぜひお互いに元気なうちにセルビアを訪問するよう度々催促してくれる。実は、今年5月18日にローマ時代の都市遺跡で「世界遺産」ヴィミナツィウムでヴェルディのオペラ「アイーダ」が野外劇場で上演されるので、観に来ないかと具体的に誘われてもいる。したところちょうど10年前にイタリア・ヴェローナの野外劇場で同じ「アイーダ」のオペラを観劇したが、やはり臨場感が圧倒的で素晴らしかった。その直後にダーク・ダックスの「象さん」こと遠山一さんにその話をしたら随分羨ましがられた。ゼミの仲間にも聞いてみて行けるものなら折角のチャンスでもあり、セルビアで「アイーダ」を観てみたいものだ。

 さて、昨日今年の野球殿堂入りに元広島カープの2人の投手、外木場義郎と大野豊の両氏が選出された。もう一人アマチュア野球界から福嶋一雄氏(昔は福島だった)が野球殿堂入りを果たした。広島カープの試合はあまり観戦したことがなかったので、外木場、大野氏の投球は実際には観ていないが、アマチュア球界の福嶋氏のサイドスローぶりは中学生のころ神宮球場で一度観たことがある。高校、大学、社会人野球を通じて赫々たる成績を残された福嶋氏は、名実ともに存在感のある投手だった。野球少年にとってはある面で憧れの選手だった。

 その福嶋氏は学制改革により旧制から新制に切り替わった端境期ともいえる中高移管時期に、エースとして3年間連続して甲子園に出場した。旧制最後の小倉中で甲子園優勝、新制最初の小倉高でも優勝、そして優勝までの5試合すべてに完封勝ちである。翌年の高校3年時に優勝したら誰もが2度とは破れない大記録の達成となっただろうが、準々決勝で倉敷工高に敗れた。因みにその時優勝したのが、わが母校・湘南高である。福嶋氏は敗れてグランドを去る際に一握りの砂を掬ってポケットに入れたことが語り草となり、その後高校球児の間に伝説的に伝えられるようになった。それがいつの間にか甲子園の土を持ち帰ることが流行するようになったのである。

 福嶋氏は現在82歳で健在であり、今なお日本野球連盟九州地区理事長を務めて社会人野球発展に尽力されておられる。とても真似のできることではない。益々のご活躍をお祈りしたい。

2013年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com