2180.2013年5月2日(木) 幼馴染との細く長い交遊

 日経新聞朝刊に「交遊抄」というコラムがある。一昨日の「交遊抄」の中で名を挙げられていたのは、一瞬小学校時代の同級生の弟のことではないかと思えた西宮市内の病院長についてで、元りそな銀行副社長がその医師としての実績と人生観を褒め称えている。この弟さんには小学生の時以来まったく会ったことがなく、ほんのちょっぴりイメージが浮かんでくるだけだが、友人から聞いた限りで推察するに弟さんに間違いないと睨み、早速彼にメール送信して尋ねたところ、やはりその通り友人の弟さんだと判った。元りそな銀行経営者が弟さんは救急救命活動に取り組み、酒も飲まずゴルフもやらず、新設病院で365日24時間診療体制を取っていると敬服して書いておられる。友人同様に弟さんも人間的に素晴らしい人のようだ。

 友人とは終戦の年に房州の勝山国民学校に入学してから5年生の1学期終了までの4年半の間、2年間同じクラスだった。お互いに戦中戦後の貧しく落ち着かない時代に初等教育を受けたが、山野を駆け回り、海で泳ぎ、自由奔放に遊び呆けたことが懐かしい思い出として印象に残っている。彼は優秀で、珍しく姉、兄、妹、弟がいる5人兄妹の真ん中で、5人とも小さな町では傑出して目立ち、その秀才、才媛ぶりは申すまでもなく、その美男美女ぶりも知らない人がいなかったくらいである。今更ながら友人のご両親の家庭教育に敬服する次第である。

 友人とは父親同士が大学の同窓という、半農半漁の田舎町にしては珍しく家庭環境が似ていたせいだろうか、親しく付き合い、途切れ途切れになりながらも今日まで友人として70年近くも永続的に交流を続けることができた。

 私は父の転勤のため度々引越しと転校を重ねたが、幸い彼とは妙に気心が通じてこれまで細い糸を切ることなく文通を続けてこられた。彼と別れてから64年になるが、その間会ったのは彼が一橋大生時代に鵠沼のわが家に滞在した時、また私が彼の下宿先を訪ねた時、彼の住友商事ロンドン支店駐在時にロンドンの日本料理店「サントリー」で食事をした時、そして4年前の私の出版記念会とその直後に千葉市内で食事をした時だけの、たったの5回である。彼は商社マンとして忙しく世界を駆け回った一方で、私も同じように旅行業に携わりながら世界を旅した。お互いに多忙な中でも「蜘蛛の糸」はぷっつり切れることはなかった。稀なくらい珍しい交遊関係と言えるが、確かにハッピーな友人関係だと思う。今にして心から思う。よくぞ長きに亘ってわれわれの友情は保たれた・・・と。

 それでも細くても固い友情の絆は結び、継続することができる。その気になればこそである。まめに手紙を書いたことが良かったと考えている。友人の思いやりに感謝しつつ、良き友に恵まれた幸せにひとりほくそ笑んでいる。夏には久しぶりにまた会おうと約束したところだ。

2013年5月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2179.2013年5月1日(水) 鎌倉は世界遺産に登録されず。

 惜しいことと残念なことがそれぞれ1つずつあった。

 惜しいこととは、今年世界遺産に登録がほぼ当確と見られていた古都・鎌倉が登録されないことがはっきりしたことである。4日前に「鎌倉学会」設立総会で、世界遺産登録はほぼ確実であると参会者の誰もが信じ、加えて元鎌倉副市長も国際記念物遺跡会議(イコモス)とのやりとりの中で可能性が極めて高いことを匂わせる発言をしていた。私も学会のために世界遺産に関して、情報収集、紹介等についてお手伝いできるということを竹内謙代表幹事に約束したところだ。

 さらに、つい一昨日の日経紙には鎌倉の世界遺産登録が確実視されるかの期待を抱かせる7段の大きな記事が掲載されていた。曰く「鎌倉待ちわびる 世界遺産登録」とある。

今日のニュースを聞いて、ほかの学会員も今ごろ大分がっくりきているのではないだろうか。

 鎌倉が不登録と勧告された根拠として、「武家の古都・鎌倉」は歴史的な重要性こそ説明されているが、①顕著な普遍的価値が証明されていない、②社寺はあるが、武家の権力を示す遺跡が少ない、③都市化の影響を無視できない、という点で世界遺産にそぐわないと明らかにされた。ここまで存在した制度と実態を抽象的な形にでも表現することを求められるとは思いも寄らなかった。鎌倉にも少々油断があったのではないだろうか。

 他方、もうひとつの候補地である富士山は自然遺産としてではなく、文化遺産として登録されることになった。その名も「富士山と信仰・芸術の関連遺跡群」とされ、富士山が信仰の山であることと、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵に見られるように文化的、芸術的な視点から捉えられていることが分る。いずれにしろ、富士山が日本の象徴であることが評価されたことは嬉しいことである。北原白秋作詞、山田耕筰作曲の母校・湘南高校校歌も♪秀麗の富士を 高く 西に仰ぐ この丘~♪と冒頭から富士山が唄われるように、在学中母校の図書館からよく富士を遠望したものである。

 正式に決定されるのは6月だが、すでに富士山決定の号外が発行される有様である。これが新たな観光振興のさきがけとなれば、世界遺産さまさまというところだろうか。

 残念なことは、2020年東京オリンピックの招致活動の一環としてニューヨークを訪れていた猪瀬直樹・東京都知事が、つい口をすべらせて「イスラム国はお互いにケンカばかりしている」とか、「トルコの人たちは長生きしたいなら争いのない日本へ来たらよい」等々、IOCが禁じている立候補都市を批判する発言をしてしまったことである。何とも軽率というか、無思慮というか、先ごろの知事選で最高得票を獲得した同じ人物とは思えないほどの大チョンボをやってしまった。今朝の新聞を見ても招致委員の中心人物がオウン・ゴールを蹴ってしまったと手厳しく非難している。

 尤も猪瀬知事は元々自信家で不遜な言動で知られている。愛煙家である知事は、喫煙を個人の権利として当然と考え、周囲から嫌煙権について詰問されてもまったく意に介さず、傲慢過ぎるほど激しく自己主張を貫く人物である。

 例えば講師を務めた東大で講義中にタバコを吸い、学生から注意されるや学生席は禁煙、自分の教壇周辺は喫煙席と開き直り、挙句の果てに反対なら授業を聞かずに出て行け、とその傲慢ぶりは周囲が呆れるほど徹底していた。こういう人物は周囲が見えなくなり、いつかはチョンボを犯すものだ。どうして、外国にまで東京のPRに出かけて顰蹙を買う言動をするのか、情けなく思う。オリンピックの他の立候補都市である、イスタンブールとマドリードから格別非難の声は上がっていないが、世界中に猪瀬バッシング、東京バッシングの声が渦巻くことは逃れようがない。これで東京オリンピック開催の期待はしぼむことになるだろう。しかし、これでは招致活動に励んでいる人たちに冷水を浴びせるものだ。猪瀬知事にはもう少し自覚を持って行動して欲しい。残念である。実に残念である。

2013年5月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2178.2013年4月30日(火) 北方4島返還をどう実現させるのか。

 安倍首相が日本の総理大臣として10年ぶりにロシアを訪れ、昨日プーチン首相と会談した。日ロの間では現在も平和条約が締結されておらず、日ロ貿易、天然資源開発、シベリア開発等の経済的課題を抱える両国にとっては、将来を考えると一日も早く平和条約を締結したいところだ。

 最大のネックは北方4島返還交渉だろう。日ロとも目の上のタンコブをできるだけ早く取り去り、懸案の問題を解決したいものだ。

 しかし、現状は返還に向けた条件と周辺環境は年々厳しくなっている。近年ロシアは極東開発を進め、液化天然ガスの採掘を始めとして、4島には多額のインフラ投資を行い、同時に学校教育で4島がロシアのものであるということを徹底して教えている。これは韓国が義務教育で竹島を同じように韓国古来の領土と教え込んでいるのと同じである。

 さらに返還交渉をより複雑にしているのは、現実に島にはロシアの人々が生活しているからである。尖閣諸島や竹島以上に、北方領土の領有権が日本にあることは明白であるが、住民が生活を築いていることが今後解決に向けて大きなハードルになりかねない。

 ロシアとプーチン大統領の腹の内は分らないが、第2次大戦終戦前後に旧ソ連が強行した北方4島略奪のあくどい手練手管を考えると、彼らに簡単に日本へ4島を返還する気持ちがあるとも思えない。相当な取引条件を押し付けてくるのではないだろうか。お坊ちゃまの安倍首相にとって、百戦錬磨のプーチンをかわすテクニックがあるだろうか。ちょっと心配である。

 と考えていたら、今日の日経夕刊に思いがけない記事が載っていた。それによるとプーチン大統領が、かねてから口にしていた「引き分けという解決方もある」ことを示唆したのか、過去に他国との領土問題で係争地の面積を等分する方式を採用した経緯について安倍首相に語ったとある。

 ロシアには過去に中国との国境紛争でアムール川の中州を2分して解決したほかにも、ノルウェーと大陸棚の境界を等分した実績がある。昨日話したことがどこまで真実か不明だが、日経によれば4島のうち、総面積を等分して小島の歯舞、色丹と国後島、一番大きい択捉島の一部を日本に返還して解決を図る方式のようだ。今や膠着状態となった北方4島問題解決にはひとつのきっかけが必要だと思う。現状ではいつ解決できるのかまったく分からない。4島一括返還は理想だが、現状では難しいように思える。返還交渉に入るかどうかは別にして、この等分返還も考えてみる価値はあるが、相手はしたたかなロシアのことでもある。ロシアの本音がどこにあるのかしっかり見極めたうえで、検討することを視野に入れてみてはどうか。

2013年4月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2177.2013年4月29日(月) 政治家への叙勲は再検討すべきではないか。

 ゴールデンウィーク前半の最終日、「昭和の日」の今日、春の叙勲受章者が発表された。受賞者4099人の中で最高位の桐花大綬賞は羽田孜・元首相で、次位の旭日大綬賞は藤井裕久・元財務相以下16名に授与された。彼ら17名はそれぞれにそれなりの功績を挙げたとは思う。しかし、その顔ぶれを見ると17名中12名が政治家である。1つ、2つランクを下げれば、ずらっと民間人の名が並んでいる。他の分野から政治家になった人もいるが、結局政治家になったからこそ羨むようなご褒美をいただけたのではないだろうか。 

 明らかに日本は「政治家重視社会」、「役人天国」であると言わざるを得ない。政治家が国のために本当に貢献してくれたかどうかは甚だ疑問である。現下に見られる政治家の浅慮で粗雑な行動には、むしろ国家の信用を損ない、危うくする危険性の方が高いのではないかと気になっている。

 この23日付ブログでも指摘したが、浅はかなお坊ちゃま、麻生太郎・副総理以下猪突猛進派の国会議員が靖国神社へぞろぞろ参拝したことが、中国と韓国に無用の刺激を与え、益々外交関係を悪化させてしまった。だが、参拝したご当人たちにはまるで反省の色がなく、開き直って自己弁護しているが、所詮中身のない利己的な自説を言い訳がましく展開しているだけに過ぎない。まったく無神経で呆れた国会議員たちである。

 それが中韓両国から必要以上の反発を呼んだばかりでなく、かねてより中韓両国と日本の関係、そして日本の外交姿勢の危うさを気にしていたアメリカ政府は、靖国問題で日中、日韓関係がこじれた険悪な関係について真剣に懸念を表明している。今北朝鮮に対する対応で、周辺諸国が緊密な連携を図らなければならない時に緊張が高まることは各国の連携障害になると、穏やかならぬ心情でいるようだ。

 安倍首相は、総理大臣就任に当って民主党が壊してしまった日米関係の再構築を行い、その絆が固まったと日米首脳会談直後に大見得を切っていたが、とんでもない首相の勘違いだったということになる。

 そんな中で時の勢いだろうか、かねてより右翼的な言動が目立っていた稲田朋美・行政改革相が、昨日靖国参拝を行った。この微妙な時期に敢えて顰蹙を買うような行動を起こす神経が理解できない。この人は弁護士であるにも拘わらず、ごく最近も新藤義孝・総務相とともに竹島へ強引に乗り込もうとして韓国政府筋から拒絶された粗雑な行為は、常識人として思慮が足りないし、空気が読めず公平感もなく、弁護士としても失格ではないだろうか。況や大臣としての資質、品格は持ち合わせているようにはとても思えない。もう少し安倍首相は閣僚の人選に当って適材適所、人間性、資質等を考慮すべきであろう。

 損益勘定だけで動く常識と見識不足の政治家を、どうして国民は頼りにすることができるだろうか。国から高額の給与を受け取り、国家へ奉仕することは当然の責務であるにも拘わらず、国家に傷をつけかねない国会議員に国の最高の勲章を授与することはどうしても納得できない。考えてみてもこんな理不尽なことはない。国家議員と国家公務員は対象から除外する等、この辺で叙勲制度を再検討すべきではないかと考えている。

2013年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2176.2013年4月28日(日) 沖縄「屈辱の日」に国の記念式典開催の怪

 政府主催による「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が「日本主権回復の日」とする今日、憲政記念館で天皇・皇后両陛下ご臨席の下に開かれた。政府の一方的な式典開催のスケジュールの発表に対して、この数日この日を「屈辱の日」として反発する沖縄、及び有識者の声がメディアを通して伝えられている。沖縄にすれば極めて不本意、かつ不条理で、国が沖縄県民の意思を無視して勝手に祝典を行っているが、沖縄にとっては、未だ国内における全米軍基地敷地面積の74%が沖縄に偏って沖縄に負担を強いて存在する現状に、何が「主権回復」なのかと屈辱的な反感を表している。

 今日4月28日を記念式典に決めたのは、サンフランシスコ講和条約の発効で、連合国による戦後占領支配から解放された記念日というのが政府の言い分である。ところが、沖縄にしてみると主権回復は本土だけであり、沖縄は引き続きアメリカの占領状態が続いた。そして日本政府の施政権下に戻ったのは1972年で、しかも基地抜き、核抜きという条件が見事に反故にされ、沖縄は基地にこそ存在感があるような異常な自治県となった。

 この沖縄における米軍基地の存在がありながら、なぜ主権の回復につながるのかとの素朴な疑問が沖縄県人にはある。

 結局、何と言い繕うとも自民党安倍政権にとっては、沖縄のことは自分たちの政権運営上まつわりついたハエぐらいにしか思っていないのではないか。勘ぐって考えるなら、沖縄は1972年に日本へ復帰するより、むしろそのままアメリカの施政権下にあってくれた方が良かったぐらいにしか考えていないのではないか。

 安倍政権はアベノミクスの経済効果に味を占め有頂天になって、この際国民不在であろうとも自分たちの片思い政策を一気にやってしまおうと考えているのではないか。それは閣僚や国会議員の靖国参拝のような無思慮で無作法な行動にも端なく表れている。こんなパフォーマンスはただ中国や韓国を刺激しているだけで、戦没者に尊崇の気持ちを捧げることより、中韓両国民の神経を逆なでしているだけである。今日の式典だって、徒に沖縄県民の気持ちを刺激しているだけである。安倍政権の右傾化は益々加速し、いよいよ憲法改正、そして国防軍を持ち、一昨日NPTで「核の不使用」共同宣言に署名しなかったように、いずれ「核」保有国になることを密かに考えているのではないか。麻生副首相にしても同じだが、これだから苦労知らずの甘ったれたお坊ちゃまは怖い。

 それでいて安倍首相は式典で、「沖縄が経てきた辛苦に、ただ深く思いを寄せる努力をして、未来へ向かって希望と決意を新たにする日にしたい」と何とまぁ白々しい式辞を述べるのだろうか。

 最早安倍首相の本音ははっきり見えた。経済効果でカムフラージュしながら政治、外交の場で自らの右翼思想を練り上げているのだ。これを周囲では誰も止めようしない。これでは最早救いようがない。

 さて、今朝の日経紙「文化」欄に作家・浅田次郎氏が「見果てぬ花の咲く如く」というエッセイを書いている。本ブログの4月17日、18日に書きこんだ同氏の連載小説「黒書院の六兵衛」について読後感と浅田氏から直接聞いた感想に触れたものだが、その浅田氏が自分でもよく分らないうちに、結論が固まったような印象をエッセイの中で書いていて興味深い。18日に浅田氏にお会いしてストーリーの事実関係について尋ねた時、「いやぁ、あれはウソ、ウソですよ。だって小説ですもの」と浅田氏に軽くいなされたが、ご当人も夢の中にいるような気持ちだったのだと知って浅田さんの気取らない庶民的なお人柄に好感を持った。

2013年4月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2175.2013年4月27日(土) 「鎌倉学会」の発足に当って

 今日は忙しい一日だった。淑徳大学池袋サテライト・キャンパスで小中陽太郎さんの平賀源内の講義を聞いた後、直ぐ鎌倉へ向かった。先日元市長の竹内謙氏から強いお誘いがあった「鎌倉学会」の設立総会に出席するためだ。彼のラグビー部の同期生が3人出席していた。私がラグビー部OB会長を務めた時に副会長として支えてくれた入野耕二さんにも久しぶりに会えた。彼らの年代は鎌倉市内の住人が多く、結束が固い。

 参会者は30人ぐらいだった。学会の会則も役員もまだ決まっていない。はっきり言って現状はまだ海のものとも、山のものとも見当がつかない。参会者からそれぞれ意見や考えが発表されたが、何を目指すのかは竹内氏から①地域で活動、②市民自治、③未来志向、の3本の柱が語られ、アカデミックに特化しないと話されただけだ。一応現在の政治、学会のあり方では進歩が期待できないという彼の持論から、地域を核に自由な発想によっていろいろな問題に取り組もうとの提案が示された。

 今日のところは最初の集まりであるので無理もないが、実際に動ける何人かの幹事を予め決めて、ある程度取り扱うジャンルを決め方向性を少し打ち出しておいた方が良かったのではないかと思っている。

 実際このような活動を幅広く平行して行うということが案外難しい。事実政治的な活動を期待しているような意見もあった。変に政治色の強い、妙な市民運動になっては、竹内氏が考えている本来の目的とは乖離するように思う。あまり間口を広げ過ぎても手が回りかねなくなるのではないかとの心配もある。名称をどうするかについても、それぞれ希望と思惑があるようでもある。「鎌倉『市民の会』」を提案された人もいたが、これでは鎌倉市民だけの会になってしまう恐れがある。

 私自身も愚見を提言したが、あまりテーマを広げすぎると収拾がつかなくなるのではないかと懸念を述べ、文化的な分野に的を絞った方が良いのではないかと話した。今年世界遺産登録を目指している鎌倉の市民団体でもあり、世界遺産の件で協力することはできると話した。次回の打ち合わせまでに、もう少し具体的に考えを固めることが大切だと思う。

 しかし、いずれにせよ言い出しっぺの竹内氏がイニシアチブを取り、先頭に立って文化的「鎌倉学会」をリードしていかなければならない。気苦労が多いと思うが、できる範囲で協力を惜しまないつもりだ。

 さて、先週明治大学のセミナーで話があったが、松本清張著「日本の黒い霧」について登場人物の遺族(スパイ事件の伊藤律の子息)が出版元の文藝春秋に抗議し、文春から提示された和解案を受け入れたことについて、今日の朝日夕刊に記事が掲載された。文春側は重要な作品であり、出版取り止めはできないが、歴史的経緯や時代の制約を伝える注釈を付けるということを遺族に申し入れ、了解してもらった。その伊藤家に宛てた文藝春秋・村上和宏出版総局長名の文書コピーをセミナーでいただいたので、近日同書を読んで冤罪とも言える伊藤律スパイ事件についてよくよく考えてみたい。

2013年4月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2174.2013年4月26日(金) トルコについて目からウロコ

 今日のJAPAN NOW観光情報協会主催の観光立国セミナーでは「トルコと日本」と題して、日本トルコ民間交流協会会長・石本寛治氏が豊富な資料を添えて話された。石本氏はかつてトルコに滞在され、帰国後も度々トルコを訪れては文化交流に力を尽くされ、トルコ外相から功労賞、駐トルコ日本大使より在外公館賞、日本の外務省より外務大臣賞等を授与され、両国の友好、親善、そして文化交流に多大の貢献をされた。

 親日的といわれるトルコではあるが、ちょっと意外だったのは、①ヨーグルトとチューリップがトルコ原産であり、②人口の95%がイスラム教徒でありながらイスラム教を国教とは定めず、飲酒も禁じられていないことであり、③女性の参政権が1934年に定められ、その点では1945年に法制化された日本やフランスより遥かに先進国であることだった。

 ヨーグルトについては、考えてもいなかった。というのは、中学生の頃父が勤めていた明治乳業が生産販売し、父からブルガリアの特産品であると聞いていたことや、1979年ブルガリアのプロブディフを訪れた時、宿泊ホテルの朝食のテーブル上に多種のブルガリア製ヨーグルトが提供されて流石に本場はすごいと感心し、その折現地の人々からも自分たちで作る家庭ヨーグルトの美味しさについても散々聞かされていたからである。

 講演が終わってから石本氏に喫茶店でブルガリア人のトルコ人に対する、あまり好意的ではない感情について話したところ、初めて聴いたように受け取られたようだった。実は、ブルガリアの教育委員会の方々から、その昔オスマン・トルコ軍によってブルガリアが侵略された時、これを救ってくれたのがロシア軍で、以来ブルガリアでは親ロシア・反トルコが定着していると伺った。それを聴いたのは、まだ東西分裂の時代でブルガリアがソ連の衛星国だったせいもあるが、ブルガリア人のトルコに対する感情はあまり良くなかった。この点について石本氏はトルコ国内にも多くのブルガリア人がいるが、あまりそういう話は聞かないということだった。中にいると分る話と案外分らないことがあるものである。

 さて、今日小中陽太郎さんから、平賀源内に関して雑誌「百味」5月号に書かれた軽妙洒脱な文章のコピーをメールで送っていただいた。嬉しいことにその中に私の野球好きに関して次のように紹介してくれている。

 「さて両国駅である。行事が終わって、両国駅の駅舎内の居酒屋花の舞にうちそろってでかけた。入るなり世界遺産すべてを訪れたことで知られる近藤節夫氏が『おっと』と声をあげた。近藤氏は、少年時代、内房に住んでいて、後楽園に野球を見にくるのが何よりの楽しみ、総武線は両国駅が終点だった。ここで乗り換えて水道橋に行った、となつかしそう、それも道理で、ここがその駅舎であった」。

 確かに内房の安房勝山町(現鋸南町)から毎年後楽園までプロ野球を観戦に出かけることを楽しみにしていたが、「世界遺産をすべて訪れた」との表現は誤解で少々戸惑った。世界遺産962ヶ所のうち、訪れたのはまだ166ヶ所にしか過ぎない。一生賭けても不可能でちょっと面映い。友人たちには訂正をお願いしてメール送信した。

2013年4月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2173.2013年4月25日(木) 日本政府「核の不使用」に署名せず、なぜだ?

 10年前の今日大都市市街地再開発のさきがけとして、また文化の発信地としての「六本木ヒルズ」がオープンした。8年前にはJR西日本福知山線脱線事故により107名が亡くなった。そして1992年の今日「10代のカリスマ」と呼ばれたロック歌手、尾崎豊が26歳の若さで急逝し、今日の今日「大利根月夜」や「かえり船」のヒット曲を歌った懐かしの歌手、田端義夫さんが94歳で亡くなった。それぞれエポックメーキングなでき事に感慨を持つ人も多いことだろう。

 しかし、何といっても今日最もショッキングなニュースは、2015年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けてジュネーブで開かれている準備委員会で、昨日核兵器の非人道性をアピールした共同声明に、何と日本政府が署名しなかったことである。なぜだろう? 日本はこれまで核については、被爆体験や非核3原則もあり、核拒絶反応が強かった。それが、何かおかしい。

 これまで日本は核開発に対して常に断固として反対の立場を取ってきた。それが世界で唯一、かつ初めて原爆被爆国となった日本の良心であり、世界各国に対する責任だった。世界もこうした日本の立場を理解し支持してくれた。それが今突如として、なぜこういう世界の良心に逆行する立場に立ったのか。田上富久・長崎市長と松井一実・広島市長は事前に現地入りしてジュネーブ軍縮会議日本政府代表部を訪れ、天野万利・特命全権大使に対して日本政府の賛同を要望していた。それが見事に裏切られ、被爆者から怒りの声が上がっている。日本政府代表部の前では核兵器廃絶を求めるNGOなどが抗議のデモを行っている。日本がなぜ署名しないのかと抗議する市民もいた。各界からも納得できないの声が上がっている。土山秀夫・元長崎大学長は、日本は世界の国々から核兵器廃絶の意思がないとみなされると危惧している。

 ではなぜ、日本政府は世界、また日本国内の反対を承知のうえで核声明に署名しなかったのか。その理由がまったく分らない。政府は「『核兵器の非合法化』を求める内容が米国の核抑止力に依存する政策と合わない」として賛同しなかったと言っている。つまり共同声明に署名することは、アメリカの核の傘の考えと矛盾するということのようだ。国際平和や人類の破滅より日米安保を重く考えているのである。

 最近右傾化発言がエスカレートしている安倍一家の番頭、菅義偉・官房長官は「わが国を取り巻く厳しい安全保障の状況を考えたときにふさわしい表現かどうか、慎重に検討した結果、賛同を見送った」とよく分らない言い回しで述べた。本音を言えば、日本の核保有の可能性は100%ないとは言えないぞと世界の核保有国に対して言っているのだ。この辺の事情は国民にはまったく説明せず、自民党議員だけで決定している。これは国民不在の最たるものではないか。一部の右翼系国会議員だけで判断する前にもう少し分りやすい情報公開と説明を、政府のスポークスマンが行うべきではないのか。このままでは国の安全に関して、ごく少数の自民党内の自称実力派?議員だけで国を危険な方向に誘導してしまうのではないかとの危惧を抱かざるを得ない。

2013年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2172.2013年4月24日(水) 話題の村上春樹を読む。

 先日買い求めた話題の村上春樹著「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」という一風変わったタイトルの書を読み終えた。村上氏の書を読むのは初めてだったが、他の作家の書とは確かにタイトル、舞台設定、話の運び方、意外性等々の点でやはり異質だと思った。ただ、ストーリー性自体は思わぬ展開で興味深く、一気に読みきった。初版発売後1週間内に百万部も発行されたそうだ。話題になるわけである。願わくは、村上氏に今年のノーベル文学賞を獲ってもらいたいものである。

 タイトルの始めに「色彩を持たない多崎つくる」とあるが、親しかった高校の異性グループ仲間(男=赤松、青海、女=白根、黒埜)や、大学後輩の灰田、灰田の父の知人・緑川らが名前に色があるのとは異なり、主人公・多崎つくる自身の名前には色がついていないという単純なことからそのような形容詞がついただけのことだった。尤も実際には、主人公・多崎は他のバイプレイヤーたちと違ってアクの強さがなく、強烈な個性が感じられないということでもある。

 また、タイトルの終わりの部分、「彼の巡礼の年」とは、白根や多崎が好きな名曲で、しばしば彼らが聴いていたフランツ・リスト作曲の「巡礼の年(ル・マル・デュ・ペイ、‘le Mal du Pays’)」を意味している。一般的に「巡礼の年」とはかけ離れた「ホームシック」と訳されているようで、You tubeでAnna Ivanovaのピアノ演奏を聴いてみたが初めて聴いたメランコリックで静かな曲だった。

 あれっと思ったのは、多崎が自由が丘に住み、新宿の鉄道会社に勤務していることである。おかしなことにこれは現役時代の私と極めて似た境遇ではないか。面白い話の展開だったので、いずれまた他の村上ものを読んでみようと思っている。

 昨夕は妻と外食したが、その際「紀伊国屋書店」に立ち寄り、小説を3冊まとめ買いしたところだ。今年の本屋大賞を受賞した百田尚樹著「海賊と呼ばれた男」(上)(下)と岸恵子著「わりなき恋」である。20日には渡部富哉著「白鳥事件 偽りの冤罪」も購入したところだ。「白鳥事件・・・」を除けば、いずれも今まであまり読んだことのないタイプの小説で興味深そうなストーリーなので楽しみにしている。

 さて、一昨日まだお会いしたことがないトラック島故アイザワ大酋長の娘さんのナンシーさんにメールで近日訪問することと、訪問目的をメール送信と手紙を添付したところ、今日丁重な返事をいただいた。すでにフリッツ駐日大使から私の訪問について知らされ、会えることを楽しみにしていると書かれていたので、まずは必要な情報がいただけそうである。早く消防車引渡し式の日時が決定されることによって、一日も早く私も旅行日程をフィックスしたいと考えている。

2013年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2171.2013年4月23日(火) 靖国神社参拝で不穏な空気

 安倍政権への支持率が70%を超えるという俄か人気に些か好い気になり過ぎたのか、春季例大祭が行われている靖国神社への閣僚参拝が中国と韓国で大きな問題になりつつある。今日まで3日間行われた例大祭初日の一昨日、以前から過激な右翼的言動で物議を醸し、昨年は竹島へ近寄ろうと韓国まで出かけたが追い返された新藤義孝・総務相が私人の資格と断ったうえで靖国参拝の口火を切った。すると昨日は麻生太郎・副総理と古屋圭司・国家公安委員長は堂々公人として参拝し、安倍総理は「真榊」を奉納した。安倍総理は「参拝は信教の自由。政府が立ち入る問題ではない」と各閣僚の判断に委ねるとしたが、毎年繰り返される問題だけに、せめて考えや方針だけでも未熟な閣僚たちに伝えておいても良かったのではないか。脇が甘かったと言われても弁解の余地はない。

 案の定、今朝の朝日社説で「靖国問題 なぜ火種をまくのか」と安倍内閣の甘さを追及している。「近隣諸国との関係改善が必要な時に、安倍政権はいったい何をしているのか」と手厳しく非難している。 

 仮に閣僚の靖国参拝の事柄の是非は別にしても、日中、日韓間の国交関係が険悪な現在、敢えて火に油を注ぐような閣僚個人のパフォーマンスは必要だったのだろうか。その空気を読めない国会議員たちの行動には国家を代表する公人としての資格や資質が問われかねない。予想通り中韓両国から手ごわい反発がぶつけられている。

 今の閣僚には、世の常識を知る感覚が麻痺しているとしか言いようがない。こんな非常識な言動しか取れないようでは、とても政治を任せるわけには行かない。外交問題になること自体がおかしいと述べた高石早苗・自民党政調会長のような無神経な発言まで出てくる。どういう育ち方をして、どんな教育を受けるとこういう馬鹿な発言が出てくるのか、直接聞いてみたいものだ。

 挑戦的な北朝鮮の態度に対して、日中韓3国間で対応を協議するために話し合いを始める矢先に、韓国外相が急遽訪日を中止した。日本からも中国へ向かおうとしていた高村正彦・自民党副総裁が中国高官との会談のお膳立てをしてもらえず、訪中を取り止めるという事態も発生した。

 何とも非常識で下手糞な外交交渉ではないだろうか。こんなことで北朝鮮に対して包囲作戦を取りながら、説得工作ができるのだろうか。

 そこへまた、今日はノーテンキな超党派国会議員168人が揃って靖国神社へ参拝した。これが一層火に油を注いでいる。政治評論家の後藤謙次氏はこれには呆れ果て、外交音痴とまで批判していた。中国も韓国もテレビで厳しく日本を批判した。また尖閣諸島領海へ8隻の中国海洋監視船が侵入した。8隻も領海侵犯をしたのは初めてのことである。事態は益々不穏な方向へ向かっている。政府はこの落としどころをどうしようというのか。いくら愚かな国会議員でも、少しはまともな国民の不安と心配にきちんと応えるべきである。

2013年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com