ゴールデンウィーク前半の最終日、「昭和の日」の今日、春の叙勲受章者が発表された。受賞者4099人の中で最高位の桐花大綬賞は羽田孜・元首相で、次位の旭日大綬賞は藤井裕久・元財務相以下16名に授与された。彼ら17名はそれぞれにそれなりの功績を挙げたとは思う。しかし、その顔ぶれを見ると17名中12名が政治家である。1つ、2つランクを下げれば、ずらっと民間人の名が並んでいる。他の分野から政治家になった人もいるが、結局政治家になったからこそ羨むようなご褒美をいただけたのではないだろうか。
明らかに日本は「政治家重視社会」、「役人天国」であると言わざるを得ない。政治家が国のために本当に貢献してくれたかどうかは甚だ疑問である。現下に見られる政治家の浅慮で粗雑な行動には、むしろ国家の信用を損ない、危うくする危険性の方が高いのではないかと気になっている。
この23日付ブログでも指摘したが、浅はかなお坊ちゃま、麻生太郎・副総理以下猪突猛進派の国会議員が靖国神社へぞろぞろ参拝したことが、中国と韓国に無用の刺激を与え、益々外交関係を悪化させてしまった。だが、参拝したご当人たちにはまるで反省の色がなく、開き直って自己弁護しているが、所詮中身のない利己的な自説を言い訳がましく展開しているだけに過ぎない。まったく無神経で呆れた国会議員たちである。
それが中韓両国から必要以上の反発を呼んだばかりでなく、かねてより中韓両国と日本の関係、そして日本の外交姿勢の危うさを気にしていたアメリカ政府は、靖国問題で日中、日韓関係がこじれた険悪な関係について真剣に懸念を表明している。今北朝鮮に対する対応で、周辺諸国が緊密な連携を図らなければならない時に緊張が高まることは各国の連携障害になると、穏やかならぬ心情でいるようだ。
安倍首相は、総理大臣就任に当って民主党が壊してしまった日米関係の再構築を行い、その絆が固まったと日米首脳会談直後に大見得を切っていたが、とんでもない首相の勘違いだったということになる。
そんな中で時の勢いだろうか、かねてより右翼的な言動が目立っていた稲田朋美・行政改革相が、昨日靖国参拝を行った。この微妙な時期に敢えて顰蹙を買うような行動を起こす神経が理解できない。この人は弁護士であるにも拘わらず、ごく最近も新藤義孝・総務相とともに竹島へ強引に乗り込もうとして韓国政府筋から拒絶された粗雑な行為は、常識人として思慮が足りないし、空気が読めず公平感もなく、弁護士としても失格ではないだろうか。況や大臣としての資質、品格は持ち合わせているようにはとても思えない。もう少し安倍首相は閣僚の人選に当って適材適所、人間性、資質等を考慮すべきであろう。
損益勘定だけで動く常識と見識不足の政治家を、どうして国民は頼りにすることができるだろうか。国から高額の給与を受け取り、国家へ奉仕することは当然の責務であるにも拘わらず、国家に傷をつけかねない国会議員に国の最高の勲章を授与することはどうしても納得できない。考えてみてもこんな理不尽なことはない。国家議員と国家公務員は対象から除外する等、この辺で叙勲制度を再検討すべきではないかと考えている。